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VTIと各国ETFを比較

今回は、米国市場と欧州、新興国、アジア市場に投資するETFの株価の伸び具合を比べてみます。

2018年2月の株安後の投資先に迷っている方もいるかもしれないので、参考になるような記事を目指してみます。

米国市場と各国市場向けのETF(上場投資信託)のパフォーマンスを比べてみます。

【VTI】バンガード・トータルストックマーケットETFのチャート

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まず、代表的な米国ETFとしてVTIを紹介し、これと他国市場に投資するETFを比較してみます。

投資で大事なのは、まず第一に市場の有望性を見ることです。

毎年経済成長が続いている市場のほうが、万年低成長率の市場やマイナス成長の国よりも右肩上がりの銘柄が増えるため、投資の成功率が高くなるからです。

(例:米国市場 VS 失われた20年の頃の日本)

また、株価の乱高下がよく起きる新興国市場よりは、安定成長が続く米国市場のほうが投資がしやすいとも言えます。

その米国市場の3613銘柄に分散投資をかける代表的なETFが【VTI】(バンガード・トータルストックマーケットETF)です。

その概要は以下の通り(『米国会社四季報 2018春夏号』東洋経済新報社)

  • 米国上場で投資できる銘柄のほぼ100%を対照にした指数に連動
  • 組入銘柄は3646。上位10社で18%を占める
  • 業種比率は金融とITがそれぞれ約2割程度
  • 経費率は0.04%。
  • 詳細は関連記事【米国ETF】を参照。

その値動きを見て、各国のETFと比較していきます。

【VTI:トータルリターン等】(ブルームバーグ 2018/9/16閲覧)

  • 直近配当額 : 0.603
  • 直近配当利回り : 1.61%
  • 資産総額(億$) : 1063
  • 経費率 : 0.04%
  • 3ヶ月TR : 4.6%
  • 年初来R : 10.4%
  • 1年TR : 19.2%
  • 3年TR平均 : 16.2%
  • 5年TR平均 : 13.4%

【VTI:株価チャート】

グーグルファイナンスのデータを元に株価チャートを作成してみます(青線が株価、赤線は200日移動平均線)。

サブプライムショック以降は右肩上がりの値動きを続けています。

VTIとヨーロッパETFを比較してみる

欧州株を対照にしたETFはたくさんありますが、とりあえず、今回は以下の四つを比較対象にします。

(以下のETFの概要は『米国会社四季報2017秋冬号』を参照)

★IEV(iシェアーズヨーロッパETF)

  • 欧州株から成るS&Pヨーロッパ350指数に連動
  • 国別比率は英国27%、フランス16%、ドイツ15%、スイス13%。この四カ国だけで約7割を占める
  • 経費率は0.6%

★VGK(バンガードFTSE ヨーロッパETF)

  • 欧州先進国株1287銘柄で構成されるが、上位5社で10%を占める
  • 国別比率は英国28%、フランスとドイツが15%、スイスが12%
  • FTSE欧州先進国オールキャップ指数に連動
  • 経費率は0.1%。

★EUDG(ウィズダムツリー 欧州株クオリティ配当成長ファンド)

  • 高成長+配当実施を条件にした欧州株300社で構成するウィズダムツリー欧州株クオリティ配当成長指数に連動
  • 消費財を中心に200銘柄を組み入れている
  • 国別比率は英国24%、スイスが17%、ドイツが11%
  • 経費率は0.58%。

★EWG(iシェアーズMSCIドイツETF)

  • 63銘柄を組み入れるが、上位10銘柄で50%超を占める
  • 一般消費財、金融、素材、資本財、ヘルスケアが10数%を占める
  • MSCIドイツ指数に連動
  • 経費率は0.53%。

【3年チャート】

3年チャートで見ると、VTIは欧州株ETFよりも伸び率で勝っています。

最近の欧州株は調子がよいのですが、長い目で見れば、米国市場のほうがリターンが大きいわけです。

※関連記事:欧州ETFの比較

VTI対ブリックスETFの勝敗は?

さらに、VTIとBRICS諸国のETFを比較してみます。比較対象は以下の5つのETFです。

(本記事のETFの説明は『米国会社四季報(秋冬版)』の記述を参照)

EWZ(iシェアーズMSCI ブラジルキャップトETF)

  • 55のブラジル株からなるMSCIブラジルインベスタブル指数に連動
  • 業種比率は金融37%、素材15%、エネルギー12%(上位3銘柄で3割占める)
  • 経費率は0.63%

関連記事:オリンピック後のブラジル経済 やっぱりヤバいのか?

