2019年の政治日程(経済含む/日本と世界)

2019年10月15日

広告

政治日程を並べ、2019年の行事スケジュールを作成してみます。

投資家にとって政治日程は大事な情報なので、この記事は随時更新する予定です。

※米国と欧州行事の多くは日本時間だと約1日ずれています

経済指標に関しては、主要国GDPの発表日と米国雇用統計を政治日程の中に挿入。

貿易統計や消費者物価指数等、他の指標に関しては以下の記事に日程を記載。

FOMC等の金融イベントは日米欧英の中央銀行の予定を一つの節にまとめています。

必要に応じて関連記事もご参照いただければ幸いです。

広告

2019年:米国の政治日程(経済行事含む)

内政面では、2017年12月22日には減税法案が成立。
ただ、18年にインフラ投資法案はまとまらず、その成立は19年以降に先送りとなりました。
今後は、10年間で1.5兆円規模を目指すインフラ投資法案の成立が次の政治課題となります。

※関連記事:トランプ減税でアメリカの法人税は21% 日本は30%

※関連記事:トランプ政権のインフラ政策は2019年に実現するのか

外交面を見ると、トランプ大統領は17年には同盟重視路線を打ち出し、欧州やアジア、中東の同盟国を訪問。その内容が2017年12月に公開した国家安全保障戦略(当ブログ抄訳あり)に反映されています。

しかし、トランプ政権は、18年に同盟国まで含めて輸入関税を打ち出しました。

その後、各国との通商交渉が進展しています。

  • NAFTA再交渉:米ーメキシコーカナダの協定が成立。
  • 米韓貿易:米韓FTAが17年に成立。為替操作の禁止規定が入った。
  • 日米貿易:19年の参院選以降に通商交渉の詳細が明らかに。
  • EU圏:自動車の輸入関税にEU圏も対抗関税を用意

とりわけ中国への強硬路線は根強く、米中貿易戦争が勃発。今後の焦点となるのは、対中外交です。

トランプ氏は17年に習氏と「友達」になり、北朝鮮制裁への協力を期待しましたが、効果がなかったので、強硬路線に転換。

18年には、北朝鮮との対話路線に切り替え、中国には貿易戦争をしかけたわけです。

まずは、中国を視野に入れながら、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税賦課を決断。

さらに、中国に対して大規模な輸入関税の賦課が決まりました。

※関連記事:対中関税1300品目の内訳に迫る

ただ、トランプ大統領も米国経済への影響を心配したのか、18年の終わりごろから、また中国との対話を再開。

市場は貿易交渉妥結を期待しましたが、トランプ大統領は5月5日に2000億ドル分の中国製品に課す関税を25%に引き上げることを表明。

G20とともに開催された米中会談では関税賦課の延期で合意していますが、今後の交渉の見通しは不透明です。

  • 1月3日:米国議会開始(中間選挙当選者に議員交代)
  • 2月5日:大統領が議会に一般教書を送付・演説
  • 3月4日:INF全廃条約が事実上破棄(露が履行停止)
  • 3月1日:米政府の債務上限期限日
  • 3月28日:18年GDP確報
  • 3月29日:通商代表部(USTR)が外国貿易障壁報告書を発表
  • 4月5日:3月雇用統計
  • 4月26日:18年1-3月期GDP速報(3.2%)
  • 5月3日:4月雇用統計
  • 5月10日:対中関税(2000億ドル分)が10%⇒25%へ
  • 5月26~28日:日米首脳会談(トランプ訪日)
  • 5月28日:米財務省が半期為替報告書を発表
  • 5月30日:1-3月期GDP改定値(3.1%)
  • 6月7日:米国5月雇用統計
  • 6月27日:1-3月期GDP確報
  • 6月28~29日:トランプG20出席(訪日)※米中会談、日米会談など
  • 7月5日:6月雇用統計
  • 7月26日:4-6月期GDP速報(2.1%)
  • 8月:議会休会(下院:7/26~9/6、上院:8/2~9/6)
  • 8月2日:7月雇用統計
  • 8月29日:4-6月期GDP改定値(2.1%)
  • 9月1日:1100億ドルの中国製品に関税15%を賦課
  • 9月6日:8月雇用統計
  • 9月6日:米議会再開
  • 9月11日:米中枢同時テロから18周年
  • 9月24~30日:国連総会(ニューヨーク)※例年、日米首脳会談も開催
  • 9月26日:4-6月期GDP確報(2%)
  • 10月1日:2019会計年度開始
  • 10月4日:9月雇用統計
  • 10月中旬:半期為替報告書発表
  • 10月30日:7-9月期GDP速報
  • 11月1日:10月雇用統計
  • 11月27日:7-9月期GDP改定値
  • 12月6日:11月雇用統計
  • 12月15日:第4弾の対中関税(※貿易合意なければ)
  • 12月20日:7-9月期GDP確報

