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パククネ韓大統領辞任 今後の運命はどうなる? 歴代大統領の末路は悲惨・・・

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  朴槿恵(パククネ)大統領がついに辞任の意志を表明しました。

 11月29日に国民向け談話を発表し、崔順実(チェスンシル)氏による国政介入事件の責任を取り、辞任することを伝えたのです(産経ニュース「朴槿恵大統領の国民向け談話全文「100回でも謝罪」2016.11.29)。

「私は大統領職任期の短縮を含む進退問題を国会の決定に委ねます。与野党が論議し国政の混乱と空白を最小化し、安定して政権を移譲できる方案を作って下されば、その日程と法手続きに従い大統領職を退きます」

(※本記事は11月29日に公開後、随時加筆修正されています)

 その後、12月4日にはソウルで大規模な抗議集会が開催され、その人数が主催者側発表で170万人、警察推計で32万人と見積もられました。

 産経記事(12月5日:8面)はソウルのセヌリ党本部にもデモ隊が押し寄せ、卵などが投げつけられ、党の側が謝罪の声名を出したことや、2日の弾劾採決を9日に伸ばした野党・国民の党の朴委員長にも批判が殺到し(携帯電話に抗議メール2万件)、謝罪に追い込まれたことを報じています。

 セヴォル号沈没から1000日が経った1月7日にはソウルで11週連続で抗議集会が開催され、憲法裁の判決が出る前にも弾劾賛成派と反対派の双方が激しくデモ活動を繰り広げました。

 3月10日に朴大統領は罷免されましたが、果たして、韓国はこれからどうなるのでしょうか。

最後まで自分の正当性を主張した朴大統領 

 前掲の朴大統領談話は結論部分ですが、産経ニュースの邦訳を見ると、朴氏は、その前ふりで自分の正当性を訴えていました(出所は前掲記事)

「私自身100回でも謝罪を申し上げることが当然の道理だと考えています。その大きな失望と憤怒を晴らすことができないことで、私はさらに落ち込んでいます」

「私は1998年に初めて政治活動を始めた時から、大統領に就任し、今日この瞬間に至るまで、ひたすら国家と国民を思う気持ちで全ての努力をしてきました。一瞬でも私益を追求したことはなく、小さな私心を抱くこともなく過ごしてきました」

「今起きている諸問題もまた、私としては国家のための公的事業と信じ推進してきたもので、その過程でいかなる個人的利益も得ていません。しかし、周囲を十分に管理できなかったことは私の大きな失敗です」

  これだけの不祥事の後に、あくまでも自分自身には非がないと主張し続けているのは驚きですが、最後の結論部分で辞任することを認めたわけです。

 筆者は「そんなにあんたが正しいなら、そもそも謝罪も辞任も要らんのでは・・・」と思ったのですが、これが朴氏なりの謝罪の仕方なのかもしれません。

 このあたりは、すぐに非を認めて謝る日本人的な感覚とはずいぶん違うのでしょう。

韓国の歴代大統領の退任後の末路は悲惨。朴氏はどうなる?

 何しろ、韓国では職を辞した大統領が亡命、自殺、投獄などの悲惨な末路を遂げているので、朴氏としてはできる限り自分の正当性を主張し、身を守らなければいけなかったのかもしれません。

  辺真一氏は『大統領を殺す国 韓国』という著書で、歴代大統領が過去に、以下のような悲惨な運命を辿ったことを紹介しています(P7)。

  • 季承晩 ⇒ 学生デモの大規模化の後、失脚、亡命
  • 尹潽善 ⇒ クーデターで辞任
  • 朴正煕 ⇒ 軍政を敷くも、最後は暗殺される(※朴槿恵氏の父)
  • 崔圭夏 ⇒ クーデターで辞任
  • 全斗煥 ⇒ 退任後に死刑判決(無期懲役に減刑、その後特赦)
  • 盧泰愚 ⇒ 退任後に懲役17年(特赦あり)
  • 金泳三 ⇒ 自宅軟禁
  • 廬武鉉 ⇒ 退任後に自殺
  • 李明博 ⇒ 不正資金疑惑に追われる

 はっきり言って、ロクな末路を遂げていません。これを見たら、オイソレと「私が悪うございました」とは言えなくなります。言質を取られて、何をされるか分かったものではないからです。

