F:フォードモーターの配当推移
フォードモーター(Ford Motor Company)の配当利回りと株価をチャート(直近90日間)で見てみます。
権利落ち日や配当性向(1株配当÷EPS、EPS比で配当を払い過ぎていないかを見る指標)等も確認します。
配当利回りと株価の推移:3ヶ月チャート
【2026年5月更新】 2025年通期決算、2026年第1四半期決算、2026年第2四半期の定期配当、2026年通期ガイダンスを反映しました。2025年通期は売上高1,872.67億ドル、純損失81.82億ドル、調整EBIT68億ドル、営業CF212.82億ドル、調整フリーCF35.13億ドルでした。2026年第1四半期は売上高433億ドル、純利益25億ドル、調整EBIT35億ドル、調整EPS0.66ドルでした。[1][2]
年間利回り、配当成長率、配当性向、EPS等
年平均の配当利回りや配当成長率、配当性向、年間の一株配当、平均株価、通年EPSの推移を確認します。Fordは定期配当と補足配当(Supplemental Dividend)が混在するため、配当利回りを見る際は、まず定期配当を基準にし、補足配当は上振れ要因として分けて考えるのが実務的です。[3]
| 年 | 配当 | 平均株価 | 年EPS (GAAP) |
調整EPS | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均利回り | 成長率 | 配当性向 | 定期配当 | 補足配当含む年計 | ||||
| 2026E | 約4.93% (5月8日) |
0% | — | 0.60 (現行年率) |
0.60 (現行年率) |
12.18 (5月8日) |
— | — |
| 2025 | 約6.4% (概算) |
補足配当込みで増加 | GAAP赤字のため 算定困難 調整EPS比 約69% |
0.60 | 0.75 (補足0.15含む) |
約11.7 | -2.06 | 1.09 |
| 2024 | 約6.7% | 補足配当込みで増加 | 約53% | 0.60 | 0.78 (補足0.18含む) |
11.6 | 1.46 | 1.84 |
| 2023 | 8.94% | -12% | 102% | 0.60 | 0.72 | 12.3 | 1.08 | 2.01 |
| 2022 | 3.36% | 400% | GAAP赤字のため算定困難 | 0.50 | 0.50 | 14.9 | -0.49 | — |
| 2021 | 0.70% | -33% | 2% | 0.10 | 0.10 | 14.2 | 4.45 | — |
| 2020 | 2.14% | -75% | GAAP赤字のため算定困難 | 0.15 | 0.15 | 7.0 | -0.32 | — |
| 2019 | 6.52% | -18% | 実質的な評価困難 | 0.60 | 0.60 | 9.2 | 0.01 | — |
| 2018 | 7.02% | 12% | 79% | 0.60 | 0.73 | 10.4 | 0.92 | — |
| 2017 | 5.51% | -24% | 34% | 0.60 | 0.65 | 11.8 | 1.93 | — |
| 2016 | 6.75% | 42% | 74% | 0.60 | 0.85 | 12.6 | 1.15 | — |
| 2015 | 4.00% | 20% | 33% | 0.60 | 0.60 | 15.0 | 1.84 | — |
| 2014 | 3.14% | 25% | 161% | 0.50 | 0.50 | 15.9 | 0.31 | — |
| 2013 | 2.61% | 100% | 14% | 0.40 | 0.40 | 15.3 | 2.94 | — |
| 2012 | 1.82% | — | 14% | 0.20 | 0.20 | 11.0 | 1.41 | — |
※2025年の平均利回りは、補足配当を含む年計0.75ドルを平均株価約11.7ドルで割った概算です。定期配当だけで見ると2025年の年率配当は0.60ドル、2026年5月8日時点の株価12.18ドルに対する定期配当利回りは約4.93%です。補足配当は毎年保証されるものではないため、配当投資では定期配当と補足配当を分けて見る必要があります。[3][4]
Ford Motor Company (F)の配当と財務分析:EV転換期の株主還元
変動する配当の実績と2026年の状況
Ford Motor Company(F)の配当実績は、自動車産業の景気循環性と、電動化・ソフトウェア化へ向けた投資負担の波を受けやすい点が特徴です。金融危機期の減配・停止、再建後の再開、パンデミック期の調整といった局面を経て、現在は「定期配当を維持しつつ、投資・景気・コスト環境に応じて柔軟に株主還元を設計する」色合いが強くなっています。
