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日本の平均年収は420万円 トップ企業とワースト企業の年収格差はどのぐらい?

更新日:

給料日に明細を見て、年収に満足できる人は、今の日本にどれぐらいいるのでしょうか。

むろん、筆者は満足できるほどの金額ではなく、諸々のデータを見ているうちに平均値を下回っていることに気付いてしまいました。

今回は、様々な調査結果を並べ、暮らしに直結する給料の問題について考えてみます。

(※この記事は随時更新)

日本の平均給与は432万円(民間給与実態統計調査)

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国税庁によれば、民間企業の会社員(パート含む)が2015年にもらった給料の平均値は420万4000円。

2016年は421万6000円。2017年は432万2000円でした。

この数字は民間給与実態統計調査(平成29年度)に書かれており、1年間勤務した給与所得者数は4900万人程度です。

201520162017
男性283128622936
女性196320072009
合計479448694945

そして、過去の民間給与実態統計調査の統計を参照しながら、ここ10年間の平均給与の推移を見ていきます。

【出典(同調査):平成29年度平成27年度平成26年度平成23年度平成21年度平成20年度

ここ10年間の平均給与は、以下の金額で推移しました。

(※単位:万円)

 男性女性全体
2007542.2271.2437.2
2008532.5271429.6
2009499.7263.1405.9
2010507.4269.3412
2011503.8267.9409
2012502267.8408
2013511.3271.5413.6
2014514.4272.2415
2015520.5276420.4
2016521.1279.7421.6
2017531.5287432.2

この「男性」「女性」はどちらも「正規と非正規」の両方を足した平均値です

重要なのは、アベノミクス後、給料の微増が続きましたが、いまだに名目値でサブプライムショック前の2007年の水準に戻っていないということです。

正社員の平均給与(男女別):2012~2017年

全体の給与平均は430万程度ですが、正規・非正規で男女別にみると、年収の違いがはっきりと出てきます。

正社員の給与の平均値(下記数値)は男女とも、毎年増え続けています。

(※単位:万円)

 男性女性正規平均
2012520.5349.6467.6
2013526.6356.1473
2014532.3359.3477.7
2015538.5367.2484.9
2016539.7373.3486.9
2017547.5376.6493.7

なお、民間給与実態統計調査で正規社員・非正規社員に分けた調査が始まったのは2012年以降なので、11年以前は不明です。

※追記:フルタイムで働く女性の平均賃金

日経朝刊(2017/2/23:5面)は「厚生労働省が22日発表した2016年の調査によると、フルタイムで働く女性の平均賃金は月額24万4600万円と3年連続で最高となった。男性の賃金の73%となり、男女格差はこの20年で10ポイント縮まった」と報じた。これは16年6月時点で10人以上の常用労働者がいる約5万事業所が対象。残業代や休日手当は含まれていない。

非正規社員の平均給与(男女別):2012~2016年

しかし、非正規社員の給与平均(下記数値)はいま一つ伸びません。

 男性女性非正規平均
2012225.5143.6168
2013224.5143.3167.8
2014222147.5169.7
2015225.8147.2170.5
2016227.8148.1172.1
2017229.4150.8175.1

12年から17年までを比べると、前掲の正社員の平均値が26万円以上も伸びているのに、非正規の伸び率は7万円程度です。

これで消費税が増税され、物価が上がれば、生活が苦しくなるのは避けられません。

物価上昇率を考慮した実質的な平均給与は?

