DVY構成銘柄一覧|配当利回り・特徴を解説【2026年】

インデックス,高配当ETF

【2026年9月16日更新】

  • DVYの純資産総額、構成銘柄数、利回り、バリュエーション、年初来リターン、セクター構成をiShares/BlackRock公式データで更新しました。[1]
  • Dow Jones U.S. Select Dividend Indexの採用基準を、S&P Dow Jones Indicesの公式メソドロジーと2026年のDVY目論見書記載で再確認しました。[2]
  • 最新の保有銘柄数は2026年9月11日時点で98銘柄です。本文の全銘柄表は、企業概要まで整理済みの2026年8月6日公式保有明細(株式99銘柄)を参考スナップショットとして残し、上位10銘柄は2026年9月9日時点へ更新しました。[3]
  • VYM・HDV・SPYDとの比較数値を直近公表値へ更新しました。
  • 2026年9月分の分配金について、公式分配履歴への反映状況と外部データを分けて記載しました。

DVY(iShares Select Dividend ETF)の構成銘柄、配当利回り、分配金、特徴を2026年9月16日時点で確認できるデータに更新して整理します。

DVYは、米国の高配当株へ投資するETFです。単純に配当利回りだけが高い企業を集めるのではなく、配当実績、利益、配当カバレッジ、企業規模、流動性などの条件を確認したうえで銘柄を選ぶ点に特徴があります。

VYM、HDV、SPYDなどと比較されることの多いETFですが、DVYは金融と公益事業の比率が高いことや、経費率が0.38%とやや高めであることにも注意が必要です。

このページでは、最新のファンド基本情報と上位構成銘柄に加え、2026年8月6日時点の全99株式銘柄の参考一覧、指数の採用基準、セクター配分、分配金実績、VYM・HDV・SPYDとの違いまで確認します。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。NISAなどで利用する場合も、対象商品や取扱条件は利用する金融機関で確認してください。

DVYとは?「配当の実績と持続性」を重視する高配当ETF

DVY(iShares Select Dividend ETF)は、Dow Jones U.S. Select Dividend Indexへの連動を目指す米国高配当ETFです。[1]

連動指数は、REITを除く米国の配当支払企業を対象とし、原則として100銘柄を選定します。

特徴的なのは、現在の配当利回りだけでなく、過去5年間の配当実績、配当水準、利益による配当のカバー状況、時価総額、流動性まで確認することです。[2]

一方、DVYの経費率は年率0.38%です。VYM、HDV、SPYDなどの主要な米国高配当ETFより高いため、分配金だけでなく長期的なコストも比較する必要があります。[1]

DVYの基本情報【2026年9月】

項目 内容
正式名称 iShares Select Dividend ETF
ティッカー DVY
連動指数 Dow Jones U.S. Select Dividend Index
経費率 0.38%
純資産総額 約236.36億ドル
2026年9月11日時点
保有銘柄数 98銘柄
2026年9月11日時点
30日SEC利回り 3.37%
2026年7月31日時点(米国公式ページで確認できる直近値)
12カ月実績利回り 3.24%
2026年8月31日時点
年初来NAVトータルリターン 16.51%
2026年9月9日時点
P/E 16.43倍
2026年9月11日時点
P/B 1.83倍
2026年9月11日時点
3年ベータ 0.55
2026年8月31日時点
分配頻度 四半期
設定日 2003年11月3日
上場市場 NASDAQ

※基準日は項目ごとに異なります。純資産、保有銘柄数、利回り、バリュエーション等は変動します。[1]

DVYの構成銘柄一覧【2026年8月6日・参考スナップショット】

iShares/BlackRock公式ページでは、DVYの保有銘柄数は2026年9月11日時点で98銘柄です。[1]

以下の全銘柄表は、企業概要まで確認できる形で整理した2026年8月6日時点のiShares公式日次保有明細です。現金、短期運用資産、先物などを除いた株式99銘柄を、当時の構成比順に掲載しています。したがって、現在の98銘柄と完全には一致しません。[3]

