DUK(デュークエナジー)今後の見通し(配当推移・成長率・安全性)
【2026年10月9日更新】2026年8月4日発表の第2四半期・上期決算、7月14日の増配、8月11日のエクイティ・ユニット発行、10月1日の12月配当決議を反映しました。2026年Q2の調整後EPSは1.43ドル、上期の調整後EPSは3.36ドル。2026年通期の会社予想は調整後EPS6.55~6.80ドルです。配当は四半期1.085ドル(年率換算4.34ドル)。10月8日の終値116.84ドルに対する予想配当利回りは約3.71%です。[1][2][3][4]
要点:2026年上期は設備投資の料金回収等で増益となった一方、営業キャッシュフローは前年同期比減少しました。安定配当の強みはあるものの、1,030億ドルの5年投資計画と新たな資金調達を考えると、増配だけでなく資本コスト・CF・希薄化を併せて確認する必要があります。
配当の安定性と成長性
さらに、長期で指標を見ていきます。
以下の表は、1株当たり利益(EPS)と1株配当をドル、配当成長率と配当性向を%で表示しています。2025年までは過年度の実績、2026年Eは会社の調整後EPS予想中央値6.675ドルと、2026年12月までに発表された支払予定の配当を集計した4.30ドルを用いた概算です。過年度のGAAP EPSと2026年Eの調整後EPSは定義が異なり、厳密な時系列比較には注意が必要です。[5][1][3]
配当関連指標の推移
| 年度 | EPS | 1株配当 | 成長率 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2008 | 3.21 | 2.70 | 4.7 | 84 |
| 2009 | 2.49 | 2.82 | 4.4 | 113 |
| 2010 | 3.00 | 2.91 | 3.2 | 97 |
| 2011 | 3.83 | 2.97 | 2.1 | 78 |
| 2012 | 3.07 | 3.03 | 2.0 | 99 |
| 2013 | 3.76 | 3.09 | 2.0 | 82 |
| 2014 | 2.66 | 3.15 | 1.9 | 118 |
| 2015 | 4.05 | 3.24 | 2.9 | 80 |
| 2016 | 3.11 | 3.36 | 3.7 | 108 |
| 2017 | 4.36 | 3.49 | 3.9 | 80 |
| 2018 | 3.76 | 3.64 | 4.2 | 97 |
| 2019 | 5.06 | 3.75 | 3.0 | 74 |
| 2020 | 1.72 | 3.82 | 1.9 | 222 |
| 2021 | 4.94 | 3.90 | 2.1 | 79 |
| 2022 | 3.17 | 3.98 | 2.1 | 126 |
| 2023 | 3.55 | 4.06 | 2.0 | 114 |
| 2024 | 5.71 | 4.14 | 2.0 | 73 |
| 2025 | 6.31 | 4.22 | 1.9 | 67 |
| 2026E | 6.68(調整後) | 4.30 | 1.9 | 64 |
一貫した配当支払いの実績
デュークエナジーの特徴は、2026年で100年連続の普通株現金配当の支払い実績を有することです(100年連続増配という意味ではありません)。2025年は3月・6月支払分が各1.045ドル、9月・12月支払分が各1.065ドルで、年間4.22ドル。2026年は3月・6月に各1.065ドル、9月に1.085ドルが支払われ、12月16日支払予定分も1.085ドルと発表されました。支払日基準の2026年合計は4.30ドルです。[2][3]
配当成長率の推移
配当成長率には変動がありますが、近年はおおむね低い一桁台での増配が続いています。
- 2008〜2010年:年平均約4%台の成長
- 2011〜2016年:年平均約2%台半ばへ減速
- 2017〜2019年:年平均約3%台へ再加速
- 2020〜2024年:年平均約2%前後で安定
- 2025年:年間配当4.22ドル(前年比約1.9%増)
この成長パターンは、公益事業会社らしく急成長よりも配当の継続性を重視するものです。2026年7月14日に四半期配当は1.065ドルから1.085ドルへ約1.9%増額され、10月1日の決議でも同額が維持されました。最新の四半期配当を単純に4倍すると4.34ドルですが、2026年の支払日基準の年間合計4.30ドルとは区別します。[2][3]
注目ポイント:2026年時点の100年連続配当は支払い継続の実績であって、毎年の増配を保証するものではありません。近年の年間増配率は低い一桁台で、安定収益を背景としたインカムを重視する銘柄と位置づけられます。
配当性向の持続可能性
