ABNB:エアビーアンドビーの業績

財務情報






【2025年版】Airbnb (ABNB) 徹底分析:旅行体験の革新者 – FY2019-FY2024財務データと成長戦略


【2025年版】Airbnb (ABNB) 徹底分析:旅行体験の革新者 – FY2019-FY2024財務データと成長戦略

はじめに
Airbnb (エアビーアンドビー) は、世界中のユニークな宿泊施設や体験を繋ぐオンラインマーケットプレイスの運営を通じて、旅行のあり方を根本から変革してきました。「暮らすように旅する」というコンセプトを広め、ホテルとは異なる宿泊体験を提供することで、多くの旅行者に支持されています。
この記事では、Airbnbの過去の会計年度 (主にFY2019~FY2024) の財務データと主要KPIを基に、パンデミックを乗り越えた成長の軌跡、独自のビジネスモデル、そして今後の成長戦略を、投資家の視点から分かりやすく解説します。

【免責事項および出典について】

  • 本記事に掲載されている財務情報(特にFY2019からFY2024までの時系列データ)は、主にAirbnb, Inc.が米国証券取引委員会 (SEC) に提出している年次報告書 (Form 10-K)、四半期報告書 (Form 10-Q)、及び株主向けレターや決算発表資料(Earnings Releases, Shareholder Lettersなど)といった公式IR情報に基づいて作成されています。特にFY2024のデータは、2025年2月13日発表の「Airbnb Reports Fourth Quarter and Full Year 2024 Results」(2024年12月31日締め) および関連するForm 10-Kに基づいています。FY2025 Q1のデータは2025年5月7日発表の決算資料に基づきます。
  • 記事内の成長率 (CAGRなど) や一部の経営指標は、これらの公式データに基づき筆者が算出したものです。1株当たり指標は、主に希薄化後加重平均発行済株式数に基づいて算出しています。Non-GAAP指標については、公式発表資料を参照しています。
  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券の購入や売却を推奨または勧誘するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
  • データは記事作成時点で入手可能な情報に基づき、正確を期すよう努めておりますが、常に最新かつ完全な情報を保証するものではありません。必ずAirbnb社の公式IR情報をご確認ください。
  • Airbnb社 投資家向け情報ページ: https://investors.airbnb.com/

会計年度について: Airbnbの会計年度は、毎年12月31日に終了します。例えば、本記事で「FY2024」と表記する会計年度は、2024年1月1日から2024年12月31日までの期間を指します。表内の年度表記は、この会計年度 (Fiscal Year, FY) に基づいています。

1. Airbnbの長期的な業績:パンデミックからのV字回復と持続的成長

Airbnbは、2020年のパンデミックによる旅行業界への甚大な影響を乗り越え、力強い回復と成長を遂げてきました。特にGross Booking Value (GBV) とNights and Experiences Booked (予約泊数・体験数) の回復と拡大が注目されます。

1.1. GBV、予約数、売上、利益、キャッシュフローの推移

Airbnbの主要な業績とKPIの移り変わりを見てみましょう。GBVと予約泊数・体験数はプラットフォームの規模と活性度を示す重要な指標です。

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会計年度 総売上高(百万$) 売上成長率(YoY) GBV(百万$) 予約泊数・体験数(百万) 営業CF(百万$) 純利益(損失) (GAAP)(百万$) 調整後EBITDA(百万$)
FY2019 4,805 31.6% 37,964 326.8 (124) (674) (253)
FY2020 3,378 -29.7% 23,896 205.9 (591) (4,585) (251)
FY2021 5,992 77.4% 46,883 300.6 2,220 (352) 1,599
FY2022 8,399 40.2% 63,209 393.7 3,405 1,893 2,938
FY2023 9,917 18.1% 73,378 448.1 3,881 4,792 3,678
FY2024 10,237 3.2% 78,511 475.8 3,806 4,800 3,680
CAGR (年平均成長率) FY19-FY24
総売上高 16.3%
GBV 15.6%
予約泊数・体験数 7.8%

