FOMCメンバー一覧【2026年最新】FRB理事・地区連銀総裁の投票権とタカ派/ハト派
FOMC(連邦公開市場委員会)は、米国の政策金利や公開市場操作の方針を決める金融政策会合です。FOMCの議論にはFRB理事7名と12地区連銀総裁が参加し、そのうち毎回12名が投票権を持ちます。
本記事では、2026年8月4日時点のFRB理事、地区連銀総裁、FOMC投票メンバーを一覧化し、任期、略歴、タカ派・ハト派の政策スタンスを整理します。
情報更新日:2026年8月4日
本記事の「タカ派・ハト派」はFRBの公式分類ではありません。2026年7月29日の投票、2026年中の公式講演、議会証言をもとにした編集上の目安です。経済指標や会合ごとに立場が変わることがあります。[1]
- 最新会合:2026年7月28~29日
- 政策金利:3.50~3.75%で据え置き
- 投票結果:9対3
- 反対票:ハンマック、カシュカリ、ローガンの3総裁
- 3名はいずれも0.25ポイントの利上げを主張
- 次回FOMC:2026年9月15~16日(経済見通し・ドットプロット公表予定)
2026年のFOMCメンバー一覧
2026年の投票メンバーは、FRB理事7名、ニューヨーク連銀総裁、輪番の地区連銀総裁4名です。地区連銀総裁の輪番は、クリーブランド、ミネアポリス、ダラス、フィラデルフィアとなっています。[4]
| 役職 | 氏名 | 所属 | 2026年投票権 | 政策スタンス |
|---|---|---|---|---|
| FRB議長 | ケビン・ワーシュ | FRB理事会 | 常任 | タカ派寄り |
| FRB副議長 | フィリップ・ジェファーソン | FRB理事会 | 常任 | 中立・データ依存 |
| 監督担当副議長 | ミシェル・ボウマン | FRB理事会 | 常任 | 中立 |
| FRB理事 | マイケル・バー | FRB理事会 | 常任 | 中立 |
| FRB理事 | リサ・クック | FRB理事会 | 常任 | タカ派寄り |
| FRB理事・前議長 | ジェローム・パウエル | FRB理事会 | 常任 | 中立 |
| FRB理事 | クリストファー・ウォラー | FRB理事会 | 常任 | タカ派寄り |
| 総裁・FOMC副議長 | ジョン・ウィリアムズ | ニューヨーク連銀 | 常任 | 中立 |
| 総裁 | ベス・ハンマック | クリーブランド連銀 | 輪番 | 強いタカ派 |
| 総裁 | ニール・カシュカリ | ミネアポリス連銀 | 輪番 | 強いタカ派 |
| 総裁 | ローリー・ローガン | ダラス連銀 | 輪番 | 強いタカ派 |
| 総裁 | アンナ・ポールソン | フィラデルフィア連銀 | 輪番 | 中立 |
通常は12票です。FRB理事7名、ニューヨーク連銀総裁1名、輪番の地区連銀総裁4名で構成されます。投票権のない地区連銀総裁も会合へ参加し、経済見通しや政策意見を述べます。
FRB理事会メンバー7名
FRB理事は米大統領が指名し、上院の承認を受けて就任します。理事7名は全員がFOMCの常任投票メンバーです。2026年5月22日にケビン・ワーシュ氏が議長・理事に就任し、スティーブン・ミラン氏は5月21日付で退任しました。ジェローム・パウエル氏は議長退任後も理事として在任しています。[5][6]

ケビン・ワーシュ(Kevin M. Warsh)
FRB議長・FOMC議長
タカ派寄り(2026年7月時点)
議長任期:2026年5月22日~2030年5月21日
理事任期:2026年5月22日~2040年1月31日
ケビン・ワーシュ氏の略歴を表示
- 1970年4月、ニューヨーク州オールバニ生まれ
- 1992年、スタンフォード大学卒業
- 1995年、ハーバード・ロースクール修了
- モルガン・スタンレー、国家経済会議を経て、2006~2011年にFRB理事
- 退任後はフーバー研究所、スタンフォード経営大学院、デュケイン・ファミリー・オフィスで活動
- 2026年5月22日、FRB議長およびFOMC議長に就任

フィリップ・ジェファーソン(Philip N. Jefferson)
FRB副議長
中立・データ依存(2026年7月時点)
副議長任期:2023年9月13日~2027年9月7日
理事任期:2022年5月23日~2036年1月31日
フィリップ・ジェファーソン氏の略歴を表示
- バッサー大学で経済学士、バージニア大学で経済学修士・博士
- FRBエコノミスト、スワースモア大学教授を歴任
- デイビッドソン大学で学務担当副学長・学部長
- 2022年にFRB理事、2023年に副議長へ就任