 朴大統領の任期は2018年2月までですが、朴氏は野党とセヌリ党非主流派が出す弾劾訴追案が12月2日に可決される前に辞職の意を表明しました(その後、3月10日に憲法裁が朴大統領を罷免)。

 朴氏は、11月末時点で、政権に止まっていると国政が不安定になり、北朝鮮問題や深刻化する景気低迷、トランプ大統領の出現などの難問に答え切れないと判断したのかもしれません。

 しかし、朴氏に対する国民の評価は極めて低いので、前例を見る限り、退任後に糾弾され、逮捕される可能性が高いと言えます(追記:その後に逮捕)。今までは大統領の不逮捕特権で身の安全が保障されていただけで、すでに検察が起訴状を用意していることを考えれば、罷免後の行先は塀の中ぐらいしかなさそうです。

2017年に朴大統領が辞任するまでの流れ

 朴槿恵(パククネ)大統領は12月6日に17年4月末の辞任を容認しました。

 これは、与党・セヌリ党の李貞鉉代表らとの会談の席での発言です。

 韓国の国会の定数は300人ですが、その構成はセヌリ党が128人、「共に民主党」が121人、その他の野党や無所属議員が51人。弾劾訴追案の可決には200人が必要なのですが、セヌリ党非主流派の賛同を得て、結局、訴追案は可決されました。

 当初、非主流派は朴大統領が7日までに4月退陣の意向を固めれば弾劾投票に参加しない方針でしたが、3日の大規模デモ等で退陣を求める世論が高まったため、9日の弾劾投票に参加することになったのです。

 これは訴追前の動きですが、朴氏はこの段階で票読みを行い、訴追確実と見て辞任の意を表明し、ダメージコントロールを計っています(議会で弾劾訴追案が可決され、朴氏は憲法裁判所で罷免が回避される可能性に望みをつないだ)。

 非常にややこしいのですが、当時は憲法裁が二通りの判断を下す可能性がありました。

【弾劾訴追案が可決された場合】(※こちらが実現)

  • 大統領職務停止⇒憲法裁判所の審理(裁判官9人中6人以上の賛成で大統領罷免)
  • 審理は最長180日なので判決は17年1月~5月までに出される(最終的には3月10日に朴氏罷免)
  • 大統領選は朴氏罷免の60日後。現状では5月9日が有力視されている。

【弾劾訴追案が否決された場合】

  • 朴大統領が自分自身の発言を守って17年4月に辞任⇒6月に大統領選。
  • 弾劾訴追案否決に便乗して朴大統領が4月退陣を撤回。17年12月に大統領選?

 こうしてみると、朴大統領の4月退陣表明も、ある程度、自分が生き残れる期間を計算した上で出された発言だったことが分かります。

 さすがに17年12月までの延命は難しいと見て、憲法裁判所が審理を棄却した時に4月退陣という発言を撤回しようとしていたわけです。 

「大統領を尊敬する国」VS「大統領を殺す国」

 さきほどの辺真一氏の著書を読むと、国民が選んだ大統領が名誉ある最期を遂げられないところに、韓国の民主主義の悲劇性を感じます。

 建国の父である李承晩でも評価が低いのは、第二次世界大戦期に米国に亡命して活動しており、教育は米国流、妻はオーストラリア人という経歴のためだと解説されています(前掲書P24)。

 アメリカの空母には歴代大統領の名前がついているのとは大きな違いです。

 アイゼンハウアー、ロナルド・レーガン等、大統領の名前が空母につけられていますが、日本の護衛艦に歴代首相の名前がつくことはありません。このあたりを見れば、アメリカ人が大統領に敬意を払っていることが分かるわけです。

 アメリカでは大統領の功績評価はいろいろでも、国民が選んだ大統領を軽んじない政治文化があります。大統領を粗末にしたら、選んだ国民がバカだったことを認めるのと変わらないからです。

 韓国の政治では次期大統領が前大統領を糾弾し、その人が退陣すると、次の大統領に糾弾されるという悲しいサイクルが繰り返されていますが、今のままだと、世界の民は見飽きたゲームをもう一度見せられることになりそうです。

