VIG・SDYの利回りを比較(連続増配ETFの株価・配当)

高配当ETF

【最新更新】 2026-04-12時点で公表されている最新の2026年Q1(第1四半期)末データに基づき更新しました。各ETFのポートフォリオ再構成(リコンスティテューション)および最新の経費率・配当利回りを反映しています。

連続増配銘柄に投資する代表的ETF、VIGSDYのデータを比較し、最新の投資環境を整理します。

このページでは、長期の資産形成や分配金目的の運用を検討されている方向けに、ETFの概要や最新の利回り、ポートフォリオの構造を詳しく解説します。[1][2]

【徹底比較】VIG vs SDY “連続増配"ETFのおすすめはどっち?戦略の違いを解説

安定したビジネスモデルを持ち、株主への還元を継続的に増やす「連続増配株」は、長期投資において非常に強力な選択肢です。こうした優良企業にまとめて投資できるのが連続増配ETFですが、中でもVIGSDYは双壁をなす存在です。

しかし、この2つは「連続増配」という看板は同じでも、その銘柄選定の哲学(基準)が根本的に異なります。VIGは「増配の継続性と将来の成長性」を、SDYは「長期の増配実績と現在の高利回り」を重視する設計です。[3][4]

【VIG vs SDY】投資戦略 比較一覧表

2つのETFの個性が最も際立つ「選定基準」と「コスト」を軸に比較表を作成しました。2026年Q1末時点の最新データを反映しています。

比較項目 VIG(バンガード) SDY(SPDR)
投資戦略 【成長・トータルリターン重視】 【インカム・実績重視】
選定キーワード 10年以上の増配実績浮動株調整時価総額加重[3] 20年以上の増配実績配当利回り加重[4]
配当利回り(目安) 1.72%(2026-03-31時点)[1] 2.54%(2026-03-31時点)[2]
経費率(年率) 0.06%(2026-04-10時点)[5] 0.35%(2026-04-10時点)[2]
純資産総額 約$1,148億(2026-03-31時点)<sup id="ref-1-3"><a href="#note-1">[1]</a></sup></td>
<td align="center">約$212億(2026-03-31時点)[2]
構成銘柄数 338銘柄(2026-03-31時点)[1] 132銘柄(2026-03-31時点)[2]

各ETFの「銘柄選定基準」と特徴

【VIG】バンガード米国増配株式ETF

  • 連動指数: S&P U.S. Dividend Growers Index。[3]
  • 特徴: 10年以上増配している企業を対象とし、時価総額加重で構成。ただし、利回り上位25%の銘柄(減配リスクの高い「罠」の可能性)を排除するクオリティ・フィルターが特徴です。[3]
  • 強み: Microsoft、Apple、Broadcomなどの「増配もする成長株」が高い比率を占めやすく、株価成長による恩恵を最も受けやすい設計です。[1]
  • コスト: 0.06%という圧倒的な低コストが、長期運用のパフォーマンスを後押しします。[5]

【SDY】SPDR S&P 米国高配当株式ETF

  • 連動指数: S&P High Yield Dividend Aristocrats Index。[4]
  • 特徴: S&Pコンポジット1500構成銘柄のうち、20年以上増配している企業を利回り順に加重します。[4]
  • 強み: 20年という長期実績を求めるため、より成熟した「配当貴族」に近い企業群で構成されます。セクターは資本財、金融、生活必需品が厚く、不況時の耐性に期待ができる構成です。[2]
  • インカム: 利回り加重のため、VIGに比べて高い分配金(2026年Q1時点で2.5%超)を期待できます。[2]

結論:どちらの「増配」戦略を選ぶべきか?

