株式

StockSnap / Pixabay

全記事一覧 米国経済(内政)

グリーンスパンが株式と債券バブルに警告 コーンNEC委員長は強気

投稿日:

2月5日にはイエレン氏が退任し、パウエル氏がFRB(米連邦準備制度理事会)議長に就任します。

新体制が発足するわけですが、その約一週間前にグリーンスパン元米FRB議長がブルームバーグのインタビューに応じ、現在の米国は株式と債券の両市場でバブルを抱えていると警告しました。

20年にわたりFRB議長を務め(1987~2006年)、ITバブルを「根拠なき熱狂」と論評した人物は、今の米国市場をどのように見ているのでしょうか。

そして、同時期に、ブルームバーグはゲーリー・コーン氏(国家経済会議委員長)にもインタビューを行っています。

ブルームバーグの動画をもとに、両者のメッセージを紹介してみます。

(出所:グリーンスパン氏:株式と債券の「2つのバブルが存在」と指摘 2018/1/31)

スポンサーリンク

レクタングル336




グリーンスパンは債券市場のバブルを特に問題視

まず、グリーンスパン氏は「株式市場と債券市場という二つのバブルがあると思う」と述べ、債券市場のバブルを特に問題視しました。

I think there are two bubbles we have a stock market bubble, however bond market bubble

「短期的にはそれほど悪くないが、最終的には、債券市場のバブルは最終的に重要な問題になる」と警告したのです。

At the end of the day, the bond market bubble will eventually be the critical issue, but for the short term it’s not too bad

「我々は、明らかに長期金利の大幅な上昇に向けて動いているが、皆さんが知っているように、それは経済全体の構造に非常に重要な影響を与えるものだ」と現状を分析。

But we’re working, obviously, toward a major increase in long-term interest rates, and that has a very important impact, as you know, on the whole structure of the economy.

「バブルの背景には何があるのか」と問われると、グリーンスパン氏は「本質的に、これまで以上に大きな財政赤字を抱え始めているということだ」と返答し、 財政赤字が1兆ドルにまで拡大したことを問題視しました。

Well the fact, that, essentially, we’re beginning to run an ever-larger government deficit.

But we're talking now about deficits going to a trillion dollars.

我々は「債務が非常に大きく上昇している」ことに「十分に注意を払っていない」からです。

Debt has been rising very significantly.

we’re just not paying enough attention to that.

---

グリーンスパン氏は第二次世界大戦期を引き合いに出しながら、GDP比で見た連邦債務の肥大化に注意を喚起しました。

そして、1兆5000億ドルの減税法案に署名し、今後もGDP比で財政赤字が拡大し続けることが見込まれているのに、トランプ大統領が30日の一般教書演説で政府の財源の手当てについて具体策を示さなかったことに驚きの意を表明していました。

ベテランとして現政権を心配しているわけです。

ゲーリー・コーンNEC委員長は長期金利を注視しながらも強気路線

一方、ゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長は現政権を代弁しているので、基本的には強気路線です。

(政権当事者が弱気だったら終わっています・・・)

ブルームバーグのインタビュー(2018/2/2)に対して、トランプ氏は「長期金利上昇を注視しているが心配はせず」と返答していました(記事公開は2/3)。

「トランプ米大統領は最近の長期金利上昇を注視しているが、心配はしていない」「彼は心配していない。だが、われわれはそれを注視している」等と意味深長な発言をしているのです。

要するに、トランプ大統領はイケイケドンドンなので、周辺のスタッフがリスクとメリットのバランスを調べているのでしょう。

ブルームバーグは「10年物米国債利回りは今週、2.8%を超え、30年債利回りは3%を突破」「米国債は1月、月間ベースで2016年の大統領選以降で最大の損失を記録」と現状を報じています。

コーン氏へのインタビューはかなり長いのですが、記事は妙に短いので、省略されている箇所を箇条書きで紹介します。

ーーーー

(以下、動画からの文字起こしと翻訳)

国債の利回りは上昇しているが、景気、成長、企業収益の好転が経済を推進していることもウォッチングしている。

“We’ve had a mild back-up in Treasury yields but look at what’s going on in the economy, look at what’s going on in growth, look at what’s going on in corporate earnings, that what’s driving the economy," Cohn said.

