世界の大富豪ランキング(2022)をフォーブスが公表 ベストテンのビリオネアは誰?

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フォーブス誌が2022年版の世界の億万長者のリストを4月6日に発表。

そのデータをもとに世界の億万長者の番付を整理しました。

当サイトでは米国企業に焦点を当てているため、TOP10のうち、米国の経営者もしくは創業者を紹介してみます。

TOP10の顔ぶれ イーロン・マスク ベゾスVSゲイツ、バフェットなど

1位:イーロン・マスク

本名はイーロン・リーヴ・マスク。南アフリカ出身の米起業家です。

PYPL(ペイパル)を仲間とともに起業した後、宇宙開発企業のスペースXやEV企業のTSLA(テスラ)、その子会社であるソーラーシティを立ち上げました。

(※関連記事:テスラの株価と決算

2位:ジェフ・ベゾス

(27 October 2010/Source:Flickr、Author:Steve Jurvetson)

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスはビジネスがピークに達した頃に事業を後継者に譲りました。今は、ブルーオリジンを通して宇宙開発に力を入れています。

(※関連記事:アマゾンの株価と決算

4位:ビル・ゲイツ / 9位:スティーブ・バルマー

(Date 24 June 2015/Author:UK Department for International Development/Source:ttps://www.flickr.com/photos/dfid/19111683745/)

言わずと知れたビリオネア。

巨富を得たベゾスとゲイツは、『フォーブス2018年3月号』にて、マーケティングとイノベーションについて興味深い発言をしていました。

  • 「昔は優れたマーケティングさえすれば、いまいちな商品でも市場を支配できたものです。今日ではすぐに情報が広がるので、消費者はサービスや商品の良し悪しが分かります。マーケティングの観点からいえば、『宣伝』という企業にとっては大変な仕事を消費者が自らしてくれるのです」(ジェフ・ベゾス)
  • 「たったひとつのブレイクスルーによって世界を変えられると確信しながら、たくさんのクレージーな考えに喜んで賭けないといけません」「イノベーションの力を信じ、革命的なアイデアに賭けるべきです。次の100年間に我々が必要としているのは、それをやり続けられる人です」(ビル・ゲイツ)

やはり、富を手に入れる上で、この二つは非常に大事です。

マイクロソフトの二代目CEOのスティーブ・バルマーもTOP10入りしています。

ただ、バルマー氏の時代のMSFTは今一つだったので、その後の躍進は後継のサティア・ナデラ氏の力が大きいと思います。

(※関連記事:マイクロソフトの株価と決算、配当

5位:ウォーレン・バフェット

(6 May 2005/Source:Work of Mark Hirschey/Author:Mark Hirschey)

2018年2月24日、バフェット氏がバークシャー・ハサウェイの2017年業績について株主に送った手紙には、波乱相場の中で含蓄深い言葉が語られています。

  • 「他の人々が慎重でなくなるほど、我々はより一層、慎重に行動しなければならない」
  • 「バークシャーでは、調整済の1株当たり利益を生む力を最も大事にしている」
  • 「私は利益を生み出す事業に着目してバークシャーが所有する市場株式を見ている。(株式を)チャートのパターンやアナリストの「ターゲット」価格、メディア専門家の意見に基づいて売買されるティッカーシンボルとして見ていない」

最近の相場を乗り切るために含蓄のある教訓を述べていたのです。

(※関連記事:バークシャーハサウェイの株価と決算

6位:ラリー・ペイジ / 7位:セルゲイ・ブリン

GOOGL創業者です。

ローレンス・エドワード・ペイジ(米出身)

セルゲイ・ミハイロヴィッチ・ブリン(ソビエト出身)です。

ペイジ氏は天才肌で、あまり公の場で講演などをしませんが、先見性ある判断で社を盛り立ててきました。

セルゲイ氏は6歳の頃、家族で渡米し、その後、米国でキャリアを築きました。

そうした経緯から社会主義の怖さをよく知っており、GOOGLが2010年頃に中国撤退の決断を下した頃には、大きな影響力を発揮したともいわれています。

(※関連記事:グーグル株 買い時は今? アルファベット決算

8位:ラリー・エリソン

ローレンス・ジョセフ・エリソンはニューヨークで1944年に生まれました。

その人生は波乱万丈です。

未婚の母は生後9ヶ月のラリーをシカゴの叔母と叔父に預けたため、彼は実母を知らずに育ち、48歳の時に初めて対面しました。

エリソンはシカゴの「中の下」の生活を送り、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に二年生まで通い、退学。

