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【NOC】ノースロップグラマンの株価と決算、配当

更新日:

ノースロップ・グラマン(NOC)は代表的な軍需企業の一つです。北朝鮮情勢が一息ついた2018年に、この企業について情報を整理してみます。

※『米国株四季報』はグラマン社(NOC)について「米政府向け売上げが8割の国防大手。航空分野でステルス爆撃機や無人偵察機、電子分野では防衛用機器、早期警戒システム等扱う。2015年に米政府が新型爆撃機の開発企業に選定。F16レーダーの性能向上に米空軍が同社技術を採用」と説明しています。

グラマン社は米国軍事の基幹技術を担っている

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NOCなどの軍事企業は、世界ナンバーワン国家である米国を軍事面から支えています。

国力の基本は経済力と軍事力ですが、LMT社やNOC社、ボーイング社(民需割合が半分程度)等がなければ、米国も世界ナンバーワン国家としてのパワーを維持できないわけです。

グラマン社は米国空軍の基幹となるステルス爆撃機(B2)をつくり、新鋭ステルス攻撃機F35のレーダーをつくっているので、米国空軍の優越性の基になる技術を握っているとも言えます。

グラマンは米軍の次世代無人爆撃機の開発にも関わっていますが、特に高性能のレーダーや電子機器の技術、無人システムなどは注目に値します。自衛隊もグラマン社のE-2C(情報中枢を担う早期警戒機。航空戦の「目」を担う重要機)を運用しています。

グラマン社は航空機を動かす情報機器や電子システムに優れ、また、軍の中枢を担う情報システム(C4ISR)でも最先端の技術を誇っているのです。

(※C4ISRとは、指揮(Command)、統制(Control)、通信(Communication)、コンピューター(Computer)の4つのCと、情報(Intelligence)、監視(Surveillance)、偵察(Reconnaissance)のこと)

電子機器や情報システムに強みを持つグラマン社は、サイバーセキュリティ等にも優れているので、民生部門でも大きな活躍の可能性を持っています。

グラマン社の日本語版記事では、以下のようにPRしていました。

-------

ノースロップ・グラマンは、F-35Aの主要構成品であるレーダー、通信、航法の各システム及び中央胴体部を防衛省殿に納入し、これらの製品を通じて日本の産業界とのパートナーシップ構築に重点を置いています。

航空自衛隊殿は、F-4、F-35、E-767AWACS、C-130航空機に、レーダー、電子戦装置、航法装置、IFFシステム等の様々なノースロップ・グラマン製ミッション及びフライト・アビオニクス(※飛行のための電子機器類のこと)を搭載し運用しています(※F4は戦闘機、E767は早期警戒管制機、C130は輸送機)。

海上自衛隊殿は、ノースロップ・グラマン製の空中照射レーザー・機雷探知システム(ALMDS)とAQS-24A機雷掃討ソナーをMCH-101掃海ヘリコプターに搭載して運用しています。

陸上自衛隊殿は、ノースロップ・グラマン製のロングボウ・レーダーとAPR-39レーダー警報装置をAH-64Dに搭載して運用しています。

ノースロップ・グラマンは世界有数のグローバル・セキュリティー・カンパニーとして、各国政府機関及び民間のお客様に対し、無人システム、サイバー、C4ISR、ロジスティクス及び近代化の分野において、革新的システム、製品、並びにソリューションを提供しております。

-------

要するに、グラマン社の技術がなければ、自衛隊は動けません。

ある意味では、この技術が日本を北朝鮮の野心から守っているので、北朝鮮情勢が緊迫化したら、株価が上がったのは当然のことではあります。

主な指標を概観

まず、主要指標のデータを見てみます(出所はグーグルファイナンスなど)

19/1/2株価241.2
19/2/15株価287
株価上昇率19.00%
52週高値360.9
52週安値223.6
EPS18.48
PER15.53
配当(利回り)4.80 (1.67%)
時価総額(億$)487
株式数(億)1.7

株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(青線が株価推移。赤線が200日間の移動平均線)。


その株価の推移を1年ごとに見てみましょう。

★1:各年の株価伸び率(※19年終値は2/15)
NOC

初値

最安

最高

終値

上昇率

2019

241.2

239.9

287

287

19%

2018

307.4

226.2

360

244.9

-20%

2017

234.1

227

310.5

306.9

31%

2016

186

178.2

251.8

232.6

25%

2015

148.3

143.4

191.5

188.8

27%

2014

114.2

110.8

152.2

147.4

29%

2013

68.8

64.4

115.3

114.6

67%

2012

59.4

57.1

71.1

67.6

14%

2011

59.1

49.3

70.3

58.5

-1%

2010

50.9

49.1

62.9

58.8

15%

2009

41.5

31.2

51.6

50.7

22%

2008

71.4

31

74.9

40.9

-43%

★2:各年初から2019/2/15までの伸び率
19年~

18年~

17年~

16年~

15年~

14年~

19%

-7%

23%

54%

94%

151%

13年~

12年~

11年~

10年~

09年~

08年~

317%

383%

386%

464%

592%

302%

配当利回りと配当性向

株価の次に、配当金と配当性向の推移をモーニングスター(MS)社のデータで見てみます。

★配当性向=1株当たり配当÷EPS×100〔純利益から配当金を支払っている割合〕

★MS社は非GAAPのEPSで配当性向を試算。GAAP基準のEPS試算〔=単純計算〕の箇所は筆者挿入。

年/月

EPS

配当

配当性向

(GAAP)

単純計算

MS試算

2008/12

-3.77

1.57

-41.6

?

