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世界の実質GDPランキング(2014~2016年の推移)

更新日:

2018年春には大部分の国々が2017年のGDPを発表します。

ただ、現時点では2016年のGDPが最新の数値なので、世界銀行のデータをもとに2014年~16年までの実質GDPのランキングを作成してみました。

やはり、経済を見る上で大事なのは名目値よりも実質地です。

始めに上位20位を概算で見て、その後、1億ドル以上の国々のランキングを見てみます。

★GDPとは
GDP(Gross Domestic Product)は「国内総生産」のこと。一国で一定期間に生み出された付加価値の総額。ざっと言えば、粗利(売上-原材料費)に相当するものが付加価値であり、モノやサービスの価格から中間生産物を差し引くことで付加価値は計算される。3000万円分のアンコモチを例に考えると、お米(原材料費)が1000万円、モチへの加工費が1000万円、アンコをつめる作業が1000万円等と、各工程ごとに付加価値が生まれ、総額の3000万円がGDPにカウントされる。全てのモノとサービスで生まれた付加価値を累計したものが国のGDPとなる。

※そもそもGDPについて確認したい方はランキングの後に書かれた説明を参照(見出しからクリックで飛べます)

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レクタングル336




世界実質GDPランキング:1位~20位

出典は世界銀行データベースです(2018/1/2閲覧)。

世界銀行のサイトから2010年比で見たドル換算の実質GDPのデータを取り込んでいます。

日本の実質GDPが5.9兆ドル(2015年)や6兆ドル(2016年)になっているので、筆者は「そんなバカな」と思ったのですが、これはあくまでも2010年でのドル円の為替で換算した場合の数字です。

2010年のドル円の為替の平均値は1ドル=86.81円です。

(※三菱リサーチ&コンサルティングの試算。ドルを円に換算する際に用いるTTBで計算)

この数字を2015年と16年の実質GDPの数値にかけると、現在、日本政府が国民経済計算で出した数字とほぼ一致します。

  • 5兆9861億ドル×86.81円=519兆6568億円(政府試算は518兆3372億円)
  • 6兆479億ドル×86.81円=525兆177億円(政府試算は524兆3972億円)

世界銀行のデータは2010年のドルを基準にした数字なので、現在の為替で換算すると見当違いになってしまいます。

一応、これを念頭においた上で実質GDPのランキングを見ていきます。

以下、単位は全て2010年基準で見た「ドル」。「16(%)」は2016年の実質経済成長率です。

   国名 2015 2016 16(%)
1 アメリカ 16兆6404億 16兆8875億 1.5
2 中国 8兆9083億 9兆5042億 6.7
3 日本 5兆9861億 6兆479億 1
4 ドイツ 3兆7096億 3兆7817億 1.9
5 フランス 2兆7775億 2兆8105億 1.2
6 イギリス 2兆7053億 2兆7538億 1.8
7 インド 2兆3014億 2兆4649億 7.1
8 ブラジル 2兆3319億 2兆2481億 -3.6
9 イタリア 2兆639億 2兆833億 0.9
10 カナダ 1兆7964億 1兆8227億 1.5
11 ロシア 1兆6582億 1兆6544億 -0.2
12 スペイン 1兆4181億 1兆4645億 3.3
13 オーストラリア 1兆3070億 1兆3432億 2.8
14 韓国 1兆2688億 1兆3047億 2.8
15 メキシコ 1兆2105億 1兆2382億 2.3
16 トルコ 1兆878億 1兆1225億 3.2
17 インドネシア 9881億 1兆377億 5
18 オランダ 8709億 8901億 2.2
19 サウジアラビア 6787億 6905億 1.7
20 スイス 6334億 6421億 1.4

2016年ではブラジルとインドの順位が逆転しています。

次に米国、中国、日本と世界と各地域のGDPの規模を比較してみます。

 地域/国 2015 2016 16(%)
世界 75兆6368億 77兆5268億 2.5
OECD諸国 48兆6973億 49兆5358億 1.7
北米 18兆4422億 18兆7158億 1.5
アメリカ 16兆6404億 16兆8875億 1.5
東アジア太平洋 21兆578億 21兆9232億 4.1
中国 8兆9083億 9兆5042億 6.7
日本 5兆9861億 6兆479億 1
ユーロ圏 13兆1396億 13兆3776億 1.8
EU圏 17兆9570億 18兆3052億 1.9
途上国全体 8360億 8701億 4.1
アラブ世界 2兆5351億 2兆6167億 3.2
中東+北アフリカ 3兆2163億 3兆3735億 4.9

