日本の長者番付一覧(1位~48位)資産額、年齢、性別、業種等に要注目

2021年の4月にフォーブス誌は日本の長者番付を更新。

コロナ後の金融緩和で自社株が上昇した孫正義とユニクロの柳井正の資産は急増しています(敬称略)。

フォーブスのランキングでは、例年、まず、世界の大富豪の資産額が公表され、その1~2か月後ぐらいに50人の日本の長者ランキングが整理されます。

今年はまだ後者が公表されていないので、世界の大富豪ランキングから日本の長者を抽出し、ドル単位の資産を円に換算してみます。

上位3人の資産は以下の通りでした(1ドル=108.4円で計算。これはフォーブスが富豪の資産額を確定した3/5時点のドル円のレート)。

  1. 孫正義:4兆9214億円
  2. 柳井正:4兆7804億円
  3. 滝崎武光:2兆7967億円

孫の資産額は2兆2640億円(17年)⇒2兆2930億円(18年)⇒2兆6670億円(19年)に増え、2020年に2兆1940億円に減りました。

その後、金融緩和による株高で、資産額が倍増しています。

上位に入る日本のお金持ちは、どんな顔ぶれなのでしょうか。

【2021】日本の富豪1位~48位の顔ぶれ

フォーブスのランキングを見てみます。世界ランキングのデータから「JAPAN」に絞り込むと、ドル換算での資産額がわかるので、それに4/6時点のドル円のレートを掛け合わせて、日本の長者の資産を図っています。

『フォーブス2017年7月号』〔P59〕の解説によれば、「日本の長者番付50」は「ビリオネアランキング」とは違い、家族と共有する資産を含めて計算した金額です(※がついている場合は、妻や息子なども含めた金額)。しかし、こちらの基準ではまだ2021年版のデータが計算されていないため、前述の世界ランキングから以下の数値を試算しました。

氏名 億円 社名
1 孫正義 49214 63 ソフトバンク
2 柳井正 47804 72 ユニクロ
3 滝崎武光 27967 75 キーエンス
4 永守重信 9431 76 日本電産
5 高原豪久 8564 59 ユニチャーム
6 三木谷浩史 7263 56 楽天
7 似鳥昭雄 5637 77 ニトリ
8 重田康光 5637 56 光通信
9 伊藤雅俊 5312 96 セブン&アイH
10 森章 4336 84 森トラスト
11 野田順弘 4336 82 オービック
12 三木正浩 4336 65 ABCマート
13 襟川陽一* 4228 71 コーエー
14 宇野正晃 3469 74 コスモス薬品
15 大塚裕司* 3035 67 大塚商会
16 栗和田榮一 2818 74 佐川急便
17 多田勝美 2493 75 大東建託
18 山田進太郎 2493 43 メルカリ
19 荒井正昭 2385 55 オープンハウス
20 福嶋康博 2168 73 スクウェアエニックス
21 前澤友作 2168 45 ZOZO
22 岡田和生 2060 78 ユニバーサルE
23 韓昌祐 1951 90 マルハン
24 上月景正 1843 80 コナミ
25 藤田晋 1843 47 サイバーエージェント
26 小川賢太郎 1734 72 ゼンショーH
27 和田成史 1734 68 オービック
28 島村恒俊 1734 95 しまむら
29 谷村格 1518 56 エムスリー
30 新井隆司 1518 74 ビックカメラ
31 森佳子 1409 80 森稔夫人
32 佐治信忠 1409 75 サントリーH
33 鈴木郷史 1409 67 ポーラ・オルビス
34 和佐見勝 1409 75 丸和運輸
35 小林一俊* 1409 58 コーセー
36 小林正典 1301 47 コーセー
37 小林孝雄 1301 56 コーセー
38 増田宗昭 1301 70 CCC
39 元榮太一郎 1301 45 弁護士.com
40 里見治 1301 79 サミー
41 石橋寛 1301 74 ブリヂストン
42 笠原健治 1192 45 mixi
43 中村崇則 1192 48 ラクス
44 佐々木大輔 1192 40 freee
45 田中良和 1192 44 GREE
46 寺下史郎 1192 62 IR japan
47 熊谷正寿 1192 57 GMO
48 重光宏之 1084 67 ロッテ

 