【2020年】

  • 1月:新NAFTA発効
  • 11月:米大統領選

FOMC/ECB理事会/BOC/日銀(金融政策決定会合等)

太字*のFOMCや日銀金融政策決定会合には記者会見あり。

  • 1月22~23日*:日銀金融政策決定会合
  • 1月24日:ECB理事会
  • 1月29~30日*:FOMC
  • 2月7日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 3月7日:ECB理事会
  • 3月14~15日*:日銀金融政策決定会合
  • 3月19~20日*:FOMC
  • 3月21日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 4月10日:ECB理事会
  • 4月24~25日*:日銀金融政策決定会合
  • 4月30日~5月1日*:FOMC
  • 5月2日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 6月6日:ECB理事会(外部会合)
  • 6月18~19日*:FOMC
  • 6月19~20日*:日銀金融政策決定会合
  • 6月20日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 7月25日:ECB理事会
  • 7月29~30日*:日銀金融政策決定会合
  • 7月30日~31日*:FOMC
  • 8月1日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 9月12日:ECB理事会
  • 9月17~18日*:FOMC
  • 9月18~19日*:日銀金融政策決定会合
  • 9月19日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 10月:ドラギECB総裁任期満了
  • 10月24日:ECB理事会
  • 10月29~30日*:FOMC
  • 10月30~31日*:日銀金融政策決定会合
  • 11月7日:イングランド銀行・金融政策委員会
  • 12月10~11日*:FOMC
  • 12月12日:ECB理事会
  • 12月18~19日*:日銀金融政策決定会合
  • 12月19日:イングランド銀行・金融政策委員会

前掲日程の出所は以下の通り。

世界:主要国際会議の日程

※以下()内は開催地

  • 1月8日:世界銀行が世界経済成長率見通しを発表
  • 1月21日:IMFが18年成長率見通しを発表
  • 2月28日~3月1日:WTO一般理事会
  • 4月2日:WTOが18年の世界貿易額発表
  • 4月9日:IMFが世界経済見通し発表 ※関連記事:IMF予測
  • 4月11~12日:G20財務相・中央銀行総裁会議(於ワシントン)
  • 4月12~14日:IMF・世界銀行春季総会(於ワシントン)
  • 5月7~8日:WTO一般理事会
  • 5月22~23日:OECD閣僚会議
  • 6月4日:世界銀行が世界経済の見通しを発表
  • 6月8~9日:G20財務大臣・中央銀行総裁会議(福岡)
  • 6月28~29日:G20首脳会議を大阪で開催
  • 7月24日:IMFが世界経済見通し発表
  • 7月23~24日:WTO一般理事会(ジュネーブ)
  • 8月24~26日:G7首脳会議(仏ピアリッツ)
  • 9月24~30日:国連総会(ニューヨーク)
  • 10月:IMFが世界経済見通し発表
  • 10月8~11日:WTO一般理事会/パブリックフォーラム(ジュネーブ)
  • 10月18~20日:世銀・IMF年次総会/合同開発委員会
  • 11月11日~22日:COP25(第25回 国連気候変動枠組み条約国会議)於サンチアゴ

2019年:ヨーロッパの政治日程(経済行事含む)

一番の欧州の争点は「EU離脱交渉」です。

19年では、1月15日に英議会がEU離脱案を否決。

「よい条件」を欲したのですが、EUの反応は厳しく、メイ首相は板挟みになりました。

3月12日には、首相がEUとまとめた離脱協定も下院で否決されます。

同時に「合意なきEU離脱」も否決なので、ややこしい事態となりました。

3月21日のEU首脳会議では、メイ英首相が提案した6月末までの離脱延期案が却下され、EU首脳は英国に4月12日までの無条件延期を提案。

その後、3月29日には英国議会が三度目の離脱案を否決し、メイ首相は期限の引き伸ばしを要請。

結局、EUの臨時首脳会議は4月11日に離脱期限を10月末までに延長しました。

そうなったのは、英国内が混乱し、早期に離脱案に合意がまとまる見込みがないからです。

着地点は、関税同盟と単一市場に留まる移行措置を設定して円満にEUを離脱するか、英ーEU間に取り決めがないまま離脱するかのどちらかなのですが、英首相もEU首脳も後者(合意なき離脱)は望んでいないので、期限が引き延ばされたわけです。