2025年通期決算では、売上高が過去最高の1,872.67億ドルとなった一方、特別項目の影響で純損失は81.82億ドル、GAAP希薄化後EPSはマイナス2.06ドルとなりました。調整EBITは68億ドル、調整EPSは1.09ドル、営業キャッシュフローは212.82億ドル、調整フリーキャッシュフローは35.13億ドルです。[1]
2026年第1四半期では、売上高433億ドル、純利益25億ドル、調整EBIT35億ドル、調整EPS0.66ドルを計上しました。営業キャッシュフローは13億ドル、調整フリーキャッシュフローはマイナス19億ドルでした。第1四半期の利益には、2025年3月から2026年2月に支払った関税に関連する13億ドルの一時的なIEEPA関税ベネフィットが含まれています。[2]
配当の現状(2026年5月時点):会社は2026年第2四半期の定期配当として、1株あたり0.15ドルを宣言しました。支払日は2026年6月1日、基準日は2026年5月12日です。これを年率換算すると0.60ドルで、2026年5月8日時点の株価12.18ドルに対する利回りは約4.93%です。[3][4]
配当成長率と政策の推移(2026年更新)
Fordの配当政策は、景気サイクルと資本配分の優先順位によって変動しやすい性質を持っています:
- 2008〜2011年:深刻な財務危機を背景に配当を完全停止
- 2012〜2016年:財務回復に伴う段階的な配当の再開と拡大
- 2017〜2019年:競争環境や投資負担をにらみつつ、配当は抑制的に推移
- 2020〜2021年:パンデミック対応と投資優先で大幅減配
- 2022年以降:需要回復に伴い、定期配当を0.15ドルへ正常化
- 2025年:定期配当0.60ドルに加え、補足配当0.15ドルを実施
- 2026年:第1四半期・第2四半期ともに定期配当0.15ドルを維持
補足:補足配当(Supplemental Dividend)の存在。Fordは、定期配当とは別に、状況に応じて補足配当を実施することがあります。2024年には定期配当に加えて補足配当0.18ドルが宣言され、2025年にも補足配当0.15ドルが実施されました。こうした補足配当は毎年の恒例ではないため、利回りや配当成長率を見るときは「定期配当」と「一時的な追加還元」を分けて捉えるのが安全です。[3]
配当性向と持続可能性(2026年分析更新)
配当性向(1株配当÷EPS)は、Fordの場合、EPSの振れを受けて大きく変動します。2025年はGAAP EPSがマイナス2.06ドルだったため、GAAP EPSベースの配当性向は意味を持ちにくくなります。一方、調整EPS1.09ドルに対して、補足配当込みの年間配当0.75ドルを比べると、配当性向は約69%です。定期配当0.60ドルだけなら、調整EPS比で約55%となります。[1]
配当安全性を評価するうえでは、EPSよりもキャッシュフローを見るほうが実務的です。2025年通期の営業CFは212.82億ドル、調整フリーCFは35.13億ドルでした。年次報告書では、2025年の株主分配は30億ドルで、すべて定期配当と補足配当に帰属すると説明されています。[5] 定期配当の維持余力はありますが、調整フリーCF35億ドルに対する配当支払い30億ドルは余裕が大きいとは言い切れず、補足配当は景気・投資・コスト状況に左右されやすいと見たほうがよいでしょう。
財務パフォーマンスと成長見通し(2026年更新)
以下の表では、売上高、営業CF、純利益はM$(百万ドル)単位、営業CFマージンは%単位で表示しています。年次の財務データは、年次報告書(Form 10-K)等の公表資料をもとに整理しています。[5]
主要財務指標の推移
| 年度 | 売上高 | 営業CF | 同マージン | 純利益 | 調整EBIT | 調整EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 43,300 | 1,300 | 3.0 | 2,500 | 3,500 | 0.66 |
| 2025 | 187,267 | 21,282 | 11.4 | -8,182 | 6,800 | 1.09 |
| 2024 | 184,992 | 15,423 | 8.3 | 5,879 | 10,200 | 1.84 |
| 2023 | 176,191 | 14,918 | 8.5 | 4,347 | — | 2.01 |
| 2022 | 158,057 | 6,853 | 4.3 | -1,981 | — | — |
| 2021 | 136,341 | 15,787 | 11.6 | 17,937 | — | — |
| 2020 | 127,144 | 24,269 | 19.1 | -1,279 | — | — |
| 2019 | 155,900 | 17,639 | 11.3 | 47 | — | — |
| 2018 | 160,338 | 15,022 | 9.4 | 3,677 | — | — |
| 2017 | 156,776 | 18,096 | 11.5 | 7,731 | — | — |
| 2016 | 151,800 | 19,850 | 13.1 | 4,589 | — | — |