【2017~2021】日本の富豪1位~48位の資産額の変動

さらに、フォーブス(ネット版)のランキングからベスト48位の顔ぶれと資産の変動を見てみます(過去と数値の基準を合わせるために1の位を四捨五入)。

(※は一家・親族を含む。高原豪久のような二代目経営者の場合、事業継承前のデータは父の高原慶一朗の資産額を記載)。

順位 氏名 2021 2020 2019 2018 2017
1 孫正義 49210 21940 26670 22930 22640
2 柳井正 47800 23870 27670 20210 18200
3 滝崎武光 27970 21190 20670 18430 13880
4 永守重信 9430 3960 5000 5760 3890
5 高原豪久※ 8560 6320 5780 5450 5000
6 三木谷浩史 7260 5780 6670 5660 6770
7 似鳥昭雄 5640 4280 3780 5030 3660
8 重田康光 5640 5030 6000 4500 3310
9 伊藤雅俊 5310 3480 4220 4080 4100
10 森章 4340 4170 5220 6910 4880
11 野田順弘 4340 3360 2610 1990 1280
12 三木正浩 4340 3430 4210 4190 4050
13 襟川陽一* 4230 1450 1390 1050 1150
14 宇野正晃 3470 2570 2110 2300 2000
15 大塚裕司* 3040 3350 2890 3560 2150
16 栗和田榮一 2820 1310 1940 1260
17 多田勝美 2490 2520 2450 2250 1900
18 山田進太郎 2490 930 1440
19 荒井正昭 2380 1120 1030
20 福嶋康博 2170 1770 1500 1680 1330
21 前澤友作 2170 2030 2220 2830 3330
22 岡田和生 2060 1280 2270 3140 2440
23 韓昌祐 1950 3000 2670 2930 4000
24 上月景正 1840 980 1340 1380 1310
25 藤田晋 1840 1030 1170 1390 900
26 小川賢太郎 1730 1280 1670 1520 1170
27 和田成史 1730 1340
28 島村恒俊 1730 1090 1440 1550
29 谷村格 1520
30 新井隆司 1520
31 森佳子 1410 1500 1920 2720 2890
32 佐治信忠 1410 10060 12000 18850 14650
33 鈴木郷史 1410 1180 1910 2200 1390
34 和佐見勝 1410 1000
35 小林一俊* 1410 3320 4330 4290 2260
36 小林正典 1300
37 小林孝雄 1300
38 増田宗昭 1300 1300 880 860
39 元榮太一郎 1300
40 里見治 1300 1020 1000 1090 1050
41 石橋寛 1300 940 1130 1100 1140
42 笠原健治 1190 1100 1570 1890
43 中村崇則 1190
44 佐々木大輔 1190
45 田中良和 1190 1020 1090 1230 1370
46 寺下史郎 1190
47 熊谷正寿 1190 1020
48 重光宏之 1080

 


日本のお金持ちランキングベスト20の推移

氏名 21 20 19 18 17 16
孫正義 1 3 2 4 4 4
柳井正 2 1 1 2 2 1
滝崎武光 3 2 3 1 1 2
永守重信 4 8 9 5 7 6
高原豪久※ 5 4 7 3 3 3
三木谷浩史 6 5 5 7 5 5
似鳥昭雄 7 7 14 8 6 7
重田康光 8 6 6 11 15 16
伊藤雅俊 9 11 11 12 19 19
森章 10 9 8 6 12 13
野田順弘 11 12 18 14 9 10
三木正浩 12 10 13 10 8 8
襟川陽一* 13 30 34 48 40 ?
宇野正晃 14 20 23 23 22 24
大塚裕司* 15 17 16 15 20 17
栗和田榮一 16 31 25 40 ? ?
多田勝美 17 14 19 9 13 15
山田進太郎 18 49 33 ? ? ?
荒井正昭 19 37 49 ? ? ?
福嶋康博 20 18 32 26 35 30

長者番付ベスト10の横顔

1位・孫正義の大構想

孫正義は、19歳の頃、初めてマイクロプロセッサーを雑誌で見て、感動のあまり路上で泣いたとも述べています。
「これで人類の生活が一変する。人類最大のイノベーションだ」(『フォーブス2018年3月号、P49)

この時、産業革命に次ぐ情報革命が起きると直感したのです。

孫はソフトバンクを企業。96年には米ヤフーに出資し、合弁事業でYahoo! JAPANを立上げました。
アメリカで成功したビジネスモデルが数年遅れで日本にもやってくると読み、それを先に持ち込むことで成功したわけです。
その後、ボーダーフォンを買収し、ソフトバンクを日本の携帯事業者の雄に育て、ネット関連で幅広く事業を展開しました。

