日本の長者番付一覧(1位~50位)資産額、年齢、性別、業種等に要注目

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2021年の4月21日にフォーブス誌は日本の長者番付を更新。

コロナ後の金融緩和で自社株が上昇した孫正義とユニクロの柳井正の資産は急増しています(敬称略)。

フォーブスのランキングでは、例年、まず、世界の大富豪の資産額が公表され、その1~2か月後ぐらいに50人の日本の長者ランキングが整理されます。

そのランキングによれば、上位3人の資産は以下の通りでした。

  1. 孫正義:4兆8920億円
  2. 柳井正:4兆6270億円
  3. 滝崎武光:2兆8420億円

孫の資産額は2兆2640億円(17年)⇒2兆2930億円(18年)⇒2兆6670億円(19年)に増え、2020年に2兆1940億円に減りました。

その後、金融緩和による株高で、資産額が倍増しています。

上位に入る日本のお金持ちは、どんな顔ぶれなのでしょうか。

【2021】日本の富豪1位~50位の顔ぶれ

フォーブスの「日本の長者番付50」を見てみます。

『フォーブス2017年7月号』〔P59〕の解説によれば、世界規模で見た「ビリオネアランキング」とは違い、日本の長者番付は家族と共有する資産を含めて計算した金額です。

(※は一家・親族を含む。高原豪久のような二代目経営者の場合、事業継承前のデータは父の高原慶一朗の資産額を記載)。

氏名 億円 社名
1 孫正義 48920 63 ソフトバンク
2 柳井正 46270 72 ファーストリテイリング
3 滝崎武光 28420 75 キーエンス
4 佐治信忠 10690 75 サントリー
5 永守重信 9920 76 日本電産
6 高原豪久* 8810 59 ユニ・チャーム
7 三木谷浩史 8260 56 楽天
8 似鳥昭雄 5730 77 ニトリ
9 重田康光 5620 56 光通信
10 毒島秀行 4850 68 SANKYO
11 野田順弘 4740 82 オービック
12 伊藤雅俊 4520 96 セブン&アイ
13 安田隆夫 4410 71 パン・パシフィックI
14 森章 4300 84 森トラスト
15 土屋嘉雄* 4190 88 ベイイシア
16 三木正浩 4080 65 ABCマート
17 小林一俊* 3970 58 コーセー
18 襟川陽一* 3640 71 コーエーテクモ
19 宇野正晃 3530 74 コスモス薬品
20 大塚裕司 3420 67 大塚商会
21 木下盛好* 2860 アコム
22 多田勝美 2540 75 ダイショー
23 荒井正昭 2530 55 オープンハウス
24 栗和田榮一 2480 74 SG
25 山田進太郎 2420 43 メルカリ
26 福嶋康博 2310 73 スクウェアエニックス
27 内山洋* 2260 レーザーテック
28 多田直樹* 2200 サンドラッグ
29 武井博子 2100 67 武富士
30 前澤友作 2090 45 スタートトゥデイ
31 岡田和生 2070 78 ユニバーサルエンタメ
32 飯田和美 2040 81 飯田グループ
33 藤田晋 1980 47 サイバーエージェント
34 小川賢太郎 1870 72 ゼンショー
35 韓昌祐 1860 90 マルハン
36 上月景正 1820 80 コナミ
37 島村恒俊 1760 95 しまむら
38 松井道夫* 1740 松井証券
39 和田成史 1710 68 オービック
40 谷村格 1560 56 エムスリー
41 杉浦広一 1550 70 スギ
42 鈴木郷史 1540 67 ポーラ・オルビス
43 新井隆司 1430 74 ビックカメラ
44 森佳子 1420 80 森ビル
45 中村崇則 1390 48 ラクス
46 和佐見勝 1380 75 丸和運輸
47 寺下史郎 1370 62 アイ・アール ジャパン
48 増田宗昭 1340 70 カルチュア・コンビニ
49 元榮太一郎 1320 45 弁護士ドットコム
50 里見治 1310 79 セガサミー