その後、シカゴ大を3か月で退学。その後、ロッククライミングのインストラクター等を経て、1970年代にアンペックス社でプログラマーとして働きました。

独立を果たすとCIA等の公的機関や民間企業向けのビジネスを始め、世界初のリレーショナルデータベースをつくりました。

1983年に社名をオラクル社に変更。86年に上場を果たしました。

オラクルの共同創業者であるエリソンは企業や政府向けビジネスで大をなしています。

(※関連記事:オラクルの株価と決算、配当

2022年 世界の大富豪ランキング:1位~100位

2022年4月にフォーブスが発表した大富豪ランキングを眺めてみます(4月5日時点のデータに基づく)。

出所はフォーブスの「Forbes Billionarires2022」です。

※円換算は2022年4月5日の為替(1ドル=123.67円で計算)で計算しています。

兆円 企業
1 イーロン・マスク 23.7 TSLA
2 ジェフ・ベゾス 18.5 AMZN
3 ベルナール・アルノー 17.1 LVMH
4 ビル・ゲイツ 14 MSFT
5 ウォーレン・バフェット 12.8 BRK
6 ラリー・ペイジ 12 GOOG
7 セルゲイ・ブリン 11.6 GOOG
8 ラリーエリソン 11.5 ORCL
9 スティーブバルマー 9.9 MSFT
10 ムケシュ・アンバニ 9.8 RELIANCE
11 ゴータム・アダニ 9.8 アダニグループ
12 ブルームバーグ 8.9 ブルームバーグ
13 カルロス・スリム・ヘル 8.8 メキシコ テルセル
14 フランソワーズマイヤーズ 8.1 ロレアル
15 ザッカーバーグ 7.3 FB
16 ジム・ウォルトン 7.2 WMT
17 鍾睒睒 7.1 農夫山泉(飲料)
18 アリス・ウォルトン 7.1 WMT
19 ロブソン・ウォルトン 7 WMT
19 チャンポン・ジャオ 7 Binance(加企業)
21 チャールズ・コック 6.5 コックインダストリ
21 ジュリア・コック 6.5 コックインダストリ
23 アマンシオ・オルテガ 6.5 スペイン ZARA
24 マイケル・デル 6 DELL
25 張一鳴 5.4 バイトダンス
26 デイヴィッド・トムソン 5.3 TRI (ロイター)
27 フィル・ナイト 5.1 NKE
28 ディーター・シュワルツ 5.1 Lidl & Kaufland
29 曾毓群 4.9 寧徳時代新能源科技
30 マッケンジー・スコット 4.7 AMZN
31 ロドルフ・サーデ 4.5 CMA CGM
32 フランソワ・ピノ- 4.4 ケリング
33 クラウス・ミヒャエル・キューネ 4 キューネ&ナーゲル
34 馬化騰 4 テンセント
35 カール・アルブレヒト Jr 4 ベアテ・ハイスター
36 ジョバンニ・フェレーロ 3.9 フェレロSpA(製菓)
37 李嘉誠 3.8 香港 多角経営
37 スティーブン・シュワルツマン 3.8 ヘッジファンド
39 李兆基 3.5 香港 多角経営
40 レオナルド・ブラヴァトニク 3.5 アクセス・インダストリーズ
41 ジャクリーン・マーズ 3.4 マース(製菓等)
41 ジョン・マーズ 3.4 マース(製菓等)
43 アラン・ヴェルテメール 3.4 シャネル