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料 (年次報告書 Form 10-K、株主向けレター等) より筆者作成。CAGRは上記データに基づき筆者算出。FY2024の数値は2025年2月13日発表のFY24 Q4実績を反映。調整後EBITDAは会社発表値。

  • 総売上高・GBV・予約泊数・体験数: FY2020はパンデミックにより大幅減となりましたが、FY2021以降は力強く回復・成長。FY2024は成長率が鈍化傾向。GBV(プラットフォーム上での総予約額)は売上の先行指標となります。
  • 営業キャッシュフロー (営業CF): FY2021以降大幅なプラスに転じ、FY2024では約38億ドルと高い水準を維持。
  • 純利益(損失)・調整後EBITDA: GAAP純利益はFY2022に黒字化し、FY2023、FY2024と大幅な利益を計上。調整後EBITDAも大きく改善し、高い利益率を示しています。

1.2. 収益性:パンデミック後の劇的な改善と高水準の維持

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会計年度 GAAP
粗利率
調整後
EBITDAマージン
GAAP
営業利益率
GAAP
純利益率
営業CF率 FCF率
FY2019 75.2% -5.3% -10.8% -14.0% -2.6% -5.5%
FY2020 71.3% -7.4% -16.5% -135.7% -17.5% -19.7%
FY2021 80.6% 26.7% 7.7% -5.9% 37.1% 35.6%
FY2022 82.0% 35.0% 19.0% 22.5% 40.5% 39.2%
FY2023 82.6% 37.1% 18.3% 48.3% 39.1% 38.1%
FY2024 82.7% 36.0% 17.5% 46.9% 37.2% 35.8%

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料より筆者作成。各利益率は対応する利益と売上高より算出。FCF率は (営業CF – 設備投資) / 売上高 で算出。

  • 粗利率: 80%を超える高い水準で安定。プラットフォームビジネスの高い利益率を示します。
  • 調整後EBITDAマージン: FY2021以降急速に改善し、FY2024では36.0%と非常に高い収益性。会社も重要視する指標です。
  • 営業利益率・純利益率 (GAAP): FY2022以降大幅に改善し、高い利益水準を達成。特にFY2023、FY2024の純利益率の高さは一時的な税効果等も影響。
  • 営業CF率・FCF率: 35%を超える非常に高い水準。強力なキャッシュ創出力は、事業再投資や株主還元(自社株買い)の原資となっています。

1.3. コスト構造:効率化と成長投資のバランス

Airbnbは、パンデミックを機にコスト構造を見直し、効率的な運営体制を構築しつつ、成長分野への投資を継続しています。

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会計年度 運営・サポート費率(対売上高) 製品開発費率(対売上高) 販売・マーケ費率(対売上高) 一般管理費率(対売上高)
FY2021 14.1% 24.3% 23.0% 11.4%
FY2022 13.6% 22.1% 19.1% 10.4%
FY2023 13.8% 21.7% 18.0% 10.1%
FY2024 14.2% 22.5% 17.9% 9.7%

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料より筆者作成。各費用率はGAAPベースの費用を売上高で除して算出。

  • 販売・マーケティング費率: FY2021以降、ブランドマーケティングとパフォーマンスマーケティングのバランスを見直し、効率化。FY2024は売上の17.9%。
  • 製品開発費率: プラットフォームの改善、新機能開発、AI技術導入のため、売上の20%以上を継続的に投資。
  • 運営・サポート費率、一般管理費率: 売上成長に伴い相対的に低下傾向。

