2023年の政治日程(経済含む/日本と世界)
政治日程を並べ、2023年の行事スケジュールを作成してみます。
投資家にとって政治日程は大事な情報なので、この記事は随時更新する予定です。
(※米国と欧州行事の多くは日本時間だと約1日ずれています)
経済指標に関しては、主要国GDPの発表日と米国雇用統計を「政治日程」の中に挿入。
貿易統計や消費者物価指数等、他の指標に関しては「日本と世界の経済イベント・スケジュール」に日程を記載。
FOMC等の主要金融イベントは日米欧英の中央銀行の予定を一つの節にまとめています(FOMCのみ米国日程に挿入)。
2023年:米国の政治日程(経済行事含む)
2022年8月の中間選挙において上院は民主党が過半数を占め、下院は共和党が過半数を占めることが確定。
下院を共和党が主導するだけでなく、多額の予算を用いる場合は上院で60人以上の議席が必要になるので、バイデン政権下で実現する法案の数は減ることが見込まれています。
(※通常、上院では議員の発言を止められないので、この権利を用いたフィリバスター(議事妨害)で下院の法案を時間切れにし、葬ることができます。この議事妨害をやめさせる決議には6割の賛成が必要なので、大きな予算が要る政策は60人以上のスーパーマジョリティの議席がないと実現できません。財政調整措置という抜け道は年間で使える回数が限られています)
- 1月3日:議会開会
- 1月6日:12月雇用統計
- 1月12日:12月CPI
- 1月18日:12月小売売上高
- 1月26日:22年10-12月期/22年通年GDP速報
- 1月31日~2月1日:FOMC
- 1~3月:一般教書演説/予算教書/大統領経済報告書
- 2月3日:1月雇用統計
- 2月7日:12月貿易統計
- 2月14日:1月CPI
- 2月15日:1月小売売上高
- 2月23日:10-12月期/2022通年GDP改定値
- 3月8日:1月貿易統計
- 3月10日:2月雇用統計
- 3月14日:2月CPI
- 3月15日:2月小売売上高
- 3月30日:10-12月期/2022通年GDP確報
- 3月21~22日:FOMC
- 3~4月:USTR「外国貿易障壁報告書」
- 4月5日:2月貿易統計
- 4月7日:3月雇用統計
- 4月12日:3月CPI
- 4月14日:3月小売売上高
- 4月27日:1-3月期GDP速報
- 4月12日:カナダ中央銀行政策金利・金融政策報告書
- 5月2~3日:FOMC
- 5月4日:3月貿易統計
- 5月5日:4月雇用統計
- 5月10日:4月CPI
- 5月16日:4月小売売上高
- 5月25日:1-3月期GDP改定値
- 6月2日:5月雇用統計
- 6月7日:4月貿易統計
- 6月7日:カナダ中央銀行政策金利
- 6月13日:5月CPI
- 6月13~14日:FOMC
- 6月15日:5月小売売上高
- 6月29日:1-3月期GDP確報
- 7月7日:6月雇用統計
- 7月6日:5月貿易統計
- 7月12日:6月CPI
- 7月12日:カナダ中央銀行政策金利・金融政策報告書
- 7月18日:6月小売売上高
- 7月25~26日:FOMC
- 7月27日:4-6月期GDP速報
- 8月:議会休会
- 8月4日:7月雇用統計
- 8月8日:6月貿易統計
- 8月10日:7月CPI
- 8月15日:7月小売売上高
- 8月:ジャクソンホール会議(金融シンポジウム)
- 8月30日:4-6月期GDP改定値
- 9月1日:8月雇用統計
- 9月6日:7月貿易統計
- 9月11日:米中枢同時テロから21周年
- 9月13日:8月CPI
- 9月14日:8月小売売上高
- 9月28日:4-6月期GDP確報
- 9月30日:2023会計年度終了
- 9月19~20日:FOMC
- 9月19~30日:国連総会一般討論(ニューヨーク)
- 10月1日:2024会計年度開始
- 10月5日:8月貿易統計
- 10月6日:9月雇用統計
- 10月12日:9月CPI
- 10月17日:9月小売売上高
- 10月26日:7-9月期GDP速報
- 10月31日~11月1日:FOMC