(11 July 2008/Source:iPhone 3G 孫正義 谷原章介/Author:Masaru Kamikura from Japan)

近年では「通信事業会社から戦略的持株会社へ」という構想のもと、世界の各地で情報技術系の企業に投資を行っています。

人工知能(AI)のAIの活用による市場拡大と新産業創出に着目し、各分野のリーダー企業に投資し、シナジー効果を狙う「群戦略」のもと、2017年に「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立しました。サウジアラビア等の協力を得て、世界中のスタートアップへの年間投資額に匹敵する10兆円規模のファンドができたのです。その投資先はワンウェブ(米衛星通信)、エヌビディア(自動運転向け画像処理)、フリップカート(インドのネット通販)、ボストン・ダイナミクス(ロボット)、OSIソフト(産業用IoT)等で、概算すると、1社あたり1000億円規模になるそうです(米ウーバーテクノロジーズへの投資は1兆円規模)。

孫氏は「SoftBank World 2017」の基調講演(講演動画⇒「動画配信 | ニュース | 企業・IR | ソフトバンクグループ」)で、産業革命を筋肉の力の拡張、情報革命を脳細胞の力の拡張にたとえていました。

なかでもIoTで90%のシェアを持ち、世界中のスマホにチップが搭載されているアームの買収(2016年9月)が注目されましたが、その後、ビジョンファンドの業績悪化にともない、アームはNVDA(エヌビディア)に売却されています。

孫氏は、今まではPCやインターネット、スマホの革新が続くなか、今後はデバイスの中に入るマイクロプロセッサーの進化が重視されると読み、人工知能がデータで鍛えられることから、データ取得の基盤となる英半導体設計大手アーム(ARM Holdings plc)に着目しました。モノとモノとの通信、ヒトとモノとの通信でデータが生まれ、「データが生まれるところには、90%の確率でアームのチップがある」ので、このチップから得たビッグデータで人工知能を鍛え、それをロボット開発等に活かそうとしていたわけです。

しかし、アーム売却により、このプランの行方は不透明になっています。

孫氏は大風呂敷を広げましたが、2020年の株安が直撃し、その構想の真贋が試されています。



2位:柳井正 2020年以降は会長に専念

(22 April 2015/Author:Jigneshhn/出所はWIKI)

ファーストリテイリングの柳井正(会長兼社長)は17年10月に、2年後を目途に社長職を譲り、会長職に専念すると表明しましたが、かじ取りが難しい時代になったので、このプランはまだ実現していません。

世界一の衣料品会社を目指す柳井も70歳をすぎたので、今後は後継者の選定(もしくは「後継者育成計画」)が大きな課題になります。

日経電子版「2年後に会長専念」によれば、その後継者は「執行役員など内部から選ぶ」ことになるそうです。
(出所:日経電子版「ファストリ柳井、2年後に会長専念 社内から社長」2017/10/21)

  • 「実際の経営は若い人がしないといけない」
  • 市場の構造改革に対応し、スピード感ある経営判断を下すには、体力やIT(情報技術)などの知見がある若い経営者が必要であるため。
  • 後継者は「今の執行役員の中から一番ふさわしい人が最高経営責任者になる」
  • 現在、執行役員にあたる人は40人強。執行役員の2人の実子は後継の社長候補ではないという。
  • 「会長職」はアドバイスする立場だが「創業者に引退はない」。
  • 柳井は過去、「65歳での社長引退」を撤回したこともある。

柳井は、守成をしながら事業を継続的に大きくするという難しい課題に直面しています。後継者の選定がうまく行くかどうかは、今後の企業経営の貴重なケーススタディになりそうです。

柳井は2018年に『トヨタ物語』(野地秩嘉著)を読み、「自分はまだまだ甘い」と感じ、ユニクロをトヨタに負けない大企業に発展させる決意を新たにしたとも述べています。トヨタは初代(豊田佐吉)から二代目(豊田喜一郎)、さらにその次へと優れた後継者が事業を発展させたので、今後、ユニクロが事業継承に成功するかどうかは、大きな運命の分かれ目となります。

3位:滝崎武光 退任後もキーエンスは堅調

滝崎武光はキーエンス(計測制御機器大手)の創業者です。最近のデータでは、キーエンスの平均年収は1800万円超という調査も出ています。
※関連記事:日本の平均年収は420万円 トップ企業とワースト企業の年収格差はどのぐらい?