43 ジェラール・ヴェルテメール 3.4 シャネル
45 ヘルマン・ラレア・モタ・ベラスコ 3.3 メキシコ グルーポメキシコ
46 ジーナ・ラインハート 3.3 チリ ハンコック・プロスペクティング
47 シブ・ナダール 3.1 HCLテクノロジー
48 ジェームズシモンズ 3.1 ヘッジファンド
49 何享健 3.1 美的集団
50 ミリアム・アデルソン 3 LVS
51 ディートリヒ・マテシッツ 3 レッドブル
52 レオナルド・デルヴェッキオ 3 Luxottica(眼鏡)
53 ケネス・グリフィン 2.9 ヘッジファンド
54 柳井正 2.8 ユニクロ
55 ウィリアム・ディン 2.7 網易
56 スザンヌ・クラッテン 2.6 BMW株主
56 サイラス・プーナワラ 2.6 セラム・インスティテュート
56 王衛 2.6 SFExpress
59 秦英林 2.6 牧原食品股份(養豚)
60 サム・バンクマン・フリード 2.6 FTX(仮想通貨取引所)
61 滝崎武光 2.6 キーエンス
62 李書福 2.6 吉利汽車
63 エマニュエル・ベニエ 2.5 ラクタリス(乳業)
64 ロバート・ブディ・ハルトノ 2.5 インドネシア ジャルム(タバコ)
65 レナード・ローダー 2.5 EL
66 ギヨーム・ポサーズ 2.5 Checkout.com
67 イリスフォントボナ 2.5 チリ アントファガスタPLC
67 ジャックマー 2.5 BABA
69 マイケル・バンバン・ハルトノ 2.4 インドネシア ジャルム(タバコ)
70 エリック・シュミット 2.4 GOOG
71 レイダリオ 2.4 ヘッジファンド
71 ダニエル・ギルバート 2.4 RKT
73 トーマス・F・フリストJr. 2.4 HCA
74 孫正義 2.3 ソフトバンク
75 アビ-・ジョンソン 2.3 フィディリティ
76 ルパート・マードック 2.3 メディア
77 シュテファン・クヴァント 2.2 BMW株主
78 ジェン・スン・フアン 2.2 NVDA
79 フアン・シリン 2.2 CATL
80 トーマス・ピーターフィー 2.2 IBG Holdings
81 ラドハキシャン・ダマニ 2.2 DMart
82 庞康 2.1 海天味业
83 王传福 2.1 BYD Company
84 ラインホルト・ヴュルト 2.1 投資家
85 テオ・アルブレヒトJr. 2 アルディ
85 楊惠妍 2 カントリーガーデンH
87 ウラジミール・リシン 2 ノボリペツク製鉄
88 范紅衛 2 恒力石化
89 ラクシュミ・ミタル 1.9 ミタル・スチール
90 アンドリュー・フォレスト 1.9 フォーテスキュー・メタルズ
91 蒋仁生 1.9 重慶智飛生物製品
91 サヴィトリ・ジンダル 1.9 ジンダルグループ
91 王文銀 1.9 深圳正威(ケーブル&銅)
94 李西廷 1.9 マインドレイ(医療機器)
94 ステファン・ペルソン 1.9 スウェーデン H&M
96 スティーヴン・コーエン 1.9 ヘッジファンド
97 ウラジミールポタニン 1.9 インターロスG
98 ハロルド・ハム 1.9 CLR
99 孙飘扬 1.9 恒瑞医药
100 李立国 1.8 政治家
100 呉光正 1.8 フィーロック(不動産)