- 10月:半期為替報告書発表
- 11月3日:10月雇用統計
- 11月7日:9月貿易統計
- 11月14日:10月CPI
- 11月15日:10月小売売上高
- 11月29日:7-9月期GDP改定値
- 11月:APEC首脳会議(サンフランシスコ)
- 12月6日:10月貿易統計
- 12月8日:11月雇用統計
- 12月12日:11月CPI
- 12月12~13日:FOMC
- 12月14日:11月小売売上高
- 12月21日:7-9月期GDP確報
※雇用統計日程の出所は、米労働省の「Schedule of Releases for the Employment Situation」
FOMC/ECB理事会/BOC/日銀(金融政策決定会合等)
米欧英日の中央銀行の金融政策が決まる日程です。
それぞれの中央銀行HPに記載された月日を並べています(*日本時間に調整していないことにご注意)。
【2023年】
- 1月17~18日:日銀金融政策決定会合
- 1月31日~2月1日:FOMC
- 2月2日:イングランド銀行MPC
- 2月2日:ECB理事会
- 3月9~10日:日銀金融政策決定会合
- 3月16日:ECB理事会
- 3月21~22日:FOMC
- 3月23日:イングランド銀行MPC
- 4月5日:ECB理事会
- 4月27~28日:日銀金融政策決定会合
- 5月2~3日:FOMC
- 5月11日:イングランド銀行MPC
- 6月13~14日:FOMC
- 6月15日:ECB理事会
- 6月15~16日:日銀金融政策決定会合
- 6月22日:イングランド銀行MPC
- 7月25~26日:FOMC
- 7月27日:ECB理事会
- 7月27~28日:日銀金融政策決定会合
- 8月3日:イングランド銀行MPC
- 8月:ジャクソンホール会議(金融シンポジウム)
- 9月14日:ECB理事会
- 9月19~20日:FOMC
- 9月21~22日:日銀金融政策決定会合
- 10月26日:ECB理事会
- 10月31日~11月1日:FOMC
- 10月31日~11月1日:日銀金融政策決定会合
- 11月2日:イングランド銀行MPC
- 12月12~13日:FOMC
- 12月14日:ECB理事会
- 12月14日:イングランド銀行MPC
- 12月18~19日:日銀金融政策決定会合
【2024年】
- 1月2日:ECB理事会合
前掲日程の出所は以下の通り。
- Federal Open Market Committee
- 金融政策決定会合の運営
- Monetary Policy Committee dates for 2023 and 2024
- Schedules for the meetings of the Governing Council and General Council of the ECB and related press conferences
世界:主要国際会議の日程
※以下()内は開催地
- 1月上旬:世界銀行が世界経済成長率見通しを発表
- 1月16~20日:世界経済フォーラム(ダボス会議)
- 1月下旬:IMFが成長率見通しを発表
- 3月2~3日:WTO一般理事会
- 3月9日:WTOサービス貿易理事会
- 4月14~16日:IMF・世界銀行春季総会(ワシントンDC)
- 5月11~13日 G7財務相・中央銀行総裁会議(新潟)
- 5月19~21日:G7首脳会議(広島)
- 6月中:世界銀行が世界経済の見通しを発表
- 7月:IMFが世界経済見通し発表
- 7月17~18日:G20財務相・中央銀行総裁会議(インド・ガンディナガル)
- 9月9~10日:G20首脳会議
- 9月19~30日:国連総会一般討論(ニューヨーク)
- 10月13~15日:IMF・世界銀行年次総会(モロッコ・マラケシュ)
- 11月:APEC首脳会議(サンフランシスコ)
- 11月:COP28(第28回 国連気候変動枠組み条約国会議)
- 12月:OECD経済見通し(Economic Outlook)
2023年:ヨーロッパの政治日程(経済行事含む)
- 1月1日:クロアチアがユーロ導入、シェンゲン協定参加開始