メイ首相は5月24日に辞意を表明し、その後、英保守党選では、離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏が勝利しました。

交渉の見通しが立たないので、「合意なき離脱」が現実化することが恐れられています。

こうしたリスクを踏まえ、今後の主要行事の日程を並べてみます。

  • 2月1日:日欧EPA発効
  • 4月4日:NATO創設70年
  • 4月17日:OPEC総会(於ウィーン)
  • 5月2日 英国地方議会選挙⇒与党議席大幅減
  • 5月4日:米国によるイラン制裁適用除外期限⇒全面禁輸へ
  • 5月23~26日:欧州議会選挙
  • 7月2~4日:欧州議会本会議
  • 7月7日:ギリシャ総選挙
  • 7月15~18日:欧州議会本会議
  • 7月21日:ウクライナ議会選
  • 7月23日:EU一般問題理事会
  • 7月24日:ジョンソン英首相が就任
  • 8月24~26日:G7首脳会議(仏ピアリッツ)
  • 9月1日【独】ブランデンブルク州議会選
  • 9月1日【独】ザクセン州議会選
  • 9月3日【英】議会再開
  • 9月16日:EU一般問題理事会
  • 9月16~19日:欧州議会本会議
  • 9月21~25日:英国労働党大会(ブライトン)
  • 9月26日:ECB一般理事会
  • 9月27日【独】主要経済研究所秋季予測
  • 9月29日:オーストリア議会総選挙
  • 9月29日~10月2日 英国保守党大会(マンチェスター)
  • 10月6日 ポルトガル議会総選挙
  • 10月13日 ポーランド議会総選挙
  • 10月15日:EU一般問題理事会
  • 10月17~18日:欧州理事会
  • 10月20日 スイス議会総選挙
  • 10月27日【独】テューリンゲン州議会選
  • 10月30日【仏】GDP成長率速報
  • 10月31日:英国のEU離脱期限日
  • 10月31日:ドラギECB総裁任期満了
  • 10月31日:ユンケル欧州委員会委員長が退任
  • 11月9日:ベルリンの壁崩壊30周年
  • 11月14日【独】GDP成長率速報
  • 11月19日:EU一般問題理事会
  • 11月:ドナルド・トゥスクEU大統領が退任(任期満了)
  • 11月11日~22日:COP24(国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議)
  • 12月:ノーベル賞授賞式

2019年:日本の政治日程(国内行事)

  • 1月28日:通常国会召集(首相施政演説)
  • 2月24日:米軍基地移転を巡って沖縄で県民投票
  • 4月1日:新元号を公表
  • 4月7日:統一地方選投票(前半)
  • 4月21日:統一地方選投票(後半)/衆院補選(大阪12区/沖縄3区)
  • 4月30日:天皇陛下の生前退位(12日に宮中三殿に退位奉告)
  • 5月1日:新天皇即位、新元号が施行
  • 5月26~28日:トランプ訪日
  • 6月26日:通常国会会期末
  • 6月28~29日:G20首脳会議(大阪)※日米/日露首脳会談
  • 7月4日:参院選公示
  • 7月21日:参院選投票日
  • 7月28日:参院議員任期満了日
  • 8月28~30日:横浜でアフリカ開発会議を開催
  • 9月20日:ラグビーW杯開幕(11/2決勝)
  • 10月1日:消費税率10%引上げ
  • 10月22日:即位礼正殿の儀
  • 11月14~15日:大嘗祭(だいじょうさい)
  • 11月16/18日:大饗の儀
  • 11月20日:立皇嗣の礼
  • 11月:新国立競技場完成予定(五輪メイン会場)
  • 2020年7月24日に東京五輪・パラリンピックが開催される(閉幕は8月9日)。
  • 2020年7月30日に小泉都知事の任期満了
  • 2021年は9月30日に安倍総裁連続3選の場合の任期満了。10月21日に衆院議員の任期満了。

17年衆院選では自公政権が勝利するも、18年には森友学園問題等が再燃し、安倍政権の支持率は低下。しかし、その後、3割台から約5割に回復しました。

希望の党は崩壊し、国会は以下の構成となっています。

【衆議院】(2019年2月21日時点)

