EWA·EPP:豪州投資をETFで比較
オーストラリア株を対象としたETF、EWAとEPPの最新データを比較し、情報を整理しました。オーストラリアは2026年現在も、強固な銀行セクターと、世界的な需要が続くエネルギー・鉱物資源の供給拠点として、国際分散投資において独自の存在感を放っています。
この記事では、オーストラリア一国に集中する「EWA」と、アジア太平洋(日本除く)の先進諸国へ分散する「EPP」を比較し、それぞれの資産構成や最新のリターン指標を解説します。積立やポートフォリオのバランス調整の参考としてご活用ください。
【豪州株ETF】EWAとEPPを徹底比較!オーストラリア投資の魅力とリスク
オーストラリアは先進国特有の「安定した法規制・金融システム」と、資源国としての「景気感応度」を併せ持つ稀有な市場です。投資の検討にあたっては、その「濃度の違い」を理解することが重要です。純粋に豪州市場のみを狙う「EWA」と、周辺先進国も含めて地域分散を図る「EPP」、あなたにはどちらが適しているかを紐解きます。
オーストラリア投資の最新環境(2026年時点)
投資の魅力:資源と金融の両輪
- 資源需要の持続性:エネルギー転換に不可欠な銅、リチウム、鉄鉱石などの豊富な埋蔵量が、長期的な収益の柱となっています。
- 高い株主還元姿勢:四大銀行(CBA、NAB、Westpac、ANZ)を中心とする金融セクターは、伝統的に配当水準が高く、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
注視すべきリスク要因
- 中国経済の感応度:最大の輸出先である中国の景気動向は、豪州の輸出企業の業績に直結します。
- 為替ボラティリティ:EWA・EPPともに米ドル建てで取引されます。対ドルでの豪ドル安・円高といったクロス円の動きは、日本円ベースでのリターンを大きく左右します。
【EWA】iシェアーズ MSCI オーストラリア ETF
オーストラリア市場の上場銘柄のうち、時価総額上位の大型・中型株約50銘柄に集中投資するETFです。ポートフォリオの約4割を金融、約2割を素材(資源)が占めており、良くも悪くも「オーストラリア経済の浮沈」に最も敏感な一本です。
EWAの最新指標とポートフォリオ(2026年Q1末時点)
| 連動指数 | MSCI Australia Index(Net)[1] |
|---|---|
| 経費率(年率) | 0.50%(2026-04-10時点の表示)[1] |
| 純資産総額(AUM) | 約14.5億ドル(2026-04-10時点)[1] |
| 12か月分配利回り | 3.32%(2026-03-31時点)[1] |
| 30日SEC利回り | 3.81%(2026-03-31時点)[1] |
| 保有銘柄数 | 48銘柄(2026-04-10時点)[1] |
| 上位構成銘柄
(上位5社) |
1. Commonwealth Bank 13.92%
2. BHP Group 11.55% 3. National Australia Bank 6.82% 4. Westpac 6.65% 5. ANZ Group 5.61% (2026-03-31時点データ)[2] |
| 主要セクター比率 |
金融 42.12% / 素材 20.55% / ヘルスケア 7.21%
(2026-03-31時点データ)[2] |
【EPP】iシェアーズ MSCI パシフィック(除く日本)ETF
オーストラリアを主軸(構成の約6割)に据えつつ、香港、シンガポール、ニュージーランドといったアジア太平洋地域の主要な先進経済圏をカバーするETFです。香港の不動産・金融や、シンガポールの多国籍企業などを組み合わせることで、オーストラリア一国に依存するリスクを抑制しています。
EPPの最新指標とポートフォリオ(2026年Q1末時点)
| 連動指数 | MSCI Pacific ex-Japan Index(Net)[3] |
|---|---|
| 経費率(年率) | 0.47%(2026-04-10時点の表示)[3] |
| 純資産総額(AUM) | 約20.8億ドル(2026-04-10時点)[3] |
| 12か月分配利回り | 3.58%(2026-03-31時点)[3] |
| 30日SEC利回り | 3.15%(2026-03-31時点)[3] |
| 地域・国別比率 |
豪州 61.22% / 香港 18.15% / シンガポール 17.52% / ニュージーランド 1.62%
(2026-03-31時点データ)[4] |
| 上位構成銘柄
(上位5社) |
1. Commonwealth Bank 8.42%
2. BHP Group 7.25% 3. AIA Group 5.21% 4. DBS Group 4.51% 5. Westpac 4.02% (2026-03-31時点データ)[4] |
まとめ:EWAとEPP、2026年の戦略的選択
ポートフォリオにおける役割によって、選択すべきETFは明確に分かれます。
- EWAを選択すべきシーン:
米国や欧州の株価指数との相関を下げ、資源価格のサイクルや豪州特有の高い配当利回り(四大銀行等)をダイレクトに取り込みたい場合。
- EPPを選択すべきシーン:
豪州の成長性を活用しつつも、香港やシンガポールといったアジアの金融ハブへの分散を足し、特定の国別リスクや地政学リスクを緩和したい場合。
EWAとEPPの比較要約
| 比較項目 | EWA (豪州集中) | EPP (地域分散) |
|---|---|---|
| 主眼 | 豪州の資源と銀行利回り。[2] | パシフィック先進国のパッケージ。[4] |
| 経費率 | 0.50%[1] | 0.47%[3] |
| 12か月利回り | 3.32%(2026-03-31)[1] | 3.58%(2026-03-31)[3] |
| ボラティリティ | 資源価格に左右され、比較的高め。 | 地域分散により、相対的に抑えめ。 |
ミニ解説:2026年Q1末時点のデータでは、分配利回りは地域分散型のEPPがEWAを僅かに上回っています。これはシンガポールや香港の金融銘柄による寄与が大きいと考えられます。「高配当=豪州一択」と考えず、最新の地域別利回りを確認することが、賢明なETF選びのコツです。[1][3]
【注】(出典リンク)
- EWA製品情報(純資産・コスト・分配・利回り・銘柄数、2026-04-10/03-31時点) → iShares: MSCI Australia ETF (EWA)(確認日:2026-04-12) ↩
- EWA運用状況(セクター比率・上位構成銘柄、2026-03-31時点) → iShares: EWA Fact Sheet (PDF)(確認日:2026-04-12) ↩
- EPP製品情報(純資産・コスト・分配・利回り・銘柄数、2026-04-10/03-31時点) → iShares: MSCI Pacific ex-Japan ETF (EPP)(確認日:2026-04-12) ↩
- EPP運用状況(国別構成・上位銘柄、2026-03-31時点) → iShares: EPP Fact Sheet (PDF)(確認日:2026-04-12) ↩
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
配当金(分配金)と利回り
年間配当を1年の平均株価で割り、平均の利回りを計算してみます。
| 年 | EWA | EPP |
| 2024 | 3.76% | 3.9% |
| 2023 | 4.76% | 4.24% |
| 2022 | 6.43% | 5.69% |
| 2021 | 2.21% | 2.33% |
| 2020 | 4.07% | 3.95% |
| 2019 | 5.36% | 4.43% |
| 2018 | 4.6% | 4.47% |
| 2017 | 4.13% | 3.6% |
| 2016 | 4.65% | 4.4% |
| 2015 | 5.61% | 4.74% |
| 2014 | 4.09% | 3.69% |
ポートフォリオ
次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、セクター別比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