2025年の配当性向は、報告EPS・調整後EPSとも6.31ドル、年間配当4.22ドルから計算すると約67%です。2026年は会社の調整後EPS予想6.55~6.80ドルの中央値6.675ドルに対し、2026年支払日基準の年間配当4.30ドルを使うと約64.4%。最新配当の年率換算額4.34ドルでは約65.0%です。これはNon-GAAPの調整後EPSを使った参考比率であり、GAAP配当性向とは異なります。[1][5]
ただし過去データを見ると、2009年、2014年、2016年、2020年、2022年、2023年には配当性向が100%を超えました。公益事業会社は規制された料金体系と比較的安定した需要を持つため、一時的なEPS低下があっても配当を維持しやすい面がありますが、長期的にはEPS成長とキャッシュフローの拡大が不可欠です。
2025年実績および2026年の調整後EPSガイダンスを基にした配当性向は60%台です。一方、上期の設備投資と資金流出の規模、金利、料金認可、自然災害対応費、将来の株式発行が配当余力に影響します。
2025年通期・2026年上期の業績と成長見通し
2025年通期はEPSが改善、2026年上期も増益
デュークエナジーは2025年通期でGAAPベース・調整後ともEPS6.31ドルを計上し、2024年の報告EPS5.71ドル(調整後5.90ドル)から改善しました。2026年Q1は報告EPS1.97ドル、調整後EPS1.93ドル。2026年Q2は報告EPS1.38ドル、調整後EPS1.43ドルで、前年同期の各1.25ドルを上回りました。2026年上期の報告EPSは3.35ドル、調整後EPSは3.36ドルです。[5][1]
- 2025年通期:報告EPS・調整後EPSはともに6.31ドル。売上高32,237百万ドル、普通株主に帰属する純利益4,912百万ドル。
- 2026年Q1:報告EPS1.97ドル、調整後EPS1.93ドル。売上高9,178百万ドル。
- 2026年Q2:報告EPS1.38ドル、調整後EPS1.43ドル。売上高7,592百万ドル(前年同期7,508百万ドル)。
- 2026年上期:調整後EPS3.36ドル、売上高16,770百万ドル(前年同期15,757百万ドル、約6.4%増)。
- 2026年通期ガイダンス:調整後EPS6.55~6.80ドルを8月4日に再確認。GAAP EPSの通期予想は開示していません。
出典:2025年通期・2026年Q1・Q2の公式決算資料。[5][6][1]
2026年Q1はインフラ投資の料金回収、良好な天候、需要増などが増益要因でした。2026年Q2も規制料金等を通じた投資回収が利益を支え、調整後EPSは前年同期比0.18ドル増加。一方、減価償却費と金利負担は利益を押し下げました。Q2のGAAP EPSと調整後EPSとの差には規制関連の和解費用が含まれます。[6][1]
会社は2025年調整後EPSの基準額6.30ドルを起点として、2030年まで年率5~7%の調整後EPS成長を目標としています。2026年8月4日のQ2決算発表でも方針は据え置かれ、2028年以降は成長率レンジの上半分を目指すと説明しました。これは会社目標であり、配当の成長率を約束するものではありません。[1]
以下の表では、売上高・営業キャッシュフロー・純利益を百万ドルで、営業CFマージン・ROEを%で示します。2026年上期は6カ月の実績であり、過年度の通期額と直接比較してはいけません。従来の2026年通期売上高・純利益の推計は会社ガイダンスではないため削除しました。純利益は普通株主帰属額、2026年上期ROEは期間・定義の差を避けるため未表示です。[5][1]
2026年Q1・Q2の業績比較
| 2026年 | 売上高 (百万$) |
GAAP EPS | 調整後EPS | 普通株主帰属純利益 (百万$) |
|---|---|---|---|---|
| Q1 | 9,178 | 1.97 | 1.93 | 1,536 |
| Q2 | 7,592 | 1.38 | 1.43 | 1,077 |
| 上期合計 | 16,770 | 3.35 | 3.36 | 2,613 |
出典:2026年Q2決算資料の上期・四半期比較。[1]
主要財務指標の推移
| 年度 | 売上高 | 営業CF | 同マージン | 純利益 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|
| 2008 | 13,207 | 3,328 | 25 | 1,362 | 6 |
| 2009 | 12,731 | 3,463 | 27 | 1,075 | 5 |
| 2010 | 14,272 | 4,511 | 32 | 1,320 | 6 |
| 2011 | 14,529 | 3,672 | 25 | 1,706 | 7 |
| 2012 | 17,912 | 5,244 | 29 | 1,768 | 4 |
| 2013 | 22,756 | 6,382 | 28 | 2,665 | 6 |