最新の構成変化を見る場合は、次の「上位10銘柄」とセクター構成を優先してください。事業概要は各企業の主力事業を把握しやすいように短く要約しています。

順位 ティッカー 企業名 セクター 主な事業 構成比
1 PRU Prudential Financial 金融 生命保険、年金、退職・資産運用サービス 2.20%
2 TROW T. Rowe Price Group 金融 投資信託などを手掛ける独立系資産運用会社 2.17%
3 HPQ HP Inc. 情報技術 PC、プリンター、周辺機器を展開 2.11%
4 PFE Pfizer ヘルスケア 医薬品・ワクチンを開発・販売する大手製薬会社 2.10%
5 MO Altria Group 生活必需品 米国を中心にたばこ・ニコチン製品を展開 2.07%
6 VZ Verizon Communications コミュニケーション 米国の無線通信・固定通信サービス大手 1.75%
7 OKE ONEOK エネルギー 天然ガス・NGLのパイプラインや中流事業 1.68%
8 KMB Kimberly-Clark 生活必需品 紙おむつ、ティッシュなど衛生・家庭用品 1.61%
9 TGT Target 生活必需品 米国の総合ディスカウント小売チェーン 1.58%
10 F Ford Motor 一般消費財 自動車・商用車の製造販売と金融サービス 1.53%
11 GIS General Mills 生活必需品 シリアル、冷凍食品、スナックなど加工食品 1.50%
12 EIX Edison International 公益事業 南カリフォルニアを中心とする電力公益持株会社 1.43%
13 D Dominion Energy 公益事業 米国東部で電力・天然ガス公益事業を展開 1.43%
14 TFC Truist Financial 金融 米国南東部などで銀行・金融サービスを提供 1.42%
15 USB U.S. Bancorp 金融 個人・法人向け銀行、決済、資産管理サービス 1.39%
16 GPC Genuine Parts 一般消費財 自動車補修部品と産業用部品の流通 1.38%
17 PFG Principal Financial Group 金融 退職、保険、資産運用を提供する金融グループ 1.37%
18 CVS CVS Health ヘルスケア 薬局、PBM、医療保険などを統合したヘルスケア企業 1.37%
19 ES Eversource Energy 公益事業 ニューイングランド地域の電力・ガス公益事業 1.36%
20 KEY KeyCorp 金融 米国各地で個人・法人向け銀行業務を展開 1.35%
21 RF Regions Financial 金融 米国南部・中西部を中心とする地域銀行 1.33%
22 CVX Chevron エネルギー 石油・天然ガスの探鉱、生産、精製、販売 1.30%
23 MET MetLife 金融 生命保険、従業員福利厚生、年金などを提供 1.30%
24 SW Smurfit Westrock 素材 段ボール・紙器など紙ベース包装材を製造 1.28%
25 BBY Best Buy 一般消費財 家電・PC・電子機器を扱う小売チェーン 1.25%
26 IVZ Invesco 金融 投資信託・ETFなどを運用する資産運用会社 1.25%
27 IP International Paper 素材 段ボール原紙・包装材を中心とする紙・包装企業 1.24%
28 OMC Omnicom Group コミュニケーション 広告、PR、マーケティングサービスを提供 1.23%
29 LYB LyondellBasell Industries 素材 石油化学、樹脂、プラスチック原料を製造 1.22%
30 MDLZ Mondelez International 生活必需品 ビスケット、チョコレートなど世界的な菓子・食品企業 1.20%
31 HBAN Huntington Bancshares 金融 米国中西部を中心とする地域銀行 1.18%
32 ADM Archer-Daniels-Midland 生活必需品 穀物・油糧種子の集荷、加工、食品原料事業 1.17%
