VTI/VOO/VOOG/VOOV:SP500連動バンガードETFを比較

インデックス,米国ETF






【徹底比較】VTI, VOO, VOOG, VOOV – あなたに最適なバンガード米国株ETFは?

VTIとVOO、VOOG、VOOV(いずれも米国株に投資するバンガードETF)のデータを比較し、情報を整理してみます。

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や指標(経費率・銘柄数・純資産など)、スタイル特性の違いを中心に紹介します。数値は主に2025年12月31日時点の公式ファクトシートを基準にし、配当利回りは2026年1月29日終値時点の集計値(TTM)も併記します(変動します)。

【徹底比較】VTI, VOO, VOOG, VOOV – あなたに最適なバンガード米国株ETFは?

米国株投資の王道といえば、バンガード社が提供する低コストなETF群です。中でもVTI、VOO、VOOG、VOOVは特に人気が高く、多くの投資家のポートフォリオの中核を成しています。しかし、それぞれがどのような特徴を持ち、どう違うのかを「数字」と「構造」で理解しておくと、迷いが減ります。この記事では、これら4つのETFの関係性を整理し、目的に合った一本(または組み合わせ)を選ぶための視点をまとめます。

4つのETFの基本関係

  • VTI(米国市場全体): 米国の大型・中型・小型株まで幅広く投資。
  • VOO(主要500社): 米国の代表的な大型株(S&P500)に投資。大型株比率が高いため、VTIと値動きが近くなる局面が多い。
  • VOOG(成長株): VOOの中から、成長性が高い(グロース)銘柄群に寄せる。
  • VOOV(割安株): VOOの中から、割安(バリュー)銘柄群に寄せる。

コア資産の選択肢:VTI vs VOO

ポートフォリオの「核」となるコア資産として、まず比較されるのがVTIとVOOです。どちらも経費率は0.03%と低く、長期保有と相性が良い設計です。

【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETF

米国に上場する幅広い株式(大型・中型・小型株)に、これ一本で投資できる「市場まるごと型」のETFです。

項目 詳細
正式名称 Vanguard Total Stock Market Index Fund ETF
連動指数 CRSP US Total Market Index[1]
経費率 0.03%(2025-12-31時点)[1]
構成銘柄数 3,512銘柄(2025-12-31時点)[1]
純資産総額 約5,709億ドル(ETFの純資産、2025-12-31時点)[1]
配当利回り(TTM) 約1.10%(2026-01-29終値時点の集計値)[1]
年初来リターン +2.44%(2025年年初来、2025-12-31時点)[1]
上位構成銘柄 Apple, Microsoft, NVIDIA, Amazon.com, Alphabet, Meta Platforms など(2025-12-31時点)[1]

【VOO】バンガード・S&P 500 ETF

S&P500指数に連動し、米国の代表的な大型株を中心に保有します。投資対象はVTIより絞られますが、米国株の時価総額は大型株の比重が大きいため、結果的にVTIと似た値動きになりやすい設計です。[2]

項目 詳細
正式名称 Vanguard 500 Index Fund ETF
連動指数 S&P 500 Index[2]
経費率 0.03%(2025-12-31時点)[2]
構成銘柄数 504銘柄(2025-12-31時点)[2]
純資産総額 約8,391億ドル(ETFの純資産、2025-12-31時点)[2]
配当利回り(TTM) 約1.11%(2026-01-29終値時点の集計値)[2]
年初来リターン +2.65%(2025年年初来、2025-12-31時点)[2]
上位構成銘柄 Apple, Microsoft, NVIDIA, Amazon.com, Alphabet, Meta Platforms など(2025-12-31時点)[2]

投資スタイルの選択肢:VOOG vs VOOV

VOOを「グロース(成長)」と「バリュー(割安)」という2つのスタイルに分けたのが、VOOGとVOOVです。コア(VTI/VOO)に対して、ポートフォリオの性格を少し調整したいときに検討します。

【VOOG】バンガード・S&P 500 グロースETF

S&P500の中から、成長性が高い「グロース株」に寄せた指数に連動します。セクター配分はテクノロジー偏重になりやすく、相場局面によって強さも弱さも出やすいタイプです。

項目 詳細
正式名称 Vanguard S&P 500 Growth Index Fund ETF
連動指数 S&P 500 Growth Index[3]
経費率 0.07%(2025-12-31時点)[3]
構成銘柄数 140銘柄(2025-12-31時点)[3]
純資産総額 約325億ドル(ETFの純資産、2025-12-31時点)[3]
主要セクター比率 情報技術:約48.8%(2025-12-31時点)[3]

