【金利と株価】SPY/SPYG/SPYVのチャート(月/週間の騰落表付き)

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S&P500指数、また、同指数のグロース、バリューの双方に連動するETFの価格の推移と金利の騰落や過去15年間の平均値と比較しながらウォッチングしてみます。

(15年平均株価を見るのは、一年の中のシーズナリティ〔=季節性〕を把握するためです)。

年初からの月間騰落と週間騰落の推移も踏まえて、今後の見通しを立てる上で、参考になりそうな情報を集めてみます。

SP500連動ETFはたくさんありますが、この記事では、運用期間の長いスパイダー系のETF(ステートストリート社が運営)を見てみます。

【当記事で扱うETF】

  • ※1:SPY:SPDR S&P500 ETFトラスト
  • ※2:SPYG:SPDR® Portfolio S&P500®グロース株式ETF
  • ※3:SPYV:SPDR® Portfolio S&P500®バリュー株式ETF

「10年国債金利」VS「SP500連動ETF」のチャート

「SP500連動ETFの今後はどうなるのですか?」

そう聞かれても筆者にはわかりませんが、金利の傾向を見れば、ある程度、推測を立てやすくなります。

そこで、米国株に投資する人たちが注目する、10年国債金利の推移と、SP500指数に連動するETF(グロースとバリュー含む)の株価推移を見てみましょう。

SP500指数に連動するSPYは2~3月、5月前半、7月上旬に下落したものの、そのインパクトは限定的でした。

SPYには、金利が上がっても株価が下がりにくいバリュー株も数多く含まれていたので、下落幅が抑えられていたわけです。

SPYGを株価の数値だけで見ると、前掲の時期にあまり下がっていないような錯覚を受けますが、1株あたりの株価がSPYよりもはるかに小さいので、%で見た下落幅はそれなりに大きな数値になります。

2~3月の下落幅を見ると、SPYは392→377ドルなので4%程度なのに対して、SPYGは58.5→53.5ドルなので8.5%程度になります。

5月下旬の下落幅では、SPYは422→406ドルなので3.8%程度。SPYGは60→57ドルなので5%程度でした。

金利が高騰した場合、SPYGの下落幅はSPYよりも大きくなるわけです。

SPYGの今後を見通すためには、毎日、長期金利の騰落を注意深くウォッチングしなければいけません。

SPYVもある程度持っておくとか、SPYを多めにするといった対策もありえるでしょう。

SPYVは金利上昇で利益が増える銀行株(JPM等)に代表される金融セクターの比率が2割以上あります。

景気回復期の恩恵は21年前半で取り尽くしたのかもしれませんが、金利上昇に耐性があることを考慮すると、一定の割合でキープしておいてもよさそうです。

2021年の前半はバリューが優勢でしたが、金融相場から業績相場への移行を見込んでか、6月以降はグロース系のETFが復活してきています。

※金利と株価の関係

ETFでも個別株でも、株の将来価格を算出に金利が使われるので、FRBが動かす政策金利や、市場取引額が多い10年国債の金利が急騰すると、株価は下落しがちです。例えば、1年後の予想価格が100ドルの銘柄の現在価値を出す時、金利が変わらない場合、10%増の場合、10%減の場合は以下の通りになります。

  • 金利10%上昇:100$÷1.1=90.9$
  • 金利変動なし:100$÷1=100$
  • 金利10%低下:100$÷0.9=111.1$

そして、2年後の予想価格が100ドルの銘柄で現在価値を出す時は、複利計算になります。

  • 金利10%上昇:90.9$÷1.21=75.1$
  • 金利変動なし:100$÷1=100$
  • 金利10%低下:111.1$÷0.81=137.2$

そのほかにも、業種特性や一株当たり利益(or売上)比の割高感などから、金利の騰落のインパクトに差が出てきます(例えば、銀行株にとっては金利上昇は利益の拡大につながり、割高なハイパーグロース銘柄は金利上昇の打撃を大きく受けたりする)。

「2021年株価」VS「15年株価平均」のチャート

さらに、今年の株価の推移と過去15年間の平均値の推移を比較してみます。

年初の株価を「100」とし、その後、株価がどの程度、上昇(or下落)したかを数値化し、グラフにしてみました。

(例えば、年初の1/4株価が「200」で、5/31株価が「240」だったら、下記のグラフでは1/4が「100」、5/31に「120」の点を取る。米国の主要ETFの多くは毎年値上がりしているので、年初を「100」として指数化しないと、異なる出発点の年間株価の騰落を比較できなくなる)

15年平均に関しては、年初株価の「100」として換算して各年ごとに約220営業日の値を算出。15年分のデータを営業日ごとに足して15で割り、平均値を計算しています。

(グラフ化の過程では、220前後の営業日に土日を足して365日ベースに直し、曜日を揃えて各年の値を重ねて平均値を計算するので、年初と年末の1~2週間だけ重ねた日の曜日がずれます。毎年の曜日のずれが年初・年末の1~2週間の計算に反映されるので、この期間はやや平均値の精度が下がります)

株価の上がり下がりの幅が大きい2021年でも、騰落の傾向はやや似ています。

今年も2月~3月、5月は弱かったのですが、その後、上がり基調になりました。

ただ、上がり幅が華々しい反面、何かの事件をきっかけに突然、相場が変調する危険性も残っているようにも思えます。

調整局面なしに上がり続ける相場になってきているからです。

SPYGを見ると、ずいぶんと上昇の幅が大きくなっています。

SPYVに関しては、6月ぐらいで一段落ついたようにも見えます。

今までの経済回復のボーナス(シクリカル銘柄の急騰等)は終わり、巡航速度に戻っていくのかもしれません。

SPY/SPYG/SPYVの月間/週間騰落

最後に、ETFの騰落の傾向を、月間と週間で定点観測してみます。

6月にはグロース系が復活し、バリューとの騰落の%の差も縮みました。

前掲の15年平均の表で見たパフォーマンスは、7月がよく、8~9月が怪しいので、変動期を越えた後、11月下旬頃には上がりが期待できるような気がしてきます。

なお、SP500関連のETFについて、もっと知りたい方のために、当サイトには以下の関連記事も用意しています。

【VTI対VOO】SP500連動ETFを比較(グロースとバリュー含む)

S&P500一覧表