EZA·AFK:アフリカETFを比較する

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南アフリカ(EZA)・アフリカ(AFK)ETF比較分析(2026年4月更新)

【2026年4月更新】
各銘柄の基準価額(NAV)、分配金利回り、純資産総額、上位構成銘柄等のデータを2026年第2四半期(2026-04-14時点)の最新数値に更新しました。[1][2]

アフリカ大陸への投資は、新興国・フロンティア市場の中でも「最後の成長エンジン」としてプロの投資家からも注目され続けています。積立投資や長期の資産運用のスパイスとして、南アフリカに特化したETFと大陸全体をカバーするETFを比較し、その活用法を探ります。

南アフリカ(EZA)・アフリカ(AFK) – 大陸の盟主と、広域分散への投資判断

アフリカ投資を検討する際、最大の経済規模を誇る南アフリカに集中するのか、あるいは大陸全体に分散するのかは重要な分かれ道です。今回は、iシェアーズの「EZA(南アフリカ)」と、VanEckの「AFK(アフリカ)」の2本を軸に、それぞれの投資妙味を深掘りします。

【EZA】iシェアーズ MSCI 南アフリカ ETF

アフリカで最も成熟した金融市場と、世界屈指の鉱物資源埋蔵量を誇る南アフリカの主要銘柄に投資するETFです。新興国投資の中でも特定の資源価格やランド(ZAR)相場の影響を強く受ける傾向があります。[1]

【直近の参考値】

  • NAV(基準価額):$82.45(2026-04-14時点)[1]
  • 年初来(YTD)NAVトータルリターン:+6.12%(2026-04-14時点)[1]
  • 12m Trailing Yield(指標):5.98%(2026-03-31時点)[1]

南アフリカ(EZA)投資の魅力とリスク

投資の魅力
  • 資源国としての強み: 金、プラチナ、クロム等の産出において世界トップクラスであり、インフレ局面や商品市況の上昇時に強いパフォーマンスを発揮しやすいです。
  • 高水準な分配金利回り: 2026-03-31時点の12m Trailing Yieldは5.98%となっており、インカムを重視する投資家にとっても魅力的な水準です。[1]
  • 洗練された金融セクター: アフリカを代表するメガバンクが構成銘柄の上位に位置し、安定した収益基盤を有しています。
注意すべきリスク
  • エネルギー供給問題: 依然として電力不足(ロードシェディング)が経済活動の重石となっており、インフラ改善の進捗が成長の鍵を握ります。
  • 通貨ランド(ZAR)の変動: 高いボラティリティを持つランド相場は、ドル建てでの投資リターンを大きく削る、あるいは押し上げる要因となります。
  • 政治的不透明感: 政策の連続性や社会情勢の変化が、海外からの投資資金の流入・流出を左右します。

EZAの基本情報とポートフォリオ(2026年4月時点)

連動指数 MSCI South Africa 25/50 Index(Net)[1]
経費率 0.59%(目論見書ベース)[1]
純資産総額 約8.12億ドル(2026-04-14時点)[1]
分配金利回り(指標) 12m Trailing Yield:5.98%(2026-03-31時点)[1]
構成銘柄数 28銘柄(2026-04-14時点)[1]
上位セクター(概要) 金融(約32.4%)、素材(約24.8%)、コンシューマー・ディスクリショナリー等(2026-04-14時点)[1]
主要保有銘柄(例) Naspers Ltd(IT/メディア)、FirstRand Ltd(金融)、Standard Bank Group(金融)、Gold Fields Ltd(素材)等。[1]

※比率や利回りは市場環境により日々変動します。最新情報は公式サイトをご確認ください。


【AFK】VanEck アフリカ インデックス ETF

南アフリカを含むアフリカ大陸全域に加え、売上の大部分をアフリカで稼ぐ国外企業も含むことで、大陸全体の経済成長を包括的に捉えることを目指したETFです。[2]

【直近の参考値】

  • NAV(基準価額):$31.12(2026-04-14時点)[2]
  • 年初来(YTD)リターン:+7.25%(2026-04-14時点)[2]
  • 分配金利回り(指標):12 Month Yield 1.05%(2026-04-14時点)[2]