| 2015 | 149,558 | 16,226 | 10.8 | 7,373 | — | — |
| 2014 | 144,077 | 14,507 | 10.1 | 1,231 | — | — |
| 2013 | 146,917 | 10,444 | 7.1 | 11,953 | — | — |
| 2012 | 133,559 | 9,045 | 6.8 | 5,613 | — | — |
| 2011 | 135,605 | 9,784 | 7.2 | 20,213 | — | — |
| 2010 | 128,954 | 11,477 | 8.9 | 6,561 | — | — |
| 2009 | 116,283 | 15,477 | 13.3 | 2,717 | — | — |
| 2008 | 143,584 | -263 | -0.2 | -14,766 | — | — |
収益性と効率性の変動(関税・EV投資・品質費用の波を含む)
Fordは、景気循環の影響を受けやすい一方で、電動化・ソフトウェア・品質改善・商用サービスなどへの投資負担によって利益・キャッシュが揺れやすい会社です。そのため、同じ「配当」でも、安定配当株の見方をそのまま当てはめるより、「局面に応じてブレる前提」で評価するほうが合理的です。
2025年通期のポイント:売上高は過去最高の1,872.67億ドルに拡大しましたが、純損失は81.82億ドルでした。これは特別項目、EV関連の資産減損・プログラム中止費用、関連会社投資損失などの影響を受けています。一方、調整EBITは68億ドル、営業CFは212.82億ドルを確保しており、本業のキャッシュ創出は残っています。[1][5]
2026年第1四半期のポイント:Ford Blueは売上239億ドル、EBIT19億ドル、Ford Proは売上147億ドル、EBIT17億ドルと利益を稼ぎました。一方、Ford Model eはEBIT損失7.77億ドルで、EV事業は依然として赤字です。2026年通期ではFord ProのEBIT65億〜75億ドル、Ford BlueのEBIT45億〜50億ドル、Model eの損失40億〜45億ドルが見込まれています。[2]
変動するキャッシュフロー基盤(2026年Q1まで反映)
以下の表では、営業CF、調整フリーCF、資本支出、株主分配をM$(百万ドル)単位で表示しています。
| 年度 | 営業CF | 成長率 | 資本支出 | 調整フリーCF | 株主分配 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 1,300 | — | — | -1,900 | — |
| 2025 | 21,282 | 38 | 8,694 | 3,513 | 3,000 |
| 2024 | 15,423 | 3 | 8,590 | 6,672 | 3,500 |
| 2023 | 14,918 | 118 | 8,152 | 6,801 | 5,300 |
| 2022 | 6,853 | -57 | — | — | — |
| 2021 | 15,787 | -35 | — | — | — |
| 2020 | 24,269 | 38 | — | — | — |
| 2019 | 17,639 | 17 | — | — | — |
| 2018 | 15,022 | -17 | — | — | — |
| 2017 | 18,096 | -9 | — | — | — |
| 2016 | 19,850 | 22 | — | — | — |
| 2015 | 16,226 | 12 | — | — | — |
| 2014 | 14,507 | 39 | — | — | — |
| 2013 | 10,444 | 15 | — | — | — |
| 2012 | 9,045 | -8 | — | — | — |
| 2011 | 9,784 | -15 | — | — | — |
| 2010 | 11,477 | -26 | — | — | — |
| 2009 | 15,477 | — | — | — | — |
| 2008 | -263 | — | — | — | — |
キャッシュフロー分析のポイント:Fordの配当は、利益よりもキャッシュフローと投資計画に左右されやすい構造です。2025年の営業CFは212.82億ドルと大きく増えましたが、調整フリーCFは35.13億ドルで、株主分配30億ドルに対する余裕は厚すぎるとは言えません。2026年通期見通しでは、調整フリーCF50億〜60億ドル、資本支出95億〜105億ドルが見込まれており、配当維持は可能でも、補足配当の有無は業績と投資計画次第です。[2]
財務の健全性と資本構成(概観)
以下の表では、総資産、総負債、株主資本はM$(百万ドル)単位、自己資本率は%単位で表示しています。金融サービス(Ford Credit)を併せ持つため、製造業単体と比べて負債が大きく見えやすい点には注意が必要です。