全体の給与平均の伸びは以下の通りです。

413.6万(13年)415万(14年)420.4万円(15年)⇒421.6万(16年)⇒432.2万円(17年)

これに対して、2015年を100とした時の物価上昇率(消費者物価指数【総合】生鮮食品及びエネルギーを除く)と給料の伸び率を比べてみましょう(出所は総務省:2015年基準消費者物価指数 全国 平成29年8月分)。

2015年を「100」として換算してみます。

  • 給料:98.4(13年)⇒98.7(14年)⇒100(15年)⇒100.3(16年)⇒102.8(17年)
  • 物価:96.5(13年)⇒98.6(14年)⇒100(15年)⇒100.6(16年)⇒100.7(17年)

15年の給料を「100」とすると、13年は98.4、17年は102.8なので、13年から17年までの給料の伸び率は4.4ポイント。

15年の物価を「100」とすると、13年は96.5、16年は100.7なので、13年から17年までの物価の伸び率は4.2ポイント。

日本人の平均給与の伸び率は、物価上昇率よりも2ポイント高いことになりますが、最終的に+になったのは、17年に大幅に給料が伸びたためです。

それ以前は物価上昇率が給料の伸び率に勝っていました。

17年の給料の伸びの大きさを信じるかどうかで、日本経済の見方が大きく変わりそうです。

なお、日銀の「経済・物価情勢の展望」(2017年7月21日)でも、日本の実質賃金の伸び悩みは問題視され、5年間で日本の労働生産性は9%伸びたにもかかわらず、実質賃金の伸び率は2%でしかなかったとされています(普通、社員一人一人の生産性が上がれば企業の収益も増えるため、賃金も伸びなければおかしいのですが、この資料では、そうなっていない)。

ここはアベノミクスの成否を見る重要なポイントなので、このあたりの信憑性が、今後の経済の伸びで問われることになるのでしょう。

日本の昇給の割合は低い?

2018年に英ヘイズ社(人材紹介大手)が出した「2018年ヘイズ給与ガイド」では、日本とアジアの昇給の割合を比較しています。

「前回の給与改定で、平均して何%昇給しましたか?」と聞かれた時の答えが集計されていました。

国別0~3%3-6%6-10%10%~
中国71038387
香港111950146
日本13591648
マレーシア81350227
シンガポール8324677

マレーシアと中国企業では8割以上が3%以上の昇給(香港では7割、シンガポールでは6割)を実現していますが、日本企業の6割は3%以下の昇給しかできていません。

日本では「人件費が増えると国際競争力が落ちる」(素材大手首脳)という考え方を採る企業も多かったのですが、中国のファーウェイ(華為技術)は日本での新卒採用で初任給40万円(日本の電機大手の2倍程度)を提示。海外との給料の差が目立ち、人材流出の恐れが出てきています(日経朝刊1面:2018/1/22)。

給料を惜しんでいると、日本企業は優秀な人材をアジアのライバル企業に取られかねません。

年齢と性別で見た平均給与一覧(2017年)

データを見ていると、女性の平均給与の低さが気になります。

「民間給与実態統計調査」(平成29年度)で年齢・性別で平均給与のマトリクスをつくると、男性は年齢ごとに昇給しますが、女性は伸びていません。

(単位:万円)

年齢全体
~19155111132
20~24279243262
25~29393318361
30~34461315407
35~39517313442
40~44569308468
45~49630310496
50~54677302519
55~59669298516
60~64508232396
65~69393203314
70~353208288
平均532287432

女性の平均給与が318万円で頭打ちになっているのが、非常に気になります。

そして、年功序列の企業が多いので、若い人の給料が安くなっています。

日本は所得分布で見ると中高年層のほうが豊かになっており、「若い人は貯金し、高齢者は海外旅行によく出かけている」という調査もあるぐらいです。

※関連記事お金の使い道 若者と高齢者の比較 世代別資産分布と消費行動の違い

企業規模別に見た平均給与一覧(2016年)

平成29年度版の「民間給与実態統計調査」によれば、企業規模別に見た1人当たり平均給与は以下の通り(単位:万円)。

やはり、こちらで見ても女性の平均給与は320万円台で頭打ちになっています。

【従業員数別:左端欄の単位は人】

従業員数男性女性平均
1~4404.1234.7322.4
5~9464.5269.5378.3
10~29498.2281.7415.1
30~99485.6283.7407.3
100~499512.6306.7430.9
500~999561.4315.9463.2
1000~4999618307.1494
5000~672272507
合計532287432