 

【2017~2021】日本の富豪1位~50位の資産額の変動

さらに、フォーブス(ネット版)のランキングからベスト50位の顔ぶれと資産の変動を見てみます。

(※は一家・親族を含む。高原豪久のような二代目経営者の場合、事業継承前のデータは父の高原慶一朗の資産額を記載)。

順位 氏名 2021 2020 2019 2018 2017
1 孫正義 48920 21940 26670 22930 22640
2 柳井正 46270 23870 27670 20210 18200
3 滝崎武光 28420 21190 20670 18430 13880
4 佐治信忠 10690 10060 12000 18850 14650
5 永守重信 9920 3960 5000 5760 3890
6 高原豪久* 8810 6320 5780 5450 5000
7 三木谷浩史 8260 5780 6670 5660 6770
8 似鳥昭雄 5730 4280 3780 5030 3660
9 重田康光 5620 5030 6000 4500 3310
10 毒島秀行 4850 4390 4950 4820 4660
11 野田順弘 4740 3360 2610 1990 1280
12 伊藤雅俊 4520 3480 4220 4080 4100
13 安田隆夫 4410 3370 3000 2460 1670
14 森章 4300 4170 5220 6910 4880
15 土屋嘉雄* 4190 3530 ? ? ?
16 三木正浩 4080 3430 4210 4190 4050
17 小林一俊* 3970 3320 4330 4290 2260
18 襟川陽一* 3640 1450 1390 1050 1150
19 宇野正晃 3530 2570 2110 2300 2000
20 大塚裕司* 3420 3350 2890 3560 2150
21 木下盛好* 2860 2460 2280 2620 2600
22 多田勝美 2540 2520 2450 2250 1900
23 荒井正昭 2530 1120 1030 ? ?
24 栗和田榮一 2480 1310 1940 1260 ?
25 山田進太郎 2420 930 1440 ? ?
26 福嶋康博 2310 1770 1500 1680 1330
27 内山洋* 2260 ? ? ? ?
28 多田直樹* 2200 1820 1830 2510 2090
29 武井博子 2100 1790 1890 1890 1940
30 前澤友作 2090 2030 2220 2830 3330
31 岡田和生 2070 1280 2270 3140 2440
32 飯田和美 2040 1070 1560 1410 ?
33 藤田晋 1980 1030 1170 1390 900
34 小川賢太郎 1870 1280 1670 1520 1170
35 韓昌祐 1860 3000 2670 2930 4000
36 上月景正 1820 980 1340 1380 1310
37 島村恒俊 1760 ? 1090 1440 1550
38 松井道夫* 1740 1480 2000 1620 1290
39 和田成史 1710 1340 ? ? ?
40 谷村格 1560 ? ? ? ?
41 杉浦広一 1550 970 ? 1010 930
42 鈴木郷史 1540 1180 1910 2200 1390
43 新井隆司 1430 ? ? ? ?
44 森佳子 1420 1500 1920 2720 2890
45 中村崇則 1390 ? ? ? ?
46 和佐見勝 1380 1000 ? ? ?
47 寺下史郎 1370 ? ? ? ?
48 増田宗昭 1340 ? 1300 ? 880
49 元榮太一郎 1320 ? ? ? ?
50 里見治 1310 1020 1000 1090 1050

日本のお金持ちランキングベスト20の推移

氏名 2021 2020 2019 2018 2017
孫正義 1 2 2 1 1
柳井正 2 1 1 2 2
滝崎武光 3 3 3 4 4
佐治信忠 4 4 4 3 3
永守重信 5 11 9 6 12
高原豪久* 6 5 7 8 6
三木谷浩史 7 6 5 7 5
似鳥昭雄 8 9 14 9 13
重田康光 9 7 6 11 15
毒島秀行 10 8 10 10 8
野田順弘 11 16 18 26 35
伊藤雅俊 12 13 12 14 9
安田隆夫 13 15 15 22 26
森章 14 10 8 5 7
土屋嘉雄* 15 12 ? ? ?
三木正浩 16 14 13 13 10
小林一俊* 17 18 11 12 19
襟川陽一* 18 30 34 48 40
宇野正晃 19 20 23 23 22
大塚裕司* 20 17 16 15 20