滝崎は1972年にリード電機(現キーエンス)を創業。74年以来、代表取締役社長を務め、2000年12月には代表取締役会長となり、2015年に会長から退任しました。

キーエンスは高付加価値の新製品をつくる能力(工場を持たず生産は委託している)だけでなく、直販体制でコンサル・提案営業を行っています。

製造だけでなく、大きな権限を持った営業スタッフが顧客の生産現場に入ってコンサル営業を行い、顧客ニーズを開発部門に伝え、高付加価値の新製品を生み出しています。滝崎は表に出ないので、そのビジネスモデルの核心はいまだ謎が残りますが、退任後も、その仕組みは堅調のようです。

4位:永守重信 日本電産創業者

永守重信(1944年生)は日本電産の創業者です。

1967年に職業訓練大(現在の職業能力開発総合大学校)を卒業し、音響機器制作会社のティアックに就職。

その後、子会社の山科精器取締役の取締役を経て、73年に28歳の若さで日本電産を創業。

日本電産代表取締役社長兼CEOとして、同社を世界でシェアを競う小型モーター製造会社にまで発展させました。

5位:高原豪久 ユニチャーム二代目

日本の長者はわりと二代目も多いので、日本企業に投資している方は、事業承継の成否が気になるのではないでしょうか。当ブログの読者は投資に関心のある方が多いので、ここをもう少し深堀し、成功例を取り上げてみます。

高原豪久氏は二代目社長の成功例です。

ユニ・チャームは、ベビーケア用品(オムツ等)、生理関連用品、大人用排泄介護用品、掃除用品(シートクリーナー等)、ウェットティッシュ、立体型マスク、ペットケア用品などを手がけています。高原氏はユニチャーム創業者である高原慶一朗氏から事業を継ぎ、企業のグローバル化を進め、業績を拡大しました。

高原氏は1961に愛媛県に生まれ、若い頃に米国に1年間留学しています。その時、欧米企業のスケールの大きさを見て対抗意識を燃やし、欧州・米州・アジアのうち、これから最も伸びしろのあるのはアジアだと考えました。そのために、有利な位置にある日本からグローバル化を目指したわけです。

まずは銀行に入社し、その後にユニチャームに入りましたが、当時は父が進めた多角化が裏目に出、大企業化に伴って社員の活力も低下していたようです。
高原氏は、経営の重責を担うようになると「本業多角化、専業国際化」という方針を打ち出します。不織布と吸収体の加工成形技術に経営資源を集中させ、そこから派生した事業を育てていきました。

そして、競争力の強い事業を海外展開したのです。

2001年に39歳で社長に就任した頃は、整理対象にした事業の役員だけでなく、父とも確執が起きましたが、この方針を断行。その結果、世界80カ国以上に進出し、ベビー用紙おむつや生理用品市場でシェアを獲得。2017年にはこの分野で「アジア1位、世界三位」とも報じられていました(フォーブス誌)。

フォーブス記事によれば、その勝ちパターンは成長市場に対しては、「小さく生んで、大きく育てる」こと。

「”1─10─100”が私のモットー。計画を立てる労力が1だとすると、計画の実行には10倍、成功させるまでには100倍のエネルギーがかかります」

高原はそう熱弁しています。

その経営理念や行動原則は「ユニ・チャームウェイ」としてまとめられ、全世界で共有されているそうです。

ベンチャー企業から世界企業へと発展したユニチャーム。今後も大きく発展し、日本企業の気概を示してほしいものです。

6位:三木谷浩史 楽天経済圏の行方は?

1965年に神戸に生まれた三木谷は一橋大学を卒業し、興銀に入行しました。

28歳の時にハーバード大学でMBAを取り、ショッピングモール「楽天」を1997年に設立し、3年で株式上場を果たしました。2000年代にはライブドアとの競争に勝ち、日本の新興企業の雄としての地位を確立しています。12年には「新経済連盟」の代表理事となるなど、財界活動も始めました。

もともとはイーショップが基盤ですが、最近は金融(証券など)や携帯分野への進出など、活動は幅広くなっています。楽天ブックス、電子出版(コボ)、楽天ゴールデンイーグルス、Jリーグ・ヴィッセル神戸、楽天Edy、楽天証券などです。「ネットショッピングなんて」「日本で電子出版なんて」「新興企業が球団なんて」といわれながらも、「やってのける力」で道を開いた三木谷は、どこまで楽天経済圏を拡大できるのでしょうか。

