FOMCメンバー(FRB議長・理事と地区連銀総裁) 略歴一覧&政策スタンス(ハト派orタカ派)

【2026年1月31日最新版】FRB議長・理事および地区連銀総裁
略歴と政策スタンス完全ガイド

📊 最新情報(2026年1月31日時点): 本記事は連邦準備制度理事会(FRB)および各地区連銀の公式発表、1月FOMC声明最高裁の判断(1月21日口頭弁論実施済み)に基づく最新情報です。政策スタンス分析は2023-2026年の発言傾向から算出しています。
🔴 最新動向(2026年1月31日):
1月28日FOMC:金利据え置き決定(投票10対2)、政策金利3.50%-3.75%で維持
2名の反対票:ミラン理事・ウォラー理事(0.25%利下げ支持)
1月30日:トランプ大統領がケビン・ワーシュを次期FRB議長に指名
本日1月31日:ミラン理事の任期満了
クック理事訴訟:1月21日に最高裁口頭弁論実施、判決は6月までの見込み
12月雇用統計:失業率4.4%、非農業部門雇用者数+50,000人
次回FOMC:3月17-18日(経済予測・ドットプロット発表予定)

⚠️ 重要な最新情報(2026年1月31日):
1月FOMC結果:金利据え置きを10対2で決定。金利は3.50%-3.75%で維持。
反対票の内訳:ミラン理事・ウォラー理事が0.25%利下げ支持で反対。新投票メンバー4名全員が据え置き支持。
次期議長指名:1月30日、トランプ大統領がケビン・ワーシュ(元FRB理事)を次期FRB議長に指名。上院承認が必要。
ミラン理事任期満了:本日1月31日で任期満了。後任は未定。
クック理事訴訟:1月21日に最高裁口頭弁論を実施。保守派・リベラル派双方の判事がトランプ大統領の主張に懐疑的な姿勢を示した。判決は6月までの見込み。
パウエル議長発言:「経済は堅調な基盤の上にある」「政策は適切な位置にある」「利上げは誰のベースケースにもない」
経済見通し:FOMC声明で経済成長の評価を上方修正、雇用リスクへの懸念を緩和。
12月雇用統計:非農業部門雇用者数+50,000人、失業率4.4%に低下(11月は4.5%)。
ボスティック総裁退任:2月28日退任予定、後任選定中。
Contents

🔍 クイックリファレンス

FOMC常任投票権(7名)

  • FRB理事会メンバー(現在6名・本日ミラン理事退任)
  • ニューヨーク連銀総裁(1名)
2026年輪番投票権(4名)

  • クリーブランド連銀:ハンマック総裁
  • ダラス連銀:ローガン総裁
  • フィラデルフィア連銀:ポールソン総裁
  • ミネアポリス連銀:カシュカリ総裁
次回FOMC会合:3月17-18日(経済予測・ドットプロット発表)

🏛️ FRB理事会(Board of Governors)

理事会の7名は全員、FOMC(連邦公開市場委員会)の常任投票権を持ちます。
※ミラン理事の任期は本日(2026年1月31日)で満了

ジェローム・パウエル議長
ジェローム・パウエル議長(Jerome H. Powell)
中立的・適応的
現在の職位:
・第16代FRB議長(2018年〜)
・FOMC議長
任期:
・議長任期:2022年5月23日〜2026年5月15日(第2期)
・理事任期:2014年6月16日〜2028年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

📋 ジェローム・パウエル議長:略歴

  • 1953年:2月4日、ワシントンD.C.で出生(現72歳)
  • 1975年:プリンストン大学政治学部卒業
  • 1979年:ジョージタウン大学ロースクール卒業(法学博士)
  • 1984年〜1990年:投資銀行業務に従事
  • 1992年〜1993年:ジョージ・H・W・ブッシュ政権で財務次官補
  • 1997年〜2005年:カーライル・グループのパートナー
  • 2005年:セバーン・キャピタル・パートナーズ設立
  • 2012年:オバマ大統領によりFRB理事に指名
  • 2018年:トランプ大統領によりFRB議長に指名
  • 2022年:バイデン大統領により議長に再指名