長者番付ベスト10の横顔

1位・孫正義の大構想

孫正義は、19歳の頃、初めてマイクロプロセッサーを雑誌で見て、感動のあまり路上で泣いたとも述べています。
「これで人類の生活が一変する。人類最大のイノベーションだ」(『フォーブス2018年3月号、P49)

この時、産業革命に次ぐ情報革命が起きると直感したのです。

孫はソフトバンクを企業。96年には米ヤフーに出資し、合弁事業でYahoo! JAPANを立上げました。
アメリカで成功したビジネスモデルが数年遅れで日本にもやってくると読み、それを先に持ち込むことで成功したわけです。
その後、ボーダーフォンを買収し、ソフトバンクを日本の携帯事業者の雄に育て、ネット関連で幅広く事業を展開しました。

(11 July 2008/Source:iPhone 3G 孫正義 谷原章介/Author:Masaru Kamikura from Japan)

近年では「通信事業会社から戦略的持株会社へ」という構想のもと、世界の各地で情報技術系の企業に投資を行っています。

人工知能(AI)のAIの活用による市場拡大と新産業創出に着目し、各分野のリーダー企業に投資し、シナジー効果を狙う「群戦略」のもと、2017年に「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立しました。サウジアラビア等の協力を得て、世界中のスタートアップへの年間投資額に匹敵する10兆円規模のファンドができたのです。その投資先はワンウェブ(米衛星通信)、フリップカート(インドのネット通販)、ボストン・ダイナミクス(ロボット)、OSIソフト(産業用IoT)等で、概算すると、1社あたり1000億円規模になるそうです(米ウーバーテクノロジーズへの投資は1兆円規模)。

孫氏は「SoftBank World 2017」の基調講演(講演動画⇒「動画配信 | ニュース | 企業・IR | ソフトバンクグループ」)で、産業革命を筋肉の力の拡張、情報革命を脳細胞の力の拡張にたとえていました。

なかでもIoTで90%のシェアを持ち、世界中のスマホにチップが搭載されているアームの買収(2016年9月)が注目されましたが、その後、ビジョンファンドの業績悪化にともない、アームはNVDA(エヌビディア)に売却されています。

孫氏は、今まではPCやインターネット、スマホの革新が続くなか、今後はデバイスの中に入るマイクロプロセッサーの進化が重視されると読み、人工知能がデータで鍛えられることから、データ取得の基盤となる英半導体設計大手アーム(ARM Holdings plc)に着目しました。モノとモノとの通信、ヒトとモノとの通信でデータが生まれ、「データが生まれるところには、90%の確率でアームのチップがある」ので、このチップから得たビッグデータで人工知能を鍛え、それをロボット開発等に活かそうとしていたわけです。

しかし、アーム売却により、このプランの行方は不透明になりました。

その後、2020年の株安が直撃し、孫氏は大打撃を受けましたが、その後、株価の回復に伴い、ソフトバンクグループは勢いを盛り返しています。

2位:柳井正 今後の戦略は?