世界の大富豪1位~100位:20年~22年の資産増減

次に、2019年~2021年の大富豪ランキングを比べてみます。

今はフォーブスのサイトでは過去データが見れないのですが、筆者は3年前から富豪ランキングのデータを収集していたので、手持ちのメモをもとに資産変動の推移を見ていきます。

(※算定方法については、フォーブス2017年7月号(P59)が「ビリオネアランキング」は本人資産で計算。「日本の長者番付」は親族と共有する資産を含めて計算していると説明していました)

2022年4月にフォーブスが発表したデータをもとに、「億ドル」の単位で整理してみました。

2022 2021 2020
1 イーロン・マスク 219 151 24.6
2 ジェフ・ベゾス 171 177 113
3 ベルナール・アルノー 158 150 76
4 ビル・ゲイツ 129 124 98
5 ウォーレン・バフェット 118 96 67.5
6 ラリー・ペイジ 111 91.5 50.9
7 セルゲイ・ブリン 107 89 49.1
8 ラリーエリソン 106 93 59
9 スティーブバルマー 91.4 68.7 52.7
10 ムケシュ・アンバニ 90.7 84.5 36.8
11 ゴータム・アダニ 90 50.5 8.9
12 ブルームバーグ 82 59 48
13 カルロス・スリム・ヘル 81.2 62.8 52.1
14 フランソワーズマイヤーズ 74.8 73.6 48.9
15 ザッカーバーグ 67.3 97 54.7
16 ジム・ウォルトン 66.2 60.2 54.6
17 鍾睒睒 65.7 68.9 2
18 アリス・ウォルトン 65.3 61.8 54.4
19 ロブソン・ウォルトン 65 59.5 54.1
19 チャンポン・ジャオ 65 1.9
21 チャールズ・コック 60 46.4 38.2
21 ジュリア・コック 60 46.4 38.2
23 アマンシオ・オルテガ 59.6 77 55.1
24 マイケル・デル 55.1 45.1 22.9
25 張一鳴 50 35.6 16.2
26 デイヴィッド・トムソン 49.2 41.8 31.6
27 フィル・ナイト 47.3 49.9 29.5
28 ディーター・シュワルツ 47.1 36.9 19.8
29 曾毓群 44.8 28.4 9.7
30 マッケンジー・スコット 43.6 53 36
31 ロドルフ・サーデ 41.4 10.9 7
32 フランソワ・ピノ- 40.4 42.3 27
33 クラウス・ミヒャエル・キューネ 37.3 26.3 14.2
34 馬化騰 37.2 65.8 38.1
35 カール・アルブレヒト Jr 36.8 39.2 33.3
36 ジョバンニ・フェレーロ 36.2 35.1 24.5
37 李嘉誠 34.8 33.7 21.7
37 スティーブン・シュワルツマン 34.8 21.9 15.4
39 李兆基 32.6 31.7 28.1
40 レオナルド・ブラヴァトニク 32.5 32 17
41 ジャクリーン・マーズ 31.7 31.3 24.7
41 ジョン・マーズ 31.7 31.3 24.7
43 アラン・ヴェルテメール 31.2 34.5 17.1
43 ジェラール・ヴェルテメール 31.2 34.5 17.1
45 ヘルマン・ラレア・モタ・ベラスコ 30.8 25.9 11
46 ジーナ・ラインハート 30.2 23.6 13.1
47 シブ・ナダール 28.7 23.5 11.9
48 ジェームズシモンズ 28.6 24.6 21.6
49 何享健 28.3 37.7 21.6
50 ミリアム・アデルソン 27.5 38.2 26.8
51 ディートリヒ・マテシッツ 27.4 26.9 16.5
52 レオナルド・デルヴェッキオ 27.3 25.8 16.1
53 ケネス・グリフィン 27.2 16 12.1
54 柳井正 26.1 44.1 19.7
55 ウィリアム・ディン 25.2 33 17
56 スザンヌ・クラッテン 24.3 27.7 16.8
56 サイラス・プーナワラ 24.3 12.7 8.2
56 王衛 24.3 39 15.2
59 秦英林 24.1 33.5 18.5
60 サム・バンクマン・フリード 24 8.7
61 滝崎武光 23.9 25.8 17.4
62 李書福 23.7 19.7 12.4
63 エマニュエル・ベニエ 23.5 19.1 12.7
64 ロバート・ブディ・ハルトノ 23.2 20.5 13.6
65 レナード・ローダー 23.1 25.5 14.6
66 ギヨーム・ポサーズ 23 9
67 イリスフォントボナ 22.8 23.3 10.8
67 ジャックマー 22.8 48.4 38.8
69 マイケル・バンバン・ハルトノ 22.3 19.7 13
70 エリック・シュミット 22.1 18.9 13.2
71 レイダリオ 22 20.3 18
71 ダニエル・ギルバート 22 51.9 6.5
73 トーマス・F・フリストJr. 21.8 15.7 7.5
74 孫正義 21.3 45.4 16.6
75 アビゲイル・ジョンソン 21.2 20.9 10.8
76 ルパート・マードック 20.8 23.5 14.9
77 シュテファン・クヴァント 20.7 21.6 12.3
78 ジェン・スン・フアン 20.6 11.8 4.7
79 フアン・シリン 20.3 12.9 4.5
80 トマス・ペテロフィ 20.1 25 14.3
81 ラドハキシャン・ダマニ 20 16.5 13.8
82 19.6 26.4 11.5
83 19.5 16.3 4.4
84 ラインホルト・ヴュルト 19 16.8 11.6
85 テオ・アルブレヒトJr. 18.7 18.8 17
85 楊惠妍 18.7 29.6 20.3
87 ウラジミール・リシン 18.4 26.2 18.1
88 范紅衛 18.2 18.2 6
89 ラクシュミ・ミタル 17.9 14.9 7.4
90 アンドリュー・フォレスト 17.8 20.4 6.7
91 蒋仁生 17.7 24.4 7.6
91 サヴィトリ・ジンダル 17.7 9.7 4.8
91 王文銀 17.7 13.2 7.9
94 李西廷 17.6 21.5 11.6
94 ステファン・ペルソン 17.6 21.3 13.5
96 スティーヴン・コーエン 17.4 16 13.9
97 ウラジミールポタニン 17.3 27 19.7
98 ハロルド・ハム 17.2 9.4 2.4
99 孙飘扬 17.1 18.9 11.8
100 李立国 17 4.2
100 呉光正 17 18 11.5