【資本金別:資本金欄の単位は億円】

資本金男性女性平均
個人事業313234.5260
~0.2445.6249371
0.2~0.5485264.9412
0.5~1493266.9412
1~10562288463.2
10~709328590
その他511322.1409
合計531.5287432.2

資本金10億円以上の企業と個人事業とでは、平均値で見た年収格差は300万円以上あります。

※追記:17年と18年の春闘について

  • 連合によれば2017年の賃金の引上額はベースアップ+定期昇給で平均で月額6200円余。16年よりも70円減額。正社員は平均で月額6270円(前年比-71円)、非正規労働者は時給で平均19円の賃上げ(前年比+0.4円)、月給では4954円増(前年比-180円)。(出所:NHKニュースWEB「春闘 賃金の引き上げ額 ほぼ横ばい」3/17)
  • 17年末に安倍首相は経団連審議員会で「3%以上の賃上げ」を要請し、18年1月16日に経団連は「経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)にて「『3%賃上げ』の社会的期待を意識しながら、自社の収益に見合った前向きな検討が望まれる」と答えた(経団連が数値目標を出すのは異例)。これに呼応する形で春闘が行われ、ベア増額の企業が増えてきている。

役職別に見た平均給与一覧(2017年)

さらに、会社で見かける職種別の平均給与のデータを2017年12月の「平成29年職種別民間給与実態調査」(内閣府人事院)で見てみます。

(※国税庁の「民間給与実態調査」とは別の資料。平均年齢は調査対象者の平均値です)

職種平均年齢平均給与
支店長53.1757073
事務部長52.7689569
事務部次長51.1669904
事務課長48.9592113
事務課長代理46.9545539
事務係長44.8460046
事務主任41.2400357
事務係員36329430
工場長53.3700213
技術部長52.6681566
技術部次長51.6654572
技術課長48.8587901
技術課長代理45.3516053
技術係長45493651
技術主任41.6446276
技術係員35.1360928
電話交換手48.3276486
守衛41.4329713
用務員51.1289508

こうしてみると、工場長でも守衛さんの2倍+α程度の金額しかもらえていないんですね・・・。

2018年:高年収の企業ランキング 1位~50位

そのほか、年収を巡る調査は様々な企業が行っているので、本記事では、東洋経済社の『会社四季報 業界地図 2019』のデータから高年収の企業ランキングを作成してみます。

40歳時点での平均年収を比べてみます。

(2018年:2019年四季報掲載の前年データ。2017年:2018年四季報掲載の前年データ。※は四季報ではなく、東洋経済オンライン記事「40歳年収「全国トップ500社」ランキング〔2017/10/26〕が出典)

社名業界2018年2017年
1M&Aキャピタルパートナーズコンサル35152271
2キーエンス電子部品22272023
3ストライクコンサル19371771
4マーキュリアインベストメント投資事業17881059
5GCAコンサル16302247
6ヒューリック不動産15341410
7三菱商事総合商社14731314
8伊藤忠総合商社14231339
9日本M&Aセンターコンサル14191537
10三井物産総合商社13721152
11日本商業開発投資事業1331※956
12朝日放送放送13311317
13ソレイジア・ファーマバイオベンチャー1320?
14ファナック工作機械13131262
15丸紅総合商社12891184
16電通広告12701239
17住友商事総合商社12481179
18三菱地所不動産12151174
19シグマクシスコンサル12101109
20ドリームインキュベータコンサル11821197
21ジャフコ証券11741054
22野村総合研究所ITサービス11601152
23オプトラン電子部品1122?
24プレサンスコーポレーション不動産11151076
25三井不動産不動産10981118
26ケネディクス投資事業10881080
27野村ホールディングス証券1087?
28サントリー食品飲料・酒類10851015
29グローバルリンクマネジメント不動産1077?
30双日総合商社10701039
31第一三共医薬品10701026
32ベイカレントコンサルティングコンサル10351012
33アステラス製薬医薬品1029998
34武田薬品工業医薬品10281003
35豊田通商総合商社1026971
36日本エスリード不動産10121059
37共栄タンカー海運1012980
38鹿島建設1012※885
39プロパティエージェント不動産1011※862
40東京エレクトロン半導体製造1000※879
41大林組建設996※911
42WOWOW放送9911033
43出光興産石油986※789
44東京汽船海運984953
45ペプチドリーム創薬ベンチャー983940
46日本オラクルITサービス9821017
47レーザーテック半導体製造977953
48ソニー電機・家電975※879
49三井海洋開発電力ガス974※844
50ジンバイオ製薬創薬ベンチャー974※931