北米のGDPのほとんどを米国が占めています。

東アジア太平洋のGDPの6割程度が中国と日本で占められています。

世界実質GDPランキング:1位~186位

次に世界全体で見たランキングを出してみます。

ここにはややマニアックな国も入っていますが、基本的には1億ドル以上の実質GDPがある国をカウントしました。

以下の数字の単位は「1億ドル」。「16(%)」は2016年の実質経済成長率です。

国名 2014 2015 2016 16(%)
1 アメリカ 161775 166404 168875 1.5
2 中国 83333 89083 95042 6.7
3 日本 59140 59861 60479 1
4 ドイツ 36460 37096 37817 1.9
5 フランス 27482 27775 28105 1.2
6 イギリス 26432 27053 27538 1.8
7 インド 21307 23014 24649 7.1
8 ブラジル 24233 23319 22481 -3.6
9 イタリア 20435 20639 20833 0.9
10 カナダ 17796 17964 18227 1.5
11 ロシア 17064 16582 16544 -0.2
12 スペイン 13710 14181 14645 3.3
13 オーストラリア 12761 13070 13432 2.8
14 韓国 12343 12688 13047 2.8
15 メキシコ 11792 12105 12382 2.3
16 トルコ 10254 10878 11225 3.2
17 インドネシア 9422 9881 10377 5
18 オランダ 8516 8709 8901 2.2
19 サウジアラビア 6520 6787 6905 1.7
20 スイス 6257 6334 6421 1.4
21 ポーランド 5355 5561 5721 2.9
22 スウェーデン 5193 5428 5604 3.2
23 イラン 4831 4767 5406 13.4
24 ベルギー 5011 5081 5156 1.5
25 ノルウェー 4586 4677 4728 1.1
26 ナイジェリア 4523 4643 4568 -1.6
27 アルゼンチン 4437 4555 4452 -2.2
28 南アフリカ 4130 4183 4195 0.3
29 オーストラリア 4090 4130 4191 1.5
30 タイ 3824 3937 4064 3.2
31 アラブ首長国連邦 3541 3676 3788 3
32 コロンビア 3485 3591 3662 2
33 デンマーク 3354 3408 3475 2
34 マレーシア 3143 3301 3441 4.2
35 アイルランド 2518 3161 3324 5.1
36 シンガポール 2837 2892 2949 2
37 イスラエル 2683 2765 2878 4.1
38 フィリピン 2508 2661 2845 6.9
39 香港 2582 2644 2698 2
40 チリ 2590 2648 2690 1.6
41 エジプト 2395 2500 2607 4.3
42 フィンランド 2471 2471 2518 1.9
43 ギリシャ 2458 2451 2445 -0.2
44 ポルトガル 2240 2281 2316 1.5
45 チェコ 2141 2255 2313 2.6
46 パキスタン 2062 2159 2277 5.5
47 イラク 1822 1909 2119 11
48 ルーマニア 1823 1896 1983 4.6
49 アルジェリア 1829 1898 1960 3.3
50 ペルー 1804 1863 1935 3.9
51 カザフスタン 1841 1863 1883 1.1
52 ニュージーランド 1624 1678 1729 3.1
53 カタール 1612 1670 1707 2.2
54 バングラデシュ 1470 1566 1678 7.1
55 ベトナム 1448 1545 1641 6.2
56 ハンガリー 1393 1440 1472 2.2
57 クウェート 1371 1380 1429 3.5
58 ウクライナ 1343 1212 1240 2.3
59 モロッコ 1085 1134 1148 1.2
60 スロバキア 976 1013 1047 3.3
61 アンゴラ 1900 1039 1032 -0.7
62 エクアドル 863 864 851 -1.6
63 スリランカ 728 764 797 4.4
64 スーダン 693 727 761 4.7
65 ミャンマー 657 703 745 5.9
66 ドミニカ共和国 645 690 736 6.6
67 ルクセンブルク 596 613 632 3.1
68 ウズベキスタン 537 579 625 7.8
69 クロアチア 573 586 603 3
70 ベラルーシ 631 607 591 -2.6
71 アゼルバイジャン 584 590 572 -3.1
72 ブルガリア 527 546 568 3.9
73 ケニア 495 523 554 5.8
74 エチオピア 441 487 523 7.6
75 グアテマラ 479 499 514 3.1
76 スロベニア 479 490 505 3.1
77 チュニジア 475 481 486 1.2
78 ウルグアイ 474 476 483 1.5
79 ガーナ 448 465 482 3.6
80 コスタリカ 432 452 472 4.3
81 タンザニア 409 437 468 7
82 リトアニア 438 446 456 2.3