33 EOG EOG Resources エネルギー 米国を中心とする石油・天然ガスの探鉱開発 1.17%
34 FNF Fidelity National Financial 金融 権原保険を中心とする不動産取引関連サービス 1.15%
35 FITB Fifth Third Bancorp 金融 米国中西部・南東部を中心とする地域銀行 1.14%
36 FE FirstEnergy 公益事業 米国中部・東部で電力供給を行う公益事業 1.14%
37 CFG Citizens Financial Group 金融 米国北東部などで銀行・金融サービスを展開 1.13%
38 PM Philip Morris International 生活必需品 米国外中心のたばこ・加熱式・無煙製品大手 1.12%
39 CMCSA Comcast コミュニケーション ケーブル通信、ブロードバンド、メディア・娯楽 1.09%
40 T AT&T コミュニケーション 米国の無線通信・ブロードバンド大手 1.08%
41 EXC Exelon 公益事業 規制電力・ガス事業を傘下に持つ公益持株会社 1.07%
42 VLO Valero Energy エネルギー 原油精製、燃料販売、再生可能燃料を展開 1.06%
43 UNM Unum Group 金融 就業不能・生命保険など職域保険を提供 1.02%
44 APA APA エネルギー 米国などで石油・天然ガスを探鉱・生産 1.02%
45 WEC WEC Energy Group 公益事業 米国中西部で電力・天然ガス公益事業を展開 1.01%
46 DTE DTE Energy 公益事業 ミシガン州を中心とする電力・天然ガス公益事業 0.99%
47 MRK Merck & Co. ヘルスケア 医薬品・ワクチンを開発・販売する大手製薬会社 0.99%
48 KO Coca-Cola 生活必需品 清涼飲料水など世界的な飲料ブランドを展開 0.98%
49 DINO HF Sinclair エネルギー 石油精製、燃料販売、潤滑油などを手掛ける 0.98%
50 FHN First Horizon 金融 米国南東部を中心とする地域銀行 0.98%
51 PNW Pinnacle West Capital 公益事業 アリゾナ州を中心とする電力公益持株会社 0.97%
52 LNT Alliant Energy 公益事業 米国中西部で電力・天然ガスを供給 0.97%
53 XOM Exxon Mobil エネルギー 石油・天然ガス、化学、低炭素関連事業を展開 0.96%
54 BEN Franklin Resources 金融 Franklin Templetonを中心とする資産運用会社 0.92%
55 AEP American Electric Power 公益事業 米国各地で発電・送配電を行う大手電力会社 0.92%
56 CMS CMS Energy 公益事業 ミシガン州を中心とする電力・天然ガス公益事業 0.91%
57 PPL PPL 公益事業 米国で規制電力・ガス公益事業を展開 0.91%
58 SWKS Skyworks Solutions 情報技術 通信機器向けRF・アナログ半導体を設計・販売 0.90%
59 PEG Public Service Enterprise Group 公益事業 ニュージャージー州を中心とする電力・ガス公益事業 0.87%
60 XEL Xcel Energy 公益事業 米国中西部・西部で電力・天然ガスを供給 0.86%
61 NEE NextEra Energy 公益事業 Florida Power & Lightと再生可能エネルギー事業を展開 0.82%
62 ETR Entergy 公益事業 米国南部で電力供給と原子力発電を展開 0.82%
63 CINF Cincinnati Financial 金融 損害保険を中心とする保険グループ 0.82%
64 ORI Old Republic International 金融 損害保険・権原保険を中心とする保険会社 0.81%
65 IBM IBM 情報技術 企業向けソフトウェア、ITサービス、ハイブリッドクラウド 0.81%