🎯 政策スタンス:「現実的なコンセンサス・ビルダー」

特徴:1月会合で金利据え置きを実施。2025年の利下げサイクル後、政策金利は「適切な位置にある」と評価。経済は「堅調な基盤の上にある」との見解を示した。

「米国経済は昨年堅調なペースで拡大し、2026年に入っても堅固な基盤の上にある」

– 2026年1月28日 FOMC後記者会見
「3回の利下げの後、我々はデータに語らせる良い位置にいる。会合ごとに決定を下していく」

– 2026年1月28日 FOMC後記者会見

⚠️ 議長任期満了まで約3.5ヶ月・後任指名済み

パウエル議長の任期は2026年5月15日に満了。トランプ大統領は1月30日にケビン・ワーシュ(元FRB理事)を後任として指名した。上院の承認手続きが進行中。パウエル議長は司法省による刑事捜査についてコメントを避けつつ、クック理事訴訟を「FRB113年の歴史で最も重要な訴訟」と表現した。

主要テーマ:二重責務のバランス、データ依存の意思決定、FRB独立性の維持、政策の適切性

フィリップ・ジェファーソン副議長
フィリップ・ジェファーソン副議長(Philip N. Jefferson)
ハト派寄り中立
現在の職位:
・FRB副議長(2023年〜)
任期:
・副議長任期:2023年9月13日〜2027年9月12日(4年間)
・理事任期:2022年5月23日〜2036年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

📋 フィリップ・ジェファーソン副議長:略歴

  • 1962年:出生(現63歳)
  • 1984年:スワースモア大学卒業(経済学専攻)
  • 1987年:オックスフォード大学で哲学・政治・経済学修士
  • 1992年:バージニア大学で経済学博士号取得
  • 1992年〜2020年:スワースモア大学経済学教授
  • 2009年〜2010年:コロンビア大学客員研究員
  • 2022年:バイデン大統領によりFRB理事に指名
  • 2023年:副議長に昇格(史上2人目のアフリカ系アメリカ人副議長)

🎯 政策スタンス:「包摂的成長の提唱者」

特徴:貧困・不平等研究の背景からFRB決定の多様な社会層への影響を重視。「明確なコミュニケーション」を強調。

「金融政策の効果は経済のすべての層に及ぶ。我々の決定が働く家庭や地域コミュニティに与える影響を常に考慮している」

– 2025年4月 コミュニティ開発会議

主要テーマ:包摂的経済成長、雇用の質、格差是正、透明性のあるコミュニケーション

ミシェル・ボウマン監督担当副議長
ミシェル・ボウマン監督担当副議長(Michelle W. Bowman)
ハト派転換(2025年7月〜)
現在の職位:
・監督担当副議長(2025年6月9日〜)
任期:
・監督担当副議長任期:2025年6月9日〜2029年6月(4年間)
・理事任期:2020年1月30日〜2034年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

📋 ミシェル・ボウマン監督担当副議長:略歴

  • 1971年:カンザス州で出生(現54歳)
  • 1993年:カンザス州立大学卒業
  • 1996年:カンザス大学ロースクール修了
  • 2010年〜2016年:カンザス州銀行委員
  • 2017年〜2018年:FEMAでコミュニティ銀行担当
  • 2018年:トランプ大統領によりFRB理事に指名
  • 2025年3月:トランプ大統領により監督担当副議長に指名
  • 2025年6月9日:監督担当副議長に就任

🎯 政策スタンス:「実用的なハト派への転換」

特徴:2025年7月以降、多数派に合流して緩和を支持。労働市場保護と実用的銀行監督を重視。

主要テーマ:関税の一時的影響評価、労働市場保護重視、実用的銀行監督、規制緩和推進

マイケル・バー理事
マイケル・バー理事(Michael S. Barr)
中立的・実用的
現在の職位:
・FRB理事(監督担当副議長職は2025年2月28日に辞任)
任期:
・理事任期:2022年7月19日〜2032年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

