DIA･QQQ･OEF･IVVを比較：主要指数連動ETFの株価と配当

インデックス,米国ETF

【米国株ETF】DIA, QQQ, IVV, OEF – 主要4指数ETFを徹底比較！

⚠️ 最新情報更新（2025年8月）：NVIDIAのダウ平均採用（2024年11月）やSherwin-Williamsの採用に伴い、DIAの上位構成に変化が出ています。経費率・上位銘柄・配当頻度などを公式ソースに基づき更新しました[A][B]。

米国株の主要指数に連動するETFのデータを比較し、情報を整理してみます。

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF（投資信託）の概要（連動するインデックス等）や配当、ポートフォリオ等の要点をやさしく整理します（詳細は各公式ページの「Overview / Holdings / Distributions」などをご確認ください）。

【米国株ETF】DIA, QQQ, IVV, OEF – 主要4指数ETFを徹底比較！

米国株式市場には「ダウ平均」「S&P500」「NASDAQ100」といった代表的な株価指数があり、それぞれに連動するETFが高い人気を誇ります。ただし、指数の設計や採用銘柄が違うため、ETFの性格も大きく異なります。本稿ではDIA / QQQ / IVV / OEFの4本を徹底比較し、特徴と使い分けのポイントを解説します。

【DIA】SPDR® ダウ・ジョーンズ® 工業株平均ETF

投資コンセプト：歴史ある大型優良30社へ投資。うれしい毎月分配

ダウ平均（価格加重・30銘柄）に連動。名称に「工業」とありますが、現在は情報技術・金融・ヘルスケアなど幅広いブルーチップで構成されます。DIAは分配金が月次で支払われる点が特徴です[1]。

基本情報と特徴

連動指数 Dow Jones Industrial Average®
経費率 0.16%[2]
上位構成銘柄（例） Microsoft, UnitedHealth, Goldman Sachs, Home Depot, Amazon, Caterpillar, NVIDIA, Sherwin-Williams など（価格加重のため高株価銘柄の影響が相対的に大きい）[2][A]
セクター比率 情報技術・金融・ヘルスケア・資本財 などに分散[2]

【QQQ】インベスコQQQトラスト・シリーズ1

投資コンセプト：米国の成長を牽引する非金融の大型100社（NASDAQ-100）へ集中

情報技術の比率が高く、成長性を取り込みやすい一方で、値動きは相対的に大きくなりがち。ポートフォリオのサテライト（衛星）に位置づけやすいETFです。

基本情報と特徴

連動指数 NASDAQ-100 Index®
経費率 0.20%（2025年7月以降、0.18%への引下げ提案が公表済み。最終決定は投資家投票等の結果に依存）[3][4]
上位構成銘柄（例） NVIDIA, Microsoft, Apple, Amazon.com, Broadcom など[3]
セクター比率 情報技術の比率が高く、通信・一般消費財が続く[3]

【IVV】iシェアーズ・コア S&P 500 ETF

投資コンセプト：米国の「平均点」を超低コストで取りにいく王道

S&P500に連動。セクター分散が広く、これ一本で米国大型株の市場全体を概ねカバーできます。経費率は0.03%と極めて低コスト[5]。

基本情報と特徴

連動指数 S&P 500®
経費率 0.03%[5]
上位構成銘柄（例） NVIDIA, Microsoft, Apple, Amazon.com, Meta Platforms など[5]
セクター比率 情報技術・金融・ヘルスケアなどに広く分散[5]

【OEF】iシェアーズ S&P 100 ETF

投資コンセプト：S&P500からさらに厳選した超大型優良100社へ集中

IVVよりも銘柄集中度が高く、米国の「顔」となるメガキャップ中心。大型株の安定性と市場の牽引力に比重を置きたい場合に向きます。

基本情報と特徴

連動指数 S&P 100®
経費率 0.20%[6]
上位構成銘柄（例） Microsoft, Apple, NVIDIA, Amazon.com, Berkshire Hathaway など[6]
セクター比率 情報技術・金融・ヘルスケア比重が高め（IVVより集中）[6]

4つの主要指数ETFの徹底比較まとめ

項目 DIA QQQ IVV OEF
連動指数 ダウ平均（30銘柄） NASDAQ-100 S&P500 S&P100
性格 大型優良株・毎月分配 成長・テクノロジー色が濃い 王道・分散・超低コスト 超大型株へ集中
経費率 0.16%[2] 0.20%（提案：0.18%）[3][4] 0.03%[5] 0.20%[6]
こんな人に最適 毎月のインカムも重視 ハイベータで成長を狙う ポートフォリオのコア メガキャップへ絞りたい

選び方のポイント

  • コア資産：超低コスト＆広範分散のIVVが定番。
  • 成長の上乗せ：テック比重が高いQQQをサテライトで。
  • インカム重視：DIAは月次分配でキャッシュフロー設計がしやすい。
  • 超大型集中：OEFで米国の看板企業群に的を絞る。

【出典・情報源（公式・一次中心）】

  1. SPDR ETF 分配スケジュール（DIAは月次と明記）
  2. SPDR® Dow Jones Industrial Average ETF Trust（DIA）概要・保有銘柄
  3. Invesco QQQ Trust 公式ファクトシート（経費率・上位銘柄・セクター）
  4. Invesco：QQQのファンド再分類／経費率引下げの提案に関する告知（0.18%案）
  5. iShares Core S&P 500 ETF（IVV）公式ページ（経費率0.03%ほか）
  6. iShares S&P 100 ETF（OEF）公式ファクトシート（経費率0.20%、上位銘柄）
  7. AP通信：NVIDIAがDJIAに採用、Sherwin-WilliamsがDow Inc.に代わり採用（2024年）
  8. Investopedia：NVIDIA / Sherwin-Williams のDJIA採用解説

