HDV構成銘柄一覧(高配当ETF)

インデックス,高配当ETF

【HDV】の構成銘柄を一覧してみます。

このページではNISA等の積立や運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)、株価チャート、配当金、配当利回り、ポートフォリオ等のデータを詳細に紹介してみましょう

*注意:投資判断は自己責任なので、銘柄(株や投信)の売買の結果について、本サイトは一切の責任を負うことはできません。

【HDVを徹底解説】配当だけじゃない!"質"で選ぶ高配当ETF VYM・SPYDとの違いは?

米国の高配当ETFの中でも、HDV (iシェアーズ コア 高配当株ETF) は、単に利回りが高いだけでなく、投資先の「質」を重視する、ディフェンシブな性格で人気のETFです。

市場全体が不安定な局面で強さを発揮することが期待される一方、そのユニークな戦略ゆえの注意点も存在します。

この記事では、HDVの核心である「銘柄選定の基準」から、代表的な高配当ETFであるVYMやSPYDとの明確な違い、そして投資する上でのメリットとリスクまでを徹底的に解説します。

【HDV】iシェアーズ コア 高配当株 ETFの概要

HDVは、米国の高配当株の中でも、特に「財務健全性が高く、持続的に配当を支払う能力がある」と判断された、質の高い(クオリティ)企業に集中投資するETFです。安定感を重視する投資家に向いています。

  • 連動指数: モーニングスター配当フォーカス指数 (Morningstar Dividend Yield Focus Index)
  • 配当利回り(目安): 約3.7%
  • 経費率: 0.08%
  • 構成銘柄数: 約75銘柄
  • 出典: iシェアーズ公式サイト (BlackRock)

HDVの核心:財務健全性を重視する「クオリティ・スクリーン」

HDVが他の高配当ETFと一線を画すのは、その銘柄選定基準にあります。連動する指数は、以下のステップで厳格なフィルタリング(クオリティ・スクリーン)を行っています。

  1. 米国株の中から、配当利回りが高い銘柄群を選び出す。
  2. その中から、企業のファンダメンタルズを分析し、「財務状態が健全でない」と判断された企業を除外する。
  3. さらに、事業に強力な競争優位性(経済的な堀=ワイドモート)があり、今後も安定して配当を支払い続けられると評価された企業だけを選び抜く。

この厳格なプロセスを経るため、ポートフォリオは必然的に、生活必需品、ヘルスケア、エネルギー、通信といった、景気の影響を受けにくいディフェンシブなセクターの優良企業が多くを占めることになります。

VYM・SPYDとの戦略比較

HDVの立ち位置を理解するために、他の人気ETFとの戦略の違いを見てみましょう。

3つのETFの思想

  • HDV: 「企業の質」を最優先。財務が健全で、不況に強いポートフォリオを目指す。
  • VYM: 「分散とバランス」を重視。幅広い銘柄に投資し、配当と株価成長の両方を狙う。
  • SPYD: 「利回りの高さ」を最優先。とにかく高いインカムを追求するが、景気敏感セクターに偏りやすい。

HDVに投資するメリットと注意点

メリット

  • 財務優良企業への厳選投資: 倒産リスクが低く、安定した配当が期待できる質の高い企業に投資できる安心感があります。
  • ディフェンシブな値動き: 不況や市場全体の下落局面で、S&P500などに比べて下落率が穏やかになることが期待されます。
  • 経費率が0.08%と非常に低い: 質の高いスクリーニングを行いながらも、コストが低く抑えられています。

注意点・リスク

  • 上昇相場に乗り遅れる可能性: 市場全体が大きく上昇する強気相場では、成長性の高いハイテク株などを多く含むVYMやS&P500にパフォーマンスで劣後する可能性があります。
  • セクターの偏り: エネルギーセクターなど、特定のセクターへの集中度が高くなることがあり、そのセクターの動向に影響を受けやすくなります。
  • 金利上昇への影響: 他の高配当株と同様、金利が上昇する局面では、より安全な債券に資金が流れるため、株価が売られやすい傾向があります。

結論:HDVはどのような投資家に向いているか?

HDVは、「高い配当利回り」と同時に「ポートフォリオの安定性・守りの固さ」を重視する投資家にとって、非常に優れた選択肢です。

「景気後退に備えたい」「大きな価格変動を避けつつ、安定したインカムを得たい」といった、ディフェンシブな運用を心掛けたい場合に、ポートフォリオの核の一つとして検討する価値があるでしょう。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイで変動をフォロー。




配当金(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 3.94% 4.09 -8.1% 103.7 -0.7%
2023 4.26% 4.45 20.6% 104.4 2.5%
2022 3.58% 3.69 5.4% 103.2 7.6%
2021 3.65% 3.5 -1.4% 95.8 13.8%
2020 4.21% 3.55 11.3% 84.2 -9.7%
2019 3.42% 3.19 3.9% 93.3 6.4%
2018 3.5% 3.07 4.8% 87.7 3.5%
2017 3.46% 2.93 9.7% 84.8 7%
2016 3.37% 2.67 -6.6% 79.2 5.9%
2015 3.82% 2.86 17.7% 74.8 1.5%
2014 3.3% 2.43 10.5% 73.7 10.2%
2013 3.29% 2.2 5.8% 66.9 14.3%
2012 3.56% 2.08 160% 58.5 12.8%
2011 1.54% 0.8 51.8


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する会社の規模別比率、セクター別比率、構成銘柄一覧(配当利回り&配当性向)
(*ファンドのデータはブラックロック「HDV」ページを参照。日足でデータの変動を更新)

Posted by 南 一矢