7位:似鳥昭雄 家具のチェーン展開で大成功

似鳥昭雄は株式会社ニトリの創業者です(株式会社ニトリホールディングス代表取締役会長)。

44年に樺太に生まれ、終戦後、北海道札幌市から身を起こしました。北海学園大(経済学部)を卒業後、広告会社で解雇され、23歳で似鳥家具店を創業した苦労人です。72年に渡米し、家具業界向けの研修セミナーに参加し、現地で得た学びを踏まえて、チェーンストア方式で家具販売を拡大。それが現在の株式会社ニトリとなりました。

現在は、日本チェーンストア協会副会長を務めており、ニトリは、世界5万店舗を目指しています。

8位:重田康光 波乱万丈の「光通信」創業者

5位の三木谷と6位の重田はともに1965年生まれです。

しかし、重田は、はり灸の専門学校を中退、さらに日本大学を中退。そこから億万長者になるという、かなり破天荒な経歴を誇っています。
電話加入権を販売する企業に勤め、88年に株式会社光通信を創業。当時は第二電電の契約取次ぎ代理店から社業を開始し、携帯販売事業を手掛けることで急激に企業を成長させました。携帯普及の大波に乗ったわけです。

96年に31歳で株式を店頭公開。99年に東証一部上場。ただ、大量の携帯電話の架空契約などによる株価急落という大事件も引き起こしました。
その後、2000年以降は事業を再建。シャープの複写機販売・リースを手がけ、04年には黒字化を実現しています。

波あり谷ありの人生を生きている大富豪です。

9位:伊藤雅俊 イトーヨーカ堂創業者

伊藤雅俊は2020年に創業100周年を迎えたイトーヨーカ堂の創業者です。

今では、グループ事業のうち、セブンイレブンのほうが主力になっていますが、その創業の精神は「お客様は来てくださらないもの。お取引先様は(商品を)売ってくださらないもの」という、実母の言葉に由来するそうです。

個人商店の時代から、兄とともに事業を経営し、戦後、百貨店のヨーカドーを全国に展開する規模にまでの発展を遂げました。

今は百貨店よりもコンビニが栄え、さらにEコマースが台頭する時代になってきています。

その創業の精神に基づいて事業繁栄を続けていけるかどうかが、まさに試されています。

10位:森章 都市開発やホテル経営に注力

森章(もりあきら)は森トラストの会長です。

森ビル創業者・森泰吉郎の三男として生まれ、87年に社長に就任。16年に娘の伊達美和子に社長職を譲りました(なお、兄の森稔は森ビル社長)。

森トラストと森トラスト・ホテルズ&リゾーツを核にした森トラストグループは都心での大型複合開発やリゾート地でのホテル開発・運営を展開しています。



日本の長者番付の特徴:資産額、年齢、性別、業種等

2020年データで金額で見ると1位~3位が2兆円以上です。4~9位が5000~9000億円。10位~22位が2000~5000億円、23位以降が2000億円以下なので、トップ3(柳井正、孫正義、滝崎武光)とそれ以外のメンバーとの差が非常に大きいことが分かります。
そして、長者番付48位までを見ると、一番多いのは70代の方々で、70代以上が24人、60代以下が24人という構成になっています。

  • 90代が3名
  • 80代が4名
  • 70代が17名
  • 60代が7名
  • 50代が8名
  • 40代が9名

50代で若いと言われる日本政界を思い出させる年齢構成です。この年齢構成は、日本では新規企業が大をなすことが難しいことを暗示しています。

女性は経営者夫人としてランキング入りするケースが多いのですが、過去、テンプスタッフの篠原欣子のようなランキング入りの例がありました。

業種別にみると、テレコムとテクノロジー関連が合わせて12人、ゲーム(ネットメディア含む)が3人おり、2020年の巣ごもりの中でのネット利用の急増が資産価格の上昇に反映していることが見て取れます。

2021年には、テクノロジー関連の企業経営者が新たにランキング入りし、2020年に需要が減った業種の経営者がランキングから姿を消しているので、やや下克上的な雰囲気を感じます。

いろいろと見ていくと、長者番付からも日本経済の現状が透けて見えます。フォーブスの世界富豪ランキングの面々と比べてみると、意外な発見があるかもしれません。