(22 April 2015/Author:Jigneshhn/出所はWIKI)

ファーストリテイリングの柳井正(会長兼社長)は17年10月に、2年後を目途に社長職を譲り、会長職に専念すると述べたものの、かじ取りが難しい時代が続き、このプランはいまだ実現していません。

世界一の衣料品会社を目指す柳井も70歳をすぎたので、今後は後継者の選定(もしくは「後継者育成計画」)が大きな課題になります。

日経電子版「2年後に会長専念」によれば、その後継者は「執行役員など内部から選ぶ」ことになるそうです。
(出所:日経電子版「ファストリ柳井、2年後に会長専念 社内から社長」2017/10/21)

  • 「実際の経営は若い人がしないといけない」
  • 市場の構造改革に対応し、スピード感ある経営判断を下すには、体力やIT(情報技術)などの知見がある若い経営者が必要であるため。
  • 後継者は「今の執行役員の中から一番ふさわしい人が最高経営責任者になる」
  • 現在、執行役員にあたる人は40人強。執行役員の2人の実子は後継の社長候補ではないという。
  • 「会長職」はアドバイスする立場だが「創業者に引退はない」。
  • 柳井は過去、「65歳での社長引退」を撤回したこともある。

柳井は、守成をしながら事業を継続的に大きくするという難しい課題に直面しています。後継者の選定がうまく行くかどうかは、今後の企業経営の貴重なケーススタディになりそうです。

柳井は2018年に『トヨタ物語』(野地秩嘉著)を読み、「自分はまだまだ甘い」と感じ、ユニクロをトヨタに負けない大企業に発展させる決意を新たにしたとも述べています。トヨタは初代(豊田佐吉)から二代目(豊田喜一郎)、三代目へと事業を継承し、優れた後継者が事業を発展させたからです。

今後、ユニクロが事業継承に成功するかどうかは、大きな運命の分かれ目となります。

3位:滝崎武光 退任後もキーエンスは堅調

滝崎武光はキーエンス(計測制御機器大手)の創業者です。

東洋経済社の調査では、キーエンスの平均年収は2000万円超とも言われているので、滝崎氏は一代で日本のリーディングカンパニーを築き上げたことになります。

※関連記事:日本の平均年収は420万円 トップ企業とワースト企業の年収格差はどのぐらい?

滝崎は1972年にリード電機(現キーエンス)を創業。

74年以来、代表取締役社長を務め、2000年12月には代表取締役会長となりました(2015年に会長から退任)。

キーエンスは高付加価値の新製品をつくる(工場を持たず生産を委託)だけでなく、直販体制でコンサル・提案営業を行っています。

製造だけでなく、大きな権限を持った営業スタッフが顧客の生産現場に入ってコンサル営業を行い、顧客ニーズを開発部門に伝え、高付加価値の新製品を生み出しています。

独自のビジネスモデルを持った企業として知られていますが、滝崎はあまり表に出ません。

その核心には謎が残されたままですが、退任後も、その仕組みは堅調のようです。

4位:サントリー 佐治信忠氏

佐治信忠(1945~)はサントリーを発展させた元会長の佐治敬三(1919-1999)の後を継ぎました。

敬三は1967年に日本で初めてビール酵母の熱処理殺菌なしの「生ビール」をつくり上げ、1986年には100%麦芽のビール「モルツ」を発売。

しかし、87年にはアサヒビールが「スーパードライ」を発売し、サントリーのビール事業は赤字化していきます。

敬三は「商いとは『飽きない』こっちゃ」と述べ、赤字続きのビール事業の再生に執念を燃やしたものの、生前にその黒字化を見ることはできませんでした。

しかし、信忠はその試みを引き継ぎ、「ザ・プレミアム・モルツ」を開発し、2008年に黒字化を達成しました。この父子は、日本における事業継承の有名な成功例となっています。

信忠は海軍で技術将校をしていた父を「学者タイプ」と評しました。(以下、出所は「ビールに執念の遺伝子」サントリー佐治、父を語る NIKKEI STYLE)

「創業者の祖父(鳥井信治郎)は根っからの商売人だったが、おやじは実はそうではないんです。たぶん、研究者になりたかったんでしょう。経営者になり、ずいぶん努力したんでしょうね」