追記①:1月1日から韓国では泥仕合が展開

 産経ニュース(朴槿恵氏が元日から大反論「完全にはめられた」 美容施術「常識的にあり得ない」2017.1.1、桜井紀雄)によれば、韓国では年始からバトルが行われています。懇談会の席で記者団に朴氏が疑惑に対する反論を公けにしたようです。

「朴氏は「誰かに便宜を図る考えは爪の先ほどもなかった」と述べ、サムスングループ内の企業合併に便宜を図った疑いで、友人の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を捜査する「特別検察官」(特検)が捜査していることについて反論した」

 そして、追及されている論点について、以下のように反論しました。

  • 旅客船セウォル号沈没事故時に動静不明の「空白の7時間」⇒「正常に報告を受けながら、チェックしていた」「全員救助されたと聞き、とても喜んだのに、時間がたって誤報と知り、驚いた」
  • 事故当日、特定人物との密会説、祈祷開催説、整形手術等を受けていたという噂⇒「どうしてそんなことが可能か。常識的にもあり得ないことだ」
  • 崔被告の傀儡だったという疑惑⇒「大統領として哲学を持って国政を運営してきた」

 年初から激しい攻防戦が始まりました。

 12月には特別検察官の捜査が本格化。崔被告の連行、違法な「注射おばさん」の治療疑惑の浮上、文亨杓・前保健福祉相の逮捕(職権乱用容疑)等が報道されました。

 こうした捜査に対して大統領は非を認めず、年始に記者懇親会を開催し、無罪だと訴えたわけです。

 マスコミは「国民の怒りに火をつけた朴大統領の新年懇談会」(中央日報)、「朴大統領の記者懇談会は憲法違反 法律専門家ら」(KBSワールド)等と怒り心頭ですが、朴氏はその後、延々と無実を主張し続けました。

追記②:憲法裁とソウル中央地裁で二つの裁判が並行

 その後、1月3日の憲法裁判所の公開弁論に参加せず、5日の弁論と証人尋問にも欠席しました(弁護人が弾劾訴追の棄却を求めている)。

 5日にはソウル中央地裁にて職権乱用罪や強要罪に問われた安鍾範(アンジョンボム)らの高官三名の初公判が開かれています(ここで崔被告は起訴事実を否認)。

  13日には崔被告と安被告の第3回公判が同地裁で開かれ、安氏が作成したメモが検察に公開されました。そこには、大統領府はミル財団等の資金集めや人事には介入せず、李承哲全経連副会長が主導し、企業が自主的に献金を行ったと書かれており、検察側はこれを大統領府で証拠隠滅を図る会議が行われた証拠と見なしたのです。

 16日には弾劾裁判に出廷した崔被告が朴槿恵氏の演説文について「修正したことがある」と発言。

 その後、二つの裁判が進行中していますが、その過程の違いについては、新潟県立大大学院の浅羽祐樹氏教授(司法政治専攻)は以下のように説明しています(西日本新聞「朴大統領弾劾の審理本格化」2017年1月8日)

ソウル中央地裁で行われている崔被告や大統領府元高官の裁判は、起訴事実を一つずつ徹底的に精査し、有罪か無罪かを判断しなければならない。一方、憲法裁での朴大統領の審理は、弾劾事由として挙げられている13件全てを認定する必要はない。一つでも違法行為が認められれば、弾劾を決定できる。

 1月末には憲法裁裁判官1人が退任し、3月13日にはもう1人退任する予定なので、憲法裁は判決を急ぐことになりました。9人いる憲法裁判事は2月中に1人、3月中旬にもう1人の任期が切れるので、6人の賛成を要する罷免可否の判断を、判事が7人になる前にすべきだという世論が強かったからです。

 判事が7人だったら、2名が罷免に反対するだけで朴氏は助かります。朴氏は、ここで罷免回避を勝ち取れる可能性があるとみていたわけです。 

追記③:ついにサムソン電子副会長を逮捕(2/17)