📋 マイケル・バー理事:略歴

  • 1965年:出生(現60歳)
  • 1987年:エール大学卒業、ロードス奨学生としてオックスフォード大学留学
  • 1992年:エール大学ロースクール修了
  • 2009年〜2011年:オバマ政権で財務次官補
  • 2001年〜2022年:ミシガン大学法学・公共政策学教授
  • 2022年:バイデン大統領により監督担当副議長に指名
  • 2025年1月:トランプ次期政権との対立を避けるため監督担当副議長職の辞任を表明
  • 2025年2月28日:監督担当副議長職を辞任するも理事職は継続

🎯 政策スタンス:「金融安定重視の中立派」

特徴:「金融政策と金融安定は不可分に結びついている」との立場。SVB危機後の規制改革を主導したが、政治的圧力により副議長職を辞任。

主要テーマ:金融安定、銀行規制強化、システミックリスク管理、包摂的金融

リサ・クック理事
リサ・クック理事(Lisa D. Cook)
中立的ハト派
✅ 最新情報(1月31日):
最高裁判所が1月21日に口頭弁論を実施済み。
保守派・リベラル派双方の判事がトランプ大統領の主張に懐疑的な姿勢を示した。
判決は2026年6月までに出る見込み。
現在も職務継続中で、1月28日のFOMC会合に参加し据え置き賛成票。
現在の職位:
・FRB理事(2022年〜)
任期:
・理事任期:2022年5月23日〜2038年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

📋 リサ・クック理事:略歴

  • 1964年:出生(現61歳)
  • 1986年:スペルマン大学卒業
  • 1987年:オックスフォード大学で哲学・政治・経済学修士
  • 1997年:カリフォルニア大学バークレー校で経済学博士号取得
  • 2005年〜2022年:ミシガン州立大学経済学教授
  • 2011年〜2012年:オバマ政権で経済諮問委員会上級エコノミスト
  • 2022年:バイデン大統領によりFRB理事に指名(史上初のアフリカ系アメリカ人女性理事)

🎯 政策スタンス:「イノベーション経済学の専門家」

特徴:イノベーション経済学研究から生産性成長と技術進歩を重視。「2つの正の供給ショック」(移民と生産性)を強調。

⚠️ 訴訟状況:Trump v. Cook(最高裁口頭弁論実施済み)

トランプ大統領が2025年8月25日に解任を発表。クック理事は「正当な理由」がないとして提訴。連邦地裁・控訴裁で差し止め命令を獲得。最高裁が2026年1月21日に口頭弁論を実施し、保守派のカバノー判事、ロバーツ首席判事、バレット判事らもトランプ政権の主張に懐疑的な姿勢を示した。判決は6月までに下される見込み。FRB史上113年で初の理事解任の試みとなる画期的なケース。パウエル議長も口頭弁論に出席し、「FRB113年の歴史で最も重要な訴訟」と評した。

主要テーマ:イノベーション促進、技術進歩、生産性向上、包摂的経済成長

ミラン理事
スティーブン・ミラン理事(Stephen I. Miran)
積極的ハト派
⚠️ 本日(1月31日)任期満了
投票記録:9月・10月は0.50%利下げ支持、12月・1月は0.25%利下げ支持でいずれも反対票
後任:未定
現在の職位:
・FRB理事(2025年9月16日〜2026年1月31日)
・CEA委員長から無給休暇中
任期:
・理事任期:2025年9月16日〜2026年1月31日(本日満了)
(クグラー理事の残任期間)
投票権:2026年1月28日まで – 0.25%利下げ支持で反対票

📋 スティーブン・ミラン理事:略歴

  • 1983年6月:ニューヨーク州パールリバーで出生(現42歳)
  • 2001年:ナヌエット高校を次席で卒業
  • 2005年:ボストン大学卒業(経済学・哲学・数学専攻)
  • 2010年:ハーバード大学で経済学博士号取得(指導教授:マーティン・フェルドスタイン)
  • 2010年〜2015年:リリーポンド・キャピタル、フィデリティ、ソヴァルナム・キャピタルでアナリスト
  • 2015年:ソヴァルナム・キャピタルでマクロ経済戦略責任者
  • 2020年〜2021年:第1次トランプ政権で財務省上級顧問(PPP政策立案に関与)
  • 2021年:アンバーウェーブ・パートナーズ共同設立
  • 2025年3月:トランプ大統領により経済諮問委員会委員長に指名・就任
  • 2025年8月7日:FRB理事に指名
  • 2025年9月15日:上院により48対47で承認
  • 2025年9月16日:FRB理事就任
  • 2026年1月31日:任期満了

