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ダウ平均10%下落 原因は本当に長期金利? 取るべき対策とは 

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米国株は2月2⽇と5⽇(米国時間)でS&P500指数が-6.1%、NYダウが-7%下がり、不安定な動きが続いたので、12日以降の展開が注目されています。

NYダウは1月26日に26616の高値から、6日の23778ドルへと10%以上の下落を刻み、下落幅の大きな銘柄では、18年初からの株価上昇分が消滅するケースが数多く見られました。

9日には株価が反転しましたが、下落分と上昇分の変動幅は1000ドルを超えているので、今後の動向が気になるところです。

果たして、12日以降の展開はどうなるのでしょうか。

本記事では、2月の政治日程を抑え、幾つかの証券会社のレポートの株価見通しの概要を一覧してみます。

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2月中旬以降の政治イベントに要注意

2月には株価に影響が出そうな政治イベントが続きます。

減税の上に、2月9日には歳出上限を引上げる(約3000億ドル増。国防費が多い)法案が成立し、財政赤字の拡大が見込まれるなかで、12日にはトランプ政権が2019会計年度(18年10月~19年9月)の予算教書を議会に提出します。

予算教書は方針を示すのみで、実際は共和党議員たちが予算をつくるので、その影響は限定的ですが、あまりにも大盤振る舞いを歌った内容だと、市場が神経質になり、また金利が上昇する可能性もあります。

そして、14日には1月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。CPIはFRBに利上げ判断の材料の一つなので、これも要注意です。

さらに、28日にはパウエルFRB議長の議会証言が控えているので、今月の株価は落ち着かない展開になりそうです。

 

証券会社の株価見通しと下落の原因分析を一覧

ネットでここ一週間ほどの間に出た銀行や証券会社の見通しをざっと見ると、だいたいは株価下落の要因を米国の長期金利上昇に帰しています。

(※筆者はやや疑問視していますが、それについては後述)

三井住友銀行

FOREX WEEKLY(18年2月8日)では「遅れてきた株式相場の調整」が起きたが、これはバブル崩壊とまではいかない。米国の利上げペースが速まらなければ株価クラッシュは起きず、下落が2月末で止まらなければ、パウエルFRB議長がマーケットを安心させる措置を取るという見立てを述べています。

このレポートは31日のFOMCが利上げに前向きであったことが、市場の警戒感を強めたという見方です。要するに、経済学的に見れば利上げは妥当なのですが、市場はそれをリスクと取るので、両者にギャップが生じたというわけです。

みずほ証券

マーケットフォーカス(2/9)にて、NYダウ下落の要因を「米金利上昇への警戒」に帰し、長期金利上昇は3月までに上限3%程度が妥当であろうと読んでいます。

思惑先行なので、金利急騰には至らず、長期金利は市場で許容可能な範囲(3%台)にとどまり、NYダウは23000ドル台を下値に反転すると見ています。

大和投資信託

米国株式急落と見通し」は、株価下落の原因について「高値警戒感が強まる中で長期金利上昇が契機に」とのべ、長期の見立てとして「堅調な景気や企業業績動向に変化の兆しはみられない」と述べています。

情勢分析は以下の通り。

  1. 17年9月から調整らしい調整も無しにほぼ一本調子の上昇が続いていた
  2. 特に、年明け以降の株価上昇が急ピッチ(S&P500、NYダウともに7%以上の上昇)
  3. テクニカル指標なども高値警戒レベルが示唆されていた
  4. PER(株価収益率)も過去平均から見ると割高

そこに想定以上の経済指標発表や、FRB高官が利上げにやや前向きな発言をしたことで⻑期⾦利(10年債利回り)が約4年ぶりの⽔準にまで上昇。

これが株価急落の契機となったと論じています。

そして、米国企業は総じて調子がよいので、今後の展開は楽観できるという結論です。

(筆者としてお勧めなのはこのレポートなので、リンクを張っておきました)