1.4. 投資家向け指標と主要KPI:1株あたりの価値とプラットフォーム指標

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会計年度 SPS ($)(1株当たり売上高) CFPS ($)(1株当たり営業CF) GAAP EPS ($)(希薄化後) Adjusted EBITDA
per Share ($)
アクティブリスティング数(百万)
FY2019 10.01 (0.26) (2.96) (0.53) N/A (約5.7M FY19末推定)
FY2020 6.27 (1.10) (11.05) (0.47) N/A (IPO時4M以上)
FY2021 9.51 3.52 (0.57) 2.54 約6.0
FY2022 12.99 5.27 2.90 4.54 6.6超
FY2023 15.12 5.91 7.38 5.60 7.7超
FY2024 15.45 5.74 7.24 5.55 7.7超 (Q1’25で17% YoY成長)

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料より筆者作成。SPS, CFPS, EPS, Adj. EBITDA per Shareは筆者算出。アクティブリスティング数は報告ベース。FY2024のリスティング数はQ4’23末値とQ1’25の成長率から推定。

  • GAAP EPS: FY2022に黒字化し、FY2023には一時的な税効果もあり大幅増益。FY2024も高水準を維持。
  • Adjusted EBITDA per Share: 安定して成長しており、収益力の向上を示しています。
  • アクティブリスティング数: パンデミック後もホスト獲得に注力し、継続的に増加。FY2023末で770万件超、FY2025 Q1も前年同期比17%増と好調。供給力の確保はプラットフォーム成長の鍵です。

2. ビジネスモデル:ホストとゲストを繋ぐグローバルマーケットプレイス

Airbnbの中核は、ユニークな宿泊施設や体験を提供するホストと、それらを求めるゲストを繋ぐ双方向のマーケットプレイスです。

  • プラットフォーム概要:
    • 個人宅、アパート、ユニークな物件(ツリーハウス、城など)からブティックホテルまで、多様な宿泊施設を提供。
    • 現地ホストが提供する料理教室、ガイドツアーなどの「体験」も提供。
    • ウェブサイトとモバイルアプリを通じて、検索、予約、支払い、コミュニケーションを円滑化。
  • 収益モデル:
    • 主に、予約成立時にホストとゲスト双方から徴収するサービス手数料
    • GBV(Gross Booking Value:総予約額)に一定のテイクレート(手数料率)を乗じたものが売上となる。
  • ホストとゲストへの価値提供:
    • ホスト向け: 空きスペースやスキルを活用した収益機会、柔軟なホスティングツール、損害補償プログラム「AirCover for Hosts」。
    • ゲスト向け: 現地の文化に触れるユニークな宿泊体験、ホテルより割安な場合もある価格、多様な選択肢、旅行先での信頼できる情報源。
  • ネットワーク効果:
    • ホストが増えればゲストにとっての選択肢が増え、ゲストが増えればホストにとっての収益機会が増えるという、強力なネットワーク効果が成長を促進。

3. 財務の健全性:潤沢なキャッシュと株主還元

Airbnbは、パンデミックによる危機を乗り越え、現在では非常に強固な財務基盤を築いています。

3.1. 資産・負債・資本の推移

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会計年度末 総資産(百万$) 総負債(百万$) 株主資本(百万$) 自己資本率 現金及び
短期投資(百万$)
FY2019 6,743 5,181 1,562 23.2% 3,066
FY2020 10,952 7,445 3,507 32.0% 6,409
FY2021 16,019 9,556 6,463 40.3% 7,933
FY2022 16,042 9,153 6,889 42.9% 9,621
FY2023 17,279 8,423 8,856 51.2% 10,099
FY2024 19,372 9,229 10,143 52.4% 11,038

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料 (年次報告書 Form 10-K) より筆者作成。

  • 自己資本比率: IPOと収益性改善により着実に上昇し、FY2024末で52.4%と健全な水準。
  • 現金及び短期投資: FY2024末で約110億ドルと非常に潤沢。事業運営、戦略的投資、株主還元のための十分な財務的柔軟性を示しています。

3.2. キャッシュフロー分析:フリーキャッシュフローの力強い成長

Airbnbは、特にパンデミック以降、フリーキャッシュフロー(FCF)を大幅に改善・成長させています。

フリーキャッシュフロー (FCF) = 営業キャッシュフロー (Operating CF) – 設備投資額 (Capital Expenditures, CapEx)