米国勢は意気軒高。中国勢もかなり資産を増やしました。


貧困からのしあがった富豪たち

世界の大富豪のランキングをみると、意外と貧しい出身の方も出てきます。

フォーブス(2017年7月号)の過去記事には「貧困から世界的富豪にのし上がった経営者たち」(P43)というものがありました。

そこに並ぶ富豪9人は恵まれない出自から成功したツワモノぞろいでした。

こうした方がいることは、多くの人にとっても希望だと思います。

李嘉誠

李嘉誠(Li Ka Shing)はシイ・ケイ・ハチソン・ホールディングス(長江和記実業)の会長を務めています(長江実業グループとも表記される)。

李は1928年6月に中華民国広東省潮州市に生まれ、1940年に家族とともに香港に戦火から逃れました。その後、香港が日本領になり、父も亡くなったので、12歳で腕時計の工場で働きます。高校中退でセールスマンとなり、独立。1949年に香港にプラスティックの工場を作り、造花の「ホンコンフラワー」を売り出します。1958年に不動産業に転身。長江実業有限公司を設立して香港最大の不動産ディベロッパーとなりました。

李は89年の天安門事件後、外国企業が中国から避難した時、中国投資を拡大して香港最大の企業集団を築きました。

ジャン・コウム(ヤン・コウム)

ジャンは1976年2月にウクライナのキエフのユダヤ人家庭で生まれました。

16歳の頃、母親と一緒にマウンテンビューに移民しました(サンノゼ州立大学卒)。八百屋の床掃除をして稼いだり、ヤフー退職後に生活保護を受けるまでに至りましたが、メッセンジャーアプリ<WhatsApp>を2009年(当時33歳)に創業。現在は同事業をフェイスブックに2014年に売却。

Facebookの執行役員になっています。

ロマン・アブラモビッチ

アブラモヴィッチは1966年10月にサラトフに生まれました。

この人はユダヤ系ロシア人の新興財閥(オリガルヒ)として知られています。石油事業経営者であり、投資会社ミルハウス・キャピタルのオーナーでもあります。政治的経歴としては、チュクチ自治管区知事を務めたこともありました。

母は1歳、父は3歳の時に死に、アラモヴィッチは孤児として育ちました。1992年の自由化に乗じて商売を始め、石油取引業で巨万の富を得ました。ボリス・ベレゾフスキーの石油企業シブネフチや自動車販売等を担う複合企業ロゴヴァスの管理を任せられ、95年にはP.K.トラストを設立。96年にはシブネフチ取締役。ベレゾフスキーはプーチン政権に逮捕されましたが、アラモビッチは逮捕を免れ、2002年から2005年には大規模な資産売却を行いました。

シャヒド・カーン

カーンは1950年7月18日(現66歳)にパキスタンのラホールに生まれました(父は小さな建設会社を経営)。16歳で渡米した時には泊まる場所もなく、お金は500ドルしか持っていませんでした。

米国ではYMCAに泊まり、皿洗いのアルバイトから仕事を始めます。20歳でイリノイ大のアーバナ・シャンペーン校を卒業(機械工学専攻)し、地元の自動車改造メーカーに就職。自動車改造部品は格安市場だったので、カーンは競合が少なく、イノベーションを起こせると見て、1978年にパンパー・ワークス社を立ち上げます。その後、GMやいすゞ、トヨタ等と組んで事業を拡大しました。