ミシェル・ボウマン(Michelle W. Bowman)
監督担当副議長
中立(2026年7月時点)
監督担当副議長:2025年6月9日就任
理事任期:~2034年1月31日
ミシェル・ボウマン氏の略歴を表示
- カンザス大学卒業、ウォッシュバーン大学ロースクール修了
- カンザス州銀行委員、コミュニティ銀行幹部を歴任
- 2018年にFRB理事へ就任
- 2025年6月、監督担当副議長に就任

マイケル・バー(Michael S. Barr)
FRB理事
中立(2026年7月時点)
理事任期:2022年7月19日~2032年1月31日
マイケル・バー氏の略歴を表示
- イェール大学卒業、オックスフォード大学修士、イェール大学法務博士
- 米財務省の金融機関担当次官補を歴任
- ミシガン大学公共政策大学院長・法学教授
- 2022年にFRB理事・監督担当副議長へ就任
- 2025年2月に監督担当副議長を退任し、理事職を継続

リサ・クック(Lisa D. Cook)
FRB理事
タカ派寄り(2026年7月時点)
理事任期:~2038年1月31日
リサ・クック氏の略歴を表示
- スペルマン大学卒業、オックスフォード大学留学
- カリフォルニア大学バークレー校で経済学博士
- ミシガン州立大学教授、米大統領経済諮問委員会上級エコノミスト
- 2022年にFRB理事へ就任、2023年に再任
- 2026年6月、最高裁は係争中の解任を認めるよう求めた政府の申立てを退け、理事職を継続

ジェローム・パウエル(Jerome H. Powell)
FRB理事・前議長
中立(2026年7月時点)
理事任期:~2028年1月31日
FRB議長在任:2018年2月5日~2026年5月22日
ジェローム・パウエル氏の略歴を表示
- プリンストン大学で政治学、ジョージタウン大学ロースクール修了
- 米財務次官、カーライル・グループのパートナーを歴任
- 2012年にFRB理事へ就任
- 2018~2026年にFRB議長
- 2026年5月以降はFRB理事として在任

クリストファー・ウォラー(Christopher J. Waller)
FRB理事
タカ派寄り(2026年7月時点)
理事任期:~2030年1月31日
クリストファー・ウォラー氏の略歴を表示
- ベミジ州立大学で経済学士
- ワシントン州立大学で経済学修士・博士
- ノートルダム大学、ケンタッキー大学などで教授
- セントルイス連銀調査局長を経て、2020年にFRB理事へ就任
2026年に投票権を持つ地区連銀総裁
ニューヨーク連銀総裁は常任投票メンバーです。それ以外の11地区連銀は4グループに分かれ、毎年4名が輪番で投票権を持ちます。

ジョン・ウィリアムズ(John C. Williams)
ニューヨーク連銀・総裁・FOMC副議長
中立(2026年7月時点)
ジョン・ウィリアムズ氏の略歴を表示
- 1994年にスタンフォード大学で経済学博士
- FRB理事会、サンフランシスコ連銀調査部門を歴任
- 2011年にサンフランシスコ連銀総裁
- 2018年にニューヨーク連銀総裁へ就任

ベス・ハンマック(Beth M. Hammack)
クリーブランド連銀・総裁
強いタカ派(2026年7月時点)
ベス・ハンマック氏の略歴を表示
- スタンフォード大学卒業
- ゴールドマン・サックスで市場部門の要職を歴任
- 2024年にクリーブランド連銀総裁へ就任

ニール・カシュカリ(Neel Kashkari)
ミネアポリス連銀・総裁
強いタカ派(2026年7月時点)
ニール・カシュカリ氏の略歴を表示
- イリノイ大学で機械工学、ペンシルベニア大学ウォートン校でMBA
- 米財務省で金融安定化策に関与
- 2016年にミネアポリス連銀総裁へ就任

ローリー・ローガン(Lorie K. Logan)
ダラス連銀・総裁
強いタカ派(2026年7月時点)
ローリー・ローガン氏の略歴を表示
- デューク大学卒業
- ニューヨーク連銀で市場部門責任者、SOMAマネージャーを歴任
- 2022年にダラス連銀総裁へ就任