| 年度 | 総資産 | 総負債 | 株主資本 | 自己資本率 | 負債比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 289,160 | 253,180 | 35,980 | 12 | 704 |
| 2024 | 285,196 | 240,338 | 44,858 | 16 | 536 |
| 2023 | 273,310 | 230,512 | 42,798 | 16 | 539 |
| 2022 | 255,884 | 212,717 | 43,167 | 17 | 493 |
| 2021 | 257,035 | 208,413 | 48,622 | 19 | 429 |
| 2020 | 267,261 | 236,450 | 30,690 | 11 | 770 |
| 2019 | 258,537 | 225,307 | 33,185 | 13 | 679 |
| 2018 | 256,540 | 220,474 | 35,932 | 14 | 614 |
| 2017 | 258,496 | 222,792 | 35,578 | 14 | 626 |
| 2016 | 237,951 | 208,668 | 29,170 | 12 | 715 |
| 2015 | 224,925 | 196,174 | 28,642 | 13 | 685 |
| 2014 | 208,615 | 183,808 | 24,438 | 12 | 752 |
| 2013 | 202,179 | 175,703 | 26,112 | 13 | 673 |
| 2012 | 189,406 | 173,095 | 15,947 | 8 | 1085 |
| 2011 | 178,348 | 163,277 | 15,028 | 8 | 1086 |
| 2010 | 164,687 | 165,329 | -673 | マイナス | — |
| 2009 | 192,040 | 199,822 | -7,820 | マイナス | — |
| 2008 | 218,298 | 232,825 | -15,722 | マイナス | — |
2025年末の総資産は2,891.60億ドル、総負債は2,531.80億ドル、総資本は359.80億ドルでした。自己資本率は約12%で、2024年の約16%から低下しています。これは2025年の純損失や株主分配の影響を受けています。[5]
ただし、FordはFord Creditを含むため、総負債が大きく見えるのは構造的な面もあります。2025年末の会社本体(Ford Creditを除く)長期債務は163.69億ドル、Ford Creditの長期債務は896.65億ドルです。配当安全性を見る際は、連結負債だけでなく、会社本体の現金、流動性、Ford Creditの資産と負債の性質を分けて確認する必要があります。[5]
まとめ:長期配当投資家にとってのFordとは?(2026年Q1反映)
Fordは、景気循環の大きい自動車産業のなかで、電動化・コネクテッド化・商用サービス化という構造転換を進める局面にあります。配当投資家の観点では、高い利回りが目に入りやすい一方で、配当は景気や投資局面によって調整され得る点が重要です。
同社の強みは以下の点にあります:
- 北米市場(ピックアップトラック・商用領域)での強いプレゼンス
- Ford Proの高い収益力(2025年通期EBIT68億ドル、2026年Q1 EBIT17億ドル)
- 2025年通期売上高が過去最高の1,872.67億ドルに到達
- 2026年Q1に純利益25億ドル、調整EBIT35億ドルを確保
- 2026年通期の調整EBIT見通しを85億〜105億ドルへ引き上げ
- 金融部門(Ford Credit)を含む事業構造による収益源の多様性
一方で、注意すべき点としては:
- 景気後退局面では配当が削減・停止された歴史がある
- 2025年はGAAP純損失81.82億ドルで、配当性向をEPSだけで評価しにくい
- EV事業(Ford Model e)は2025年通期で48億ドル、2026年Q1で7.77億ドルのEBIT損失
- 2026年通期でもModel eの損失は40億〜45億ドルが見込まれている
- 関税、アルミ価格、品質・保証費用、供給制約など外部要因で損益が揺れやすい
- 補足配当は毎年保証されず、定期配当とは分けて考える必要がある
投資家へのポイント:Fordは「安定配当」よりも、「転換期の中で配当と投資のバランスがどう変わるか」を読む銘柄です。2026年5月時点の定期配当利回りは約4.93%と高めですが、補足配当を含めた利回りは年によって大きく変動します。短期の利回りだけでなく、調整フリーCF、Ford Proの収益力、Ford Blueの採算、Model eの赤字縮小、関税・品質費用・資本支出をセットで確認するのが現実的です。
よくある質問(2026年Q1反映)
関税など外部コストの逆風下で、配当は安全ですか?
