Free-Photos / Pixabay

アメリカ株 個別銘柄 全記事一覧

ユナイテッド・テクノロジー(UTX)の株価は2018年も上がるのか

更新日:

今回はユナイテッド・テクノロジー社(UTX)について書いてみます(上記図表は2016~17年のUTXの株価推移。同社HPより転載)。

私は9月中旬に株価が113ドルぐらいだった頃にUTX株を11株ほど買いました(累計1245ドル)。

大した規模ではありませんが、今後、この企業の株価が伸びるかどうかが気になります。

ユナイテッド・テクノロジー社(UTX)の株価は、トランプ政権の成立以降、株価上昇を続け、2017年9月にいったん下落しました。

(※米国株ティッカーはUTXですが、日本の新聞記事ではUTCという表記が多い。本稿はUTXで表記)

その後、株価は回復し、11月に下落傾向が出ています。

今後の展開は9月の航空機器大手のロックウェル・コリンズ買収の成否にかかっているようにも見えますが、底力のある企業なので、私は、株価は上昇基調に乗ることを見込みました。

先が気になるので、今回は、この企業について調べることにしました。

UTXは重工業系の複合企業(コングロマリット)

ユナイテッド・テクノロジーズ(United Technologies Corporation)は、軍用・民間用の航空機エンジンや航空システム、宇宙産業、空調、エレベーター、エスカレーター、セキュリティサービス等の多分野で力を発揮する複合企業(コングロマリット)です。

連続増配23年、S&P格付A-の優良企業で、NYダウ30銘柄にも名を連ねる優良企業です。

その事業をUTX社のHPで見てみます(出所:Businesses at a Glance | Who We Are | United Technologies

従業員 純売上高 営業利益
オーティス 67396 11.9B 2.2B
UTテクノロジー 56475 16.9B 3.1B
プラット&ホイットニー 35104 15.1B 1.8B
UTCエアロスペース 40959 14.5B 2.3B

それぞれの事業は以下のように説明されています。各事業の売上高や営業利益を見ると、非常によいバランスになっていることもわかります。

今までに手掛けたヘリコプター事業は2015年にロッキードマーティン社に売却されました。

オーティス

オーティスはエレベーターやエスカレーター、動く歩道を製造し、メンテナンスを行っています。

世界で初めて安全なエレベーターを市場に投入し、現在、全世界で190万台のエレベーター、エスカレーター、動く歩道を管理しています。

インド最大のエレベーター契約であるハイデラバード・メトロに670台のエレベーターとエスカレーターを提供しています。

ユナイテッド・テクノロジー

UTC クライメート、コントロール&セキュリティは、火災の防衛、セキュリティ、ビルオートメーション、暖房、換気、空調、冷凍システムおよびサービスを担っています。

キャリアの冷蔵コンテナを通して毎日、60億ドル以上の商品を運び、2002年以来、Kiddeは消防署に100万件以上の煙と一酸化炭素アラームを提供しています。

プラット&ホイットニー

Pratt&Whitneyは、航空機エンジンのリーディングカンパニー。

軍用エンジンと商用エンジンを担い、航空機エンジンから補助機器、地上動力装置、小型ターボジェット推進装置等を設計、製造しています。

プラット&ホイットニーの軍用エンジンは、世界中の29の軍隊に採用され、大型商用エンジンは、世界の主要な旅客機の25%以上に採用されています。

UTCエアロスペース

今日のほぼ全ての航空機は、UTCエアロスペースのシステムに依存しています。同社は航空宇宙および防衛製品の世界最大のサプライヤの1となっています。
26カ国、160以上の拠点で事業を展開し、業界で最も大きく、最も包括的なアフターマーケット事業を展開。

・・・

航空機のエンジンや飛行システムの中核を握っているUTXは、なかなか他業種が突き崩せない競争優位を握っています。

 ユナイテッド・テクノロジー社の経営指標

UTX社の経営指標を『米国株四季報』(秋冬版)で見てみます。

(以下、EPSと一株当たり配当金以外の単位は億ドル。四捨五入。14年=14年12月。CF=キャッシュフロー。EPS=当期純利益/発行済株式総数。増資による株式数増を考慮した「希薄化後EPS」で比較)

  12 13 14 15 16
売上高 577 566 579 560 572
営業利益 75 79  92  80  81 
純利益 51 57  62  76  51 
EPS 5.66 6.25 6.82 8.62 6.12
1株配当 2.03 2.19 2.36 2.56 2.62
  • 営業CF:63.83億(15年)⇒38.8億(16年)
  • 投資CF:62.06億(15年)⇒▲25.03億(16年)
  • 財務CF:▲107.85億⇒▲11.88億(16年)
  • フリーCF:109.22億(15年)⇒7.8億(16年)

そして、現在、1株当たり利益に対して株価が何倍まで買われているのかをブルームバーグで見ると、PERは17.65倍。また、直近の配当利回りは2.39でした。

f:id:minamiblog:20171127072200p:plain

(出所:UTXのHPより)

ユナイテッドテクノロジーの株価を2002年から2017年まで見ると、どの時点を見ても、S&P500とNASDAQコンポジットの株価を上回っています。

コングロマリットとしては、非常に優れたパフォーマンスを出しているわけです。

UTX社によるロックウェル・コリンズ買収

2017年のユナイテッド・テクノロジー社の大きなニュースとしては、ロックウェル・コリンズの買収があります。

9月4日にUTX社は航空機部品の大手企業であるロックウェル・コリンズを約230億ドル(2.5兆円相当)で買収することで合意し、コックピットディスプレイからエンジンまで幅広く装備を供給する巨大なメーカーとなりました。

これは航空機分野で最大級の買収であり、UTX社は航空機メーカーからの圧力に耐えられるようになるとも言われています。

この買収の背景については、日経電子版(2017/9/6)が解説記事を書いていました。

日経電子版はユナイテッドテクノロジーの収益源となる航空機エンジンのアフターサービスに最大顧客のボーイングとエアバスのビッグ2が参入したことを重視しています。

ボーイングが2017年7月に民間機、軍用機に次ぐ3つ目の事業として「ボーイング・グローバル・サービシズ」の運営を開始し、「航空機の修理・保守から、部品販売、ビッグデータを使った機材の最適運用支援までサービス事業に注力する」方針を打ち出しました。航空機の新たな受注が鈍化する中で「サービスは最も成長が見込める分野」(ボーイングのデニス・ミュイレンバーグ最高経営責任者=CEO)と見なしたわけです。

ユナイテッドテクノロジーはこれに対抗すべく、「ボーイングやエアバスと駆け引きする能力」を強化するためにロックウェルを買収。そして「ビッグ2にとって『なくてはならない存在』になることで、サービス分野でのビッグ2の動きをけん制する」ことを目指しました。

そのほか、航空エンジンビジネスの大手としてはGEや、米航空関連機器大手にはハネウェルがあります。

米国の航空事業の競争は厳しくなってきているので、UTXが競争優位を保てるかどうか、今後の展開を注視していきたいものです。

-アメリカ株, 個別銘柄, 全記事一覧

Copyright© トランプ政権と米国株投資 , 2017 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.