【AIG】アメリカンインターナショナルの株価と決算、配当

2020年9月26日

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アメリカンインターナショナル(American International Group Inc. )は世界規模の保険会社です。

80を超える国・地域で事業を展開しています(地域別売上高は北米が3分の2、他地域が3分の1程度)。

社史は100年以上にのぼり、法人や個人、金融機関等を対象に損害保険、生命保険、退職関連サービスを手がけています。

しかし、2007年にサブプライム危機が起きた時、サブプライム関連の金融商品を抱えていたので、AIGは多額の損失を抱えました。

その時の損失額は2008年通期で992億9000万ドル!(米企業史上最大の赤字額)

市場では、リーマン・ブラザーズにつぐ破綻が予測され、株価が猛烈に急落しましたが、最終的には米政府がAIG株の8割を持つ権利を握り、経営再建が行われることとなりました。

その後、生保をやめ、中核事業の損害保険事業に資源を集中させる方針が取られています。

日本でもAIG損保として知られており、その宣伝動画を見ると、わりと印象的なフレーズが目につきます。

工場で中小企業の社長と社員が爆発事故に遭った例をあげ「従業員には保険がありましたが、社長には労災補償がありませんでした」等とのべ、保険加入を勧めています(従業員のPCやスマホでの情報流出、社員の不正行為、運転事故、火災保険、地震保険など、さまざまなリスクを並べ、保険を勧誘している)。

その意味では、意外と身近な米企業でもあります。

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主な指標を概観

まず、主要指標のデータを見てみます(指標と株価はgooglefinance関数から取得)。

1/2株価 51.6
9/25株価 27.1
株価上昇率 -47.58%
52週高値 56.6
52週安値 16.1
β値 1.37
EPS -5.42
PER #N/A
配当利回り 4.83%
時価総額(億$) 233
株式数(億) 8.6

株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(青線が株価推移。赤線が200日間の移動平均線)。

株価の推移を1年ごとに見てみましょう。

★1:各年の株価伸び率(※20年終値は9/25株価)
AIG 初値 終値 上昇率
2020 51.6 27.1 -48%
2019 38.9 53.5 37%
2018 60 39.4 -34%
2017 66 59.6 -10%
2016 60.7 65.3 8%
2015 56.5 62 10%
2014 50.8 56 10%
2013 36.3 51.1 41%
2012 23.8 35.3 48%
2011 48.9 23.2 -53%
2010 25.6 48.3 89%
2009 26.3 25.1 -5%
2008 981.6 26.3 -97%
★2:各年初から20/9/25までの伸び率
19年~ 18年~ 17年~ 16年~
-30% -55% -59% -55%
15年~ 14年~ 13年~ 12年~
-52% -47% -25% 14%
11年~ 10年~ 09年~ 08年~
-45% 6% 3% -97%

配当利回りと配当性向

さらに、配当利回りを見てみます。

権利落ち日 配当 利回り 株価
2020/9/17 0.32 4.46% 28.7
2020/6/15 0.32 3.86% 33.2
2020/3/16 0.32 5.51% 23.3
2019/12/12 0.32 2.51% 51
2019/9/17 0.32 2.24% 57.1
2019/6/14 0.32 2.4% 53.3
2019/3/15 0.32 2.91% 44
2018/12/12 0.32 3.4% 37.7
2018/9/17 0.32 2.4% 53.3
2018/6/14 0.32 2.34% 54.8
2018/3/15 0.32 2.34% 54.7
2017/12/8 0.32 2.15% 59.5

配当性向の推移もモーニングスター(MS)社のデータで確認してみましょう。

★配当性向=1株当たり配当÷EPS×100〔純利益から配当金を支払っている割合〕

★単純計算=EPS÷1株配当。MS試算=モーニングスター社の試算値

年/月 EPS 配当 配当性向
(GAAP) 単純計算 MS試算
13/12 6.13 0.2 3.3 1.9
14/12 5.2 0.5 9.6 7.8
15/12 1.65 0.81 49.1 18.7
16/12 -0.78 1.28 -164.1 190.8
17/12 -6.54 1.28 -19.6
18/12 -0.01 1.28 -12800
19/12 3.7 1.28 34.2 62.7

四半期決算(2020予想など)

さらに、四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます。

(※下記図表では、Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄にあるのは1カ月前、2か月前の予想値を記載。データの主な出所は英語版のヤフーファイナンス。ただ、2019年6月までのデータ出所はロイター)。

