DVY構成銘柄一覧(好配当ETF)

インデックス,高配当ETF

【DVY】の構成銘柄を一覧してみます。

このページではNISA等の積立や運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)、株価チャート、配当金、配当利回り、ポートフォリオ等のデータを最新情報で整理します。

*DVY=iシェアーズ 好配当株式ETF。高配当系にはVYM、HDV、SPYDなどの選択肢もあります。

*注意:投資判断は自己責任です。本サイトは売買の結果に対して一切の責任を負いません。

【DVYを徹底解説】「配当の実績と持続性」を重視する高配当ETF【VYM・HDV・SPYDと比較】

DVY(iShares Select Dividend ETF)は、配当利回りの高さだけでなく、過去の配当実績と持続性に重心を置いて銘柄を選ぶのが最大の特徴です。連動指数はダウ・ジョーンズ U.S. セレクト・ディビデンド・インデックスで、米国市場から100銘柄を抽出します。[1][2]


DVYの基本情報(最新)

  • 連動指数:Dow Jones U.S. Select Dividend Index(米国の高配当銘柄100)[1]
  • 経費率:0.38%(プロスペクタス)[1]
  • 構成銘柄数:100銘柄(2025/11/06時点の開示)[1]
  • 30日SEC利回り:3.78%(2025/9/30)[1][2]
  • YTD騰落:+8.55%(NAV、2025/11/06)[1]
  • 分配頻度:四半期(年4回)[1]

指数の採用基準(要点)

  • 5年配当の非減配(5年の配当成長率が0%以上)[3]
  • 5年平均の配当カバレッジ比率≧167%(≒配当性向≤60%に相当)[3]
  • REIT除外、直近3カ月の平均出来高≧20万株など流動性・適格性要件[3][4]

(原典:iSharesサマリープロスペクタスによる要約/詳細な算出・上限規則は指数メソドロジー参照)[3][4]

セクター配分(ICB分類・2025/9/30)

セクター 比率(%) メモ
金融 25.84 地銀・保険など
公益事業 25.53 金利感応度が高い
生活必需品 10.74 ディフェンシブの軸
一般消費財・サービス 7.01
素材 6.29
エネルギー 5.83
通信 5.81 高配当キャリア等
情報技術 5.16
ヘルスケア 5.14
資本財・サービス 2.29
キャッシュ、デリバティブ等 0.37

出所:DVYファクトシート(データ時点=2025/9/30)[2]

上位構成銘柄(2025/9/30)

銘柄名 ティッカー 比率(%)
Altria Group MO 2.60
Ford Motor F 2.39
Seagate Technology STX 2.17
Verizon Communications VZ 1.94
Pfizer PFE 1.91
Edison International EIX 1.89
Eversource Energy ES 1.71
KeyCorp KEY 1.66
Archer-Daniels-Midland ADM 1.64
Dominion Energy D 1.56

上位10銘柄合計:19.47%。最新構成はBlackRockの「Holdings」で日次更新を確認ください。[2][1]


DVYと他の高配当ETFの違い(ざっくり比較)

ETF 主な選定思想 採用ルール(要約) 経費率
DVY 配当の実績×持続性 5年非減配、5年配当カバレッジ≧167%、REIT除外、上位100(配当加重・上限あり)[3][4] 0.38%[1]
VYM 広く分散・低コスト FTSE High Dividend Yield(大型中心、時価総額加重)[5] 0.06%[5]
HDV クオリティ重視 Morningstar Dividend Focus(財務健全性スクリーン)[6] 0.08%[6]
SPYD 高利回り×等ウェイト S&P500高配当(上位80銘柄を等加重)[7] 0.07%[7]

参考:SCHD(0.06%)は同じダウ・ジョーンズ系でも「配当100」指数でクオリティ要素を強めた設計。[8]


投資家向け・実務的な視点

  • 金利感応度に注意:公益と金融で約51%(2025/9/30)。長期金利上昇は公益(債券代替)の相対劣化に、景気減速×信用コスト上昇は金融に逆風になりやすい。[2]
  • 配当の質:「5年非減配×カバレッジ≧167%」は、いわば配当の無理を抑える仕組み。高利回り“だけ”の銘柄を避けやすい。[3]
  • バリュエーションとリターン源泉:DVYのP/Eは15.54倍(2025/11/06)とS&P500系より低めになりやすい。配当+バリュー要因の寄与が中心で、ハイグロース主導局面ではS&P500に劣後しやすい。[1]
  • コストのインパクト:0.38%は同種ETFと比べて高め。長期の税引後再投資まで含めて、VYM/HDV/SCHD/SPYD等とのトータルコスト比較を。
  • 積立と分散の工夫:DVYの景気感応をならすなら、広範な市場(S&P500系)やクオリティ高配当(HDV/SCHD)をサテライトで組合せ、定期積立(DCA)+年1回リバランスが実務的。

まとめ

DVYは、「配当を出し続けられる体力」を重視するスクリーニングにより、公益・金融・生活必需品を多めに含む、守備寄りの高配当ポートフォリオを提供します。一方で、コスト(0.38%)は割高
「配当の質」を最優先し、グロース主導相場の取りこぼしを許容できる投資家にフィットします。コストやスタイルの異なるVYM・HDV・SPYD・SCHDと役割分担を考えた上で、資産配分に組み込むのが現実的です。

免責事項

本記事は情報提供のみを目的とし、特定商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。数値・構成は作成日時点での情報で、将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

【注】(出典リンク)

  1. DVY 公式(米) → iShares DVY 製品ページ(費用、SEC利回り、P/E、保有数、YTD等)英語FS(参考)(確認日:2025-11-08)
  2. DVY ファクトシート(2025/9/30・日本語) → BlackRock Japan FS(上位銘柄・セクター配分・SEC利回り)英語FS(同等資料)(確認日:2025-11-08)
  3. DVY サマリープロスペクタス(指数採用ルール要約) → BlackRock Summary Prospectus(5年非減配、カバレッジ≧167%、REIT除外、出来高基準等)製品ページ(補足)(確認日:2025-11-08)
  4. 指数メソドロジー(原典) → S&P DJI:Dow Jones U.S. Select Dividend Index Methodology指数ページ(参考)(確認日:2025-11-08)
  5. VYM 公式 → Vanguard:VYM 製品ページ(費用等)Vanguard(個人向け)(確認日:2025-11-08)
  6. HDV 公式 → iShares:HDV 製品ページ(費用・指数説明)HDV FS(確認日:2025-11-08)
  7. SPYD 公式 → State Street:SPYD 製品ページ(費用・指数特徴)個人向けページ(確認日:2025-11-08)
  8. SCHD 公式 → Schwab:SCHD 製品ページ(費用・指数説明)目論見書(参考)(確認日:2025-11-08)

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイで変動をフォロー。




配当金(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 4.09% 4.794 7.7% 117.3 -3.7%
2023 3.65% 4.45 8% 121.9 -2.4%
2022 3.45% 4.12 8.1% 119.6 -2%
2021 3.12% 3.81 9.2% 122 6%
2020 3.03% 3.49 -2.8% 115.2 31.8%
2019 4.11% 3.59 12.9% 87.4 -12%
2018 3.2% 3.18 8.5% 99.3 1.6%
2017 3% 2.93 9.3% 97.7 5.3%
2016 2.89% 2.68 4.3% 92.8 21.7%
2015 3.37% 2.57 7.5% 76.3


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する会社の規模別比率、セクター別比率、構成銘柄一覧(配当利回り&配当性向)
(*ファンドのデータはブラックロック「DVY」ページを参照。日足でデータの変動を更新)

Posted by 南 一矢