IWM・VTWOを比較:ラッセル2000連動ETFの株価&配当

インデックス,米国ETF

【徹底比較】IWM vs VTWO – 米国小型株ETF、本当に選ぶべきはどっち?

【最新更新】 2025年8月時点の公表データを反映。経費率・AUM・設定日などを見直し、注で出典リンクを付与しました。

ラッセル2000(米国の小型株約2,000銘柄で構成)に連動するETFを比較します。[5]

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動インデックス等)やコスト、分配、ポートフォリオの要点を整理します。

【徹底比較】IWM vs VTWO – 米国小型株ETF、本当に選ぶべきはどっち?

米国経済のダイナミズムを映しやすい「小型株」への投資は、ポートフォリオに成長性を加える有力な手段です。その代表指数が「ラッセル2000」で、連動ETFの二大定番が iシェアーズの IWMバンガードの VTWO。同じ指数でも、投資家の用途によって“最適解”は変わります。ここでは両者の違いと選び方を明確にします。

そもそも「ラッセル2000指数」とは?

ラッセル2000は、ラッセル3000のうち時価総額で下位の2,000銘柄から成る小型株指数です。米景気に敏感で先行指標としても注目されます。[5]

【IWM】iシェアーズ・ラッセル2000 ETF

コンセプト:元祖にして王者。圧倒的な流動性が魅力

2000年設定の“元祖”ラッセル2000 ETF。日々の出来高・先物/オプション連携など流動性は群を抜き、短期売買や戦術的な活用に向きます。経費率は後発のVTWOより高めです。[1]

項目 詳細
正式名称 iShares Russell 2000 ETF
運用会社 ブラックロック(iShares)
経費率 0.19% (iShares公表)[1]
純資産総額(AUM) 660億ドル(2025/8/27時点の近傍データ)[3]
配当利回り おおむね1%前後(TTM・変動あり/最新はDistributions参照)
設定日 2000年5月(公的情報)[4]

【VTWO】バンガード・ラッセル2000 ETF

コンセプト:低コストが武器。長期投資家のための対抗馬

2010年設定の後発ながら、経費率の低さでコア運用に強み。指数連動の中身はIWMと実質同等で、バイ&ホールドで効きやすい選択肢です。[2]

項目 詳細
正式名称 Vanguard Russell 2000 ETF
運用会社 バンガード(Vanguard)
経費率 0.07% (公表)[2]
純資産総額(AUM) 131億ドル (掲載時点)[2]
配当利回り おおむね1%台前半(TTM・変動あり/同ページ参照)[2]
設定日 2010年9月20日[2]

※AUM・利回りなどは日々変動します。必ず最新の「Overview」「Distributions」等をご確認ください。

【結論】IWM vs VTWO 直接対決!どちらを選ぶべきか?

指数・構成の「中身」は事実上同じ。そのうえで、判断軸はコスト vs 流動性です。

比較項目 IWM(iShares) VTWO(Vanguard)
経費率 0.19%[1] 0.07%[2]
流動性(取引量・デリバティブ連携) 圧倒的に高い 十分だがIWMに劣る
純資産総額 大型(約660億ドル)[3] 約131億ドル[2]
配当利回り(TTM) 概ね1%前後 概ね1%台前半[2]
最適な投資家像 短期トレーダー、機関投資家、オプション活用 コスト重視の長期投資家(バイ&ホールド)

結論:長期で積み立てるならVTWOの低コストが効きやすい。一方、頻繁な売買・裁定・オプションなど戦術的運用なら、IWMの流動性が有利です。

小型株投資の主なリスク

  • ボラティリティが高い: 市場下落時に振れ幅が大きくなりやすい。
  • 景気敏感: 国内景気悪化の影響を受けやすい。
  • 金利上昇の逆風: 調達コスト増で収益圧迫になりやすい。

【出典・情報源】

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

IWMの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.2% 2.53 -6.3% 211.1 15.8%
2023 1.48% 2.7 5.5% 182.3 -2.6%
2022 1.37% 2.56 24.3% 187.1 -16%
2021 0.92% 2.06 2% 222.8 47.1%
2020 1.33% 2.02 -2.4% 151.5 -1.5%
2019 1.35% 2.07 11.3% 153.8 -2.7%
2018 1.18% 1.86 -1.6% 158.1 11.7%
2017 1.34% 1.89 2.7% 141.5 21.5%
2016 1.58% 1.84 7.6% 116.5 -2.8%
2015 1.43% 1.71 14.8% 119.8 4.7%
2014 1.3% 1.49 6.4% 114.4 14.2%
2013 1.4% 1.4 -16.2% 100.2 24.5%
2012 2.07% 1.67 67% 80.5 4.5%
2011 1.3% 1 14.9% 77 14.4%
2010 1.29% 0.87 22.5% 67.3 28.9%
2009 1.36% 0.71 -17.4% 52.2 -20.2%
2008 1.31% 0.86 65.4

VTWOの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.27% 1.08 -7.7% 85.3 15.7%
2023 1.59% 1.17 14.7% 73.7 -2.4%
2022 1.35% 1.02 -11.3% 75.5 -16.1%
2021 1.28% 1.15 -19.6% 90 47.3%
2020 2.34% 1.43 -20.1% 61.1 -1.1%
2019 2.9% 1.79 19.3% 61.8 -2.7%
2018 2.36% 1.5 5.6% 63.5 11.8%
2017 2.5% 1.42 5.2% 56.8 21.6%
2016 2.89% 1.35 22.7% 46.7 -2.7%
2015 2.29% 1.1 2.8% 48 4.8%
2014 2.34% 1.07 12.6% 45.8 14.5%
2013 2.38% 0.95 -8.7% 40 24.6%
2012 3.24% 1.04 96.2% 32.1 5.2%
2011 1.74% 0.53 140.9% 30.5 6.6%
2010 0.77% 0.22 28.6


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、セクター別比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