EPS:予想と結果

予想 9/5 1月前 2月前
Y:2021 4.31 4.4 4.49
Y:2020 2.48 2.52 2.7
Q:20/12 0.91 0.9 1
Q:20/9 0.81 0.82 0.91
EPS 予想 結果 %
20/6 0.5 0.66 0.16 32.0
20/3 0.83 0.11 -0.72 -86.7
19/12 1 1.03 0.03 3.0
19/9 1 0.56 -0.44 -44.0
19/6 1.15 1.43 0.28 24.4
19/3 1.06 1.58 0.52 49.1
18/12 0.42 -0.63 -1.05 -250
18/9 0.06 -0.34 -0.4 -666.7
18/6 1.21 1.05 -0.16 -13.2
18/3 1.27 1.04 0.23 18.2

売上高:予想と結果

予想 9/5 1月前 2月前
Y:2021 44110 45260 45690
Y:2020 44780 45110 45920
Q:20/12 10860 11050
Q:20/9 10990 11180 11280
売上 予想 結果
20/6 11450 10920 -530 -4.6
20/3 11450 10920 -530 -4.6
19/12 12320 12070 -250 -2.0
19/9 11960 12030 70 0.6
19/6 12066 12561 495 4.1
19/3 12282 12456 174 1.4
18/12 12119 12560 441 3.6
18/9 12444 11486 -958 -7.7
18/6 11987 11631 -356 -3
18/3 11979 11712 267 2.2


決算予想と結果では米国会計基準(GAAP)とは違う「非GAAP基準」の数値(各社が経営実態を踏まえて調整した数値)が多用されています。そのため、本節の売上とEPSは次節のGAAP基準の値と同じになるとは限りません。

通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

損益計算(売上、純利益等)

AIG 売上高 営業CF 同マージン 純利益
08/12 -6840 -122 2% -99689
09/12 75447 18584 25% -12244
10/12 72829 16597 23% 2046
11/12 65105 -81 0% 19810
12/12 71214 3676 5% 3438
13/12 68874 5865 9% 9085
14/12 64406 5007 8% 7529
15/12 58327 2877 5% 2196
16/12 52367 3502 7% -849
17/12 49520 -7818 -16% -6084
18/12 47389 61 0% -6
19/12 49746 -928 -2% 3326

*同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや売上高成長率など

AIG SG(%) EPS DSO
08/12 -107% -756.85
09/12 -1203% -90.48
10/12 -3% 14.98
11/12 -11% 11.01
12/12 9% 2.04
13/12 -3% 6.13
14/12 -6% 5.2
15/12 -9% 1.65
16/12 -10% -0.78
17/12 -5% -6.54
18/12 -4% -0.01
19/12 5% 3.74

※SG(セールスグロース):売上高成長率(前年度比)
※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。上記DSOの出所はモーニングスター社。

バランスシート

AIG 総資産 総負債 株主資本 自己資本率
08/12 860418 799613 60805 7%
09/12 847585 749509 98076 12%
10/12 683443 570204 113239 17%
11/12 553054 450661 102393 19%
12/12 548633 449964 98669 18%
13/12 541329 440248 101081 19%
14/12 515581 408309 107272 21%
15/12 496842 406632 90210 18%
16/12 498264 421406 76858 15%
17/12 498301 432593 65708 13%
18/12 491984 434675 57309 12%
19/12 525064 457637 67427 13%

ROAとROEなど

AIG ROA ROE 流動比率
08/12 -12% -164% 11%
09/12 -1% -12% 9%
10/12 0% 2% 16%
11/12 4% 19% 15%
12/12 1% 3% 15%
13/12 2% 9% 14%
14/12 1% 7% 12%
15/12 0% 2% 12%
16/12 0% -1% 12%
17/12 -1% -9% 16%
18/12 0% 0% 18%
19/12 1% 5% 17%

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業があげた利益の割合
★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業があげた利益の割合
★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る指標

キャッシュフロー

AIG 営業CF 投資CF 財務CF
08/12 -122 47176 -40734
09/12 18584 5778 -28997
10/12 16597 -9912 -9261
11/12 -81 36448 -36926
12/12 3676 16612 -20564
13/12 5865 7099 -11758
14/12 5007 14284 -19788
15/12 2877 8462 -11429
16/12 3502 3252 -6833
17/12 -7818 14041 -5697
18/12 61 -223 794
19/12 -928 -5475 6379