66 SRE Sempra 公益事業 カリフォルニア・テキサスを中心にエネルギー公益事業 0.81%
67 NI NiSource 公益事業 天然ガスを中心とする規制公益事業 0.78%
68 OGE OGE Energy 公益事業 オクラホマ州などで電力供給を行う公益事業 0.78%
69 WSO Watsco 資本財・サービス 空調・冷暖房機器と関連部品の大手卸売 0.77%
70 PKG Packaging Corp. of America 素材 段ボール原紙・段ボール製品を製造 0.76%
71 EMN Eastman Chemical 素材 特殊化学品・高機能材料を製造 0.76%
72 BG Bunge Global 生活必需品 穀物・油糧種子の取引・加工を行う農産物大手 0.72%
73 OMF OneMain Holdings 金融 個人向けローンを中心とする消費者金融 0.68%
74 CNP CenterPoint Energy 公益事業 テキサスなどで電力・天然ガスの送配電を展開 0.66%
75 UGI UGI 公益事業 天然ガス公益、LPG流通、エネルギーサービス 0.65%
76 GILD Gilead Sciences ヘルスケア HIV・肝炎などに強いバイオ医薬品会社 0.63%
77 MCD McDonald’s 一般消費財 世界的なハンバーガーチェーンをフランチャイズ中心に展開 0.63%
78 VLY Valley National Bancorp 金融 米国北東部などで銀行サービスを提供 0.63%
79 IDA IDACORP 公益事業 アイダホ州周辺で電力供給を行う公益持株会社 0.62%
80 FNB F.N.B. 金融 米国東部を中心とする地域銀行 0.62%
81 LMT Lockheed Martin 資本財・サービス 航空機、ミサイル、宇宙など防衛・航空宇宙大手 0.62%
82 UBSI United Bankshares 金融 米国東部を中心とする地域銀行持株会社 0.61%
83 CAG Conagra Brands 生活必需品 冷凍食品・スナックなど加工食品を展開 0.59%
84 CHRD Chord Energy エネルギー ウィリストン盆地を中心とする石油・天然ガス開発 0.59%
85 LNC Lincoln National 金融 生命保険、年金、退職関連商品を提供 0.57%
86 LKQ LKQ 一般消費財 自動車補修・交換部品を流通 0.57%
87 HRB H&R Block 一般消費財 税務申告支援と関連金融サービスを提供 0.49%
88 MSM MSC Industrial Direct 資本財・サービス 製造業向けMRO・産業用品を流通 0.49%
89 SWX Southwest Gas Holdings 公益事業 米国南西部で天然ガス公益事業を展開 0.49%
90 SON Sonoco Products 素材 紙・金属・プラスチックなど各種包装製品を製造 0.49%
91 BKH Black Hills 公益事業 米国中西部・山岳部で電力・天然ガス公益事業 0.45%
92 NJR New Jersey Resources 公益事業 ニュージャージー州の天然ガス公益・エネルギー事業 0.45%
93 LAZ Lazard 金融 M&A助言など投資銀行業務と資産運用 0.44%
94 NXST Nexstar Media Group コミュニケーション 米国のテレビ放送局・デジタルメディア大手 0.43%
95 CPB Campbell’s 生活必需品 スープ、スナックなど加工食品を展開 0.40%
96 ACI Albertsons Companies 生活必需品 米国でスーパーマーケット・食品小売を展開 0.40%
97 PAG Penske Automotive Group 一般消費財 自動車ディーラーと商用車販売・サービス 0.36%
98 GPK Graphic Packaging Holding 素材 紙器・飲料容器など紙ベース包装材を製造 0.34%
99 OZK Bank OZK 金融 米国南部などで商業銀行業務を展開 0.19%