83 パナマ 399 422 443 4.9
84 レバノン 417 421 429 2
85 セルビア 399 402 413 2.8
86 トルクメニスタン 350 373 396 6.2
87 コートジボワール 312 340 368 8.3
88 カメルーン 318 336 351 4.5
89 マカオ 411 322 315 -2.1
90 ヨルダン 295 302 308 2
91 コンゴ 279 298 306 2.4
92 ラトビア 275 283 289 2.1
93 ウガンダ 250 263 275 4.7
94 ザンビア 253 261 270 3.6
95 ボリビア 245 257 268 4.3
96 パラグアイ 247 254 264 4
97 キプロス 231 235 242 3
98 エルサルバドル 230 236 241 2.4
99 エストニア 229 233 238 2.1
100 トリニダードトバゴ 228 227 222 -2.3
101 アフガニスタン 200 202 207 2.2
102 ネパール 191 198 199 0.4
103 パプアニューギニア 176 192 197 2.4
104 ホンジュラス 181 188 195 3.6
105 ガボン 178 185 189 2.3
106 ボスニアヘルツェゴビナ 178 184 189 3.1
107 イエメン 289 208 187 -9.8
108 カンボジア 149 159 170 7
109 ボツワナ 164 161 168 4.3
110 セネガル 148 158 168 6.7
111 アイスランド 146 152 162 7.2
112 ジョージア 144 148 152 2.8
113 赤道ギニア 181 165 150 -8.9
114 ナミビア 140 148 150 1.1
115 モザンビーク 134 143 149 3.8
116 ジンバブエ 145 147 148 0.6
117 コンゴ 142 146 143 -1.9
118 ジャマイカ 135 136 138 1.4
119 アルバニア 128 130 135 3.4
120 マリ 120 127 134 5.8
121 ブルネイ 137 136 133 -2.5
122 チャド 131 134 124 -7
123 モーリシャス 116 120 124 3.8
124 ブルキナファソ 112 117 124 5.9
125 ニカラグア 109 114 120 4.7
126 モンゴル 114 117 118 1.2
127 ガザ西岸 109 112 117 4.1
128 マルタ 103 110 116 5.5
129 アルメニア 111 115 115 0.2
130 ラオス 97 104 111 7
131 マケドニア 102 106 109 2.4
132 マダガスカル 96 99 104 4.2
133 ギニア 83 86 91 6.6
134 ベニン 86 88 91 4
135 ルワンダ 76 83 88 5.9
136 マラウイ 83 85 87 2.5
137 タジキスタン 75 79 85 6.9
138 ニジェール 74 77 81 5
139 ハイチ 77 78 79 1.4
140 バハマ 81 78 78 0.2
141 モルドバ 71 70 73 4.1
142 コソボ 66 68 71 3.4
143 キルギス 59 61 63 3.8
144 モーリタニア 54 55 56 2
145 スワジランド 52 52 52 1.4
146 グアム 52 52 52 0.3
147 モンテネグロ 44 45 47 2.9
148 バルバドス 45 45 46 2
149 スリナム 49 48 45 -5.1
150 トーゴ 38 40 42 5
151 フィジー 36 38 38 0.4
152 モルディブ 33 34 36 6.2
153 シエラレオネ 40 32 34 6.3
154 アンドラ 32 33 33 1.2
155 レソト 28 29 30 2.4
156 ガイアナ 27 28 29 3.4
157 ブルンジ 24 23 23 -0.6
158 ブータン 19 21 22 8
159 カボベルデ 18 18 19 3.9
160 サンマリノ 17 17 17 1
161 リベリア 17 17 16 -1.6
162 ベリーズ 16 16 16 -0.6
163 中央アフリカ 14 14 15 4.5
164 セントルシア 14 14 15 0.9
165 アンティグアバーブーダ 12 13 13 5.3
166 セイシェル 12 13 13 4.5
167 東ティモール 11 11 12 5.7
168 ガンビア 10 11 11 2.2
169 ギニアビサウ 9 10 11 5.8
170 北マリアナ諸島 8 8 11 28.6
171 グレナダ 8 9 9 3.7
172 ソロモン諸島 8 9 9 3
173 セントクリストファーネイビス 8 8 9 2.2
174 バヌアツ 8 7 8 4
175 サモア 7 7 7 7.1
176 セントビンセントグレナディーン 7 7 7 1.9
177 コモロ 6 6 6 2.2
178 アメリカンサモア 5 5 5 -2.6
179 ドミニカ 5 5 5 2.6
180 トンガ 4 4 4 3.4
181 ミクロネシア 3 3 3 -0.1
182 サントメプリンシペ 2 2 3 4.1
183 パラオ 2 2 2 1.9
184 キリバス 2 2 2 1.1
185 マーシャル諸島 2 2 2 1.9
186 ナウル 1 1 1 10.4