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会計年度 営業CF(百万$) 設備投資(CapEx)(百万$) FCF(百万$) FCFマージン
FY2019 (124) (150) (274) -5.7%
FY2020 (591) (67) (658) -19.5%
FY2021 2,220 64 2,156 36.0%
FY2022 3,405 122 3,283 39.1%
FY2023 3,881 103 3,778 38.1%
FY2024 3,806 137 3,669 35.8%

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料 (年次報告書 Form 10-K) より筆者作成。FCFマージンはFCF/売上高。

FY2024のFCFは約36.7億ドル、FCFマージンは35.8%と、極めて高いキャッシュ創出力を維持。この潤沢なFCFは、自社株買いプログラム(FY2023に25億ドル、FY2024も継続)による株主還元や、将来の成長投資に充てられています。

4. 資本効率性と収益性:株主資本の有効活用

Airbnbは、GAAPベースでの黒字化と高い調整後EBITDAマージンにより、資本効率も大きく改善しています。

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会計年度 ROA (GAAP)(総資産利益率) ROE (GAAP)(自己資本利益率) ROA (調整後EBITDAベース)(推定) ROE (調整後EBITDAベース)(推定)
FY2020 -41.9% -130.7% -2.3% -7.2%
FY2021 -2.2% -5.5% 10.0% 24.7%
FY2022 11.8% 27.5% 18.3% 42.6%
FY2023 27.7% 54.1% 21.3% 41.5%
FY2024 24.8% 47.3% 19.0% 36.3%

出典: Airbnb, Inc. 公式IR資料より筆者作成。GAAP ROA/ROEは期末残高ベース。調整後EBITDAベースROA/ROEは調整後EBITDAと期末残高を用いて筆者推定。

  • ROE (GAAPベース): FY2024で47.3%と非常に高い水準。これは大幅な純利益計上と自社株買いによる自己資本の効率化を反映しています。
  • 調整後EBITDAベースのROEも非常に高く、事業の収益力を示しています。

5. AI戦略とイノベーション:旅行体験のパーソナライズと効率化

Airbnbは、プラットフォーム全体でのAI活用を強化し、ゲストとホスト双方の体験向上を目指しています。

  • 検索とマッチングの最適化:
    • AIを活用して、ゲストの好みや過去の行動に基づいたパーソナライズされた検索結果や推薦を提供。
    • 「Guest Favorites」のような、高い評価を得ているリスティングをAIが選別し、表示する機能も導入。
  • ホスト向けツールの強化:
    • AIによる価格設定最適化ツール、リスティング作成支援、ゲストとのコミュニケーション支援機能などを提供・強化。
    • 「Host Passport」のように、ホストの人となりをゲストに伝える機能も、AIを活用して魅力的に表示する可能性があります。
  • カスタマーサービスと信頼・安全:
    • AIチャットボットによる問い合わせ対応の自動化・効率化。
    • AIを活用した不正検知、リスク評価、問題解決支援により、プラットフォームの信頼性と安全性を向上。
  • 新機能・新体験の開発:
    • CEOのブライアン・チェスキー氏は、AIが旅行計画や新しい体験の発見において大きな役割を果たす可能性に言及しており、今後の製品開発に注目が集まります。

6. 市場での強みとライバル:競争と差別化

Airbnbは、ユニークな宿泊体験を提供するプラットフォームとして強力なブランドを確立していますが、旅行業界は競争が激しい市場です。

市場シェアや評価に関する記述は、各種業界レポートやメディア報道に基づく一般的な認識ですが、具体的な数値や調査時期は変動するため、最新情報は別途ご確認ください。

  • 市場機会:
    • グローバルな旅行市場の回復と成長。特に、より柔軟な働き方の普及による長期滞在や「ブレジャー(ビジネス+レジャー)」需要の拡大。
    • 体験型旅行やローカルな文化に触れる旅への関心の高まり。
    • 未開拓の国際市場や、新しい旅行関連サービスへの展開余地。
  • 競合環境:
    • オンライン旅行代理店 (OTA): Booking Holdings (Booking.com, Agoda), Expedia Group (Expedia, Vrbo, Hotels.com) など。これらのOTAもバケーションレンタル市場を強化。
    • ホテルチェーン: Marriott, Hilton, IHGなど大手ホテルグループ。独自のロイヤリティプログラムやブランド力で対抗。
    • 地域特化型のバケーションレンタルプラットフォーム。