アンナ・ポールソン(Anna Paulson)
フィラデルフィア連銀・総裁
中立(2026年7月時点)
アンナ・ポールソン氏の略歴を表示
- シカゴ連銀で長く調査・政策業務に従事
- 経済・金融市場分析の専門家
- 2024年にフィラデルフィア連銀総裁へ就任
2026年に投票権を持たない地区連銀総裁
投票権がない年でも、地区連銀総裁はFOMCへ出席し、地域経済の情報や政策意見を共有します。2026年の非投票メンバーは次の7名です。アトランタ連銀ではラファエル・ボスティック氏が2026年2月末に退任し、シェリル・ベナブル第一副総裁が臨時総裁を務めています。[7]

スーザン・コリンズ(Susan M. Collins)
ボストン連銀
中立~タカ派寄り(2026年7月時点)
物価安定上のリスクを重視しつつ、現在の政策は状況変化に対応できる位置にあると評価しています。2026年は投票権なし。

オースタン・グールズビー(Austan D. Goolsbee)
シカゴ連銀
中立・データ依存(2026年7月時点)
生産性向上が物価と金利へ与える影響を重視します。過去には利下げに前向きでしたが、インフレデータを確認する慎重姿勢も示しています。

アルベルト・ムサレム(Alberto G. Musalem)
セントルイス連銀
タカ派寄り(2026年7月時点)
インフレが目標を上回り、実質政策金利も十分高くない可能性を警戒しています。将来の生産性向上だけを頼りにインフレ低下を待つことには慎重です。

ジェフリー・シュミッド(Jeffrey R. Schmid)
カンザスシティ連銀
タカ派寄り(2026年7月時点)
物価安定とインフレ期待を重視し、金融政策を早急に緩和することに慎重な総裁です。2026年は投票権なし。

トーマス・バーキン(Thomas I. Barkin)
リッチモンド連銀
中立(2026年7月時点)
企業・地域への聞き取りを政策判断に活用し、供給ショックと需要の両面を慎重に見極めるスタンスです。2026年はFOMCの補欠メンバー。

メアリー・デイリー(Mary C. Daly)
サンフランシスコ連銀
中立(2026年7月時点)
労働市場と物価安定のバランスを重視します。2026年春には政策が適切な位置にあるとの認識を示しており、補欠メンバーです。

