【MRNA】モデルナの株価と決算

2020年10月19日

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モデルナは、感染症やがん腫瘍、遺伝病や免疫、心血管疾患の治療薬やワクチンの開発を手がけるバイオテクノロジー企業です。

従来のワクチン製造の方式とは違い、メッセンジャーRNA(mRNA)を用いて医薬品を開発するのが特色です。

(mRNAというのは、タンパク質を合成するための情報を持つRNA(リボ核酸)分子。遺伝子内の情報をタンパク質を発現させる細胞装置に運ぶ)

今まで、インフルエンザ等の感染症が広まった時にワクチンをつくっても翌年に再来した時にはウィルスが変種し、ワクチンが効かないことが多かったのですが、mRNAを用いれば、その時に有効なワクチンを短期間でつくれると言われています。なぜかというと、遺伝工学を用いてmRNAを調整すれば、変種したウィルスにも有効になるようにワクチンを作り変えられるからです。

(mRNAで作られたワクチンは有害性が低いかわりに、人体に入った時に効果が消えやすいといった問題点があるとも言われている)

しかし、mRNAを使ってワクチンをつくる試みには先例がありません。

ただ、前述の理由から、その技術への期待は高く、モデルナは、2020年にトランプ政権のオペレーションワープスピード計画(ワクチン開発の短縮をはかる「爆速」計画)に採用されました。

コロナ対策のために、モデルナはワクチン候補「mRNA-1273」を開発。

さらに、開発と並行し量産準備を進め、スイスの製薬会社ロンザとワクチン生産で 10 年契約の協業を発表しました。

モデルナは自社でワクチン量産設備を備えている稀有な企業ですが、ロンザと組むことでその能力を高めようとしています。

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主な指標を概観

まず、主要指標のデータを見てみます(指標と株価はgooglefinance関数から取得)。

1/2株価 19.6
10/21株価 68.4
株価上昇率 249.36%
52週高値 95.2
52週安値 15.5
β値
EPS -1.4
PER
配当利回り
時価総額(億$) 270
株式数(億) 3.9

株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(青線が株価推移。赤線が200日間の移動平均線)。

株価の推移を1年ごとに見てみましょう。

★1:各年の株価伸び率(※20年終値は10/21株価)
MRNA 初値 終値 上昇率
2020 19.6 68.4 249%
2019 14.9 19.6 32%
★2:各年初から20/10/21までの伸び率
20年~ 19年~ 18年~ 17年~
249% 359%

四半期決算(2020予想など)

さらに、四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます。

(※下記図表では、Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄にあるのは1カ月前、2か月前の予想値を記載。データの主な出所は英語版のヤフーファイナンス。ただ、2019年6月までのデータ出所はロイター)。

EPS:予想と結果

予想 10/18 1月前 2月前
Y:2021 2.68 2.35 2.13
Y:2020 -1.46 -1.5 -1.54
Q:20/12 -0.27 -0.27 -0.32
Q:20/9 -0.43 -0.44 -0.41
EPS 予想 結果 %
20/6 -0.35 -0.31 0.04 11.4
20/3 -0.35 -0.35 0 0.0
19/12 -0.42 -0.37 0.05 11.9
19/9 -0.43 -0.37 0.06 14.0
19/6 -0.44 -0.41 0.03 6.8
19/3 -0.35 -0.4 -0.05 -11.4

売上高:予想と結果

予想 10/18 1月前 2月前
Y:2021 4930 4790 4810
Y:2020 309 308 293
Q:20/12 155 154 168
Q:20/9 78 78 72
EPS 予想 結果 %
20/6 24 66 42 175.0
20/3 18 8 -10 -53.8
19/12 17 14 -3 -16.6
19/9 16 17 1 7.8
19/6 19 13 -6 -30.4
19/3 34 16 -18 -52.3

決算予想と結果では米国会計基準(GAAP)とは違う「非GAAP基準」の数値(各社が経営実態を踏まえて調整した数値)が多用されています。そのため、本節の売上とEPSは次節のGAAP基準の値と同じになるとは限りません。

通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

損益計算(売上、純利益等)

MRNA 売上高 営業CF 同マージン 純利益
16/12 108 67 62% -230
17/12 206 -331 -161% -270
18/12 135 -331 -245% -402
19/12 60 -459 -765% -514

*同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや売上高成長率など

MRNA SG(%) EPS DSO
16/12 -3.79 45.5
17/12 91% -4.18 23.9
18/12 -34% -4.95 35.1
19/12 -56% -1.55 54.4

※SG(セールスグロース):売上高成長率(前年度比)

※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。上記DSOの出所はモーニングスター社。

バランスシート

MRNA 総資産 総負債 株主資本 自己資本率
16/12 1417 1752 -335 -24%
17/12 1084 1636 -551 -51%
18/12 1962 432 1530 78%
19/12 1589 415 1175 74%

ROAとROEなど

MRNA ROA ROE 流動比率
16/12 -16% 69% 668%
17/12 -25% 49% 409%
18/12 -20% -26% 702%
19/12 -32% -44% 789%

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業があげた利益の割合

★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業があげた利益の割合

★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る指標

キャッシュフロー

MRNA 営業CF 投資CF 財務CF
16/12 182 -522 282
17/12 910 -856 -62
18/12 1182 -2107 1177
19/12 1776 378 -1622