そして、敬三の業績として「ビール事業への参入」を挙げています。

「それで今のサントリーがある。ウイスキーだけだったらつぶれていたでしょうね。ウイスキーは手工業的な世界ですが、ビール事業に参入したことでサントリーは近代的な企業に生まれ変わった」

信忠は資金の回転も早く、難しい装置産業であるビール事業で父が会社を変えたことに敬意を表しています。

祖父⇒父⇒子と事業を三代にわたって継いできた佐治家の事例には、他の経営者にとって、学ぶべきことが数多くありそうです。

5位:永守重信 日本電産創業者

永守重信(1944年生)は日本電産の創業者です。

1967年に職業訓練大(現在の職業能力開発総合大学校)を卒業し、音響機器制作会社のティアックに就職。

その後、子会社の山科精器取締役の取締役を経て、73年に28歳の若さで日本電産を創業。

日本電産代表取締役社長兼CEOとして、同社を世界でシェアを競う小型モーター製造会社にまで発展させました。

6位:高原豪久 ユニチャーム二代目

高原豪久氏は二代目社長の成功例です。

ユニ・チャームは、ベビーケア用品(オムツ等)、生理関連用品、大人用排泄介護用品、掃除用品(シートクリーナー等)、ウェットティッシュ、立体型マスク、ペットケア用品などを手がけています。高原氏はユニチャーム創業者である高原慶一朗氏から事業を継ぎ、企業のグローバル化を進め、業績を拡大しました。

高原氏は1961に愛媛県に生まれ、若い頃に米国に1年間留学しています。その時、欧米企業のスケールの大きさを見て対抗意識を燃やし、欧州・米州・アジアのうち、これから最も伸びしろのあるのはアジアだと考えました。そのために、有利な位置にある日本からグローバル化を目指したわけです。

まずは銀行に入社し、その後にユニチャームに入りましたが、当時は父が進めた多角化が裏目に出、大企業化に伴って社員の活力も低下していたようです。
高原氏は、経営の重責を担うようになると「本業多角化、専業国際化」という方針を打ち出します。不織布と吸収体の加工成形技術に経営資源を集中させ、そこから派生した事業を育てていきました。

そして、競争力の強い事業を海外展開したのです。

2001年に39歳で社長に就任した頃は、整理対象にした事業の役員だけでなく、父とも確執が起きましたが、この方針を断行。その結果、世界80カ国以上に進出し、ベビー用紙おむつや生理用品市場でシェアを獲得。2017年にはこの分野で「アジア1位、世界三位」とも報じられていました(フォーブス誌)。

フォーブス記事によれば、その勝ちパターンは成長市場に対しては、「小さく生んで、大きく育てる」こと。

「”1─10─100”が私のモットー。計画を立てる労力が1だとすると、計画の実行には10倍、成功させるまでには100倍のエネルギーがかかります」

高原はそう熱弁しています。

その経営理念や行動原則は「ユニ・チャームウェイ」としてまとめられ、全世界で共有されているそうです。

ベンチャー企業から世界企業へと発展したユニチャーム。今後も大きく発展し、日本企業の気概を示してほしいものです。

7位:三木谷浩史 楽天経済圏の行方は?

1965年に神戸に生まれた三木谷は一橋大学を卒業し、興銀に入行しました。

28歳の時にハーバード大学でMBAを取り、ショッピングモール「楽天」を1997年に設立し、3年で株式上場を果たしました。2000年代にはライブドアとの競争に勝ち、日本の新興企業の雄としての地位を確立しています。12年には「新経済連盟」の代表理事となるなど、財界活動も始めました。

もともとはイーショップが基盤ですが、最近は金融(証券など)や携帯分野への進出など、活動は幅広くなっています。楽天ブックス、電子出版(コボ)、楽天ゴールデンイーグルス、Jリーグ・ヴィッセル神戸、楽天Edy、楽天証券などです。「ネットショッピングなんて」「日本で電子出版なんて」「新興企業が球団なんて」といわれながらも、「やってのける力」で道を開いた三木谷は、どこまで楽天経済圏を拡大できるのでしょうか。