NFLのアメフトチームの「ジャクソンビル・ジャガーズ」のオーナーもしています。

ハワード・シュルツ

スターバックス前CEOのハワード・シュルツはニューヨークのブルックリンでユダヤ系ドイツ人移民の退役軍人の子として1953年7月19日に生まれました。

肉体労働者の父のもとでブルックリンの公営住宅で育ちましたが、父が荷物の配達中に怪我をしてしまい、幼少時に貧困を経験しています。

アメフト特待生としてノーザン・ミシガン大学を卒業。ゼロックスに入社し、雑貨会社の副社長に転じました。

その後、零細企業の頃のスターバックス社を知りました(当時は4店舗)。その味に感動し、1982年に同社に入社。85年に独立するとエスプレッソ小売店を創業し、87年に400万ドルでスターバックス社を買収しています。スタバを顧客が「自分の居場所だ」と思えるように顧客サービスを徹底させました。

スタバは、仕事や家庭の重圧から逃れ、安息を得られる、魅力的な場所でなければならない。その店舗は、顧客サービスの現場であると同時に、「広告掲示板」にもなっている。客がスタバに入った瞬間から、視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚の全てにおいて、コーヒーだけでなく『ここにあるものは全て一流』というメッセージを潜在意識に訴えなければならない。そうしたことを訴え、事業を革新しただけでなく、従業員重視の経営を展開しました。

当時、シュルツは「福利厚生によって会社はより儲かり、生産性は上がる」と株主を説得したのです。

スタバは米企業で最初にパート従業員に健康保険やストックオプションを提供しましたが、そこには、本人の幼少時の経験が反映されています。

(※関連記事:スターバックスの株価と決算、配当

ジョン・ポール・デジョリア

デジョリアは1944年4月13日にカリフォルニア州でイタリア移民の父とギリシャ移民の母の家庭で次男として生まれます。2歳の頃に両親は離婚。9歳の頃には家族を支えるために働き、最後には児童養護施設に送られました。

少年期には不良となりましたが、数学教師の指摘で心を改め、高校卒業後、2年間、海軍入りします。

ビル管理人、百科事典訪問販売員、生命保険販売員等を転々としました。大不況の頃に頭髪用品製造会社の「ジョン・ポール・ミッチェル・システムズ」を創業。若いころはシャンプーの訪問販売をし、自分の車の中で寝ていたのですが、その後、億万長者にまで出世しました。

この人は「100回断られてもあきらめず、101回目のドアをノックせよ」「成功する人は成功しない人がやろうとしないことを自ら好んでやる人のことだ」「分かち合わない成功は失敗である」等の標語を掲げています。

オプラ・ウィンフリー

オプラ・ゲイル・ウィンフリーは20世紀以降のアメリカで、一番お金持ちのアフリカ系アメリカ人です。

「世界で最も有力な女性」とも称されるカリスマTV番組司会者で、慈善家としても有名です。同はミシシッピ州のミルウォーキーで未婚の10代のカップルのもとで生まれ(1954年1月29日:現63歳)、子供時代は祖母や父、母のもとを転々としました。

奨学金を得てテネシー州立大学で学び、ボルチモアやナッシュヴィルのテレビ局で働くようになりました。19歳の時に夕方のローカルニュースでアドリブを評価され、シカゴの地方局で昼間のトーク番組を担当するようになります。

オプラは『オプラ・ウィンフリー・ショー』の司会者となり、現在、昼間のトーク番組で最も高い視聴率を稼いでいます。テレビドラマや映画にも多数出演。慈善活動では推計250億円を寄付したそうです。

ネルソン・マンデラ宅を訪問した折には南アフリカに学校を建てる話を持ちかけ、マンデラは快諾してくれたそうです。

デビッド・マードッグ

食品会社「ドール」元会長のデービッド・マードッグは1923年4月11日にミズーリ州のカンザスシティに生まれました。高校生の頃にドロップアウトし、1943年に陸軍に入ります。第二次大戦で兵役から復員し、その後、ホームレス生活をしていましたが、1800ドルを借りて起業します。初期は不動産やレストラン事業を行い、1985年に食品企業のドールを始めます。

5回結婚し、120歳まで生きることを目指しているので、この人は、元気な高齢者の見本のような人です。

・・・・・・

興味を持たれた方は、ぜひ、このフォーブスランキングを見ていただければと思います。