トータルリターンと「成長」を重視するなら → VIG

「現在の利回りは低くても、将来的な配当成長と株価の値上がり両方を逃したくない」という方に向きます。特に、まだ運用期間が長い現役世代にとって、中核(コア)に据えるべきETFの筆頭候補です。[1]

「今」のインカムと「実績」を重視するなら → SDY

「20年という長い試練を乗り越えてきた実績を重視し、安定したキャッシュフローが欲しい」という方に向きます。VIGよりも銘柄数が少なく、かつ成熟企業に偏るため、ポートフォリオにインカムと守りの要素を加えたい局面で活用すべきETFです。[2]

投資家としての視点と注意点

  • 二極化するセクター配分: VIGは情報技術が上位に来やすいのに対し、SDYは資本財や生活必需品が主力となります。どちらが良いかではなく、自分のポートフォリオに欠けている要素を補う視点が実務的です。
  • 経費率の差を無視しない: 0.06%(VIG)と0.35%(SDY)の差は年間で約0.3%です。これは10年、20年というスパンで見れば無視できない差になります。
  • 金利上昇の影響: 2026年の金利環境下では、債券利回りとの比較で高配当株は売られやすい時期がありました。連続増配株は「収益の安定性」が担保されていますが、金利の変動による価格ボラティリティからは逃れられない点に留意が必要です。
ミニ解説:VIGが2021年に連動指数を変更して以降、Appleなどの大型株が含まれるようになり、よりグロース寄りの性格を強めています。一方、SDYは「高利回り」というフィルターにより、伝統的なバリュー株としての側面を堅持しています。

免責事項:本記事は客観的なデータ提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

【注】(出典リンク)

  1. Vanguard VIG公式製品ページ(純資産・銘柄数・利回り:2026-03-31/2026-04-10時点) → Vanguard VIG Profile(確認日:2026-04-12)
  2. State Street SDY公式製品ページ(経費率・純資産・利回り・銘柄数:2026-03-31/2026-04-10時点) → SSGA SDY Official(確認日:2026-04-12)
  3. S&P U.S. Dividend Growers Index メソドロジー(VIG連動指数:10年増配・利回り上位25%除外等) → S&P DJI Index Page(確認日:2026-04-12)
  4. S&P High Yield Dividend Aristocrats Index メソドロジー(SDY連動指数:20年増配・利回り加重等) → S&P DJI Index Page(確認日:2026-04-12)
  5. Vanguard 最新目論見書(VIG 経費率:0.06%確認) → Vanguard Summary Prospectus (VIG)(確認日:2026-04-12)

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

VIGの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.81% 3.38 5.3% 186.6 18%
2023 2.03% 3.21 -13.7% 158.2 3.5%
2022 2.43% 3.72 41.4% 152.8 -1.5%
2021 1.7% 2.63 42.2% 155.1 25.4%
2020 1.5% 1.85 -31% 123.7 8.3%
2019 2.35% 2.68 5.1% 114.2 9.5%
2018 2.44% 2.55 34.2% 104.3 12.2%
2017 2.04% 1.9 5% 93 13.6%
2016 2.21% 1.81 0.6% 81.9 3.1%
2015 2.27% 1.8 15.4% 79.4 3.4%
2014 2.03% 1.56 14.7% 76.8 12.6%
2013 1.99% 1.36 -2.2% 68.2 17.8%
2012 2.4% 1.39 19.8% 57.9 7.6%
2011 2.16% 1.16 12.6% 53.8 11.4%
2010 2.13% 1.03 6.2% 48.3 18.1%
2009 2.37% 0.97 -4% 40.9 -16.9%
2008 2.05% 1.01 49.2

SDYの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 2.55% 3.38 2.4% 132.4 8.7%
2023 2.71% 3.3 -16.5% 121.8 -2.1%
2022 3.18% 3.95 55.5% 124.4 3.1%
2021 2.1% 2.54 -33% 120.7 26.4%
2020 3.97% 3.79 15.2% 95.5 -5%
2019 3.27% 3.29 8.2% 100.5 6.7%
2018 3.23% 3.04 -30.9% 94.2 4.9%
2017 4.9% 4.4 57.1% 89.8 10.6%
2016 3.45% 2.8 -38.3% 81.2 5.3%
2015 5.89% 4.54 22% 77.1 2.4%
2014 4.94% 3.72 31% 75.3 11.1%
2013 4.19% 2.84 50.3% 67.8 20%
2012 3.35% 1.89 10.5% 56.5 7.2%
2011 3.24% 1.71 -0.6% 52.7 8%
2010 3.52% 1.72 0% 48.8 22%
2009 4.3% 1.72 -21.5% 40 -17.2%
2008 4.53% 2.19 48.3

ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、組入れ上位10銘柄はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