定期配当だけで見ると、2026年5月時点の年率配当は0.60ドルで、会社は2026年第2四半期も0.15ドルの定期配当を維持しています。2026年通期の調整フリーCF見通しは50億〜60億ドルであり、定期配当の維持余力はあります。一方で、2026年Q1の調整フリーCFはマイナス19億ドルで、Model eの赤字、資本支出、関税・商品価格の影響もあるため、補足配当まで毎年期待するのは慎重に見たほうがよいでしょう。[2]
補足配当(Supplemental Dividend)は毎年期待できますか?
補足配当は「余剰キャッシュの配分」の一形態であり、毎年の恒例とは限りません。2024年には補足配当0.18ドル、2025年には補足配当0.15ドルがありましたが、2026年5月時点で確認できるのは定期配当0.15ドルです。利回りを見るときは、まず定期配当0.60ドルをベースに置き、補足配当は上振れ要因として扱うほうがブレを抑えられます。[3]
直近(2026年Q1)の決算で重視すべき指標は?
配当分析の観点では、(1)調整EBIT、(2)調整フリーCF、(3)Ford ProとFord Blueの収益力、(4)Model eの損失、(5)資本支出、(6)定期配当の維持をセットで確認するのが有効です。2026年Q1は、調整EBIT35億ドルと利益面は強かった一方、調整フリーCFはマイナス19億ドルでした。したがって、四半期単体ではなく、通期見通しとキャッシュの季節性を合わせて見る必要があります。[2]
高い配当利回りの見え方に注意点はありますか?
Fordのように景気・投資局面で配当が調整され得る企業では、利回りが高い局面ほど「株価下落で利回りが見かけ上上がっている」可能性があります。2026年5月時点の定期配当利回りは約4.93%ですが、これは株価12.18ドルに対する年率配当0.60ドルの計算です。補足配当がない場合とある場合で利回りは大きく変わるため、利回り単体ではなく、調整フリーCF、投資負担、外部コスト、需要サイクルを合わせて判断するのが安全です。
※本記事は投資判断の参考として財務データを整理・分析したものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっては、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。
ミニ解説:Fordの配当は「定期配当(Regular)」と「補足配当(Supplemental)」を分けて見ることが重要です。2026年5月時点の定期配当は四半期0.15ドル、年率0.60ドルです。補足配当を含めると利回りが高く見える年がありますが、補足配当は毎年保証されません。まず定期配当の維持力を確認し、補足配当は余剰キャッシュが出た年の上振れ要因として扱うのが実務的です。
【注】(出典リンク)
- 2025年通期決算・売上高・純損失・調整EBIT・調整EPS・営業CF・調整FCF → 一次情報:Ford「Q4 and Full-Year 2025 Earnings Press Release」 → Ford Reports & Filings(確認日:2026-05-08) ↩
- 2026年第1四半期決算・通期ガイダンス・調整EBIT・調整FCF・Model e損失 → 一次情報:Ford「Q1 2026 Press Release」 → Ford「Five Things to Know About Ford’s First Quarter」(確認日:2026-05-08) ↩
- 2026年第2四半期配当・定期配当0.15ドル・支払日・基準日 → 一次情報:Ford「Second-Quarter 2026 Dividend」 → Ford Dividends(確認日:2026-05-08) ↩
- 株価・配当利回り計算 → 参考情報:Google Finance「F:NYSE」 → 補助:Macrotrends「Ford Stock Price History」(確認日:2026-05-08) ↩
