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【EWM】マレーシアETFの株価とリターン

更新日:

マレーシア市場の主要企業に投資するEWMのパフォーマンスを調べてみます。

その上で、マレーシアのGDPや失業率などの主要統計を一覧し、その投資環境を把握してみます。

まず、EWMの株価推移とトータルリターンを見てみましょう。

【EWM】 i シェアーズmsciマレーシアetfとは

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【EWM】はマレーシアの43銘柄から成るMSCIマレーシア指数に連動する米国籍のETFです。

構成銘柄のうち99%以上はマレーシア銘柄。大型株などを中心に代表的な構成銘柄に銘柄に投資しています。

EWMの株価チャート

株価の推移は以下の通りです。

EWMのトータルリターンなど

ブルームバーグのサイトから指標を見てみます(2018/9/19閲覧。配当利回りは税込。R=リターン。TR=トータルリターン)

  • 株価52週レンジ : 30.460 - 36.555
  • 直近配当額 : 0.635
  • 直近配当利回り : 3.93%
  • 経費率 : 0.49%
  • 3ヶ月TR : 0.36%
  • 年初来R : 0.53%
  • 1年TR : 4.78%
  • 3年平均TR : 5.39%
  • 5年平均TR : -2.40%

EWMは、2016年にナイアガラの滝のように株価が下がりましたが、その株価回復に賭けるのなら、お試しに少額を買うのもありかもしれません。

株価の底が見えたのかどうかは、まだ何とも言えない状況なので、他人におすすめできるほどのETFではありませんが・・・。

【EWM】の分配金

モーニングスター社のサイトで年間配当を見てみましょう。

  • 2017年:1.8413
  • 2016年:1.677
  • 2015年:2.0239
  • 2014年:1.994

【EWM】のポートフォリオ

次に、このETFの構成比率を「組入れ企業の規模」「セクター別の投資割合」「投資先主要10社の比率」で見てみます。

組入れ企業の規模別の比率(%)

  • 巨大企業 29.77
  • 大企業 56.92
  • 中企業 13.31

※出典:モーニングスターHP(7/22閲覧)

セクター別の投資割合(%)

  1. 金融:32.47
  2. 公益事業:12.57
  3. 生活必需品:12.37
  4. 資本財・サービス:9.15
  5. 電気通信:8.53
  6. 一般消費財・サービス:7.3
  7. ヘルスケア:5.81
  8. 素材:5.48
  9. エネルギー:3.38
  10. 不動産:2.15
  11. 情報技術:0.57
  12. キャッシュ等:0.23

※出典:ブラックロック社のEWM紹介記事(8/26閲覧)

投資先主要10社の比率(%)

ETF組み入れ上位十社の比率を見てみます(ブルームバーグHP 9/19閲覧)。

  1. PBK:MK : パブリック・バンク 13.79
  2. TNB:MK : テナガ・ナショナル 9.37
  3. MAY:MK : マラヤン・バンキング 7.19
  4. CIMB:MK : CIMBグループホールディングス 5.54
  5. PCHEM:MK : ペトロナス・ケミカルズ・グループ 4.32
  6. GENT:MK : ゲンティン 3.24
  7. DIGI:MK : デジ・ドット・コム 2.83
  8. GENM:MK : ゲンティン・マレーシア 2.80
  9. MAXIS:MK : マキシス 2.60
  10. HLBK:MK : ホンリョン銀行 2.51

マレーシアの経済力とは

では、マレーシア経済反転の可能性はあるのでしょうか。

それを探るために基礎データを整理してみます。

マレーシアは1957年にイギリスからマラヤ連邦が独立して後、1963年に成立した国です(1965年にシンガポールが分離・独立)。

立憲君主制(議会制民主主義)を強いているので、ムハマド5世という国王がいます。議会は二院制で、上院70議席(44名は国王任命/26名は州議会指名)、下院が222議席(小選挙区制で直接選挙)で構成されています。

内政では2008年3月の総選挙で、独立以来政権与党だった「UMNO(統一マレー国民組織)」等が議席を90%から63%まで減らし、アブドゥラ首相からナジブ副首相(当時)への政権移譲がなされました(2009年4月)。2013年5月の総選挙ではナジブ率いる与党連合が133議席(2議席減)を得て再任されています。

外交方針ではASEANやイスラム諸国との協力を強化しつつ、米国や中国等の大国との等距離外交を図るという特色があります。

外務省HP(マレーシア:基礎データ )では、その主要情報を概観してみます。

  • 面積:約33万㎢(日本の約0.9倍)
  • 人口:3119万人(2015年)
  • 首都:クアラルンプール
  • 民族:マレー系(67%)/中国系(25%)/インド系(7%)
  • 宗教:イスラム(61%)/仏教(20%)/キリスト教(9%)/ヒンドゥー(6%)
  • 主要産業:製造業、農林業、鉱業等
  • 輸出先:シンガポール(1位)、中国(2位)、米国(3位)
  • 輸出品目:電機製品、パ-ム油、化学製品、原油・石油製品、LNG、機械・器具製品、金属製品、科学光学設備、ゴム製品等
  • 輸入先:中国(1位)シンガポール(2位)、米国(3位)
  • 輸入品目:電機製品、製造機器、化学製品、輸送機器、金属製品、原油・石油製品、鉄鋼製品、科学光学設備、食料品等