2009/12

5.21

1.69

32.4

34.7

2010/12

6.82

1.84

27

27.1

2011/12

7.52

1.97

26.2

28.4

2012/12

7.81

2.15

27.5

27.5

2013/12

8.35

2.38

28.5

27.8

2014/12

9.75

2.71

27.8

27.8

2015/12

10.39

3.1

29.8

29

2016/12

12.19

3.5

28.7

28.9

2017/12

11.47

3.9

34

28.3

四半期ごとの配当も見てみます。

権利落ち日

1株配当

配当利回り

当日株価

2018/12/03

1.2

1.8%

261.5

2018/08/27

1.2

1.5%

300.13

2018/06/04

1.2

1.3%

332.81

2018/03/05

1.1

1.2%

344.79

2017/12/04

1

1.3%

300.56

2017/08/28

1

1.4%

267.9

2017/06/05

1

1.4%

255.61

2017/03/06

0.9

1.5%

242.92

2016/12/05

0.9

1.4%

247.49

2016/08/29

0.9

1.6%

213.1

2016/06/06

0.9

1.5%

215.44

2016/02/29

0.8

1.7%

192.22

2015/11/30

0.8

1.7%

186.36

四半期決算(予想と実値)

さらに、決算を見ていきます。まずはロイターが調べた四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます(2018/11/18、売上単位は100万ドル)。

ロイター予想値

売上予想

平均

上限

下限

期間

2019

34205

35702

33604

通年

2018

30059

30246

29930

通年

3-19

8382

8705

8027

4半期

12-18

8133

8307

7991

4半期

売上

予想

結果

9-18

8009

8085

76

0.95

6-18

7103

7119

16

0.22

3-18

6606

6735

130

1.96

12-17

6350

6634

284

4.47

9-17

6326

6527

201

3.18

EPS予想

平均

上限

下限

期間

2019

7.54

7.85

6.85

通年

2018

6.46

6.62

6.32

通年

3-19

1.72

1.86

1.64

4半期

12-18

1.53

1.67

1.38

4半期

EPS

予想

結果

9-18

1.68

1.78

0.1

32.6

6-18

1.53

1.66

0.13

2.49

3-18

1.25

1.5

0.25

16.51

12-17

1.12

1.14

0.02

2.95

9-17

1.23

1.34

0.11

17.3

※決算予想では米国会計基準(GAAP)とは異なる「非GAAP基準」の数値が多用されています。これは各社が経営実態を踏まえて調整した数値です(売上とEPSの数値が後述のGAAP基準での数値と異なる場合は、非GAAP基準の数値)。

四半期決算(GAAP基準)

GAAP基準での四半期会計の実績は以下の通りでした

NOC

売上高

営業利益

純利益

EPS

09-2017

6569

837

643

3.67

12-2017

6351

727

167

0.95

03-2018

6735

854

739

4.21

06-2018

7119

823

689

3.93

09-2018

8085

1178

1144

6.54

通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます(売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)

損益計算(売上、純利益等)

売上高

営業CF

同マージン

純利益

2008/12

33887

3211

9.5%

-1262

2009/12

33755

2133

6.3%

1686

2010/12

34757

2453

7.1%

2053

2011/12

26412

2115

8.0%

2118

2012/12

25218

2640

10.5%

1978

2013/12

24661

2483

10.1%

1952

2014/12

23979

2593

10.8%

2069

2015/12

23526

2162

9.2%

1990

2016/12

24508

2813

11.5%

2200

2017/12

25803

2613

10.1%

2015

※同マージン=営業キャッシュフローマージン。15~35%程度あれば優良な数値。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや営業利益率など

営業利益率

EPS

DSO

2008/12

-0.3

-3.77

41.56

2009/12

7.4

5.21

39.46

2010/12

8.8

6.82

39.12

2011/12

12.4

7.52

48.51

2012/12

12.4

7.81

42.13

2013/12

12.7

8.35

41.02

2014/12

13.3

9.75

41.79

2015/12

13.1

10.39

43.81

2016/12

13

12.19

45.72

2017/12

12.8

11.47

51.45

※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。上記DSOの出所はモーニングスター社。

バランスシート

総資産

総負債

株主資本

自己資本率

2008/12

30197

18277

11920

39.5%

2009/12

30252

17565

12687

41.9%

2010/12

31410

17974

13436

42.8%

2011/12

25411

15075

10336

40.7%

2012/12

26543

17029

9514

35.8%

2013/12

26381

15761

10620

40.3%

2014/12

26572

19337

7235

27.2%

2015/12

24424

18902

5522

22.6%

2016/12

25614

20355

5259

20.5%

2017/12

34917

27869

7048

20.2%

 

ROAとROEなど

★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業が上げた利益を見る

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業が上げた利益を見る

★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る(下表では資本が負債の何倍かを表記)

ROA

ROE

流動比率

単位

倍率

2008/12

-4

-8.5

0.97

2009/12

5.6

13.7

1.24

2010/12

6.7

15.7

1.18

2011/12

7.5

17.7

1.26

2012/12

7.6

19.9

1.39

2013/12

7.4

19.4

1.63

2014/12

7.8

23.2

1.39

2015/12

7.8

31.2

1.16

2016/12

8.8

40.8

1.22

2017/12

6.7

32.8

2.35

キャッシュフロー

営業CF

投資CF

財務CF

フリーCF

2008/12

3211

-626

-2044

2530

2009/12

2133

866

-1229

1660

2010/12

2453

-760

-1266

1868

2011/12

2115

680

-3494

1623

2012/12

2640

-84

-1696

2309

2013/12

2483

-346

-849

2119

2014/12

2593

-645

-3235

2032

2015/12

2162

-431

-3275

1691

2016/12

2813

-805

-1786

1893

2017/12

2613

-889

6960

1685

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