DVY構成銘柄一覧(好配当ETF)

インデックス,高配当ETF

【DVY】の構成銘柄を一覧してみます。

このページではNISA等の積立や運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)、株価チャート、配当金、配当利回り、ポートフォリオ等のデータを詳細に紹介してみましょう

*DVYとは、iシェアーズ好配当株式ETFのこと。高配当系はDVYのほかVYMやSPYD等があります。

*注意:投資判断は自己責任なので、銘柄(株や投信)の売買の結果について、本サイトは一切の責任を負うことはできません。

【DVYを徹底解説】"配当実績"を重視するETF!VYM・SPYDとの違いは?

米国の高配当ETFには様々な種類がありますが、中でもDVY (iシェアーズ 好配当株式ETF)は、単に現在の利回りが高いだけでなく、長年にわたる配当支払いの「実績」と「持続性」を重視するという、ユニークな基準で銘柄を選定するETFです。

他の人気高配当ETF(VYM, SPYD, HDV)とは一線を画す、その保守的ともいえる戦略は、どのような投資家に向いているのでしょうか。

この記事では、DVYの核心である「銘柄選定の基準」から、他のETFとの明確な違い、そして投資する上でのメリットと、見過ごせない高いコストというデメリットまでを解説します。

【DVY】iシェアーズ 好配当株式 ETFの概要

DVYは、厳しい基準をクリアした、歴史ある優良企業に投資するETFです。景気の影響を受けにくい公益事業セクターの比率が高いのが特徴です。

  • 連動指数: ダウ・ジョーンズ U.S. セレクト・ディビデンド・インデックス (Dow Jones U.S. Select Dividend Index)
  • 配当利回り(目安): 約3.8%
  • 経費率: 0.38%
  • 構成銘柄数: 約100銘柄
  • 出典: iシェアーズ公式サイト (BlackRock)

DVYの核心:配当の「歴史と持続性」を重視する選定基準

DVYの銘柄選定は、単純な利回りの高さだけではありません。以下の様なスクリーニングを経て、財務的に安定した「配当のベテラン企業」を選び出します。

  1. 過去5年間、配当を支払っていること。
  2. 過去5年間の1株当たり配当が、年平均で成長していること。
  3. 配当性向が60%以下であること(利益の範囲内で無理なく配当を出しているか)。
  4. 上記の条件を満たした企業群の中から、配当利回りが高い順に約100銘柄を選定。

このプロセスにより、短期的な高利回り銘柄や、財務的に無理のある配当を出す企業が除外され、歴史と実績のある安定した企業、特に公益事業や金融セクターの銘柄が多く含まれるポートフォリオが構築されます。

他の高配当ETFとの戦略比較

DVYの立ち位置を、他の主要な高配当ETFと比較してみましょう。

4つのETF、4つの思想

  • DVY: 「過去5年の配当実績」を重視。歴史あるベテラン企業。
  • HDV: 「現在の財務健全性」を重視。質の高いディフェンシブ企業。
  • SPYD: 「現在の利回りの高さ」を最優先。高インカム特化。
  • VYM: 「全体のバランス」を重視。幅広い銘柄に分散。

DVYに投資するメリットと注意点

メリット

  • 配当の信頼性: 厳しい基準で選ばれた、配当の持続性が期待できる企業群に投資できます。
  • ディフェンシブな性格: 不景気でも需要が落ちにくい公益事業の比率が高いため、市場全体の下落局面に比較的強い値動きが期待できます。

注意点・リスク

  • 【最大のデメリット】経費率の高さ: 経費率が0.38%と、VYMやSPYD(0.06%)、HDV(0.08%)に比べて大幅に割高です。このコストは、長期的なリターンを確実に蝕んでいきます。
  • 金利上昇への弱さ: ポートフォリオの多くを占める公益事業は、金利が上昇すると、より安全な債券との比較で魅力が薄れるため株価が下落しやすい(金利敏感株)という特徴があります。
  • 株価成長の期待値: ポートフォリオが成熟企業中心のため、市場全体をアウトパフォームするような大きな株価の値上がりは期待しにくいです。

結論:DVYはどのような投資家に向いているか?

DVYは、「企業の過去の実績」を何よりも重視し、そのために高いコストを支払うことを許容できる投資家向けのETFです。

「目先の利回りや企業の現在の財務状況よりも、長年にわたり安定して配当を支払ってきたという『歴史』に価値を見出す」という、非常にニッチで保守的な投資スタイルの方には合うかもしれません。

しかし、ほとんどの個人投資家にとっては、**より低コストなVYM、SPYD、HDVといった選択肢がある**ことを念頭に置いて、慎重に比較検討する必要があるでしょう。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイで変動をフォロー。




配当金(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 4.09% 4.794 7.7% 117.3 -3.7%
2023 3.65% 4.45 8% 121.9 -2.4%
2022 3.45% 4.12 8.1% 119.6 -2%
2021 3.12% 3.81 9.2% 122 6%
2020 3.03% 3.49 -2.8% 115.2 31.8%
2019 4.11% 3.59 12.9% 87.4 -12%
2018 3.2% 3.18 8.5% 99.3 1.6%
2017 3% 2.93 9.3% 97.7 5.3%
2016 2.89% 2.68 4.3% 92.8 21.7%
2015 3.37% 2.57 7.5% 76.3


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する会社の規模別比率、セクター別比率、構成銘柄一覧(配当利回り&配当性向)
(*ファンドのデータはブラックロック「DVY」ページを参照。日足でデータの変動を更新)

Posted by 南 一矢