- 2025年年次報告・バランスシート・営業CF・調整FCF・資本支出・株主分配 → 一次情報:Ford 2025 Annual Report / Form 10-K(SEC) → Ford Annual Reports(確認日:2026-05-08) ↩
変更箇所(今回)
- 更新時点を「2025年Q3反映」から「2026年5月更新」に変更しました。
- 2025年Q3中心の記述を、2025年通期決算と2026年第1四半期決算中心に置き換えました。
- 2025年通期売上高を187,267Mドルへ更新しました。
- 2025年通期純利益を、推計3,100Mドルから実績の純損失8,182Mドルへ修正しました。
- 2025年通期GAAP EPSを0.78ドルからマイナス2.06ドルへ修正しました。
- 2025年通期調整EPS1.09ドルを追加しました。
- 2025年通期調整EBIT6,800Mドルを追加しました。
- 2025年通期営業CFを推計20,000Mドルから実績21,282Mドルへ修正しました。
- 2025年通期調整フリーCF3,513Mドルを追加しました。
- 2025年の資本支出8,694Mドルを追加しました。
- 2025年の株主分配3,000Mドルを追加しました。
- 2025年の配当を、定期配当0.60ドルと補足配当0.15ドルに分けて整理しました。
- 2025年の年間配当を0.60ドルから、補足配当込み0.75ドルへ修正しました。
- 2025年の配当性向を77%から、GAAP赤字のため算定困難、調整EPS比約69%へ修正しました。
- 2026E行を追加し、2026年5月8日時点の株価12.18ドル、現行年率定期配当0.60ドル、配当利回り約4.93%を反映しました。
- 2026年第1四半期の売上高43,300Mドル、純利益2,500Mドル、調整EBIT3,500Mドル、調整EPS0.66ドルを追加しました。
- 2026年第1四半期の営業CF1,300Mドル、調整フリーCFマイナス1,900Mドルを追加しました。
- 2026年第1四半期のIEEPA関税ベネフィット1,300Mドルを追加しました。
- 2026年第2四半期の定期配当0.15ドル、支払日2026年6月1日、基準日2026年5月12日を追加しました。
- 2026年通期ガイダンスを追加しました。調整EBIT8.5B〜10.5Bドル、調整FCF5.0B〜6.0Bドル、資本支出9.5B〜10.5Bドルです。
- 2026年通期のセグメント見通しを追加しました。Ford Pro EBIT6.5B〜7.5Bドル、Ford Blue EBIT4.5B〜5.0Bドル、Model e損失4.0B〜4.5Bドルです。
- 2025年のFord Model e損失4.8Bドル、2026年Q1のModel e損失777Mドルを追加しました。
- 2025年末の総資産を289,160Mドルへ更新しました。
- 2025年末の総負債を253,180Mドルへ更新しました。
- 2025年末の株主資本を35,980Mドルへ更新しました。
- 2025年末の自己資本率を約12%へ更新しました。
- 2025年末の負債比率を約704%へ更新しました。
- Ford Creditを含むため、連結負債が大きく見える点の説明を追加しました。
- 旧記事の「2025年は未確定のため参考値」という注記を削除し、2025年通期実績に置き換えました。
- 配当利回りについて、補足配当込み利回りと定期配当利回りを分けて説明しました。
- 「高配当利回り=安全」と誤解されないよう、調整FCF・投資負担・Model e損失・外部コストを合わせて見る説明に修正しました。
- 脚注を本文末の「【注】(出典リンク)」に統一し、本文中の生URLや旧式の出典表記を削除しました。
- 元記事の構成を維持しつつ、2025年通期実績、2026年第1四半期決算、最新配当、最新株価、2026年通期ガイダンスを反映しました。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
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