※構成比の合計が100%にならないのは、現金、短期運用資産、先物等を表から除外していることと、表示上の丸めによるものです。[3]

上位10銘柄の合計は19.46%

2026年9月9日時点の公式保有明細で確認できる上位10銘柄は、HPQ(2.44%)、PFE(2.25%)、PRU(2.15%)、MO(2.09%)、TROW(2.06%)、VZ(1.86%)、OKE(1.85%)、TGT(1.71%)、GIS(1.55%)、F(1.50%)で、合計は19.46%です。[1]

最大のHPQでも2.44%で、個別銘柄への集中度は比較的低い構成です。ただし、後述するように金融・公益事業というセクター単位では大きな偏りがあります。

DVYのセクター構成【2026年9月】

セクター 構成比 主な特徴
金融 25.83% 銀行、保険、資産運用会社など
公益事業 21.65% 電力・ガスなどの規制公益企業が中心
生活必需品 13.67% 食品、たばこ、日用品、小売など
エネルギー 10.22% 石油・天然ガス、精製、中流事業など
一般消費財 6.30% 自動車、小売、外食、自動車部品など
コミュニケーション 5.74% 通信、放送、広告など
素材 5.62% 化学、紙・包装材など
ヘルスケア 5.44% 製薬、バイオ医薬品、医療サービスなど
情報技術 3.29% PC、ITサービス、半導体など
資本財・サービス 1.79% 防衛、産業用品、空調流通など
現金・デリバティブ等 0.45% 指数への連動を調整する資産など
金融+公益事業 47.48% 2セクターでポートフォリオの約半分

※セクター比率は2026年9月10日時点のBlackRock公式データです。[1]

DVYの重要な特徴:銘柄分散は効いているが、業種分散は弱い

最新値では金融と公益事業を合わせて47.48%です。8月5日時点の48.96%からはやや低下しましたが、依然として2セクターで半分近くを占めます。保有銘柄数だけでなく、どの業種に資産が集中しているかも確認する必要があります。

DVYの指数採用基準

DVYが連動するDow Jones U.S. Select Dividend Indexは、Dow Jones U.S. Indexに含まれる配当支払企業を母集団とし、REITを除外します。[2]

2026年8月版のS&P Dow Jones Indices公式メソドロジーでは、主に以下の条件が定められています。

  • 配当水準:
    直近12カ月の1株当たり配当金が、過去5年間の平均1株当たり配当金以上であること。
  • 配当カバレッジ:
    過去5年間の平均配当カバレッジ比率が167%以上であること。配当カバレッジは各年のEPSを年間1株配当で割った比率を基礎に計算します。
  • 配当実績:
    過去5年間の各年に配当を支払っていること。
  • 利益条件:
    直近12カ月の1株当たり利益(EPS)がゼロ以上であること。
  • 企業規模:
    浮動株調整後時価総額が原則30億ドル以上。既存構成銘柄には20億ドル以上という緩和基準があります。
  • 流動性:
    直近3カ月の1日平均出来高が原則20万株以上。既存構成銘柄には10万株以上という緩和基準があります。

これらの条件を通過した企業を予想年間配当利回りの高い順にランク付けし、既存構成銘柄を一定程度優先するバッファールールを適用しながら、原則100銘柄を選定します。[2]

構成比も配当利回りを重視

構成銘柄の比率は、基本的に予想年間配当利回りを基準として決められます。

ただし、1銘柄への過度な集中を防ぐため、個別銘柄には上限が設定されています。また、GICSセクターの構成比も年間見直し時には30%までに制限されます。[2]

四半期にも構成比の上限チェックが行われ、必要に応じてウェイトが調整されます。

注意:採用基準を満たせば「減配しない」という意味ではない

DVYの配当実績・カバレッジ条件は、利益に対して配当負担が過度に重い企業などを除外するためのスクリーニングです。しかし、将来の景気悪化、事業環境の変化、規制変更などによる減配を防ぐものではありません。

DVYとVYM・HDV・SPYDを比較

代表的な米国高配当ETFと、2026年9月16日時点で確認できる直近公表値を比較します。

ETF 特徴・選定思想 銘柄数 経費率 30日SEC利回り
DVY 5年間の配当実績、配当カバレッジ、利益、規模、流動性を確認。高配当株を選定。REITを除外 98
2026/9/11
0.38% 3.37%
2026/7/31
VYM FTSE High Dividend Yield Indexに連動。高配当株へ幅広く投資 604
2026/7/31
0.04% 2.22%
2026/7/31
HDV 高配当株の中から財務健全性などを考慮して比較的少数の銘柄へ投資 75
2026/9/10
0.08% 3.42%
2026/7/31
SPYD S&P 500の配当利回り上位80銘柄を対象とする指数に連動。REIT・不動産も対象になり得る 79
2026/9/9
0.07% 4.39%
2026/9/9