ERUS(iシェアーズMSCI ロシアキャップトETF)

  • 28のロシア株からなるロシアインベスタブル指数25/50に連動
  • 業種比率はエネルギー42%、金融26%(上位4社で4割超)
  • 経費率は0.64%

※関連記事:ロシアETF(ERUSとRSX)を比較

EPI(ウィズダムツリー インド株収益ファンド)

  • インドの高収益株からなるウィズダムツリーインドアーニングス指数に連動(現在、306銘柄組入れ)
  • リライアンスを含む上位三社で24%。金融とIT、エネルギーが上位
  • 経費率は0.84%

※関連記事:インドETFの比較【EPI】【INDL】【SCIF】

FXI(iシェアーズ中国大型株ETF)

  • 香港上場の中型~大型株50銘柄からなるFTSE中国25指数に連動
  • 業種比率は金融が50%以上。中国建設銀行一社で10%超
  • 経費率は0.74%。1単位あたりの分配金は0.176~0.892ドル

PEK(ヴァンエックベクトル中国AMC A株 ETF)

  • 上海・深浅上場の中国A株300銘柄からなるCSI300指数に連動
  • 業種比率は金融33%、資本財14%、消費財11%
  • 経費率は0.72%。1単位あたりの分配金はゼロ~1.409ドル

※関連記事:中国ETF【FXI/PEK/CNXT/CHAU】を比較

VTI対EWZ、ERUS、EPI、FXI、PEK(5年チャート】

インドETFの【EPI】の伸びがよいことが注目されます。

ただ、米金利引き上げに伴う新興国からの資金流出なども予測されるので、インドの伸びが同じ勢いで続くのかどうかは注意が必要でしょう。

中国市場のFXIはなかなか激しく急騰と急落が起きています。

ロシア(ERUS)とブラジル(EWZ)は低空飛行が続いています。

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VTI対韓国、台湾、マレーシア、シンガポールETFの勝敗は?

次に、VTIと韓国、台湾、マレーシア、シンガポールのETFを比較してみます。

比較対象は以下の4つのETFです。

EWY(iシェアーズMSCI韓国キャップトETF)

  • 110以上の韓国株からなるMSCI韓国インベスタブル指数に連動
  • 業種比率はITが38%(サムスン電子が23%)、金融13%
  • 経費率は0.64%

※関連記事:【EWY】韓国ETFの株価とリターン

EWT(iシェアーズMSCI台湾キャップトETF)

  • 92の台湾株から成るMSCI台湾指数に連動
  • 業種比率はITが57%、半導体23%(鴻海が8%)
  • 経費率は0.64%

EWM(iシェアーズMSCIマレーシアETF)

  • マレーシアの47銘柄から成るMSCIマレーシア指数に連動
  • 業種比率は金融33%(パブリック銀行が12%)、公益事業14%、消費財11%
  • 経費率は0.48%

※関連記事:【EWM】マレーシアetfの株価とリターン

EWS(iシェアーズMSCIシンガポールキャップトETF)

  • シンガポールの26銘柄からなるMSCIシンガポール指数に連動。
  • 業種比率は金融48%
  • 経費率は0.48%。

※関連記事:【EWS】シンガポールETFの株価とリターン

【VTI対EWY、EWT、EWM、EWS】(5年チャート)

韓国市場ETFのEWYはわりと激しく値動きしています。

長期で見ると、韓国と台湾はプラスが出ています。

マレーシアはかなりの低空飛行、シンガポールも低調です。

VTI対東南アジア諸国ETFの勝敗は?

さらに、VTIとタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンのETFを比較してみます。比較対象は4つののETFです。

THD(iシェアーズMSCI タイキャップトETF)

  • 120以上のタイ株から成るMSCIタイインベスタブル指数25/50に連動
  • 業種比率はエネルギーが20%(石油公社が11%)、金融が19%、必需品が11%
  • 経費率は0.63%。

※関連記事:【THD】タイETFの株価とリターン

VNM(ヴァンエック ベクトル ベトナムETF)

  • 37のベトナム株から成るマーケットベクトルベトナム指数に連動
  • 金融、消費財、不動産比率高め(25%は他国企業)
  • 経費率は0.66%。

※関連記事:【VNM】ヴァンエックベクトルベトナムETFとは

EIDO(iシェアーズMSCI インドネシアETF)

  • インドネシアの86銘柄から成るMSCIインドネシアインベスタブルマーケット指数に連動。
  • 業種比率は金融37%、一般消費財26%、電気通信12%(上位3銘柄で3割)
  • 経費率は0.48%。

※関連記事:【EIDO】インドネシアの投資環境と大統領の素顔

EPHE(iシェアーズMSCI フィリピンETF)

  • フィリピンの42銘柄からなるフィリピンインベスタブルマーケット指数に連動
  • 業種比率は金融、不動産、資本財が2割程度(上位5銘柄で4割超)
  • 経費率は0.64%。

※関連記事:【EPHE】フィリピンETFの株価とリターン

【5年チャート】

VTIのほうが伸び率が勝っています。

タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアの市場は伸びては下がり・・・という感じです。

全体的に見ると、やはり、米国市場を対象にしたETFがお勧めだと言えそうです。

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