Airbnbの強み:

  • 強力なグローバルブランドと「Airbnbに泊まる」という独自の体験価値。
  • 多様でユニークなリスティング供給(770万件超のアクティブリスティング)。
  • ホストとゲスト双方のコミュニティとネットワーク効果。
  • データとAIを活用したプラットフォームの継続的な改善。
  • 高い収益性とフリーキャッシュフロー創出力。

7. FY2025年の見通しと今後のポイント:持続的な成長とイノベーション

Airbnb経営陣は、FY2025年も旅行需要の底堅さを背景に、収益成長と高い利益率の維持を目指しています。(下記は、FY2025 Q1決算発表時(2025年5月7日)に示されたQ2 FY2025および通期に関するコメントや見通しです。)

FY2025年 Q2および通期見通しのポイント:

  • Q2 FY2025 Revenue: $26.8億ドル ~ $27.4億ドル (前年同期比8-10%増) を見込む。イースターの時期ずれや為替変動の影響を考慮。
  • Q2 FY2025 Adjusted EBITDA: マーケティング費用の前倒しにより、前年同期比で若干の減少または横ばいを見込む。
  • Full Year FY2025: 下期には売上成長が加速すると予想。通期での調整後EBITDAマージンは2024年実績(35%)を維持することを目指す。
  • 成長戦略として、①ホスティングの主流化、②コアサービスの完成度向上、③未開拓市場への進出、を掲げる。

上記ガイダンスや見通しは、Airbnb社が発表した情報に基づくものであり、将来の業績を保証するものではありません。

投資家が注目すべきポイントとリスク:

  • 予約泊数とGBVの成長率: 旅行需要の変動、特に景気後退懸念が予約動向に与える影響。
  • 平均宿泊単価 (ADR) の動向: インフレや需要バランスによる変動。
  • ホスト獲得とリスティング供給の維持・拡大: 特に人気都市部や需要の高い地域での供給力。
  • 競争激化への対応: OTAやホテルチェーンとの競争、規制当局の動向。
  • AIを活用した新機能の市場への影響と収益貢献。
  • 国際市場、特にアジア太平洋など成長地域での事業拡大。
  • マーケティング投資の効果と効率性。

8. まとめ:Airbnbは旅行の未来をどう変え続けるか?

Airbnbは、パンデミックという未曾有の危機を乗り越え、ビジネスモデルの強靭さと高い収益力を証明しました。ユニークな体験とコミュニティを核に、旅行市場で独自のポジションを築いています。

  • 強み: グローバルなブランド力、多様なリスティング、強力なネットワーク効果、高い収益性とキャッシュ創出力、イノベーションへの意欲。
  • 今後の鍵: コアサービスの継続的な改善、ホストとゲスト双方の満足度向上、未開拓市場での成長、AI技術の戦略的活用、そして新たな旅行トレンドへの適応。

旅行のパーソナライズ化、体験重視へのシフトが進む中、Airbnbのプラットフォームは大きな可能性を秘めています。同社がイノベーションを続け、世界の旅行者に新たな価値を提供し、持続的な成長を達成できるか、その戦略と実行力に引き続き注目です。

本記事は、公開情報に基づき筆者の分析を加えたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行うようにしてください。本分析は、Airbnb, Inc.の公式IR情報および信頼できると考えられる情報源に基づいていますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。常に最新の公式情報をご参照ください。

最終更新日時: 2025年6月4日


Posted by 南 一矢