他のデータを見ると、転職サイトのDODAは2017年の平均年収を418万円と試算。

東洋経済社は18年8月20日に『最新!全国「40歳年収が高い500社」ランキング』と題して、上場企業3436社の平均年収を調査し、その平均は602万円、1000万円以上の企業は62社と発表しています。

東洋経済社の40歳の年収ランキングでは「3232社の40歳推計年収の単純平均は600万円」。「40歳推計年収が1000万円を超えたのは40社」でした。

40歳で月100万円以上もらえる人は稀少なので、月40万円前後の年収とボーナスをもらっている人あたりが平均に近いのかもしれません。

ちなみに、2018年に成立した税制改革では、年収1000万円超の高収入社員の方々は所得税増税の対象となってしまいました。

※関連記事:税率と年収で見た所得税の負担率

2018年:各業界の40歳平均年収の比較(格差を一覧)

ここで、『会社四季報業界地図』の2017年版、18年版、19年版を用いて、40歳の年収ランキングの一覧表を作成してみました。

これは日本の給料で見た業界地図です。

単位は万円。各業界の40歳での平均年収を一覧にすると、どうなるのでしょうか。

業界201720162015
コンサルティング131612401263
総合商社123211151135
放送879866910
携帯電話事業839
投資事業・ファンド815770756
メガバンク798774698
石油784731737
海運776808818
証券755686722
総合重機745746749
医薬品731718727
自動車723721707
電気・家電706684688
複写機・プリンタ702701707
映画・アニメ695695696
日用品690676686
飲料・酒類689688667
生保・損保※653669682
建設671671636
パチンコ・パチスロ648658662
不動産・住宅等647670665
倉庫636
化学633616618
広告632641684
ゲーム629624637
ITサービス、ソフトウェア627621631
工作機械626
Webサービス624619627
半導体製造622
建設機械612603598
ネット広告609616???
電子部品608593595
自動車部品602593589
創薬ベンチャー601587601
ネット通販600
医療機器598605600
鉄道597597597
鉄鋼・非鉄金属594587586
化粧品585528513
産業機械583
食品573570564
文房具・事務品556562543
通販537
中古車・カー用品※513513510
スポーツ・フィットネス536538535
ドラッグストア527531529
コンビニエンスストア527523537
教育・学習塾527532538
人材サービス522523524
旅行519560540
レジャー・テーマパーク518506519
陸運500518523
繊維・アパレル500503491
スーパー493495488
外食491491491
ホームセンター等485479473
家電量販店482479486
リサイクル等466
ホテル464481486
百貨店452452443
介護401395361

※2017年の「生保・損保」は生命保険633万円と損害保険673万円の平均値。同じく「中古車・カー用品」も中古車488万円とカー用品537万円の平均値

このデータは『会社四季報業界地図』の発行年度の2年前の有価証券報告書を基に、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の5歳刻みの賃金額(給与+賞与)から計算しています(40歳年収は、各業種の賃金カーブを各社の平均年収・平均年齢にあてはめ、東洋経済社が推定。つまり、『会社四季報業界地図2019』に掲載されているのは2017年の給料試算値)

15年から17年までを見ると、増収幅が大きいのは、コンサル(53万円)、総合商社(97万円)、メガバンク(100万円)、投資事業(59万円)、石油(47万円)、化粧品(72万円)など。

