都道府県と世界各国のGDPを比較 東京VSオランダ、大阪VSマレーシア、愛知VSフィリピンの結果は?
今回は、日本の都道府県のGDP(国内総生産)の規模について考えてみます。
名目GDPで比較して、上位になる都道府県のGDPが世界各国のランキングでどのあたりに匹敵するのかを調べてみます。
日本の経済規模は大きいとされますが、それを各都道府県や経済圏に区切ってみたら、はたして、どの国と同じぐらいの経済規模になるのでしょうか。
計算過程は以下の通りです。
- 日本の各県の名目GDPのデータを内閣府の「県民経済計算」から取得
- 世界銀行のデータバンクから各国の名目GDP(米ドル)を取得
- 両方のデータが揃う最新の年(日本は年度なので若干のズレはありますが、概算なので無視)を割り出す(今回は2022年)
- 2022年のドル円の年間平均レート(1ドル=131.50円)で各県GDPを米ドルに換算
「各国VS東京都or地域(経済圏)」でGDPを比較
まず、各県VS各国の比較に入る前に、東京都+地域(経済圏)で名目GDPの比較をしてみます。
【ご注意】以下のGDPは2022年の名目GDP(単位:百万ドル)です。2022年は急激な円安が進行した年であり(年間平均1ドル=131.50円)、円建てでは名目GDPが伸びた都道府県も多い一方、ドル建てに換算するとGDPが縮小しているケースが目立ちます。今後の為替動向次第でランキングは大きく変動する点にご留意ください。
一番目立つのが関東圏(約1.82兆ドル)ですが、その上にはブラジル(約1.92兆ドル)がいます。関東圏はブラジルよりは小さく、メキシコ(約1.41兆ドル)よりは大きい、という位置づけです。前回(2021年基準)ではイタリアに迫る水準でしたが、円安の影響でやや後退しました。
東京都はオランダとトルコの間に位置します。そして近畿圏がポーランドに匹敵し、中部圏はアルゼンチンやベルギーに近い経済規模を誇ります。九州・沖縄圏と北海道・東北圏はほぼ同規模で、ベトナムやマレーシアに匹敵します。
| 日本の地域 | GDP (百万ドル) | 比較対象国 | GDP (百万ドル) |
|---|---|---|---|
| イタリア | 2,010,432 | ||
| ブラジル | 1,920,096 | ||
| 関東広域圏 | 1,818,417 | ||
| メキシコ | 1,414,187 | ||
| サウジアラビア | 1,108,149 | ||
| オランダ | 991,115 | ||
| 東京都 | 914,220 | ||
| トルコ | 905,988 | ||
| スイス | 807,706 | ||
| 近畿圏 | 703,395 | ||
| ポーランド | 688,177 | ||
| 中部圏 | 663,131 | ||
| アルゼンチン | 632,770 | ||
| ベルギー | 578,604 | ||
| タイ | 495,341 | ||
| ナイジェリア | 477,386 | ||
| シンガポール | 466,789 | ||
| 北海道・東北圏 | 422,622 | ||
| ベトナム | 408,802 | ||
| 九州・沖縄圏 | 408,612 | ||
| マレーシア | 406,306 |
「各国VS都道府県」でGDPを比較
次に、都道府県を中心に世界各国と比較してみます。この表はGDPの大きい順なので、一部、経済圏も交じります。
大阪府と愛知県はほぼ同規模(約3,280億ドル)で、コロンビアやチリに匹敵します。前回(2021年基準)ではマレーシアやフィリピンに肩を並べる水準でしたが、円安の影響で相対的にやや後退しました。神奈川県はポルトガルに近い規模感です。
| 日本の都道府県/地域 | GDP (百万ドル) | 比較対象国 | GDP (百万ドル) |
|---|---|---|---|
| マレーシア | 406,306 | ||
| フィリピン | 404,284 | ||
| コロンビア | 343,939 | ||
| 大阪府 | 327,941 | ||
| 愛知県 | 327,628 | ||
| ルーマニア | 301,262 | ||
| チリ | 301,025 | ||
| チェコ | 290,924 | ||
| 神奈川県 | 267,372 | ||
| ポルトガル | 251,945 | ||
| ペルー | 242,632 | ||
| カタール | 237,296 | ||
| 中国地方 | 234,162 | ||
| カザフスタン | 220,623 | ||
| ギリシャ | 219,066 | ||
| 埼玉県 | 187,571 | ||
| ハンガリー | 178,789 | ||
| 兵庫県 | 178,423 | ||
| 千葉県 | 162,846 | ||
| ウクライナ | 160,503 | ||
| 北海道 | 158,854 | ||
| 福岡県 | 153,515 | ||
| 静岡県 | 139,945 | ||
| モロッコ | 134,182 |
こうして見ると、日本の各地域や主要な都道府県が、単独で一つの国に匹敵する、あるいはそれを超えるほどの経済規模を持っていることがよく分かります。ただし、2022年は記録的な円安が進行した年でもあり、円建ての名目GDPは成長していても、ドル建てに換算すると縮小しているケースが多く見られます。為替変動を踏まえたうえで、改めて日本の地域経済の底力を感じていただければ幸いです。
※日本の都道府県GDPは内閣府「県民経済計算」(令和4年度)より。各国GDPは世界銀行(2022年)より。為替レートはIMFの2022年暦年平均(1ドル=131.50円)を使用。一部の県(静岡県等)は各県独自発表のデータを使用しています。

