【HOOD】ロビンフッドの株価と決算

金融,フィンテック

ロビンフッド(Robinhood Markets Inc.)は若年層に人気の証券取引アプリで知られる米国のフィンテック企業です。
取引手数料なしで売買を行えるアプリで人気を博し、2020年以降の株と仮想通貨のブームの中、それを用いた若年層の投資家の一群が「ロビンフッター」と呼ばれるようになりました。
ロビンフッドの収入源は高頻度取引業者から受け取るリベート(ペイメント・フォー・オーダーフロー)と信用取引の金利収入などです。
HOODは個人投資家から受けた大量の注文を「HFT(高頻度取引/高速取引)を行う「マーケットメーカー」に渡し、マーケットメーカーがこれらの大量注文から裁定取引を行います。
その中で上がるHFTの収益の一部がHOODにリベートとして返ってくるわけです(注文量が多いほどリベートも多くなる)。
20年12月、HOODは収入源の約半分がペイメント・フォー・オーダーフローであるにもかかわらず、それを隠していたとして制裁金6500万ドルの支払いを命じられました。これは、HOODが取引手数料を無料にする代わりに成行注文等の約定価格を悪化させ、悪化させた差額をHFTからキックバックさせて売上を増やしていたとみなされたのです。
もう一つの収入源である信用取引では、十分な資金を持たない投資家が金融機関から金を借り、レバレッジの効いた高リスクの取引を行うわけですが、ロビンフッドからお金を借りたユーザーが後で金利をつけて払うお金が収益源になっています。
HOODは証券取引の民主化をうたっていますが、お金のない数多くの個人投資家がお金を借りて信用取引を行い、SNSで情報交換をしながら、群れとなって特定の銘柄の価格を吊り上げようとしたことから、その危険性も警戒されるようになりました。
ただ、現代の証券業界に起きた新潮流を代表する企業ではあるので、一定の注目を集めています。

株価推移とチャート、主要指標を一覧

※左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線/右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価と主要指標はグーグルファイナンス関数から取得(単位 時価総額:億ドル、株式数:億、1日の平均取引量:100万ドル)

四半期決算(2021予想など)

EPS:予想と結果

予想 10/11 1月前 2月前
Y:2022 -0.12
Y:2021 -3.24
Q:21/12 -0.28
Q:21/9 -0.34
EPS 予想 結果 %
21/6 -0.15 -2.16 -2.01 -1,340.0


売上:予想と結果

予想 10/11 1月前 2月前
Y:2022 2720
Y:2021 2020
Q:21/12 489
Q:21/9 437
売上 予想 結果
21/6 559 565 6 1.1


通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

損益計算(売上、純利益等)

HOOD 売上高 営業CF 同マージン 純利益
19/12 278 1260 453% -107
20/12 959 1876 196% 7

同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや営業利益率など

HOOD SG(%) EPS DSO
19/12 -0.18 1030
20/12 245% -0.34 1410

※SG(セールスグロース):売上高成長率(前年度比)
※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。

バランスシート

HOOD 総資産 総負債 株主資本 自己資本率
19/12 3944 4041 -97 -2%
20/12 10988 11044 -56 -1%

ROAとROEなど

HOOD ROA ROE 流動比率
19/12 -3% 110% 125%
20/12 0% -13% 123%

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業があげた利益の割合
★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業があげた利益の割合
★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る指標

キャッシュフロー

HOOD 営業CF 投資CF 財務CF
19/12 1260 -12 375
20/12 1876 -32 1276