減収幅が大きいのは、放送(31万)、海運(42万)、広告(52万円)などです。

小売業界の平均給与を細かく見てみると・・・

全業種を見るのは難しいので、試しに一つの業界をピックアップし、暮らしに密接な小売業界の平均給与を見てみます。

東京商工リサーチは17年8月22日に〈2016年度「上場小売業277社の平均年間給与」調査〉を発表しました。

その平均給与の推移は以下の通り。

年度上場小売業上場企業
2010481.9572.3
2011484.3580.3
2012484.1581.6
2013487.9587.1
2014496.1598
2015498.9605.1
2016503.8609.8

平均給与の金額別に見た上場企業の割合を見ると、500万円未満が過半数を占めました。

金額割合
~500万円56.68%
500~600万円26.71%
600~700万円9.03%
700~800万円4.69%
800~1000万円2.53%
1000万円~0.36%

東京商工リサーチは、平均給与が前年度より増えたのは182社(構成比65.7%)、減少は91社(同32.8%)、横ばいは4社(同1.4%)と発表しています。

ただし、その増加率は0%超~1%未満が48社を占めており、大幅な昇給は厳しいようです。

50代、60代で「得する会社」ってどこ?

年収を見る際には、50歳以降の処遇も大事です。

これに関しては『週刊現代』(2016/10/29)が「50歳すぎて、60歳すぎて『得する会社』『損する会社』」(P44~53)という記事を掲載していました。

そこでは、以下の企業の処遇に注目しています。

  • 三菱商事:60歳すぎても「再雇用で年収500万円」
  • パナソニック:再雇用は契約社員で月収20万円(※年収240万円?)
  • 博報堂:60代以降、企業年金だけで月額20万円。
  • サントリー:65歳定年。60歳から時給が6~7割(平均年収1041万円)
  • 東京海上日動火災:55歳で一線引退(年収25%減、平均年収891万円、嘱託有)
  • メガバンク:53歳までに役員以外は出向・転籍
  • 日本生命:55歳で出向。2年後に転籍
  • 全日空:50歳以降「転身支援制度」で転職先探し
  • テレビ朝日:50歳で辞めれば「退職金4000万円」
  • 日本テレビ:役職定年55歳、60歳定年、65歳まで雇用延長。平均年収1427万
  • NEC:役職定年56歳、65歳まで再雇用制度(給与は56歳時半分)平均年収834万
  • 日本IBM:50歳から転籍(※記事では強要されるとしている)
  • 日産:役職定年50歳、平均年収795万だが、再雇用には熱心でない外資系体質

有名100社の現役社員やOBへの取材を行い、かなり細かく調査しています。

就職活動や転職活動では平均年収に目がいきがちですが、50代、60代の処遇も非常に重要です。

例えば、同じ自動車会社でも日産は外資系的でドライなのに対して、トヨタ(平均年収852万円)は手厚いようです(トヨタは65歳まで再雇用制度あり。年金は月40万円!P47)。

退職後の期間も長くなるので、この差は年収差60万円以上に響きます。

この記事はネット版でも公開されているので、興味ある方には一読をお勧めします。

退職後の収入急減の危機

退職後に関しては、5つほど注意すべきポイントがあるともいわれています(「中高年、収入急減の「5つの崖」 まず役職定年に備え|マネー研究所|NIKKEI STYLE」)。

  • 第一の崖:役職定年(500人以上の企業の4割弱が導入:人事院2007年調査)
  • 第二の崖:定年(厚生労働省によれば5割の企業で再雇用後の基本給が定年時の「50%以上80%未満」に)
  • 第三の崖:再雇用終了/公的年金生活
  • 第四の崖:企業年金終了(打ち切りとなることに気付かない例に要注意)
  • 第五の崖:配偶者死亡で年金減少

役職定年に関してはダイヤモンド(2017/4/8)でも調査されていました。

役職定年の場合、平均値では1109.9万円(2015年年収)⇒882.3万円(2016年年収)へと下がるようです(調査対象者は3300人のビジネスパーソン)。

そこでは以下の五社の役職定年の現状が紹介されていました。

  • ソニー:役職定年は53~57歳。年収は100~400万減。60歳定年の嘱託は年収250万円
  • 三井住友海上あいおい生命保険:役職定年は55歳。年収は4割減。500~600万程度になる。
  • 東京海上日動火災保険:役職定年の場合、年収1500万円から3割減。
  • 三菱東京UFJ銀行:役職定年は年収3割減。
  • 三井物産:役職定年はないが60歳定年。定年後の嘱託は年収300万円程度。