1月1日:スウェーデンがEU理事会議長国に就任 - 1月13~14日:チェコ大統領選挙(第1回投票)
- 1月16~20日:世界経済フォーラム年次総会(スイス・ダボス)
- 1月27~28日:チェコ大統領選(決選投票)
- 1月31日【独】22年10-12月期実質GDP速報
- 1月31日【仏】22年10-12月期実質GDP速報
- 2月10日【英】22年10-12月期GDP速報
- 2月12日【独】・ベルリン州議会選(再選挙)
- 3月24~25日:欧州理事会
- 3月5日:エストニア議会選
- 3月8日【ユーロスタット】22年10-12月期実質GDP成長率
- 4月2日:フィンランド議会選
- 5月14日【独】ブレーメン州議会選
- 5月中旬:欧州委員会春季経済予測発表
- 5月21日:ギリシャ議会選挙
- 6月29~30日:欧州理事会
- 7月1日:スペインがEU理事会議長国に就任
- 7月中旬:欧州委員会夏季経済予測発表
- 7月28日【仏】23年4-6月期実質GDP速報
- 7月31日【独】23年4-6月期実質GDP速報
- 2023年秋 ポーランド議会選
- 9月下旬:フランス2024年政府予算案
- 10月1~4日【英】保守党大会(マンチェスター)
- 10月22日:スイス連邦議会選
- 10月8~11日【英】労働党大会(リバプール)
- 10月8日:ルクセンブルク議会選
- 10月8日【独】バイエルン州議会選
- 10月26~27日:欧州理事会
- 11月:COP28(第28回 国連気候変動枠組み条約国会議)
- 12月10日予定 スペイン議会選
- 12月13日:スイス連邦参事会選
- 12月14~15日:欧州理事会
- 12月下旬:ノーベル賞授賞式
2023年:日本の政治日程(国内行事)
2022年の日本政治では、岸田政権が参院選を乗り切れるのかどうかが注目されています。
- 1月23日:通常国会召集
- 春日:2022予算案成立
- 6月下旬:通常国会会期末
なお、国会は以下の構成となっています。
【衆議院】(2021選挙前→選挙後)
- 自民: 276→261
- 公明 :29→32
- 立民:109→96
- 共産:12→10
- 維新:11→41
- 国民:8→11
- れ新:1→3
- 社民:1→1
- N党:1→0
- 諸派:1→0
- 無:12→10
- 合計 461(欠員4)→465
【参議院】(2022年9月14日時点)
会派名 | 2021/10/3 | 会派名 | 2022/9/13 |
自由民主党・国民の声 | 111(17) | 自由民主党 | 118(23) |
立憲民主・社民 | 45(15) | 立憲民主・社民 | 39(18) |
公明党 | 28(5) | 公明党 | 27(4) |
日本維新の会 | 15(3) | 日本維新の会 | 21(4) |
国民民主党・新緑風会 | 15(4) | 国民民主党・新緑風会 | 13(4) |
日本共産党 | 13(5) | 日本共産党 | 11(5) |
沖縄の風 | 2(0) | 沖縄の風 | 2(0) |
れいわ新選組 | 2(1) | れいわ新選組 | 5(1) |
NHK党 | 0(0) | NHK党 | 2(0) |
碧水会 | 2(2) | 碧水会 | 0(0) |
みんなの党 | 2(0) | みんなの党 | 0(0) |
会派非所属議員 | 7(4) | 会派非所属議員 | 10(5) |
合計 | 242(56) | 合計 | 248(64) |
欠員 | 3 | 欠員 | 0 |
総定数 | 245 | 総定数 | 248 |
17年衆院選と19年参院選を踏まえ、19年10月から消費税は10%へと上がりました。
※関連記事:教育無償化のメリット・デメリット
2023年:アジア・ロシアの政治日程(経済行事含む)
2019年のアジアの選挙は、タイ、インドネシア、フィリピン、インド、日本において現政権が勝利。
注目された2020年の台湾総統選も蔡英文氏の再選で終わりました。
- 1月末~2月初:中国春節
- 2月8日:朝鮮人民軍創建日(建軍節)