そもそもGDPとは

一応、最後に「GDPって何だっけ」という素朴な疑問について整理しておきます。

GDP=付加価値の累計

GDP(Gross Domestic Product)は「国内総生産」のことで、一国で一定期間につくりだされた付加価値の総額を指します。
ざっと言えば、これは粗利(売上-原材料費)に相当します。

粗利を経済学的に言い直すと、付加価値というもっともらしい言葉になるわけです。

モノやサービスの価格から中間生産物を差し引くと、付加価値は計算できます。農家がつくったお米がモチになり、モチにアンコが入るまでの過程を考えてみましょう。この三つの段階では、以下のように付加価値が生まれてきます。

  • 農家(お米)の総生産1000万:付加価値1000万
  • 加工業者①(モチ)の総生産2000万:中間生産物1000万/付加価値1000万
  • 加工業者②(アンコモチ)の総生産3000万:中間生産物2000万/付加価値1000万

前段階での総生産額は、次の段階の業者が原材料費として購入する金額と同じです。そのため、二段階目以降では、総生産額-中間生産物(原材料費)で付け足した価値(コメをモチにする/モチにアンコをつめる)を計ります。
この場合、この三品目の総生産額は6000万円です。総生産額から中間生産物の合計を引くと、付加価値は3000万円。この金額は、最終生産物であるアンコモチの額(3000万円)と一緒です。

こんなふうに出てきた全国のモノとサービスの付加価値を足し合わせて計算すると、日本全体の付加価値が分かります。
その合計を四半期(1-3月/4-6月/7-9月/10-12月)で見たり、一年全体で見たりすると、GDPがカウントしたりするわけです。
今の日本では、だいたい、一年間のGDPは500兆円ほどです。現実の経済では、サービスを含むたくさんの商品があるので、付加価値の計算は大変、複雑になっていますが、日本では総務省統計局が、これを四半期ごとに集計しています。

GDPの実質値と名目値の違い

これを身近な比喩で説明しますと、同じ体重70キログラムでも、おなかがタプタプで70キロなのと、鍛えまくったボクサーで70キロなのとでは、ぜんぜん意味合いが違います。実質GDPと名目GDPの違いというのは、このようなものです。

GDPの名目値と実質値の違いは、物価の変動をカウントするかどうかが分かれ目です。名目値でGDPが成長していても、同じ比率で物価が上がっているのなら実質値のGDP成長はゼロです。

例えば、2050年にX国のGDPが1000兆円で、これが2051年に1050兆円に増えれば、一年間の名目GDP成長率は5%です。この時、X国の物価が2050年から2051年にかけて5%伸びていたら、GDPの総額が増えていても、物価変動分を引いて、実質GDP成長率は0%になります。

【例1】

  • Yさんの給料は300万円から315万円になりました。
  • しかし、店にある商品はみんな5%値上がりしています(例えば、ラーメン+チャーハン+スープで1000円だった中華定食は1050円になっていたりします)。

こうなったら、経済成長しているとはいいにくいですよね。単に数字が増えただけで、中身は何も変わっていませんから。これはおなかのお肉が増えただけの”成長”に近いので、うれしくありません。実質的な成長というのは、次のようなケースです。

【例2】

  • Yさんの給料は300万円から315万円になりました。
  • 店にある商品はみんな2%値上がりしています(例えば、ラーメン+チャーハン+スープで1000円だった中華定食は1020円になっていたりします)