VYMの数値はVanguard公式データです。[4] HDVの数値はiShares公式データです。[5] SPYDの数値はState Street公式データです。[6]
※各ETFでデータ更新日が異なります。利回りや構成銘柄数は変動するため、一時点の数値だけで投資成果の優劣は判断できません。

DVYとVYMの違い

VYMは2026年7月31日時点で604銘柄へ幅広く投資し、経費率は0.04%です。これに対してDVYは2026年9月11日時点で98銘柄で、配当実績や配当カバレッジなど複数の条件を課しています。

構造上、VYMは広い銘柄分散と低コスト、DVYはより絞り込んだ高配当スクリーニングという違いがあります。[4]

DVYとHDVの違い

HDVは2026年9月10日時点で75銘柄とDVYより少なく、Morningstar Dividend Yield Focus Indexを通じて財務健全性などを考慮した高配当株へ投資します。

経費率はHDVが0.08%、DVYが0.38%です。一方、DVYは過去5年の配当実績や167%以上の平均配当カバレッジなど、独自の採用条件を明示しています。[5]

DVYとSPYDの違い

SPYDはS&P 500の中から配当利回り上位80銘柄を対象とする指数に連動するETFです。指数の銘柄数は80ですが、ファンドの実保有数は2026年9月9日時点で79銘柄です。

2026年9月9日時点のSPYDの30日SEC利回りは4.39%で、DVYで確認できる直近値3.37%を上回っています。ただし、基準日がDVYは7月31日、SPYDは9月9日と異なるため、厳密な同日比較ではありません。[6]

配当利回りだけでなく、セクター構成、配当の持続性、経費率、株価を含むトータルリターンを合わせて確認する必要があります。

DVYの株価:過去~現在

以下ではDVYの株価推移を確認します。

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比、52週高値/安値、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理しています。リアルタイムではありませんが、株価は最大20分程度の遅延で変動をフォローします。




DVYと金利の関係を見るときの注意点

DVYは公益事業の比率が高いため、長期金利との関係が意識されやすいETFです。

公益株は安定した配当を期待されるため、債券利回りが上昇すると相対的な魅力が低下する場合があります。また、設備投資に必要な資金調達コストの上昇も負担になります。

ただし、DVYの約4分の1を占める金融株では、金利上昇が銀行の利ざや拡大につながる場合もあります。したがって、DVYと金利の関係を「金利上昇=必ず下落」と単純化することはできません。

DVYの配当金(分配金)と利回り

2026年の分配金

DVYは四半期ごとに分配金を支払っています。iShares公式分配履歴で2026年9月16日時点に確認できる2026年分は、3月と6月の2回です。[1]

権利落ち日 支払日 1口当たり分配金
2026年3月17日 2026年3月20日 1.149317ドル
2026年6月15日 2026年6月18日 1.247215ドル
公式確認済み累計 2.396532ドル

2025年上期の分配金は1.049489ドル+1.233273ドル=2.282762ドルだったため、2026年上期の2.396532ドルは前年同期比で約5.0%増でした。[1]

9月分は「速報」と「公式確認済み」を分けて扱う

2026年9月16日時点で、第三者の配当履歴サービスには9月15日権利落ち・1口1.3290ドルとの記録が掲載されています。[7] 一方、確認したiShares公式分配履歴はまだ6月分までの表示でした。そのため、本記事の公式累計には9月分を加えていません。公式ページ反映後は2026年累計を更新できます。

2026年の年間分配金は12月分も含めてまだ確定していません。

DVYの年間分配金と利回りの推移

以下では、年間累計分配金を年平均株価で割った利回りの推移を整理します。

※年間分配金はiSharesが公表するTotal Distributionを基準にしています。年によって通常の配当収入以外の分配が含まれる場合があるため、各企業の通常配当だけを基準にした利回りとは異なる場合があります。