 1月16日には特別検察官が李在鎔(イ・ジェヨン)氏(サムスン電子副会長)に対して贈賄等の容疑で逮捕状を請求しました。

 李氏が経営権を固めるために行ったサムスン系列の第一毛織とサムスン物産の合併に際して、李氏から朴氏への不正な依頼があり、朴政権はサムスン物産の大株主である政府系機関「国民年金公団」を通して影響力を行使したのではないかと疑ったのです(見返りに李氏からチェ被告の関連企業および財団への支援が行われたとして立件を目指してきた)。

 これに対して、ソウル中央地裁は「現段階では逮捕の理由や必要性を認め難い」として1月19日に棄却しました。地裁側は見返りや不正な依頼に関してはまだ立証できていないと判断したわけです。韓国経済にまで打撃が広がる寸前まで行きましたが、ひとたび、地裁からストップがかけられました。

 しかし、2月13日に特別検察官の捜査チームは李副会長を贈賄容疑で再び事情聴取しました。

 そして、17日には、グループ内の合併を通して経営権の強化を図った際に、朴政権からの支援や優遇などを期待し、崔被告に賄賂を贈った容疑等でサムスン電子の李副会長を逮捕(賄賂額は430億ウォン=43億円と見られている)。この逮捕がもたらす韓国経済への影響などが注視されています。

追記④:反論を強める朴氏と崔氏

 1月25日には韓国のソウル中央地裁が崔順実被告の娘を不正入学させた疑惑に関連する崔京姫氏(梨花女子大前総長)への逮捕状請求を棄却。サムスン電子の李在鎔副会長への逮捕状請求棄却に引き続き、特別検察官の捜査に対して厳しい判断が続きました。

 こうした動きに対して被告側も反論。崔被告は25日に特別検察官事務所へ出頭した折には「自白の強要だ」「子や孫にまで罪を着せようとしている」と記者団の前で抗議しています。

 そして、同日に朴大統領がネット番組のインタビューにて以下の論点について反論しました(産経ニュース「朴氏「疑惑は計画」 ネット番組「偶然ではない」1/26)

  • 崔被告に関する疑惑⇒「かなり以前から計画されたとの印象を拭えない。偶然ではない気がする」
  • 向精神薬を使っていた噂が繰り返し浮上する⇒「大統領を引き降ろすための嘘だとすれば、悪質だ」
  • 朴氏と崔氏が「経済共同体」だという特別検察官の見立て⇒「ひどいこじつけだ」

 1月末には崔被告がミャンマーODA利権を得るために大使人事に介入したと見て、韓国特検が柳在景大使への聴取を行いました。

 2月9日には崔被告への三度目の直接的な取り調べが行われています。

 そして前掲のサムスン電子の李副会長の逮捕を通じて検察側は朴氏と崔氏の両者に攻勢をかけました。

追記⑤:憲法裁は朴氏の出廷なく結審。判決は朴氏罷免

 韓国の野党陣営(「共に民主党」など)は2月8日に、朴大統領の弾劾訴追案の審理に関して、憲法裁に3月中旬までに宣告を下すことを求めました(黄首相に対しては、朴大統領に対する特別検察官の捜査期間を延長を求めた。捜査期間は70日で、2月28日が期限だが、大統領代行が承認すれば30日の延長が可能)。

 憲法裁の争点は以下の5点です。

  • 国民主権と法治主義への違反:崔被告の国政介入
  • 大統領権限の乱用:崔被告に近い人物を公職に任命
  • 言論の自由の侵害:世界日報の報道に圧力をかけた
  • セヴォル号事件:国民の生命と安全を保護する義務を放棄した
  • 贈収賄など:サムスン合併に便宜をはかり、不正な資金援助を受けた

 しかし、27日には本人の出席がないまま朴氏罷免に関する憲法裁判所は結審となりました。特別検察官の捜査期間延長に関しても、黄大統領代行は延長は必要ないと判断。野党は反発し、黄氏の弾劾訴追を検討しています。

 サムスン電子の李副会長の起訴は通常の検察に引き継がれる見込みです。

 朴氏は同日に崔被告の国政介入、人事面での職権乱用、企業からの収賄等を理由に罷免を要求する国会訴追団に対して、反論の意見書を提出。犯罪にあたる事実はなく、国民のために混乱を収束させると述べ、職務復帰の意欲を見せました。