| 2014 | 22,509 | 6,586 | 29 | 1,883 | 5 |
| 2015 | 22,371 | 6,700 | 30 | 2,816 | 7 |
| 2016 | 22,743 | 6,863 | 30 | 2,152 | 5 |
| 2017 | 23,565 | 6,624 | 28 | 3,059 | 7 |
| 2018 | 24,521 | 7,186 | 29 | 2,666 | 6 |
| 2019 | 25,079 | 8,209 | 33 | 3,748 | 8 |
| 2020 | 22,951 | 8,856 | 39 | 1,377 | 3 |
| 2021 | 24,201 | 8,290 | 34 | 3,908 | 8 |
| 2022 | 28,319 | 5,927 | 21 | 2,550 | 5 |
| 2023 | 28,602 | 9,878 | 35 | 2,841 | 6 |
| 2024 | 30,357 | 12,328 | 41 | 4,524 | 9 |
| 2025 | 32,237 | 12,330 | 38 | 4,912 | 9 |
| 2026上期 | 16,770 | 4,272 | 25.5 | 2,613 | — |
収益性と効率性の向上
直近の財務データから、デュークエナジーの収益力は改善傾向にあります。
- 2025年通期の売上高は32,237M$となり、2024年の30,357M$から増加
- 2025年通期の普通株主に帰属する純利益は4,912M$となり、2024年の4,524M$から増加
- 2025年通期の営業CFは12,330M$で、2024年の12,328M$とほぼ同水準
- 2026年上期の調整後EPSは3.36ドル(前年同期3.00ドル)。2026年Q2の調整後EPSは1.43ドル
2024年通期の営業CFマージンは約41%、2025年通期は約38%でした。2026年上期の営業CFは4,272百万ドルで前年同期の5,040百万ドルから約15.2%減り、売上高に対する営業CFマージンは約25.5%です。会計上の増益と営業キャッシュフローの改善は同義ではありません。[5][1]
安定したキャッシュフロー基盤
以下の表では、営業・投資・財務キャッシュフローを百万ドル、営業CF成長率を%で示します。2026年Q1と2026年上期は通期ではありません。上期成長率は前年上期比です。
| 年度 | 営業CF | 成長率 | 投資CF | 財務CF | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2008 | 3,328 | 4 | -4,611 | 1,591 | |
| 2009 | 3,463 | 4 | -4,492 | 1,585 | |
| 2010 | 4,511 | 30 | -4,423 | 40 | |
| 2011 | 3,672 | -19 | -4,434 | 1,202 | |
| 2012 | 5,244 | 43 | -6,197 | 267 | |
| 2013 | 6,382 | 22 | -4,978 | -1,327 | |
| 2014 | 6,586 | 3 | -5,373 | -678 | |
| 2015 | 6,700 | 2 | -5,277 | -2,602 | |
| 2016 | 6,863 | 2 | -11,528 | 4,251 | |
| 2017 | 6,624 | -3 | -8,442 | 1,782 | |
| 2018 | 7,186 | 8 | -10,060 | 2,960 | |
| 2019 | 8,209 | 14 | -11,957 | 3,730 | |
| 2020 | 8,856 | 8 | -10,604 | 1,731 | |
| 2021 | 8,290 | -6 | -10,935 | 2,609 | |
| 2022 | 5,927 | -29 | -11,973 | 6,129 | |
| 2023 | 9,878 | 67 | -12,475 | 2,351 | |
| 2024 | 12,328 | 25 | -13,123 | 859 | |
| 2025 | 12,330 | 0 | -14,338 | 1,950 | |
| 2026 Q1 | 1,512 | -31 | -1,846 | 2,223 | |
| 2026 Q2末 | 201,091 | 144,228 | 56,863 | 28.3 | 253.6 |
公益事業の強みは、規制対象事業からの比較的安定した現金収入です。2025年通期の営業CFは12,330百万ドルでした。ただし2026年上期の営業CFは4,272百万ドルと前年上期5,040百万ドルより減少し、投資CFはマイナス6,209百万ドルでした。営業CFで上期投資CFの流出を賄い切れていません。[5][1]