  • 自由民主党:281
  • 立憲民主党:68
  • 国民民主党:38
  • 公明党:29
  • 日本共産党:12
  • 日本維新の会:11
  • 社会保障を立て直す国民会議:7(※旧民進党議員)
  • 社会民主党:2
  • 希望の党:2
  • 未来日本:2
  • 無所属:11
  • 欠員:2
  • 計 465

現在の議員数は463人(欠員除く)。そのうち女性議員は47人です。

【参議院】(19年参院選の結果を反映)

政党 合計 改選 非改選
自民 113 57 56
立憲 32 17 15
公明 28 14 14
国民 21 6 15
維新 16 10 6
共産 13 7 6
社民 2 1 1
無所属 17 9 8
その他 3 3 0

総定数は242です。

17年衆院選と19年参院選を踏まえ、本年10月から消費税増税の実施が見込まれています。

※関連記事①:【消費税】自民党と立憲民主党、他野党の主張を比較

※関連記事②:教育無償化のメリット・デメリット

2019年:アジア・ロシアの政治日程(経済行事含む)

懸念されていた米朝関係は、18年に対話路線となりました。
しかし、19年2月の米朝会談は不発。G20後、トランプ氏は訪朝し、南北国境線で金正恩と再会しました。
中国に対しては、18年以降、関税を巡る米中貿易戦争が続いています。

なお、アジアの選挙は、タイ、インドネシア、フィリピン、インド、日本において現政権の勝利に終わっています。

  • 1月21日:中国の18年GDP成長率 6.6%
  • 1月22日:韓国の18年GDP成長率 2.7%
  • 2月27-28日:第二回トランプ・金正恩会談(ベトナムで開催)
  • 3月3日:中国で全国人民政治協商会議
  • 3月5日~:北京で全人代開催 ※関連記事:習近平演説和訳
  • 3月26~29日:ボアオ・アジア・フォーラム(28日総会に李克強首相が参加)
  • 4月17日:中国が19年1-3月のGDP成長率を発表:6.4%
  • 4月25~27日:北京で第2回国際フォーラム(「一帯一路」がテーマ)
  • 5月18日:豪州総選挙(上院/下院)
  • 5月19日:インド下院選投票日(開票は5月23日)
  • 5月29日 ユーラシア経済連合首脳会議
  • 5月31日 CIS首脳会議(トルクメニスタンで開催)
  • 5月31日:インド実質GDP発表(19年1~3月期)
  • 6月4日:天安門事件30周年
  • 6月6~8日:サンクトペテルブルク国際経済フォーラム
  • 6月14~15日 :上海協力機構首脳会議(開催地:キルギスタン)
  • 6月28~29日:G20首脳会議 ※プーチンと習近平が訪日
  • 7月1日:香港返還22周年
  • 7月12~13日:アジアインフラ投資銀行(AIIB)年次会合
  • 7月:中国共産党中央政治局会議(年後半の経済方針を決定)
  • 7月15日:中国が主要経済指標を発表(GDP、CPI、固定資産投資など)
  • 7月25日:韓国が4-6月期GDP速報を発表
  • 7月27日:(北朝鮮にとって)朝鮮戦争「戦勝」記念日
  • 7月29日~8月3日:ASEAN拡大外相会議(於バンコク)
  • 7月下旬~8月半ば:北戴河会議(中国共産党幹部と長老が集う密室会議)
  • 8月1日:人民解放軍建軍92周年
  • 8月8日:ASEAN設立52周年
  • 8月15日:(北朝鮮にとって)祖国解放記念日
  • 8月24日:中韓国交樹立27周年
  • 8月25日:金正日総書記の軍政開始記念日(先軍節)
  • 8月30日:インド四半期GDP発表(前年同期比5.8%)
  • 9月1日:韓国通常国会開会(期間は200日以内)
  • 9月3~12日:ASEAN経済大臣会議&関連会議(バンコク)
  • 9月3日:中国で抗日戦争勝利記念日
  • 9月4~6日:東方経済フォーラム(ウラジオストク開催)※安倍首相が参加
  • 9月8日:日中国交正常化47周年
  • 9月9日:北朝鮮建国71周年
  • 9月11~12日:一帯一路サミット(香港)
  • 9月13日:中秋節(中国)
  • 9月16日:RCEP閣僚会議
  • 9月23日 サウジアラビア建国記念日
  • 9月29日:日中国交樹立47周年
  • 10月1日:中国建国70周年(国慶節1~8日 ※中国の祭日)
  • 10月10日:北朝鮮、朝鮮労働党創立記念日
  • 10月11日:RCEP閣僚会議(バンコク)
  • 10月11日:CIS首脳会議
  • 10月18日:中国が第3四半期主要経済統計(GDPやCPI等)を発表
  • 10月24日:韓国が四半期実質GDP速報を発表
  • 10月25日:日中平和友好条約締結41周年
  • 10月31日:ASEANサミット&関連会議(バンコク)
  • 11月1日:RCEPサミット(バンコク)
  • 11月5~10日 第2回中国国際輸入博覧会(上海)
  • 11月13~14日 BRICS首脳会議(ブラジル)
  • 11月13~14日:APEC閣僚会合(サンティアゴ)
  • 11月16~17日 APEC首脳会合(サンティアゴ)
  • 12月13日:中国で「南京大虐殺」追悼式典
  • 12月中旬:中国で中央経済工作会議
  • 12月18日:「改革開放」41周年