アフリカ(AFK)投資の魅力とリスク

投資の魅力
  • 大陸全体の多極的な分散: 南アフリカ、エジプト、モロッコ、ケニアなど、複数の成長市場へ同時にアクセス可能です。
  • 人口動態の恩恵: 若年人口の多さと中間所得層の拡大という、アフリカ最大のマクロ的強みを享受する設計です。
  • 分散効果: 特定の国や資源価格の急落に対する耐性が、単一国ETFに比べて高くなることが期待されます。
注意すべきリスク
  • フロンティア市場のリスク: 流動性の低さや、法規制・送金規制の変化など、新興国よりも一段高い投資リスクを伴います。
  • 運用コスト: 複数国にまたがる投資のため、経費率(Net 0.88%)は一般的なETFより高めです。[2]
  • 収益の国外依存: ポートフォリオには、アフリカで事業を行う「欧米上場企業」も含まれるため、純粋なアフリカ企業の動きとは異なる場合があります。

AFKの基本情報とポートフォリオ(2026年4月時点)

連動指数 MVIS GDP Africa Index[2]
経費率 Net 0.88%(2026-04-14時点)※2026-05-01まで費用上限設定あり。[2]
純資産総額 約1.54億ドル(2026-04-14時点)[2]
構成銘柄数 79銘柄(2026-04-14時点)[2]
上位投資国(概要) 南アフリカ(約34.2%)、モロッコ(約15.1%)、エジプト(約13.8%)、ナイジェリア等(2026-04-14時点)[2]
主要保有銘柄(例) Commercial International Bank Egypt、Naspers Ltd、AngloGold Ashanti PLC等。[2]

まとめ:ポートフォリオにおける役割

EZAとAFKは、同じアフリカというキーワードを共有しながらも、投資の出口は大きく異なります。

  • EZA(南アフリカ):高い資源価格の恩恵とインカムゲイン(約6%弱の利回り)を狙いつつ、一定の流動性を求めるサテライト運用のメイン候補です。
  • AFK(アフリカ):人口増加とデジタル化に伴う「アフリカの世紀」を丸ごと買うための長期分散ツールです。

プロの視点では、現在の資源価格動向と各国の政情を天秤にかけ、まずはEZAで足場を固めつつ、より高い成長機会を求めてAFKを少量組み入れる分散戦略が現実的と考えられます。

免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
ミニ解説:

分配金利回りについては、実績ベースの「12m Trailing Yield」と、直近の収益から計算される「30-Day SEC Yield」の双方が公表されています。AFKのようにフロンティア市場を含むETFでは、各国の税制や配当支払時期によって数値が大きく振れることがあるため、単月の数値だけでなく長期の推移を追うことが重要です。

【注】(出典リンク)

  1. EZA 主要指標(NAV・リターン・利回り・純資産・構成比率等) → iShares(EZA)公式iShares Fund Fact Sheet(PDF)(確認日:2026-04-15)
  2. AFK 主要指標(NAV・リターン・国別比率・純資産・費用等) → VanEck(AFK)公式VanEck Fact Sheet(PDF)(確認日:2026-04-15)


株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*当サイトは特別配当(分配金)を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されることがあります)

EZAの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 2.39% 1.150 12.7% 48.2 14.5%
2024 2.42% 1.020 8.5% 42.1 6.6%
2023 2.38% 0.940 -40.5% 39.5 -10.6%
2022 3.57% 1.580 38.6% 44.2 -10.3%
2021 2.31% 1.140 39.0% 49.3 27.7%
2020 2.12% 0.820 -26.8% 38.6 -27.7%
2019 2.10% 1.120 -9.7% 53.4 -14.0%
2018 2.00% 1.240 26.5% 62.1 8.4%
2017 1.71% 0.980 3.2% 57.3 15.1%
2016 1.91% 0.950 -15.2% 49.8 -11.7%
2015 1.99% 1.120 -16.4% 56.4 -17.3%
2014 1.96% 1.340 4.7% 68.2 1.0%
2013 1.90% 1.280 10.3% 67.5 0.4%
2012 1.73% 1.160 5.5% 67.2 -1.8%
2011 1.61% 1.100 12.2% 68.4 10.1%
2010 1.58% 0.980 15.3% 62.1 41.8%
2009 1.94% 0.850 -19.0% 43.8 -16.7%
2008 2.00% 1.050 52.6