注目すべきは経済成長が続いていることです。

マレーシアのGDPや失業率など(主要指標)

さらに、投資環境を把握するために、世界銀行のデータバンクからマレーシアの主要統計を閲覧してみます。

実質GDPと失業率

実質GDPは2010年米ドル基準 。失業率はILO方式。

実質成長率 総額(億$) 一人当たり($) 失業率
2005 5.3 2049 7984 3.5
2006 5.6 2163 8274 3.3
2007 6.3 2299 8636 3.2
2008 4.8 2410 8891 3.3
2009 -1.5 2374 8599 3.7
2010 7.4 2550 9071 3.3
2011 5.3 2685 9377 3.1
2012 5.5 2832 9709 3.0
2013 4.7 2965 9981 3.1
2014 6.0 3143 10398 2.9
2015 5.0 3301 10745 3.1
2016 4.2 3441 11032 3.4
2017 5.9 3644 11521 3.4

名目GDPと名目GNI

名目GDP 名目GNI
総額(億$) 一人当たり($) 総額(億$) 一人当たり($)
2005 1435 5594 1355 5280
2006 1627 6223 1530 5850
2007 1935 7269 1771 6650
2008 2308 8514 2046 7550
2009 2023 7327 2108 7640
2010 2550 9071 2329 8290
2011 2980 10405 2593 9060
2012 3144 10780 2960 10150
2013 3233 10882 3195 10760
2014 3381 11184 3327 11010
2015 2964 9649 3209 10450
2016 2965 9508 3074 9860
2017 3145 9945 3051 9650

GDPの構成比率(単位別:%)

GDPの構成比率:消費+総資本形成+輸出ー輸入。その%の内訳。

消費 総資本形成 輸出 輸入
2005 55.7 22.4 112.9 91.0
2006 55.5 22.7 112.2 90.4
2007 56.7 23.4 106.2 86.3
2008 56.2 21.5 99.5 77.2
2009 61.9 17.8 91.4 71.1
2010 60.7 23.4 86.9 71.0
2011 61.2 23.2 85.3 69.7
2012 63.5 25.7 79.3 68.5
2013 65.5 25.9 75.6 67.1
2014 65.7 25.0 73.8 64.5
2015 67.2 25.1 70.6 62.9
2016 67.4 25.9 67.7 61.0
2017 67.5 25.5 71.5 64.4

人口伸び率など

総人口(万人) 人口増加率 出生率 平均寿命
2005 2566 1.91 2.29 73.5
2006 2614 1.87 2.25 73.6
2007 2663 1.83 2.22 73.7
2008 2711 1.81 2.19 73.9
2009 2761 1.81 2.17 74.0
2010 2811 1.82 2.15 74.2
2011 2864 1.84 2.13 74.4
2012 2917 1.85 2.11 74.6
2013 2971 1.82 2.09 74.8
2014 3023 1.74 2.07 75.0
2015 3072 1.62 2.06 75.1
2016 3119 1.50 2.04 75.3
2017 3162 1.39

マレーシアの経済は伸びていますが、ETFの伸びはパッとしません。アメリカの金利上昇に伴う新興国からの資金引き上げなども考慮に入れなければいけません。

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マレーシアの高速鉄道に新幹線は採用されるのか

日本のビジネスマンの関心を引くのは、マレーシアへの新幹線の売り込みです。

つい最近も、8月29日に国土交通省が8月28日にマレーシアとシンガポールを結ぶ「マレー半島高速鉄道」(2026年開業を目指す)のために新幹線を売り込むシンポジウムをシンガポールで開催したりしています。

そこでは、石井啓一国交相がシンガポールの要人200人に向けて「(日本の)経験、技術、ノウハウを皆さんと共有し、高速鉄道のもたらす効果が隅々まで行き渡るよう協力したい」とPRしたそうです(産経ビズ「日本の新幹線方式、売り込みでシンポ マレー半島高速鉄道に国交省」2017.8.29)。

最近、中国がややこの高速鉄道計画に手を引く兆しが出てきたので、新幹線が採用される可能性が高まったとも言われています。

そのいきさつがNewSphere(2017/5/8)で「マレーシア高速鉄道、日本が受注の可能性高まる 有力の中国が断念か 」と題して説明されていました。

クアラルンプールの高速鉄道駅は、再開発プロジェクト「バンダー・マレーシア」で整備される地区に作られる予定だ。「バンダー・マレーシア」は、軍の空港跡地を高級住宅街とオフィス街として開発する計画で、もともと国営投資会社「1MDB」が手掛けていた。「1MDB」は、ナジブ首相がマレーシア経済の発展を目的に創設したが、大規模な腐敗の温床だったと見られており、汚職疑惑は首相自身にも及んでいる。

1MDB」が「バンダー・マレーシア」の株式の6割を「中国中鉄」と地元企業の企業連合(ICSB)に約1920億円で売ろうとしたのですが、儲けが見込めないことから中国政府が中国中鉄に投資を認めず、この構想はとん挫したわけです。

「バンダー・マレーシア」の中国出資がなくなったころ、日本側が現地でセールスを強め、新幹線受注の可能性が高まったと言われているのです。

こうした経緯を見ると、日本企業がマレーシアの汚職に巻き込まれないかどうかが、一抹の不安として残ります。

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