近年は、携帯事業にも参入。日本郵政とテンセントからの出資を得て、安い料金プランでの5Gスマホの普及に力を尽くしています。

8位:似鳥昭雄 家具のチェーン展開で大成功

似鳥昭雄は株式会社ニトリの創業者です(株式会社ニトリホールディングス代表取締役会長。日本チェーンストア協会副会長も務める)。

44年に樺太に生まれ、終戦後、北海道札幌市から身を起こしました。

北海学園大(経済学部)を卒業後、広告会社で解雇され、23歳で似鳥家具店を創業した苦労人です。

72年に渡米し、家具業界向けの研修セミナーに参加し、現地で得た学びを踏まえて、チェーンストア方式で家具販売を拡大。それが現在の株式会社ニトリとなりました。

日本から海外に事業を拡げ、ニトリは、世界5万店舗を目指しています。

9位:重田康光 波乱万丈の「光通信」創業者

重田は、はり灸の専門学校を中退、さらに日本大学を中退。そこから億万長者になるという、かなり破天荒な経歴を誇っています。

電話加入権を販売する企業に勤め、88年に株式会社光通信を創業。

当時は第二電電の契約取次ぎ代理店から社業を開始し、携帯販売事業を手掛けることで急激に企業を成長させました。携帯普及の大波に乗ったわけです。

96年に31歳で株式を店頭公開。99年に東証一部上場。ただ、大量の携帯電話の架空契約などによる株価急落という大事件も引き起こしました。

その後、2000年以降は事業を再建。シャープの複写機販売・リースを手がけ、04年には黒字化を実現しています。

波あり谷ありの人生を生きている大富豪です。

10位:毒島秀行 SANKYO

毒島秀行は、パチンコメーカーの三共を創業した毒島邦雄(ぶすじま くにお、1925ー2016年)から資産を継承しました。

2008年より同社のCEOを務めています。

毒島邦雄は群馬県に生まれ、戦後すぐに三共電機製作所を開業しました。さらに、三共運送や桐生フードセンター、三共技研などを創業し、平和工業の常務を経たあと、1966年に三共製作所をつくりました。

95年には東証2部に上場、97年には1部上場を果たし、事業規模を拡大していきました。

日本の長者番付の特徴:資産額、年齢、性別、業種等

2020年データで金額で見ると1位~3位が2兆円以上です。4~9位が5000~9000億円。10位~22位が2000~5000億円、23位以降が2000億円以下なので、トップ3(柳井正、孫正義、滝崎武光)とそれ以外のメンバーとの差が非常に大きいことが分かります。
そして、長者番付48位までを見ると、一番多いのは70代の方々で、70代以上が24人、60代以下が24人という構成になっています。

  • 90代が3名
  • 80代が4名
  • 70代が17名
  • 60代が7名
  • 50代が8名
  • 40代が9名

50代で若いと言われる日本政界を思い出させる年齢構成です。この年齢構成は、日本では新規企業が大をなすことが難しいことを暗示しています。

女性は経営者夫人としてランキング入りするケースが多いのですが、過去、テンプスタッフの篠原欣子のようなランキング入りの例がありました。

業種別にみると、テレコムとテクノロジー関連が合わせて12人、ゲーム(ネットメディア含む)が3人おり、2020年の巣ごもりの中でのネット利用の急増が資産価格の上昇に反映していることが見て取れます。

2021年には、テクノロジー関連の企業経営者が新たにランキング入りし、2020年に需要が減った業種の経営者がランキングから姿を消しているので、やや下克上的な雰囲気を感じます。

いろいろと見ていくと、長者番付からも日本経済の現状が透けて見えます。フォーブスの世界富豪ランキングの面々と比べてみると、意外な発見があるかもしれません。