【2020年】

  • 1月:台湾総統選・議会選
  • 4月:韓国議会選
  • 9月:香港立法議会選
  • 9月まで:シンガポール議会選

【習政権の現状】

19年には3月には全人代、7月下旬から8月上旬には北戴河会議(重要事項を決める中国共産党の現役幹部と長老の秘密会議)が開催されます。

第二期習政権の方針は、17年の第19回党代表大会で明らかになりました。

そこで習総書記は「新時代」の開始を宣言。

習近平総書記は、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、江沢民の「3つの代表」論、胡錦涛の「科学的発展観」を踏まえ、これらを発展させた習近平の政治理念(「新時代の中国の特色ある社会主義思想」)を、中国人は「行動指針」にしなければいけないと訴えました(その後、党規約改正)。
しかし、その内実は国内の統制強化であり、外交における強硬な領有権の主張(南シナ海等)や経済を先兵とした対外活動などが今後の活動の中心なので、「旧時代」とあまり違いはなさそうです。

この党大会の報告では「小康社会(経済的にやや余裕のある社会)の全面的建設の完成 」がうたわれましたが、この「小康社会」というのは1978年に鄧小平が日本の大平首相との会談で初めて用いた言葉です。

つまり、習近平もまた、旧時代の鄧小平の遺志を汲まざるを得なかったわけです。
習政権は「量から質への転換」を標榜しましたが、これがどこまで実現できるのかが、今後の大きな課題となります。

  • 経済の構造改革
  • イノベーション型 の国家建設の加速
  • 農村振興戦略の実施
  • 地域間の調和ある発展戦略
  • 社会主義市場経済の整備加速
  • 開放の新たな枠組みづくり

このうち、特にイノベーションが注目されますが、経済改革には痛みを伴うため、既得権益者の抵抗に勝つために、習政権は党と指導者の権威を高めようとしているわけです。

そのため、後継者を指名せず、習近平は権力掌握を進め、党内の統制強化、言論統制等を推し進めています。

中国は北朝鮮問題が懸念事項とされ、世界の目が朝鮮半島に向いている間に、南シナ海の基地化を大きく前進させました。
19年以降は、「一帯一路」構想とともに、世界の覇権をめぐる米中の確執が本格化していくことになりそうです。

※17年の党大会で決まった政治局常務委員の顔触れは以下の通り。

  • 習近平:総書記/国家主席/党中央軍事委主席
  • 李克強:首相
  • 栗戦書:中央弁公庁主任⇒全人代常務委員長(※18年全人代で決定)
  • 汪洋:副首相⇒国務院副総理
  • 王滬寧:中央政策研究室主任⇒中央書記局書記
  • 趙楽際:中央組織部長⇒中央規律検査委書記を兼務
  • 韓正:上海市党委書記⇒現職のまま

習派が半分以上を占め、集団指導体制から習氏一強体制に移行しています。

18年の全人代では国家副主席に王岐山氏(前共産党中央規律検査委員会書記)が選出されました。「68歳定年」の慣例で17年秋に政治局常務委員を退任しましたが、18年全人代の憲法改正(国家主席・副主席の2期10年制の廃止)で続投が可能になりました。

※中国共産党大会関連記事:政治局常務委員と次期最高指導部の顔ぶれ

ここで、習氏は3期目の続投を狙う布陣を固めました。

※関連記事:中国の政治日程/経済スケジュール

Posted by 投資猫