🎯 政策スタンス:「関税政策の設計者・積極緩和派」

特徴:トランプ政権の関税政策を設計。「関税はインフレを引き起こさない」との立場。4回連続でFOMCで利下げを主張し反対票を投じた。

「政策は明らかに引き締め的であり、経済を抑制している。100ベーシスポイント以上の利下げが正当化される」

– 2026年1月 FOXビジネスインタビュー

📊 任期満了と後任問題

ミラン理事の任期は本日2026年1月31日で満了。1月27-28日のFOMC会合が最後の投票機会となった。後任についてはトランプ政権が指名する予定だが、現時点で候補者は発表されていない。また、CEA委員長の地位を保持(無給休暇)しており、FRB史上112年で初めて現職のホワイトハウス職員が理事を務める前例のない状況であった。

主要テーマ:関税の非インフレ論、積極的金融緩和、労働市場支援、成長促進政策

クリストファー・ウォラー理事
クリストファー・ウォラー理事(Christopher J. Waller)
ハト派(利下げ支持)
現在の職位:
・FRB理事(2020年〜)
・次期議長候補の一人だったが、ワーシュが指名された
任期:
・理事任期:2020年12月18日〜2030年1月31日
投票権:2026年(常任)- 1月28日0.25%利下げ支持で反対票

📋 クリストファー・ウォラー理事:略歴

  • 1959年:出生(現66歳)
  • 1982年:ワシントン州立大学卒業
  • 1987年:ワシントン州立大学で経済学博士号取得
  • 2009年〜2020年:セントルイス連銀調査局長
  • 1987年〜2009年:ノートルダム大学、ウィスコンシン大学マディソン校で教鞭
  • 2020年:トランプ大統領によりFRB理事に指名

🎯 政策スタンス:「実践的緩和派」

特徴:1月会合で0.25%利下げを支持し反対票。「FRBにはまだ利下げの余地がある」との見解。次期議長候補の一人だったが、1月30日にトランプ大統領がワーシュを指名したため、その可能性は消えた。

「FRBにはまだ金利を緩和する余地がある」

– 2025年12月講演

主要テーマ:FRB独立性、研究ベース政策、関税影響の一時性、データ主導の意思決定

🏦 2026年FOMC投票権を持つ地区連銀総裁

地区連銀総裁は輪番制で投票権を行使します。ニューヨーク連銀総裁のみ常任投票権を持ちます。

ジョン・ウィリアムズ総裁
ジョン・ウィリアムズ総裁(John C. Williams)
中立的
現在の職位:
・ニューヨーク連銀総裁(2018年〜)
・FOMC副議長
投票権:2026年(常任)- 1月28日据え置き賛成

🎯 ジョン・ウィリアムズ総裁の政策スタンス:「穏健な実務家」

特徴:市場オペレーションの責任者として実践的アプローチ。長期的な金融安定と効果的な政策伝達を重視。

📊 2026年 輪番制投票メンバー

❤️ ベス・ハンマック総裁

Hammack-Beth-th
ベス・ハンマック総裁
クリーブランド連銀(2024年〜)
タカ派(慎重派)
1月28日据え置き賛成
政策示唆: インフレ改善への過度な楽観を戒め、やや引き締め的な政策を維持すべきと主張。追加利下げに慎重。

❤️ ローリー・ローガン総裁

Logan_Lorie
ローリー・ローガン総裁
ダラス連銀(2022年〜)
タカ派(利下げ慎重)
1月28日据え置き賛成
政策示唆: 追加利下げは過度に緩和的な政策領域に入るリスクがあると警告。コアサービスインフレの根強さを懸念。

💚 アンナ・ポールソン総裁

Anna-Paulson
アンナ・ポールソン総裁
フィラデルフィア連銀(2024年〜)
ハト派寄り
1月28日据え置き賛成
政策示唆: インフレ懸念を表明しつつも、4名の新投票メンバーの中では最もハト派寄りと見られる。

