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ラリー・クドロー新NEC委員長は「強いドル」復帰を目指す

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ゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長が辞任し、その後任にCNBCのコメンテーターであるラリー・クドロー氏が指名されました。

クドロー氏は、2016年の大統領選ではトランプ氏に減税などの経済政策を助言しました。

鉄鋼・アルミ関税に関して、当初は難色を示しましたが、今は賛成に転じています。

この記事では、その経歴と主張を整理してみます。

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クドロー国家経済会議委員長の経歴

ラリー・クドロー

(27 February 2015/Author:Gage Skidmore WIKI画像)

クドロー氏はニュージャージー州の出身で、ユダヤ系の家庭に生まれました(1947年8月20日生:現70歳)。

1969年にロチェスター大学を卒業。71年にプリンストン大のウッドロー・ウィルソン公共・国際問題研究所において政治学と経済学を学びました。

修士を取る前に大学を出て、1987年からはベアー・スターンズにてチーフ・エコノミスト兼シニア・マネージングディレクターとして働きます。

保守派の論客であるクドロー氏は、レーガン政権の頃に米行政管理予算局(OMB)の幹部を務めていました。

思想的には、レーガン政権で減税を訴えたアーサー・ラッファー氏に近く、サプライサイズド経済学の研究組織であるエンパワー・アメリカの理事を務め、インディペンデント・インスティチュートという団体の創設にも関わりました。

その後、経済評論家となり、CNBCでは「ザ・クドロー・レポート」、ラジオでも「ザ・ラリー・クドロー・ショー」という番組のホストを務めてきたのです。

ラリー・クドロー氏の主な主張

ウィルバー・ロス氏(現商務長官)と同じく、クドロー氏は、もともとは自由貿易派です。

しかし、公正な貿易の実現を求めるという立場から、14日には、トランプ政権の鉄鋼関税に賛成し、中国に対する知的財産権侵害への制裁措置も必要だとの判断を示しています。

このクドロー氏は、過去、米国経済について、どんな発言をしてきたのでしょうか。

ブルームバーグ(2018/3/15)の記事では、その要点が紹介されています(「次期米NEC委員長指名のクドロー氏、大統領選前にトランプ相場予言」)

●サブプライムショック

05年に、ラスベガスやフロリダ州等で住宅価格が暴落すると予想する「全ての愚か者」は間違いが証明されると発言。07年12月まで、クドロー氏は好景気は続くと論じていた。

●物価・為替

10年にイエレン氏のFRB副理事就任がインフレに拍車を掛けると予測。これは実現せず。14年には原油価格下落のプラス面を強調

最近は、強いドル政策への回帰が必要だと主張している。

●経済成長予測

15年に米国には5%の経済成長目標が必要だと主張(相当の高水準)。
16年にクドロー氏は景気後退を予測。
トランプ当選に伴い、株価上昇を予測し、その通りになった。

●減税法案

トランプ減税は3~4%の経済成長につながると述べた。
18年2月に、景気回復に伴い長期金利は3.5%超に上昇する可能性を示唆。

●通商・貿易

元々は自由貿易路線なので、大統領選前に鉄鋼関税の賦課は500万人の雇用を危険にさらしかねないと書いたこともある(今は支持に転じた)。

クドローNEC議長は「強いドル」復帰を目指す

クドロー氏の主張がよくわかる記事の一例を紹介してみます。

CNBC記事(2018/2/16)(Kudlow: Trump needs a return to 'King Dollar')の要旨は以下の通り。

  • トランプ政権下の減税法案はレーガン減税やケネディ減税(成立は没後)に比肩される
  • アップル、フェデックス、AT&T、フィアット・クライスラー等、300社以上が米国に投資することを発表したのは良い兆候だ。
  • 減税と新政権下の規制緩和が合わされば、1.6%から3〜4%の成長率で持続的に経済が成長できない理由は見当たらない。
  • トランプ政権の経済政策の柱には、健全なドル戦略がある。
  • レーガン政権下では、1985年まで米ドルは外国為替市場で67%もの価値が上昇した。
  • 米国経済と株式市場が盛上った一方、金価格、金利、インフレが2桁のインフレ率から低下する中で18年間の強気相場が続いた。
  • さらに過去に戻ると、 1962年5月、ケネディ政権下で歳入法が成立し、この頃には「Go-Go Sixties」と呼ばれる驚異のブームが起きている。
  • 最小限の物価上昇を伴う「強いドル」は経済繁栄の不可欠な柱だが、ホワイトハウスはこの戦略を採用していない。
  • だから、我々はトランプ政権に、60年代、80年代、90年代に成功した「キング・ドル」政策への復帰を促す。
  • 「切下げと弱い通貨は米国の雇用を創出しない。弱められた通貨には相対的な物価変動が伴い、国(の経済)が過小評価され、インフレがもたらされる」
  • "‎Devaluations and weak currencies do not create U.S. jobs. Instead, weakened currencies are accompanied by relative price changes, leading to inflation in the devaluing country."

基本的にドル高推奨なので、パウエルFRB理事長の利上げを後押ししていくはずです。

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