上記5企業は3割~4割減でも、それなりの収入になります。

前掲の平均値も高めなので、調査対象となった3300人のビジネスパーソンは大手企業の高年齢社員が多いのでしょう。

上場企業でも300社以上が平均年収420万円以下

東洋経済オンラインは、上場企業3600社を対象に【40歳年収「全国ワースト500社」ランキング】という調査も行っていました。

2016年5月26日の調査では社名が入っていましたが、17年では社名と金額を伏せています。

社名を上げるのは忍びないので、2018年版でのワースト5位の給与平均額だけ書いておきます。

251万円、262万円、269万円、272万円、276万円(※2017年の年収試算とみられる)。

上場のワースト企業の給与額は、中型企業の平均年収よりも低いのかもしれません。

1位のM&Aキャピタルパートナーズと比べると2千数百万円以上の差がつくのです。

上場企業ワースト500位のうち、131位までは400万円未満なので、日本の平均年収(420万円程度)を下回る企業も少なくありません。

上場企業でも平均値に届かない企業が多いのは意外な結果でした。

結局、年収300万円台の人が結構多いわけです。

「なかなか若い人が結婚しない。子供が増えない」とも言われますが、平均年収を見れば、その理由は明らかです。

子供の教育費は一人当たりで1000万円以上かかるといわれているのに、平均年収はたいして伸びていないからです。

最近の日本では、平均年収が186万人の層が約930万人(就業人口の15%程度)ほどおり、男性は66.4%が未婚。女性では43.9%が離死別を経験しているともいわれています(早稲田大教授・橋本健二氏の指摘)

平均年収が伸びず、豊かになれない層が拡大すれば、子供が増えなくなるわけです。

平均年収の420万円に及ばない筆者は、いろいろと冷厳な現実について考えさせられてしまいました。

追記:リーマンショック以前と比べた給料の増減とは?

そのほか『週刊ダイヤモンド(2017/4/15:P46)』では 、リーマンショック以前と以後の給料の増減を比較しています(07年度と15年度の平均年収を比べてランキングを作成。表記は15年度年収〔増減率〕)。

【リーマン前に比べて給料増企業のトップ10】

  1. 福田組(建設業):896万円(+70.7%)
  2. ニトリ(小売業):860万円(+59.4%)
  3. ファナック(電気機器業):1571万円(+56.9%)
  4. トラスト・テック(サービス業):441万円(+55.8%)
  5. イオンフィナンシャルサービス(金融業):722万円(+53.2%)
  6. スタートトゥディ(小売業):579万円(+51.9%)
  7. ジャストシステム(情報・通信):884万円(+49.0%)
  8. ヒューリック(不動産):1295万円(+48.7%)
  9. イオン(小売業):822万円(+45.9%)
  10. 伊勢丹(小売業):611万円(+44.3%)

【リーマン前に比べて給料減企業のトップ10】

  1. 太平洋金属(鉄鋼業):520万円(-42.2%)
  2. デジタルガレージ(情報・通信):613万円(-34.3%)
  3. ワタミ(小売業):356万円(-33.7%)
  4. 吉野家HD(小売業):662万円(-32.7%)
  5. 井筒屋(小売業):303万円(-31.1%)
  6. ゴールドウイン(繊維製品):433万円(-30.4%)
  7. 日本冶金工業(鉄鋼業):560万円(-29.4%)
  8. 特殊東海製紙(パルプ・紙):622万円(-28.6%)
  9. 九州電力(電気):597万円(-27.6%)
  10. エディオン(小売業):504万円(-26.8%)

トレンドとして給料の増減を見るうえで、これも参考資料になるでしょう。

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