- 2025年の営業CFは12,330M$と高水準を維持
- 2025年の投資CFは-14,338M$となり、設備投資負担はさらに拡大
- 2026年上期の営業CFは4,272百万ドル(前年上期比約15.2%減)
- 2026年上期の財務CFは2,424百万ドルで、外部資金調達への依存が続く
2026年上期の営業CFは前年同期より減少しましたが、四半期の運転資本、燃料費の回収時期、天候などによって変動します。2026年Q2の営業CFは上期実績からQ1実績を差し引くと2,760百万ドルです(筆者計算)。投資・配当・利払いを支えられる水準か、通期で確認する必要があります。[1][6]
キャッシュフロー分析のポイント:2026年上期は営業CF4,272百万ドルに対し、投資CFがマイナス6,209百万ドルで、差額は約19.4億ドルです。これは正式なフリーCF指標ではなく、営業CFと投資CFの単純差です。送配電網や発電所への投資の回収には時間がかかるため、営業CFと投資CF、料金認可、資金調達コストをセットで追う必要があります。
戦略的取引による財務基盤強化
2026年Q1には合計53億ドル規模の戦略的取引を完了し、財務基盤を強化しました。加えて2026年8月11日、額面総額17.5億ドルのエクイティ・ユニット35百万口の発行条件を発表しました。各ユニットには将来の普通株購入契約と社債持分が含まれ、全額が直ちに普通株に転換するものではありませんが、将来の希薄化要因となり得ます。[6][7]
- 信用格付けの維持・改善
- 大型設備投資に必要な自己資本・他人資本のバランス調整
- 普通株式による新規調達ニーズの抑制
- 成長地域での電力需要増への対応力強化
同社は2026年2月に公表した5年間の資本計画を1,030億ドル(103 billion dollars)としています。データセンター、先端製造業、電化需要などの増加への対応と設備の更新が投資目的ですが、将来の需要が計画通り発現する保証はなく、料金認可と資金調達の実行が重要です。[8]
負債水準と資本構成
以下の表では総資産・総負債・総資本を百万ドルで表示します。「ECR」は総資本÷総資産、「負債比率」は総負債÷総資本×100で算出しています。いずれも連結ベースで非支配持分を含む総資本を分母としており、普通株主の持分のみを意味しません。[5][1]
| 年度 | 総資産 | 総負債 | 株主資本 | ECR | 負債比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2008 | 53,077 | 31,926 | 20,988 | 40 | 152 |
| 2009 | 57,040 | 35,154 | 21,750 | 38 | 162 |
| 2010 | 59,090 | 36,437 | 22,522 | 38 | 162 |
| 2011 | 62,526 | 39,661 | 22,772 | 36 | 174 |
| 2012 | 113,856 | 72,915 | 40,863 | 36 | 178 |
| 2013 | 114,779 | 73,371 | 41,330 | 36 | 178 |
| 2014 | 120,557 | 79,658 | 40,875 | 34 | 195 |
| 2015 | 121,156 | 81,385 | 39,727 | 33 | 205 |
| 2016 | 132,761 | 91,720 | 41,033 | 31 | 224 |
| 2017 | 137,914 | 96,177 | 41,739 | 30 | 230 |
| 2018 | 145,392 | 101,558 | 43,817 | 30 | 232 |
| 2019 | 158,838 | 110,887 | 46,822 | 29 | 237 |
| 2020 | 162,388 | 113,204 | 49,184 | 30 | 230 |
| 2021 | 169,587 | 118,451 | 51,136 | 30 | 232 |
| 2022 | 178,086 | 126,233 | 51,853 | 29 | 243 |
| 2023 | 176,893 | 126,706 | 50,187 | 28 | 252 |
| 2024 | 186,343 | 135,087 | 51,256 | 28 | 264 |
| 2025 | 195,736 | 142,717 | 53,019 | 27 | 269 |
| 2026 Q1 | 198,048 | 141,570 | 56,478 | 29 | 251 |
デュークエナジーの資本構成には、いくつかの重要な特徴が見られます。
- 2012年には、Progress Energyの大規模買収により総資産が大幅に増加しました。