- 2月16日:金正日誕生日(光明星節)
- 2月:ロシア投資フォーラム
- 3月上旬:中国全国人民政治協商会議
- 3月5日:中国で全人代開催
- 3月17日:CIS経済理事会
- 4月5日:中国清明節
- 4月15日:金日成誕生日(太陽節)
- 4月18日:中国Q1主要指標(GDP、固定資産投資、小売総額等)
- 4月29日~5月3日:中国労働節
- 5月2~5日:第56回アジア開発銀行総会(韓国・仁川)
- 5月24~25日:最高ユーラシア経済評議会(ロシア)
- 5月24~25日 ユーラシア経済フォーラム(ロシア・ソチ)
- 6月4日:OPECプラス閣僚級会合
- 6月7日:CIS首相会議(ソチ・ロシア)
- 6月14~17日:サンクトペテルブルク国際経済フォーラム
- 6月21~22日 ウクライナ復興会議(ロンドン)
- 6月22日~24日:中国端午節
- 7月1日:中国共産党創立101周年
- 7月6日:黒海貿易開発銀行(BSTBS)第25回年次総会(ギリシャ)
- 7月17日:中国主要統計(第2四半期GDP等)発表
- 7月下旬~8月半ば:北戴河会議(中国共産党幹部と長老が集う密室会議)
- 7月25日【韓国】4-6月期GDP成長率速報
- 7月27日:(北朝鮮にとって)朝鮮戦争「戦勝」記念日
- 7月28日【台湾】4-6月期GDP成長率速報
- 8月1日:人民解放軍建軍95周年
- 8月8日:ASEAN設立56周年
- 8月12日:日中平和友好条約締結45周年
- 8月15日:(北朝鮮にとって)祖国解放記念日
- 8月24日:中韓国交樹立29周年
- 8月25日:金正日が先軍政治を開始した日(先軍節)
- 9月1日【韓国】通常国会開催
- 9月5~8日:東方経済フォーラム(ウラジオストク)
- 9月9~10日:G20首脳会議(ニューデリー)
- 9月3日:中国で抗日戦争勝利記念日
- 9月9日:北朝鮮建国75周年
- 9月29日:日中国交正常化51周年
- 9月29日:中秋節(中国)
- 9月29日~ 10月7日:国慶節
- 10月1日:中国建国73周年(国慶節1~8日 ※中国の祭日)
- 10月10日:北朝鮮、朝鮮労働党創立記念日
- 10月13日:CIS首脳会議(キルギス・ビシケク)
- 10月18日:中国が7-9月期主要経済統計(GDPやCPI等)を発表
- 10月19日~11月25日:インドネシア大統領・副大統領候補の届出
- 10月下旬【韓国】7-9月期GDP速報
- 10月下旬【台湾】7-9月期GDP速報
- 10月30~31日:G20サミット(於バリ島)
- 11月5~10日:第6回中国国際輸入博覧会(上海)
- 11月18~19日:APEC首脳会議(バンコク)
- 12月13日:中国で「南京大虐殺」追悼式典
- 12月中:中国で中央経済工作会議
- 12月18日:「改革開放」45周年
【習政権の現状】
例年、3月に全人代、7月下旬から8月上旬には北戴河会議(重要事項を決める中国共産党の現役幹部と長老の秘密会議)が開催されます。
それを踏まえて2022年に第20回党大会(10月16日~22日)が開催され、第三期習政権の体制が明らかになりました。
政治局常務委員の顔触れは以下のように変わりました。
【新体制】
習近平:総書記/国家主席/党中央軍事委主席
李強:首相
趙楽際:中央規律委員会書記
王滬寧:党中央書記局書記
蔡奇:中央書記処常務書記/北京市党委書記
丁薛祥:国務院副総理(副首相)に23年3月に就任予定
李希:中央規律検査委員会書記
【旧体制】
習近平:総書記/国家主席/党中央軍事委主席
李克強:首相
栗戦書:中央弁公庁主任⇒全人代常務委員長(※18年全人代で決定)
汪洋:副首相⇒国務院副総理
王滬寧:中央政策研究室主任⇒中央書記局書記
趙楽際:中央組織部長⇒中央規律検査委書記を兼務
韓正:上海市党委書記⇒現職のまま
旧体制でも習派が半分以上を占め、集団指導体制から習一強体制に移行したと言われていましたが、今回はほぼ全員が習派と見られています。
鄧小平以降の集団指導体制は崩壊し、毛沢東時代の独裁体制のようなものが復活してきています。
※関連記事:中国の政治日程/経済スケジュール