トランプ政権の1年間で我々は実に20万件の製造業の雇用を生み出した。しかし、それ以前はそれと同じだけの雇用を失っていた。これは製造業にとっては明るい材料だ。

If you look at what's happened over the trumpet ministration we really have created over two hundred thousand manufacturing jobs verses what happened the year prior where they lost manufacturing jobs this is real optimism in the manufacturing community

質問者:(為替に関わる)多くの人にとって、最近の2週間の米ドルの動きは10年ぶりの米ドルの最悪の時期でした。この2週間ほどの間、ホワイトハウスの政策が生んだFX市場を巡る巨大な混乱を清算(クリーンアップ)できますか?

質問者:A lot of people like I would settle such corresponds with one the worst years for the US dollar in a decade this immense confusion over the last couple of weeks around White House policy with the FX market can you clean that up to me Gary today.

コーン氏:(為替に関しての)クリーンアップはないと思う。強いドルは常にアメリカの最善の利益のためにある。私たちはそれについて一貫している。

コーン氏: I don't think there's a the clean up I think you know the stuff a strong dollar is always in the best interest of America and I think we we we've been consistent on that.

コーン氏:インフラ計画を今すぐリリースする予定はないが、私たちは非常に堅牢な計画を立てている。私たちはインフラ計画について民主党と共和党と話すことに多大な時間を費やしている。

Look I'm not going to release the trip the infrastructure plan right now but we have a very robust plan we spend an enormous amount of time with Democrats and Republicans talking about our infrastructure plan.

私たちは、大統領が2月にインフラ計画を発表すると確信している。

We were very confident that we'll work the president announce it over the course of February.

※コーン氏は三つの原則を主張し、超党派の計画を目指すことを強調した。

  • 1:1兆5千ドルを投資する
  • 2:インフラ計画の承認プロセスは最重要。7~10年かかるプロセスを2年以下に短縮
  • 3:田舎を重視しなければいけない。
  • 1:We're going to invest a trillion half dollars
  • 2:The approval process is probably the most important. We have to shorten approval process down from 7 to 10 years under 2 years
  • 3:If we have to take care of rural communities.

I said we've been meeting with Republicans we've been meeting with Democrats it's got to be a bipartisan plan.

そして、インフラストラクチャーについて議員の多くは興奮気味だという。

we've been meeting with the various committees and we have momentum on on infrastructure and everyone is excited about infrastructure we know how important is it is a bipartisan issue looking affects every American citizen.

84%の国民が新しいインフラ整備を望んでいることを指摘した。

Eighty four percent positive people want new improved infrastructure in the United States.

ーーーー

全体的には強気路線です。

減税してインフラ投資をやりまくれば、資金需要が拡大するため、ドル高になりますが、コーン氏は米国はそれでもやっていけると見ています。

ざっと見たところ、コーン氏には、財政赤字を懸念する発言をしていません。

米国の経済学でも、財政赤字に関しては、二通りの見方が分かれています。

「延々と赤字を積み重ねていけば財政が破綻する」という見方と、「基軸通貨国で世界ナンバーワンの経済大国なのだから、赤字が拡大しても潰れない」という見方が対立しているのです。

グリーンスパン氏は前者、コーン氏は後者の側に立ちます。

そして、トランプ氏も後者にいると見てよいでしょう。

2018年以降、減税とインフラ投資を通して、この経済学上のバトルに決着がつけられるのかもしれません。

アメリカ財政に破たんはあるのかどうか。

あなたはどちらに賭けますか?

【スポンサードリンク】

レクタングル336




レクタングル336




-全記事一覧, 米国経済(内政)

Copyright© トランプ政権と米国株投資 , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.