🤝 ニール・カシュカリ総裁

Neel-kashkari
ニール・カシュカリ総裁
ミネアポリス連銀(2016年〜)
中立的(タカ派寄り)
1月28日据え置き賛成
政策示唆: 経済の底堅さを理由に追加利下げに慎重な姿勢。新投票メンバー全員が1月会合で据え置きを支持。

📊 その他の地区連銀総裁(2026年投票権なし)- 参考

スーザン・コリンズ総裁
スーザン・コリンズ総裁
ボストン連銀(2022年〜)
中立的(タカ派寄り)
2026年投票権なし

政策示唆: 追加利下げのハードルは「比較的高い」、現状維持が「しばらくの間」適切との見解。

オースタン・グールズビー総裁
オースタン・グールズビー総裁
シカゴ連銀(2023年〜)
ハト派(中長期では利下げ支持)
2026年投票権なし

政策示唆: 12月会合では現状維持を支持して反対票。しかし2026年には同僚より多くの利下げを予想すると述べている。

アルベルト・ムサレム総裁
アルベルト・ムサレム総裁
セントルイス連銀(2023年〜)
タカ派(利下げ余地限定的)
2026年投票権なし

政策示唆: 「追加緩和の余地は限定的」との見解。慎重なアプローチを支持。

ジェフリー・シュミッド総裁
ジェフリー・シュミッド総裁
カンザスシティ連銀(2023年〜)
タカ派(最もタカ派)
2026年投票権なし

政策示唆: インフレは依然として高すぎ、政策はわずかに引き締め的にすぎないとの見解。10月・12月ともに利下げに反対票。

ラファエル・ボスティック総裁
アトランタ連銀(2017年〜2026年2月28日)
中立的
2月28日退任予定 – 後任選定中

退任情報: 2025年11月12日に退任を発表。2026年2月28日で任期満了。史上初のアフリカ系アメリカ人かつ公然と同性愛者である地区連銀総裁として8年半務めた。後任が決まるまでシェリル・ベナブル第一副総裁が臨時総裁を務める予定。

📊 2026年1月:FOMC最新動向と今後の展望

🎯 1月28日FOMC会合結果(最新確定)

決定事項:

  • 金利据え置き:据え置き決定(投票10対2)- 3回連続利下げ後初の据え置き
  • 現行金利水準:3.50%-3.75%
  • 反対票:
    • ミラン理事:0.25%利下げ支持で反対(4回連続反対)
    • ウォラー理事:0.25%利下げ支持で反対
  • 新投票メンバー:4名全員(ハンマック、ローガン、ポールソン、カシュカリ)が据え置き支持
  • 声明文の変更:経済成長の評価を上方修正、雇用リスクへの懸念を緩和

パウエル議長の重要発言(1月28日):

  • 「米国経済は2026年に入っても堅固な基盤の上にある」
  • 「3回の利下げの後、我々はデータに語らせる良い位置にいる」
  • 「政策が大幅に引き締め的だとはデータからは言い難い」
  • 「利上げは誰のベースケースにもない」
  • 「関税インフレは2026年半ばにピークを迎える見込み」
出典:FRB公式声明(注1)

📢 次期FRB議長指名(1月30日)

指名候補:ケビン・ワーシュ(Kevin Warsh)

  • 経歴:元FRB理事(2006-2011年)、2008年金融危機時にFRBに在籍
  • 現職:スタンフォード大学フーバー研究所フェロー、ドゥケーヌ・ファミリー・オフィスのパートナー
  • 年齢:55歳
  • 政策傾向:過去はタカ派だったが、最近は利下げ支持に転換。FRBの「レジームチェンジ」を主張
  • 上院承認:必要。ティリス上院議員がパウエル議長への捜査が解決するまで反対を表明
出典:CNBC報道(注2)

🎯 現在の勢力バランス(2026年1月31日時点)

緩和派(2名):

  • ミラン理事(本日任期満了)
  • ウォラー理事

穏健派・据え置き支持(多数):