シェリル・ベナブル(Cheryl Venable)
アトランタ連銀
中立・判定保留(2026年7月時点)
ラファエル・ボスティック氏の退任後、2026年3月1日から臨時総裁を務めています。不確実性が高い局面での様子見を重視し、2026年は補欠メンバーです。
FOMCのタカ派・ハト派勢力図
タカ派・タカ派寄り
- 強いタカ派:ハンマック、カシュカリ、ローガン
- タカ派寄り:ワーシュ、クック、ウォラー
- 非投票メンバーのタカ派寄り:ムサレム、シュミッド
中立・データ依存
- ジェファーソン、ボウマン、バー、パウエル
- ウィリアムズ、ポールソン
- コリンズ、グールズビー、バーキン、デイリー
- ベナブル(臨時総裁のため判定保留を含む)
2026年7月会合では、明確なハト派の利下げ反対票はありませんでした。一方、3人の地区連銀総裁が利上げを主張して反対したため、委員会内のリスク評価は春よりタカ派方向へ動いたと考えられます。
タカ派・ハト派とは
| 分類 | 重視するリスク | 支持しやすい政策 |
|---|---|---|
| 強いタカ派 | インフレ・インフレ期待の上振れ | 利上げ、高金利の長期維持 |
| タカ派寄り | 雇用よりインフレをやや重視 | 利下げを急がず、必要なら引き締め |
| 中立 | インフレと雇用の双方 | データに応じて据え置き・利上げ・利下げ |
| ハト派寄り | 雇用悪化・景気後退をやや重視 | 利下げに前向き |
| 強いハト派 | 失業増加・需要不足 | 早期または大幅な利下げ |
タカ派・ハト派は固定的な性格ではありません。カシュカリ総裁のように、以前はハト派と見られていた人物でも、インフレ環境が変われば利上げを支持することがあります。
最新FOMCの投票結果
2026年7月28~29日会合
FOMCは政策金利を3.50~3.75%で据え置きました。声明は9対3で承認され、ハンマック、カシュカリ、ローガンの3総裁は0.25ポイントの利上げを主張して反対しました。[2]
声明では、経済活動は堅調に拡大し、雇用増加は労働力人口の増加におおむね追いついている一方、インフレは2%目標を上回っていると説明しています。
2026年6月ドットプロット
| 項目 | 2026年中央値 | 3月予測 |
|---|---|---|
| 実質GDP成長率 | 2.2% | 2.4% |
| 失業率 | 4.3% | 4.4% |
| PCEインフレ率 | 3.6% | 2.7% |
| コアPCEインフレ率 | 3.3% | 2.7% |
| 年末政策金利 | 3.8% | 3.4% |
6月予測では、インフレ率と年末政策金利の中央値が3月予測から大きく引き上げられました。政策金利中央値3.8%は、現在の目標レンジの中心3.625%より高く、参加者の分布が利下げよりも据え置き・利上げ方向へ変化したことを示しています。[8]
次回FOMC
次回会合は2026年9月15~16日です。経済見通し(SEP)とドットプロットが更新されます。7月会合の議事要旨は8月19日に公表予定です。[3]
リサ・クック理事をめぐる訴訟
トランプ政権によるクック理事の解任をめぐる訴訟では、米最高裁が2026年6月29日、下級審の差し止めを停止するよう求めた政府の申立てを退けました。これは本案の最終判断ではありませんが、訴訟中もクック氏が理事職を継続できる状態が維持されています。[9]
FOMCメンバーに関するよくある質問
FOMCメンバーは何人ですか?
会合にはFRB理事7名と地区連銀総裁12名が参加します。このうち投票権を持つのは通常12名です。
2026年のFOMC投票メンバーは誰ですか?
FRB理事7名、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、クリーブランドのハンマック総裁、ミネアポリスのカシュカリ総裁、ダラスのローガン総裁、フィラデルフィアのポールソン総裁です。
FRB理事と地区連銀総裁の違いは何ですか?
FRB理事は米大統領が指名し、上院が承認します。地区連銀総裁は各地区連銀の取締役会が選び、FRB理事会の承認を受けます。
ニューヨーク連銀総裁はなぜ常任投票メンバーですか?
ニューヨーク連銀がFOMCの決定に基づく公開市場操作を実務面で担当するためです。
パウエル氏はFRBを退任したのですか?
議長職は2026年5月に退きましたが、理事任期は2028年1月31日までです。2026年8月時点ではFRB理事としてFOMCの投票に参加しています。
次回FOMCはいつですか?
2026年9月15~16日です。政策金利の発表は日本時間9月17日未明となる見込みです。
まとめ
2026年のFOMCでは、ケビン・ワーシュ氏が5月に議長へ就任し、パウエル氏は理事として残りました。7月会合では金利据え置きが決まりましたが、ハンマック、カシュカリ、ローガンの3総裁が利上げを主張して反対しています。
6月ドットプロットもインフレ率と政策金利見通しが上方修正されており、2026年夏時点のFOMCは、明確な利下げ方向よりも、据え置きを基本に必要なら追加引き締めを検討する姿勢へ傾いています。
【注】(出典リンク)
- 政策スタンスは公式分類ではなく、投票・講演に基づく編集上の目安です。最新の投票結果 → FRB「2026年7月FOMC声明」。確認日:2026-08-04。 ↩
- 2026年7月FOMCの政策金利・投票結果 → Federal Reserve issues FOMC statement。確認日:2026-08-04。 ↩
- 2026年FOMC日程 → FRB「Meeting calendars and information」。確認日:2026-08-04。 ↩
- 2026年FOMCメンバー・補欠メンバー → FRB「Federal Open Market Committee」。確認日:2026-08-04。 ↩
- 現職FRB理事7名 → FRB「Board Members」。確認日:2026-08-04。 ↩
- ワーシュ氏の就任・ミラン氏の退任 → FRB「Kevin Warsh takes oath of office」/Board membership history。確認日:2026-08-04。 ↩
- アトランタ連銀の臨時総裁 → Atlanta Fed「Cheryl Venable」。確認日:2026-08-04。 ↩
- 2026年6月の経済見通し・ドットプロット → FRB「Summary of Economic Projections」。確認日:2026-08-04。 ↩
- Trump v. Cook → 米最高裁「Opinions of the Court, October Term 2025」。確認日:2026-08-04。 ↩
- ワーシュ議長の略歴・政策姿勢 → FRB略歴/2026年7月議会証言。
- 理事の直近講演 → クック理事/ウォラー理事/ジェファーソン副議長。
- 非投票メンバーの政策発言 → コリンズ総裁/グールズビー総裁/ムサレム総裁/シュミッド総裁。
- 地区連銀総裁の略歴 → バーキン総裁/デイリー総裁/ベナブル臨時総裁。
※本記事は情報提供を目的としています。政策スタンスは将来の投票を保証するものではありません。
