中国ETF(FXI・MCHI・KWEB・ASHR・CNXT・CXSE)を比較:株価・配当・構成銘柄
中国ETF徹底比較 2025年10月最新版
中国ETFのデータを比較し、情報を整理してみます。 このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート、配当利回り、ポートフォリオ等の詳細を紹介してみましょう 日本の主要証券会社でも購入可能な米国上場の代表的な中国株ETF4本 (FXI, MCHI, KWEB, ASHR) を中心に、さらにユニークな特徴を持つETF (CXSE, CNXT) も加えて、それぞれの違いと選び方を、パフォーマンスや配当の観点も交えて徹底的に解説します。 Contents
結論:あなたの投資目的はどれ?4つの主要ETFのポジショニングまず、中心的に比較する4つのETFがどのような投資目的に合うのか、その特徴を見てみましょう。
このように、同じ中国株ETFでも投資対象やコンセプトは大きく異なります。まずはこの4つの基本形を理解することが重要です。 4大ETF 詳細比較それでは、各ETFの基本情報を比較表で確認しましょう。
※利回りは掲載サイトの算出方法(多くは「過去12カ月の分配金/足元価格」)に依存し、将来の分配を保証しません。最新値は各社サイトをご確認ください。
配当(分配金)利回りの比較中国株ETFは、一般的にキャピタルゲイン(値上がり益)を主な目的としており、高い分配金利回りを期待する商品ではありません。しかし、ETFの構成銘柄によって分配金には明確な差が出ます。
※上記は2025年9~10月に各社/データサイトで確認できる参考値です。 結論として、分配金を重視するならKWEBとFXIが候補になります。一方で、ASHRは本土A株の構成上、利回りは相対的に低めです。 各ETFの深掘り解説1. 【伝統の大型株】 iシェアーズ 中国大型株 ETF (FXI)FXIは、米国で最も歴史があり流動性も高い中国株ETFの一つ。投資対象を中国を代表する大手企業約50社に絞っているのが最大の特徴です(連動:FTSE China 50)。同指数は香港上場のH株やレッド/Pチップ等から構成されます出典。 構成例:Tencent、Alibaba、Meituan、China Construction Bank、ICBC 等(時点により入替)構成一覧。
2. 【バランスの王道】 iシェアーズ MSCI チャイナ ETF (MCHI)MCHIは、中国株ETFの中で最も包括的で分散が効いている一本。MSCI China IndexはA株(ストックコネクト経由の一部)・H株・ADR等を含む大型/中型をカバーします出典。 トップ保有例:Tencent、Alibaba、PDD、Meituan、Xiaomi など(組入は随時変動)出典。
3. 【ハイテク特化】 クレーンシェアーズ CSI チャイナ・インターネット ETF (KWEB)KWEBは中国インターネット関連企業に特化。Eコマース、オンライン決済、ゲーム、SNSなどデジタル経済を担う企業に集中投資します。直近の上位にはAlibaba、Tencent、PDD、Meituan、Trip.com、JD.com等が並びます(年次報告・記事より)年次報告 / 記事。 かつては分配が少ない年もありましたが、足元はおおむね2%台半ばの水準で推移していますETFdb / YCharts。
4. 【中国「本土」市場】 Xトラッカーズ・ハーベスト CSI300 チャイナA株 ETF (ASHR)ASHRは中国本土(上海・深圳)のA株に上場する主要300銘柄に投資(連動:CSI 300)。指数は中国A株市場の代表指数です出典。 本土A株は国内政策や個人投資家の動向に影響されやすく、H株/ADR中心のETFと異なる値動きに。直近の分配水準は約0.9%です出典。
【参考】東証で手軽に投資したいなら「まずは為替リスクを気にせず、日本円で手軽に始めてみたい」という方のために、東京証券取引所(東証)に上場している代表的な中国株ETFもご紹介します。これらは日本のほぼ全ての証券会社で、国内株と同じように取引できます。
【参考】その他ユニークな米国上場ETF主要4本のETF以外にも、ユニークな戦略を持つETFが存在します。他の投資家と差をつけたい場合に検討の価値がある2本です。 ウィズダムツリー 中国株 ex-国有企業 ファンド (CXSE)CXSEは「中国の国有企業を除外」する明確なコンセプト。中国政府の持分が20%以上の企業を指数から除外します出典。結果として、民間テックや消費関連の比率が相対的に高まります。
ヴァンエック ChiNext ETF (CNXT)CNXTは深圳のChiNext市場(新興・成長企業板)に上場する企業に投資。小型〜中型の成長株を多く含み、ボラティリティは高めです。
参考リンク(公式・指数ファクトシート等)
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株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
ポートフォリオ
次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、セクター別比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。
中国の経済力
最後に、中国の経済力を見ていきましょう。
ここで、世界銀行のデータバンク等から主要統計を閲覧してみます。
中国の経済力
最後に、中国の経済力を見ていきましょう。ここでは 世界銀行データバンク(WDI) から主要統計を抽出し、推移を整理しました。
実質GDPと成長率
(※実質GDPは2015年米ドル基準。単位は億ドル)
年 | 実質GDP | 名目GDP | 実質成長率(%) |
---|---|---|---|
2005 | 44205 | 22860 | 11.39 |
2006 | 49829 | 27521 | 12.72 |
2007 | 56920 | 35503 | 14.23 |
2008 | 62413 | 45943 | 9.65 |
2009 | 68279 | 51017 | 9.40 |
2010 | 75541 | 60872 | 10.64 |
2011 | 82756 | 75515 | 9.55 |
2012 | 89263 | 85322 | 7.86 |
2013 | 96196 | 95704 | 7.77 |
2014 | 103339 | 104757 | 7.43 |
2015 | 110616 | 110616 | 7.04 |
2016 | 118191 | 112333 | 6.85 |
2017 | 126402 | 123104 | 6.95 |
2018 | 134934 | 138948 | 6.75 |
2019 | 142962 | 142799 | 5.95 |
2020 | 146318 | 147227 | 2.35 |
2021 | 177593 | 287225 | 8.4 |
2022 | 178485 | 316781 | 3.0 |
2023 | 177580 | 345409 | 5.3 |
2024 | 184881 | 370721 | 4.8 |
一人当たりGDP/人口/失業率
(*失業率は ILO モデル推計。一人当たり GDP〔実質〕の単位はドル、人口は万人)
年 | 1人当りGDP | 人口 | 失業率(%) |
---|---|---|---|
2005 | 3391 | 130372 | 4.5 |
2006 | 3801 | 131102 | 4.4 |
2007 | 4319 | 131789 | 4.3 |
2008 | 4712 | 132466 | 4.6 |
2009 | 5129 | 133126 | 4.7 |
2010 | 5647 | 133771 | 4.5 |
2011 | 6153 | 134504 | 4.5 |
2012 | 6592 | 135419 | 4.6 |
2013 | 7056 | 136324 | 4.6 |
2014 | 7533 | 137186 | 4.6 |
2015 | 8016 | 137986 | 4.6 |
2016 | 8517 | 138779 | 4.5 |
2017 | 9053 | 139622 | 4.4 |
2018 | 9619 | 140276 | 4.3 |
2019 | 10155 | 140775 | 4.6 |
2020 | 10370 | 141093 | 5.0 |
2021 | 12572 | 141236 | 5.1 |
2022 | 12643 | 141175 | 5.6 |
2023 | 12597 | 140967 | 5.2 |
2024 | 12969 | 140828 | 5.1 |