  • パウエル議長
  • ジェファーソン副議長
  • ボウマン監督担当副議長
  • クック理事
  • バー理事
  • ウィリアムズ総裁(NY)
2026年投票メンバー(タカ派寄り):

  • ハンマック総裁(クリーブランド)
  • ローガン総裁(ダラス)
  • カシュカリ総裁(ミネアポリス)
  • ポールソン総裁(フィラデルフィア・ハト派寄り)

その他タカ派(2026年投票権なし):

  • シュミッド総裁(カンザスシティ)
  • コリンズ総裁(ボストン)
  • ムサレム総裁(セントルイス)

📈 3月17-18日FOMC会合の展望

市場予想(CME FedWatch):

  • 現状維持確率:約60%
  • 利下げ確率:約40%

主要な判断材料:

  • 1月・2月雇用統計
  • インフレデータ(CPI・PCE)
  • 関税政策の影響評価
  • 新議長指名の上院承認プロセス

注目ポイント:

  • ミラン理事退任後のFOMC投票構成
  • 経済予測・ドットプロット更新(3月会合で発表)
  • クック理事訴訟の最高裁判決前最後の通常会合

📈 2026年の政策焦点

議長交代:5月15日にパウエル議長任期満了。ケビン・ワーシュが次期議長に指名されたが、上院承認が必要。パウエル議長が理事として残留するかは未定。(注3)

ミラン理事任期満了:本日1月31日。後任はトランプ政権が指名予定。

クック理事訴訟:1月21日最高裁口頭弁論実施済み、6月判決予定。FRB独立性の歴史的テストケース。保守派判事も含め懐疑的な反応。(注4)

ボスティック総裁退任:2月28日アトランタ連銀総裁退任。後任選定中。

政策軌道:12月ドットプロットは2026年に1回、2027年に1回の利下げを示唆。市場は1-2回程度の利下げを織り込み。(注5)

バランスシート:短期国債購入(月400億ドル)を継続中。準備金管理目的で量的緩和ではない。

💡 投資家向け総括

政策予測のキーポイント:

  • 1月会合結果:金利据え置き(10対2)、金利3.50%-3.75%で維持。ミラン・ウォラー理事が利下げ支持で反対。
  • 次期議長指名:ケビン・ワーシュが指名。上院承認プロセスが焦点。
  • 本日ミラン理事退任:積極的ハト派が退任、FOMC内の利下げ圧力が弱まる可能性。
  • クック理事訴訟:最高裁口頭弁論で保守派も懐疑的。クック理事は職務継続の見込み。
  • 新投票メンバー:4名全員が1月会合で据え置き支持、タカ派寄り構成に。
  • パウエル議長の見解:「経済は堅調」「政策は適切」「利上げはベースケースにない」。
  • 12月雇用統計:非農業部門雇用者数+50,000人、失業率4.4%に低下。
  • インフレ見通し:関税インフレは2026年半ばにピークの見込み。

注目すべき今後の日程:

  • 2月6日:1月雇用統計発表
  • 2月28日:ボスティック・アトランタ連銀総裁退任
  • 3月17-18日:FOMC会議(経済予測・ドットプロット発表)
  • 4月28-29日:FOMC会議
  • 5月15日:パウエル議長任期満了
  • 6月:クック理事訴訟最高裁判決(予想)
  • 6月16-17日:FOMC会議(経済予測・ドットプロット発表)

投資戦略への示唆:

  • 3月会合も現状維持が基本シナリオ、市場のボラティリティは限定的か
  • 2026年前半は政策金利横ばいが続く可能性が高い
  • 新議長就任後(6月以降)に政策方針転換の可能性
  • FOMC内の意見対立は縮小傾向、コンセンサス形成が容易に
  • インフレと労働市場のバランスが引き続き政策判断の鍵
  • クック理事訴訟の判決はFRB独立性に関する重要な先例となる
📚 情報源:

その他参照:各地区連銀発表資料、主要メンバーの公開スピーチ、金融メディア報道を総合的に分析。
⚠️ 免責事項:本記事は情報提供目的であり、投資助言ではありません。政策スタンス分析は過去の発言傾向に基づく推定であり、将来の政策決定を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

Posted by 南 一矢