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ゲーリー・コーン 国家経済会議委員長が辞任

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トランプ政権で経済顧問のトップを務めるコーン国家経済会議(NEC)委員長が3月6日(米国時間)辞意を表明しました。

国家経済会議(NEC)委員長は、経済政策の指令塔にあたる要職です。

大統領補佐官を兼ねるコーン氏は、トランプ政権が進めている鉄鋼・アルミニウム輸入関税の導入に反対しており、大統領と方針が合わず、辞任することになりました。

今回の記事では、この問題の要点を整理しておきます。

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ゲーリー・コーン氏ってどんな人?

コーン氏はゴールドマンサックス(GS)社で1996年から98年にコモディティ業務の責任者となり、99年以降に債券と為替、コモディティ部門の業務を統括しました。

2002年には、この3部門を束ねるCOOとなり、その後、03年には株式、04年にはグローバル・セキュリティーズ・サービス部門の責任者を兼職しています。業務範囲を広げ、2006年6月にGS社のCEOとなりました。

トランプ政権では、金融規制を見直す大統領令の作成や減税法案の成立のための調整に尽力し、経済政策の要石と見られていました。

コーン氏辞任後、トランプ政権は保護主義を強める

3月1日にトランプ氏は鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の輸入関税を課すことを発表しましたが、関税への歯止め役となるコーン氏がいなくなることが懸念されます。

トランプ政権内でも様々な路線の違いがあり、輸入関税はロス商務長官らが推進しており、コーンNEC委員長は、これに反対していたわけです。

コーン氏がいなくなれば、政権内で影響力を増してくるのは、ロス商務長官、ムニューシン財務長官、ライトハイザーUSTR代表です(この中ではライトハイザー氏も輸入関税に積極的)。

今後、米国の輸入関税に対抗して貿易戦争が勃発する危険性を指摘する声が報じられています。

  • (トランプ政権の辞任劇のうち)「今回が市場にとって最も大きな意味を持つ」「コーン氏は政権当局者として、金融市場が最も信用する人物だったからだ。辞任によって、全く新たな不透明感が生まれる環境が開けた。貿易戦争発生の可能性は劇的に高まった」(マイケル・オローク氏:ジョーンズトレーディング・インスティチューショナル・サービシズのチーフ市場ストラテジスト)
  • (コーン氏は)「トランプ政権を落ちつかせる影響力を持つ人物だと多くの人がみていた。辞任によって、トランプ政権は強硬姿勢がよりむき出しになり、一段と保護主義を強めるのではないか」(ニック・トワイデール氏:楽天証券オーストラリア部門最高執行責任者)

(※ブルームバーグ:2018/3/7「ウォール街に衝撃走る」)

  • 「今後、米国の保護主義が進むということにおいて厳しめにみておく必要がある。今回、観測気球を上げてきた通商301条下の中国の知財侵害調査についても、早めに動き出す可能性がありそうだ。鉄鋼・アルミの関税も表明された通りに進んでいくのではないか」「コーンNEC委員長辞任を受けて、保護主義に傾いていることが明らかになった」(トランプ氏の)「周囲がイエスマンばかりになるため、不安定で不規則な政権運営となっていくことが懸念される」(みずほ総合研究所欧米調査部・安井明彦部長)

(※ブルームバーグ:2018/3/7「円全面高、米保護貿易懸念でリスク回避

経済面の重しがなくなった後のトランプ政権がどちらに転がるのか、注視が必要です。

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