 しかし、特別検察官は3月6日に朴氏を収賄者と見なし、崔被告に関する一連の事件において職権乱用権利行使妨害、公務上機密漏えいなどの容疑を適用することを報告書に明記しています(そのほか朴政権に批判的な文化人を支援対象から外す「ブラックリスト」への関与について朴氏に責任を問うている)。

 3月10日には憲法裁判所が朴大統領を罷免する判決を出しました。8人の裁判官が崔被告の国政介入や機密文書漏洩などを重大な違法行為と全員一致で断じました(毎日夕刊1面:2017/3/10)

  • 今回の決定が国論分裂の終息や和合への道の契機となることを期待する
  • 朴氏の親友、崔順実被告の国政介入は憲法違反
  • (朴氏の行動は)民主主義の棄損に当たる
  • 旅客船セヴォル号沈没事故当日の朴氏の対応は弾劾事由に当たらない
  • 大統領の疑惑を報じた新聞社社長解任は報道の自由の侵害に当たらない

 よくも悪くも、韓国の政治制度の在り方が今回の一連の事件で世界に明らかになりましたが、ブラジルのルセフ大統領が罷免された時に比べると、今回の案件はどうなるのでしょうか。

 ルセフ氏の場合、2016年に約4か月で罷免されています(以下、ブラジル時間)。

  • 4月17日:ブラジル下院が大統領への弾劾を可決⇒上院で弾劾裁判所を設置
  • 5月11日:最高裁長官を議長とした弾劾裁判でルセフ大統領は職務停止(テメル副大統領が大統領代行)
  • 8月31日:最終投票(3分の2以上)でルセフ大統領は失職。

 朴氏の弾劾案が可決されたのは12月9日。朴大統領が3月10日で罷免された場合、約4か月なので、同じぐらいです。憲法審の定員問題がなければ、もっとゆっくり審理していたはずですから、韓国で大統領をクビにするには4か月以上はかかるということを意味していたのでしょう。

追記⑥:朴氏への事情聴取後、逮捕⇒起訴。

 3月21日には朴氏が検察に出頭し、疑惑に関する任意聴取に応じました。 

 25日にはソウル市の光化門広場でセウォル号沈没事故の真相究明と朴氏の身柄拘束を要求する「ろうそく集会」が開催されました。

 22日まで続いた事情聴取の結果を検討のうえで、3月26日に検察は逮捕状を請求(責任者は金秀南検事総長)。30日には逮捕状発付の可否を判断する令状審査に際して、朴氏はソウル中央地裁に出頭。待ち構えていた報道陣を前に沈黙のまま通り過ぎたことが報じられています。

 その後、31日未明に朴氏は逮捕されました。拘置所では7人分の広い独房に入りましたが、1食140円程度の生活になり、ヘアピン20本以上を要する朴氏独自の髪型は維持できなくなります。

 朴槿恵氏は4月17日に起訴され、5月2日には公判準備手続きがソウル中央地裁で開始されました(28日頃の報道では、朴氏は絶食状態に近く、命の危険もあると報じられています)。

 大統領選への影響を鑑みて、その開始は選挙後になると見られていましたが、韓国では半年以内に一審の判決が出ない場合は釈放するルールになっているため、地裁は、事実上の初公判となる公判準備手続きを急いだわけです(※韓国刑法では収賄罪は懲役10年)。

 起訴内容は、朴被告は崔被告が共謀し、サムスン電子副会長の李在鎔被告が行ったグループ内の企業合併に協力する見返りとして賄賂をもらったこと(約43億円相当)ですが、朴氏(公判には欠席)の弁護人はこれを否定。先に公判が進んでいる李被告の賄賂の存在を否認しているので、不正な請託の有無が注目されています。

 5月9日投票の韓国大統領選ではかつてのライバルだったムン・ジェンイン候補が当選。

 その後、朴氏は5月23日にはソウルの刑事法廷に出席しています。25日に朴氏が出席した2回目の公判では、同氏に対する書類証拠調査だけが行われました。

 朴氏は、検察の取り調べに対しては崔順実被告に騙されたと反論し、収賄罪に関しては検察等がつくり上げた話だと主張したことが報じられています。果たして、今後の展開はどうなるのでしょうか。

 なお、韓国大統領選に関しては、下記記事に候補者の人物像等をまとめています。 

www.johoseiri.net

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