・・・

ざっくりと見ていくと、日経新聞等のように、株安の原因を長期金利に帰しているものが多いようです。

しかし、これに対して、違った角度から株価下落を論じているレポートもあります。

筆者の目を引いたのは、マネックス証券の広木隆氏の見解でした。

・・・

マネックス証券

広木隆氏の「ストラテジーレポート」(2018年2月6日)の概要を紹介してみましょう。

まず、広木氏は「巷にあふれる解説は、米国長期金利の上昇が米国株の下落理由だと言うがそうではない。では何が理由か?理由はない。結論を先に言えば、理由もなく市場心理がもたらしたパニック売りによる暴落なので、早晩、下げ止まる」と述べています。

そのポイントは以下の通りです(筆者の低スペック頭脳による要約・・・)。

  • 株価の短期的な変動には明確な理由がないことのほうが多い。ブラックマンデーも「明確な下げの理由が特定できない暴落」だった。
  • 株価の動きをみると、必ずしも金利の動きとは一致していない
  • 長期金利は2月1日に10年債利回りは前日比で8bpsも上昇したが、ダウ平均は横ばい推移で37ドル高で引けた。
  • 2日にも10年債利回りは2.84%に上昇。ダウ平均はここで125ドル下がった。だが、その後は金利は上昇せず、横ばいだったが、ダウ平均は右肩下がりだった。
  • 普段は「ファンダメンタルズ⇒投資家の判断・意思決定⇒取引実行⇒市場価格の変化」となるが、今回は「市場価格の変化⇒投資家の判断・意思決定⇒取引実行⇒市場価格の変化」という順に株価が動いた。
  • 要するに「みなが売るから売る」という動きなので、確たる根拠はなく、やがては下げ止まる。
  • ただ、株価回復が遅れると悪いシナリオになることに要注意。今は買いのチャンスでもあろう。

筆者は、「米国の巨大な債務が不安ならば、そもそも米国株なんて買うべきではない」というスタンスです。基本的に米国は債務バブル崩壊で破たんするというような論(最近、グリーンスパン氏が述べています)には賛同していないので、米国株に手を出しています。

自分を引き合いに出すのは気が引けますが、米国の金利が不安な方々はそもそも米国株を買っていないのではないでしょうか。

そのため、「米国株投資をしている人たちが長期金利を注視して株を売った」というシナリオは信じかねるわけです。

(不勉強な筆者は一度たりとも米国の長期金利を見ていませんでした。これは単にアホなだけですが)

筆者はわりと広木氏の所説に賛同しています。

毎日新聞「株価 週明けも不安定か」(18年2月11日)も、ダウが24000ドルを割り込むと下落が急加速し、23000ドルに近づくと上昇に転じるパターンが多いと指摘し、「コンピューターによる自動取引がこうした動きを主導している可能性」があると述べていました。

市場関係者は「まだ株価がどの水準で落ち着くか見えない中、多くの投資家が市場の値動きに追随しようと一方向に動く傾向が強まっている」と分析すると結んでいました。これも「売りが売りを加速する」という見方の変型版です。

ゴールドマンサックス関係者は「今が買い時」とみる

筆者は勤め人で、わりと夜遅くまで働いているので、いつも株価を見るわけにはいきません。

そのため、自分が見ていない時に大暴落されたら困るので、いったんは利益を確定してしまいました。

(小規模投資なので、90万円が98万円になるぐらいの成果にすぎませんが・・・)

しかし、あれだけ急騰していたテック企業の株価が下がってきたのを見ると、「これはチャンス到来」という気がしてきます。

ブルームバーグ(2/7)では「米国株、混乱一段落の今は買い時」という記事が出ていました。

「時価総額で1兆ドル(約109兆4000億円)が吹き飛んだ米国株急落の混乱が一段落する中、ゴールドマン・サックス・グループのチーフストラテジスト、デービッド・コスティン氏は、今やるべき唯一のことは買うことだと主張する」

ここで買わないと次のチャンスないよ・・・というわけです。

コスティン氏は「企業が自社株買いを控えるブラックアウト期間とタイミングが重なった」ことを重視し、今後の見通しとしては「税制改革に支えられた企業収益の伸びや強力な経済成長の下、米国株は上昇軌道に戻り得る」と指摘しています。

「金融を含め景気敏感セクターに注目したほか、労務コストが低い企業を推奨している」そうです。

・・・

まさに、「落ちたナイフが大地に刺さってからつかめ」という時が来たのかもしれません。

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