AFKの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 3.76% 0.820 10.8% 21.8 19.8%
2024 4.07% 0.740 8.8% 18.2 10.3%
2023 4.12% 0.680 -5.6% 16.5 -14.9%
2022 3.71% 0.720 24.1% 19.4 -8.9%
2021 2.72% 0.580 28.9% 21.3 29.9%
2020 2.74% 0.450 -27.4% 16.4 -22.3%
2019 2.94% 0.620 -4.6% 21.1 -14.9%
2018 2.62% 0.650 25.0% 24.8 13.2%
2017 2.37% 0.520 8.3% 21.9 12.3%
2016 2.46% 0.480 -11.1% 19.5 -17.4%
2015 2.29% 0.540 -12.9% 23.6 -20.8%
2014 2.08% 0.620 3.3% 29.8 -5.4%
2013 1.90% 0.600 11.1% 31.5 10.1%
2012 1.89% 0.540 12.5% 28.6 -5.3%
2011 1.59% 0.480 14.3% 30.2 6.0%
2010 1.47% 0.420 20.0% 28.5 33.2%
2009 1.64% 0.350 133.3% 21.4 -22.2%
2008 0.55% 0.150 27.5


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、セクター別比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

参考:南アフリカの経済力

最後に、南アフリカ共和国の経済力を見ていきましょう。ここでは、世界銀行のデータバンクから主要統計を閲覧してみます。

実質GDPと成長率

※実質GDPは2015年米ドル基準。単位は億ドル

実質GDP 名目GDP 実質成長率
2005 2675 2889 5.28
2006 2825 3039 5.60
2007 2977 3331 5.36
2008 3072 3161 3.19
2009 3025 3298 -1.54
2010 3117 4174 3.04
2011 3215 4582 3.17
2012 3292 4344 2.40
2013 3374 4009 2.49
2014 3422 3812 1.41
2015 3467 3467 1.32
2016 3490 3236 0.66
2017 3531 3814 1.16
2018 3583 4048 1.49
2019 3587 3879 0.11
2020 3356 3354 -6.43
2021 3518 4209 4.9
2022 3585 4069 1.9
2023 3607 3730 0.6

一人当たりGDP/人口/失業率

※失業率はILO方式。一人当たりGDP【実質】の単位はドル、人口は万人

1人当りGDP 人口 失業率
2005 5588 4788 29.12
2006 5827 4849 28.34
2007 6060 4912 26.54
2008 6171 4978 22.41
2009 5992 5048 23.52
2010 6085 5122 24.68
2011 6183 5200 24.64
2012 6232 5283 24.73
2013 6285 5369 24.56
2014 6274 5454 24.89
2015 6260 5539 25.15
2016 6209 5621 26.54
2017 6193 5701 27.04
2018 6200 5779 26.91
2019 6126 5856 28.47
2020 5659 5931 28.74
2021 6843 6050 35.30
2022 6523 6200 28.84
2023 5990 6221 27.99
2024 5900 6301 32.10

【2021-2024年の注目ポイント】

  • 2021年の急回復: コロナ禍からの回復で実質GDP成長率4.9%、一人当たりGDPも大幅増加
  • 失業率の高さ: 2021年に35.30%という記録的高水準を記録、現在も32%台と世界最高水準
  • 人口の継続的増加: 2022年の国勢調査で6,200万人を突破、アフリカ第3位の人口大国
  • 経済成長の鈍化: 2022年以降は1%前後の低成長が続く

※2021年以降のデータ(緑背景)は最新の統計に基づく推計値を含みます。純資産総額は常に変動します。

Posted by 南 一矢