※上位構成やセクター比率、分配金は日々変動します。実際の投資前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

株価：過去～現在

※チャート左目盛り：株価推移
※チャート右目盛り：緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位　B：10億ドル、M：100万ドル。株価の成長率や前日比（前日始値～前日終値）、52週高値／安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。



配当（分配金）と利回り

年間累計の分配金（ドル）を株価で割った利回りの推移を見てみます。
（＊ここでは特別配当（分配金）を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高くなることがあります）

DIAの利回り

年 配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.63% 6.56 1.4% 403.4 18.2%
2023 1.9% 6.47 7.3% 341.3 3.7%
2022 1.83% 6.03 5.8% 329.1 -3.4%
2021 1.67% 5.7 57.5% 340.7 26.6%
2020 1.35% 3.62 -38.5% 269.1 2%
2019 2.23% 5.89 14.1% 263.9 5.3%
2018 2.06% 5.16 7.1% 250.5 15.2%
2017 2.22% 4.82 9% 217.4 21.3%
2016 2.47% 4.42 10.2% 179.2 1.9%
2015 2.28% 4.01 13% 175.8 4.9%
2014 2.12% 3.55 5% 167.6 11.8%
2013 2.25% 3.38 4% 149.9 15.8%
2012 2.51% 3.25 11.7% 129.5 8.5%
2011 2.44% 2.91 6.6% 119.4 11.8%
2010 2.56% 2.73 -0.7% 106.8 20.1%
2009 3.09% 2.75 -4.2% 88.9 -21%
2008 2.55% 2.87 – 112.5 –

QQQの利回り

年 配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 0.61% 2.848 12.1% 464.9 34.4%
2023 0.73% 2.54 18.7% 345.8 11.3%
2022 0.69% 2.14 25.9% 310.7 -12%
2021 0.48% 1.7 -2.3% 353 40.9%
2020 0.69% 1.74 10.1% 250.6 34.7%
2019 0.85% 1.58 12.1% 186.1 9.3%
2018 0.83% 1.41 8.5% 170.3 21.4%
2017 0.93% 1.3 4% 140.3 25.9%
2016 1.12% 1.25 13.6% 111.4 3%
2015 1.02% 1.1 -24.1% 108.2 15%
2014 1.54% 1.45 62.9% 94.1 26%
2013 1.19% 0.89 8.5% 74.7 15.3%
2012 1.27% 0.82 78.3% 64.8 15.1%
2011 0.82% 0.46 27.8% 56.3 17.5%
2010 0.75% 0.36 71.4% 47.9 30.2%
2009 0.57% 0.21 50% 36.8 -12%
2008 0.33% 0.14 – 41.8 –

OEFの利回り

年 配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.13% 2.95 12.2% 260.2 31.3%
2023 1.33% 2.63 0.4% 198.2 6.3%
2022 1.4% 2.62 14.4% 186.5 -4.7%
2021 1.17% 2.29 -6.1% 195.6 32.6%
2020 1.65% 2.44 -8.6% 147.5 14.2%
2019 2.07% 2.67 15.6% 129.2 6.1%
2018 1.9% 2.31 9% 121.8 12.2%
2017 1.95% 2.12 3.9% 108.6 16.5%
2016 2.19% 2.04 7.4% 93.2 2.2%
2015 2.08% 1.9 15.2% 91.2 6.2%
2014 1.92% 1.65 3.1% 85.9 16.2%
2013 2.17% 1.6 15.9% 73.9 16.9%
2012 2.18% 1.38 19% 63.2 10.7%
2011 2.03% 1.16 8.4% 57.1 9.8%
2010 2.06% 1.07 -1.8% 52 17.1%
2009 2.45% 1.09 -23.8% 44.4 -22%
2008 2.51% 1.43 – 56.9 –

IVVの利回り

年 配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.41% 7.645 11.3% 544.1 26.6%
2023 1.6% 6.87 7.7% 429.7 4.6%
2022 1.55% 6.38 11.7% 410.9 -4%
2021 1.33% 5.71 -3.2% 428 32.8%
2020 1.83% 5.9 -7.8% 322.4 10.1%
2019 2.19% 6.4 15.7% 292.7 5.9%
2018 2% 5.53 17.9% 276.4 12.2%
2017 1.9% 4.69 4.2% 246.4 16.9%
2016 2.14% 4.5 -2.8% 210.7 1.5%
2015 2.23% 4.63 22.8% 207.5 6.7%
2014 1.94% 3.77 13.6% 194.5 17.6%
2013 2.01% 3.32 11.8% 165.4 19.3%
2012 2.14% 2.97 15.1% 138.7 8.9%
2011 2.03% 2.58 16.7% 127.4 11.2%
2010 1.93% 2.21 3.8% 114.6 20.3%
2009 2.24% 2.13 -19.3% 95.3 -22.1%
2008 2.16% 2.64 – 122.3 –


ポートフォリオの比較

次に、このETF（投資信託）の資産総額を占める金融商品（株式など）の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率はチャールズシュワブ、組入れ上位10銘柄はフィディリティのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