この場合、給料は5%増えて、物価は2%上がっているわけですから、Yさんは3%豊かになっています。実のある経済成長です。これは筋肉がついて体重が増えたようなものでしょう。この二つの成長を国レベルで見たら、どうなるのでしょうか。

【例A】

名目GDP 1000兆円(2050年)→1050兆円(2051年) 5%成長
実質GDP 1000兆円(2050年)→1000兆円(2051年) 0%成長

【例B】
名目GDP 1000兆円(2050年)→1050兆円(2051年) 5%成長
実質GDP 1000兆円(2050年)→1030兆円(2051年) 3%成長

例1のケースで「0%成長、実質GDP変動なし」になるのは、物価5%上昇によって、2050年の1000兆円は2051年のGDP1050兆円と同じ価値になるからです。

例2のケースで「3%成長、実質30兆円増」になるのは、物価2%上昇によって、2050年の1000兆円は2051年のGDP1020兆円と同じ価値になるので、名目値の1050兆円から1020兆円を引いた時に、実質の成長分の金額と%が計算できるからです。

やや乱暴な比喩ですが、人間で言えば、例1のような成長が続く場合は、単に数字が増えているだけなので、延々とおなかの周りに肉が増えていくような感じでしょう。

例2の場合は、どちらかと言えば、筋肉質のボクサーのように鋼の肉体ができて体重が重くなるようなケースに近いかもしれません。
毎年の名目GDPの伸び率に物価変動の比率を加えることで、実質GDPの成長率が分かります。

名目GDP成長率 - 物価変動率 = 実質GDP成長率

例1と2は物価が上昇するケースですが、物価が-2%の場合は物価下落分が実質GDPに加算されます。

5% -(-2%)= 5%+2% = 7%

GDPの総額と伸び率を計算する時には、名目値に物価変動分を加えた実質値を見る必要があるわけです。

GDPの公式とは

いままで、生産面からGDPを説明してきました。付加価値(売上-製造原価)の面からGDPを見ましたが、GDPは支出面と分配面からも説明できます。
付加価値は、企業の利益となるだけでなく、家計を担う労働者の給料にもなりますし、お金の貸し手である金融機関には利子、株主には配当、政府には税金として分配されます。

仮に1億円の付加価値を生んだパン屋があったとすると、そこから、利益500万円、雇用者への給料(人件費)が6000万円、利子支払いが750万円、配当金が750万円、税金が2000万円……という具合に分配されていくわけです。

上に上げた項目と金額は便宜上あげているだけなので、実際はもっと複雑になりますが、生み出された付加価値と分配される付加価値の総額は同じになります。そして、この場合、消費者が1億円のパンを買っていますので、支出面でも1億円のお金が動いています。生産面、分配面、支出面の金額がどれも1億円になるわけです。

これは小さな例ですが、国全体の経済でも、同じ論理が当てはまります。こうした経済活動がみな累計されて、日本で言えば、500兆円のGDPになっているからです。企業がつくった財やサービスが家計で消費され、その代価であるお金が企業の利益や社員の給料に変わります。

そして、企業の利益が投資に回ったり、給料が株を買うのに使われたり、預金を通じて企業への融資が行われたりします。その結果、生産活動が活発になります。政府のほうも、税金や国債でお金を集めながら、民間の財やサービスを消費し、公共投資をしています。政府からもお金が企業に払われ、民間に流れていくのです。こうした経済活動は、生産・分配・支出の三面のどれかに該当します。

かくして、生産という面から見たGDP(付加価値の合計)は、分配という面から見ると、国民や企業、政府などが得た金額と一致します。そして、支出という面から見ると、国民や企業、政府が消費した金額とも一致するわけです。
生産・支出・分配がみな同じになることが、GDPの三面等価と呼ばれますが、その中で、特によく使われるのが、支出面から見たGDPです。

GDP=消費(C)+投資(Y)+政府支出(G)+輸出(E)-輸入(I

日本国内の活動は、「消費(C)」+「投資(Y)」+「政府支出(G)」です。これに、外国から日本への支出である「輸出(E)」を足し、日本から外国企業への支出である「輸入(I)」を引きます。こうして「国内総支出」が計算されます。この金額が「国内総生産」と一致するわけです。

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