【VOOV】バンガード・S&P 500 バリューETF

S&P500の中から、ファンダメンタルズに対して株価が割安と判断される「バリュー株」に寄せた指数に連動します。一般に、グロースより配当が出やすい企業が増えやすい一方で、景気循環や金利環境の影響も受けやすい側面があります。

項目 詳細
正式名称 Vanguard S&P 500 Value Index Fund ETF
連動指数 S&P 500 Value Index[4]
経費率 0.07%(2025-12-31時点)[4]
構成銘柄数 444銘柄(2025-12-31時点)[4]
純資産総額 約126億ドル(ETFの純資産、2025-12-31時点)[4]
主要セクター傾向 金融・ヘルスケア・資本財などが相対的に厚くなりやすい構造(2025-12-31時点)[4]

4つのETFの徹底比較まとめ

項目 VTI VOO VOOG VOOV
投資対象 米国市場全体 米国大型株(S&P500) S&P500内の成長株 S&P500内の割安株
銘柄数 3,512(2025-12-31)[1] 504(2025-12-31)[2] 140(2025-12-31)[3] 444(2025-12-31)[4]
経費率 0.03%[1] 0.03%[2] 0.07%[3] 0.07%[4]
性格 超分散(市場全体) 大型株の王道 成長性重視(テック比率が高まりやすい) 割安性重視(景気・金利の影響も受けやすい)
主要セクターの特徴 幅広い(市場配分に近い)[1] 幅広い(大型株中心)[2] 情報技術が約49%(2025-12-31)[3] 金融などが厚くなりやすい(2025-12-31)[4]
配当利回り 約1.10%(TTM、2026-01-29)[1] 約1.11%(TTM、2026-01-29)[2] 一般に低めになりやすい(スタイル要因) 一般に高めになりやすい(スタイル要因)

📈 足元で意識したいポイント(2025-12-31時点)

上位構成銘柄は、VTI/VOOではApple、Microsoft、NVIDIAなどのメガテックが大きな比重を持っています。[1][2]

VOOGは情報技術の比率が約49%と高く、テクノロジー主導の局面では強さが出やすい一方、調整局面では値動きも大きくなりやすい設計です。[3]

選び方のポイント

  • VTIかVOOか?: 「米国市場をより広く(小型株まで)持ちたい」ならVTI。「大型株中心で十分」ならVOO。長期では大型株の寄与が大きく、結果として値動きが近づきやすい点は共通しています。[1][2]
  • グロースかバリューか?: 伸びる企業群に寄せたいならVOOG、割安・配当寄りに寄せたいならVOOV。どちらが優位かは相場環境で入れ替わるため、コアはVTI/VOOで固めつつ、サテライトとしてVOOG/VOOVを少量加える使い方も相性が良いです。
  • 経費率の水準感: VTI/VOO(0.03%)は超低コスト、VOOG/VOOV(0.07%)もスタイル特化としては低コスト帯です。コストは確実に効く要素なので、比較軸として押さえておく価値があります。[1][2][3][4]

⚠️ 集中リスク(スタイルETFの注意点)

VOOGはセクター配分がテクノロジー寄りになりやすく、相場のテーマが剥落した局面では影響を受けやすい構造です。VOOVもまた、バリュー優位の局面では追い風になりやすい一方、景気後退や信用不安などの局面では相対的に重くなることがあります。スタイルETFは「長所と短所がはっきり出る」道具なので、比率の置き方(コア/サテライト)を意識すると扱いやすくなります。


免責事項:本記事は情報提供のみを目的とし、特定商品の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

ミニ解説:「純資産総額」や「銘柄数」は公式ファクトシートで揃えると比較がブレにくくなります。一方「配当利回り」は計算方法や時点で数値が動きやすいので、比較の参考に留め、最終確認は公式・信頼できるデータベンダーで行うのが安全です。

【注】(出典リンク)

  1. VTI主要データ(指数・経費率・銘柄数・純資産・年初来など、主に2025-12-31時点) → Vanguard公式ファクトシート(VTI / PDF)StockAnalysis(配当利回りTTM等、2026-01-29時点の表示)(確認日:2026-01-30) :contentReference[oaicite:0]{index=0}
  2. VOO主要データ(指数・経費率・銘柄数・純資産・年初来など、主に2025-12-31時点) → Vanguard公式ファクトシート(VOO / PDF)StockAnalysis(配当利回りTTM等、2026-01-29時点の表示)(確認日:2026-01-30) :contentReference[oaicite:1]{index=1}
  3. VOOG主要データ(指数・経費率・銘柄数・純資産・セクターなど、2025-12-31時点) → Vanguard公式ファクトシート(VOOG / PDF)(確認日:2026-01-30) :contentReference[oaicite:2]{index=2}
  4. VOOV主要データ(指数・経費率・銘柄数・純資産・セクターなど、2025-12-31時点) → Vanguard公式ファクトシート(VOOV / PDF)(確認日:2026-01-30) :contentReference[oaicite:3]{index=3}