年 分配金 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 3.83% 5.145 7.3% 134.5 11.7%
2024 3.98% 4.794 7.7% 120.4 4.6%
2023 3.87% 4.45 8.0% 115.1 -3.8%
2022 3.44% 4.12 8.1% 119.6 7.8%
2021 3.43% 3.81 9.2% 111.0 34.4%
2020 4.22% 3.49 -2.8% 82.6 -15.5%
2019 3.67% 3.59 12.9% 97.8 8.3%
2018 3.52% 3.18 8.5% 90.3 -2.2%
2017 3.17% 2.93 9.3% 92.3 11.7%
2016 3.24% 2.68 4.3% 82.6 17.0%
2015 3.64% 2.57 7.5% 70.6 -1.8%
2014 3.33% 2.39 11.2% 71.9 16.5%
2013 3.48% 2.15 14.4% 61.7 18.9%
2012 3.62% 1.88 16.0% 51.9 5.7%
2011 3.30% 1.62 14.1% 49.1 12.1%
2010 3.24% 1.42 -1.4% 43.8 22.0%
2009 4.01% 1.44 -28.7% 35.9 -39.7%
2008 3.37% 2.02 – 59.5 –

※2025年の年間分配金は、2025年3月、6月、9月、12月のiShares公式分配履歴を合計した5.145479ドルを基に5.145ドルと表示しています。[1]

ミニ解説:30日SEC利回りと12カ月実績利回り

30日SEC利回りは、直近30日間にファンドが得た配当などの収益から経費を差し引き、一定の方式で年率換算する指標です。ETF間で現在の収益力を比較するときに使われます。

12カ月実績利回りは、過去12カ月に実際に支払われた分配金を基準にした利回りです。

いずれも将来の分配金を保証するものではなく、ETF価格の値動きを含むトータルリターンとは異なります。

DVYのメリット

配当利回りだけで選ばない

DVYは、単純に「現在の配当利回りが最も高い企業」を集めるETFではありません。

過去5年間の配当実績、配当カバレッジ、利益条件、時価総額、流動性まで確認するため、高利回りになっている企業を無条件に採用する仕組みではありません。

個別銘柄への集中度が低い

2026年9月9日時点では、最大構成銘柄のHPQでも2.44%です。上位10銘柄の合計は19.46%です。[1]

一部の巨大テクノロジー株が指数全体を大きく左右するタイプのETFとは、かなり異なる構成です。

金融・公益・生活必需品など成熟企業への比重が大きい

大型グロース株が多い米国株式市場全体と比べると、DVYでは銀行、保険、公益事業、食品、通信、エネルギーなどの成熟企業の存在感が大きくなります。

成長株とは異なる値動きをしやすいため、ポートフォリオ全体の性格を変える目的で利用されることも考えられます。

DVYの注意点・デメリット

金融と公益事業で約47.5%

最大の注意点はセクターの偏りです。

2026年9月10日時点では、金融が25.83%、公益事業が21.65%で、合計47.48%です。[1]

98銘柄を保有していても、金利、金融市場、公益料金規制、設備投資などに影響される企業が多く含まれます。

経費率0.38%は高配当ETFとして高め

DVYの経費率は0.38%です。

一方、VYMは0.04%、HDVは0.08%、SPYDは0.07%です。DVYとVYMでは年率0.34ポイントの差があります。

1万ドルを投資した場合、単純計算では年間約34ドルのコスト差です。長期保有では、この差も無視できません。

高い配当利回りだけを求めるETFではない

DVYの30日SEC利回りは、2026年7月31日時点で3.37%です。

高配当ETFの中では十分高い水準ですが、同時点付近ではSPYDなど、より高い利回りを示すETFもあります。

DVYの特徴は「最高の利回りを追うこと」よりも、一定の配当実績・利益条件などを満たした企業の中から高配当株を選ぶことにあります。

分配金だけで投資成果を判断しない

高配当ETFでは分配金の金額や利回りに注目しがちですが、投資成果はETF価格の上昇・下落を合わせたトータルリターンで考える必要があります。

DVYの年初来NAVトータルリターンは2026年9月9日時点で16.51%です。分配金だけでは、こうした価格変動を含む運用成果を把握できません。[1]