- 負債比率は2025年末の約269%から2026年Q2末に約253.6%へ低下したが、なお高い
- 2025年末の自己資本比率は約27.1%、2026年Q2末は約28.3%
- 103B$規模の5年資本計画を進めるため、今後も資金調達と財務健全性のバランスが重要になります。
公益事業は規制価格で販売される電力・ガスの安定収入を持つため、一般企業よりも高い負債比率が許容されやすい業種です。ただし、金利上昇局面や設備投資の増加局面では、利払い費や資本コストの上昇がEPS成長を抑える可能性があります。デュークエナジーを見る際は、EPS成長率だけでなく、資本計画、規制当局の承認、金利環境、普通株希薄化の有無をセットで確認する必要があります。
2026年の最新配当情報|9月に増配、12月も同額
配当支払いの継続
2026年の普通株配当は、3月16日と6月16日の支払分が各1.065ドル、9月16日の支払分が1.085ドルです。取締役会は10月1日、12月16日支払分も1.085ドルと決議しました。受取対象は11月13日終了時点の株主です。[2][3]
- 2026年3月16日支払:1株1.065ドル
- 2026年6月16日支払:1株1.065ドル
- 2026年9月16日支払:1株1.085ドル(増配後)
- 2026年12月16日支払予定:1株1.085ドル/基準日11月13日
- 2026年の支払日基準年間合計:4.30ドル(4回の配当を集計)
- 最新四半期配当の年間化額:4.34ドル(1.085ドル×4)
- 予想配当利回り:約3.71%(2026年10月8日の終値116.84ドル、年間化額4.34ドルを使用)
配当支払実績:2026年は普通株への現金配当支払いが100年連続となります。これは長期の継続記録ですが、金額の維持・増配を法的に保証するものではありません。
2026年10月のデータセンター向け料金協議
2026年10月7日、デューク・エナジーはノースカロライナ州の関係者やAmazon、Google、Meta、Microsoftなどとの間で、大口電力需要家による系統接続費用の負担を強化する合意を発表しました。専用設備の前払い、系統増強費用の保証などが盛り込まれています。州規制当局の承認が必要であり、発表段階で確定した規制料金ではありません。データセンター需要を成長に結びつけつつ、既存顧客の料金負担を抑えられるかが重要です。[9]
まとめ:長期配当投資家にとってのデュークエナジーとは?
デュークエナジーは、規制公益事業に基づく収益、2026年の100年連続の普通株現金配当支払い、2026年上期の調整後EPS改善を特徴とする公益株です。一方、設備投資に伴う現金流出と資金調達、将来の希薄化を考慮し、配当利回りだけで評価しないことが重要です。
同社の強みは以下の点にあります。
- 100年連続の普通株配当支払い実績
- 公益事業としての規制された安定収入
- 2025年通期の報告EPS・調整後EPSが6.31ドルへ改善
- 2026年上期の調整後EPSが前年同期の3.00ドルから3.36ドルに改善
- 2026年の調整後EPS予想6.55~6.80ドルに対する年間支払配当4.30ドルの比率は約63~66%
- 103B$規模の5年資本計画により、データセンター、AI、先端製造業などの電力需要増を取り込む余地があること
- 2026年Q1に開示された7.6GWの経済開発案件(電力供給契約締結済み)は中長期の需要機会
一方で、注意すべき点は以下の通りです。
- 配当成長率は高くなく、近年は低い一桁台にとどまること
- 1,030億ドルの5年設備投資計画に伴い、資金調達負担が大きい
- 金利上昇時には利払い費が利益を圧迫しやすいこと
- 規制当局の判断が料金回収と収益性に直接影響すること
- 自然災害や嵐関連コストが短期業績を押し下げる可能性があること
- データセンター需要拡大は成長機会だが、需給予測・料金認可・既存顧客への費用転嫁の問題がある
- 2026年8月発表のエクイティ・ユニットには将来の普通株購入契約が含まれる
投資家へのポイント:デュークエナジーは「急成長株」ではなく、規制事業の利益と低い一桁台の配当成長を期待する公益株です。2026年10月8日の終値116.84ドルに、最新四半期配当の年間化額4.34ドルを当てはめると配当利回りは約3.71%です。長期的には、AIデータセンター・製造業などの電力需要を規制資産とEPS成長へ転換しながら、費用回収と株主への配当を両立できるかが焦点です。[4][3]
ミニ解説:2026年の年間支払配当4.30ドルと、2026年10月時点の四半期配当を年間化した4.34ドルは異なります。投資家が今後1年間の利回りを概算する場合は後者を使う一方、配当成長率や年次の配当性向は支払日基準の年間合計を使い、比較基準をそろえる必要があります。
よくある質問
次回決算はいつですか?