株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。



配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高くなることがあります)

VTIの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.37% 3.67 8.3% 268 25.9%
2023 1.59% 3.39 7.3% 212.9 3.6%
2022 1.54% 3.16 8.6% 205.5 -7.1%
2021 1.32% 2.91 5.8% 221.1 35.3%
2020 1.68% 2.75 -4.8% 163.4 9.9%
2019 1.94% 2.89 11.6% 148.7 5.3%
2018 1.83% 2.59 11.2% 141.2 12.2%
2017 1.85% 2.33 6.4% 125.9 17.4%
2016 2.04% 2.19 7.4% 107.2 0.7%
2015 1.92% 2.04 9.7% 106.5 6.4%
2014 1.86% 1.86 12.7% 100.1 17.6%
2013 1.94% 1.65 7.1% 85.1 20.2%
2012 2.18% 1.54 26.2% 70.8 8.3%
2011 1.87% 1.22 8.9% 65.4 12.2%
2010 1.92% 1.12 3.7% 58.3 22.2%
2009 2.26% 1.08 -12.9% 47.7 -21.5%
2008 2.04% 1.24 60.8

VOOの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.34% 6.68 5.4% 497.7 26.7%
2023 1.61% 6.34 6.9% 392.8 4.5%
2022 1.58% 5.93 9.4% 376 -4.1%
2021 1.38% 5.42 2.7% 392 32.8%
2020 1.79% 5.28 -4.9% 295.2 10.4%
2019 2.08% 5.55 17.8% 267.4 6.1%
2018 1.87% 4.71 8.3% 252.1 12.1%
2017 1.94% 4.35 5.6% 224.8 17%
2016 2.14% 4.12 5.1% 192.2 1.7%
2015 2.07% 3.92 13.3% 189 6.7%
2014 1.95% 3.46 12% 177.1 17.5%
2013 2.05% 3.09 9.2% 150.7 19.2%
2012 2.24% 2.83 19.9% 126.4 8.9%
2011 2.03% 2.36 120.6% 116.1 6.5%
2010 0.98% 1.07 109

VOOGの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 0.55% 1.78 -41.3% 323.9 33.4%
2023 1.25% 3.03 55.4% 242.8 1.2%
2022 0.81% 1.95 21.9% 240 -8.6%
2021 0.61% 1.6 -20.4% 262.6 36.9%
2020 1.05% 2.01 -7.8% 191.8 20.9%
2019 1.37% 2.18 21.8% 158.7 8.2%
2018 1.22% 1.79 -0.6% 146.7 18%
2017 1.45% 1.8 13.9% 124.3 18.4%
2016 1.5% 1.58 -1.2% 105 2%
2015 1.55% 1.6 27% 102.9 10.4%
2014 1.35% 1.26 -1.6% 93.2 19.8%
2013 1.65% 1.28 8.5% 77.8 17.2%
2012 1.78% 1.18 24.2% 66.4 10.7%
2011 1.58% 0.95 352.4% 60 7.7%
2010 0.38% 0.21 55.7

VOOVの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 2.13% 3.85 37% 181 19.4%
2023 1.85% 2.81 -7.3% 151.6 7.1%
2022 2.14% 3.03 8.2% 141.6 0.4%
2021 1.98% 2.8 -7.3% 141.1 27.1%
2020 2.72% 3.02 15.7% 111 -1.3%
2019 2.32% 2.61 2% 112.5 4%
2018 2.37% 2.56 10.8% 108.2 5.8%
2017 2.26% 2.31 6.9% 102.3 14.9%
2016 2.43% 2.16 8% 89 1.1%
2015 2.27% 2 13.6% 88 3%
2014 2.06% 1.76 10.7% 85.4 15.4%
2013 2.15% 1.59 17.8% 74 21.9%
2012 2.22% 1.35 25% 60.7 7.1%
2011 1.9% 1.08 184.2% 56.7 5.6%
2010 0.71% 0.38 53.7


ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率はチャールズシュワブ、組入れ上位10銘柄はフィディリティのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