DVYはどんなETFなのか

DVYの特徴を一言でまとめると、「配当利回りだけでなく、過去の配当実績と利益による配当のカバー状況も確認したうえで、高配当株を約100銘柄選ぶETF」です。

VYMほど広く分散せず、SPYDほど単純に高利回り銘柄を選ぶわけでもありません。

その一方で、金融・公益事業への集中と0.38%の経費率は、DVYを検討するときに必ず確認したいポイントです。

まとめ

DVYは、Dow Jones U.S. Select Dividend Indexに連動し、米国の高配当株へ投資するETFです。

2026年9月11日時点の保有銘柄数は98です。9月9日時点の上位はHPQ、PFE、PRU、MO、TROWなどで、最大銘柄でも2%台、上位10銘柄の合計は19.46%です。[1]

一方、2026年9月10日時点で金融と公益事業だけで47.48%を占めるため、個別銘柄では分散されているものの、業種では偏りが大きいETFという特徴は変わっていません。

経費率は0.38%で、VYMの0.04%、HDVの0.08%、SPYDの0.07%より高めです。

DVYは、「高配当株全体へできるだけ低コストで広く投資するETF」ではなく、「一定の配当実績・配当カバレッジ・利益条件を満たす高配当企業を約100銘柄に絞り込み、金融・公益事業の比重が大きいETF」と整理すると特徴をつかみやすくなります。

分配金を重視する場合も、現在の利回りだけでなく、構成銘柄、セクター配分、経費率、配当の持続性、株価を含めたトータルリターンを合わせて確認することが重要です。

免責事項


本記事は2026年9月16日時点で確認できる運用会社、指数提供会社、規制当局等の公表情報をもとに作成しています。構成銘柄、構成比、利回り、純資産総額、分配金等は随時変動します。本記事は情報提供を目的としており、将来の運用成果や分配金を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身で行ってください。

【注】(出典リンク)

  1. DVYの純資産総額・経費率・保有銘柄数・利回り・NAVリターン・P/E・P/B・ベータ・上位銘柄・セクター構成・分配金 → iShares「iShares Select Dividend ETF(DVY)公式ページ」 → iShares UK「DVY Holdings」 → BlackRock Finland「DVY」。確認日:2026-09-16。↩
  2. Dow Jones U.S. Select Dividend Indexの採用基準・REIT除外・配当実績・配当カバレッジ・利益・時価総額・流動性・ウェイト → S&P Dow Jones Indices「Dow Jones Dividend Indices Methodology」 → SEC「iShares Select Dividend ETF Prospectus」(2026年4月30日)。確認日:2026-09-16。↩
  3. DVY全構成銘柄の参考スナップショット(2026年8月6日・株式99銘柄) → iShares「DVY Latest Holdings CSV」。保有明細日:2026-08-06、確認日:2026-09-16。↩
  4. VYMの経費率・30日SEC利回り・保有銘柄数 → Vanguard「Vanguard High Dividend Yield ETF(VYM)」。確認日:2026-09-16。↩
  5. HDVの経費率・30日SEC利回り・保有銘柄数 → iShares「iShares Core High Dividend ETF(HDV)」。確認日:2026-09-16。↩
  6. SPYDの経費率・30日SEC利回り・保有銘柄数・指数の特徴 → State Street「State Street SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF(SPYD)」。確認日:2026-09-16。↩
  7. 2026年9月分配金の速報値(iShares公式分配履歴への反映前に確認) → DividendSmart「DVY Dividend History」。2026年9月15日権利落ち・1口1.3290ドルと掲載。確認日:2026-09-16。↩

Posted by 南 一矢