2026年Q3決算は2026年11月5日(米東部時間)午前7時に公表される予定です。アナリスト向け説明会は同日午前10時予定です。[10]
デュークエナジーの配当はどれくらい安全ですか?
2026年8月時点の会社ガイダンス中央値6.675ドル(調整後EPS)に対し、年間支払配当4.30ドルを用いる参考配当性向は約64.4%です。100年連続の支払い実績もありますが、1,030億ドルの投資計画、上期の営業CF減少、金利・規制判断などを踏まえると、配当の安全性が保証されるわけではありません。
将来の配当成長率はどの程度期待できますか?
近年の増配率はおおむね低い一桁台です。会社側は2030年まで年率5〜7%の調整後EPS成長を目標としていますが、配当成長率が同じペースになるとは限りません。大型設備投資を抱えるため、当面は配当成長よりも、配当維持とバランスシート管理を優先する可能性があります。
2026年の戦略的取引はどのような影響がありますか?
2026年Q1の53億ドル規模の戦略的取引に加え、8月11日には17.5億ドルのエクイティ・ユニット発行条件が発表されました。この商品は社債持分と将来の株式購入契約を含み、資金調達を支える一方で、将来の株主希薄化要因となり得ます。
2026年Q1の好調な業績は持続可能ですか?
2026年Q1の調整後EPSは1.93ドル、Q2は1.43ドルで、上期合計は3.36ドル(前年上期3.00ドル)となりました。2026年通期調整後EPSガイダンス6.55~6.80ドルに対する上期進捗は約49~51%です。下期には季節性、料金改定、嵐関連費用、金利負担が影響するため、Q3以降も確認が必要です。
※本記事は2026年10月9日時点で確認できる情報に基づきます。2026年の確定決算は6月30日終了の上期まで。株価には2026年10月8日の米国市場終値を使用しています。EPSガイダンスはNon-GAAP調整後指標であり、GAAP実績と直接比較しないでください。過年度の長期データは元記事に掲載された数値を維持しており、期中の事業再編などで厳密な連続比較が難しい場合があります。本記事は情報提供を目的とし、有価証券の売買を推奨するものではありません。
【注】(出典リンク)
- 2026年Q2・上期決算、ガイダンス、財務諸表 → SEC:2026年Q2決算リリース → SEC:2026年Q2 Form 10-Q(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年増配と配当履歴 → Duke Energy:7月14日の増配発表 → Duke Energy:配当履歴(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年12月配当の決議 → Duke Energy:10月1日配当リリース(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年10月8日DUK終値 → StockAnalysis:DUK株価履歴(確認日:2026-10-09) ↩
- 過年度業績と2025年通期の実績 → SEC:Duke Energy 2025 Form 10-K → Duke Energy:年次報告書(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年Q1決算、戦略的取引、電力供給契約 → SEC:2026年Q1決算リリース(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年8月のエクイティ・ユニット → Duke Energy:8月11日発行条件 → Duke Energy:8月10日発行目的(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年5年資本計画 → SEC:2025年通期決算リリース(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年10月のデータセンター大口需要家向け料金協議 → Duke Energy:10月7日の合意発表(確認日:2026-10-09) ↩
- 2026年Q3決算日程 → Duke Energy:10月6日の公式発表(確認日:2026-10-09) ↩

