MCDとSBUXを比較:マクドナルドとスターバックスの戦略の違いとは

消費財,銘柄比較






【2026年版】MCD vs SBUX 徹底比較:安定の不動産フランチャイズか、再建中のコーヒー帝国か

MCDとSBUXの違いを踏まえて比較します。(2026年5月更新)

マクドナルド(McDonald’s Corporation)とスターバックス(Starbucks Corporation)は外食の代表格です。

その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。

これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移(VCR:Vanguard Consumer Discretionary Index Fund ETFを含めて比較)

※チャート右目盛り:10年国債利回り

決算(予想:結果)

マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を更新してみます。

決算については以下の関連記事を参照

マクドナルド(MCD)決算:予想と結果 売上&EPS

スターバックス(SBUX)決算:予想と結果 売上&EPS

【外食王者対決】マクドナルド(MCD) vs スターバックス(SBUX)!安定の不動産王か、再建中のコーヒー帝国か?

世界中の人々のライフスタイルに深く根付いているマクドナルド(MCD)スターバックス(SBUX)。マクドナルドは、2025年10月の増配で49年連続増配となり、2026年5月時点の四半期配当は1株あたり1.86ドルです。一方、スターバックスは2010年の配当開始以降、2025年10月の増配で15年連続増配となり、2026年4月時点の四半期配当は1株あたり0.62ドルです。[1][2]

本記事では、一見似ているようで全く異なるビジネスモデルを持つ両社の、業績、配当、そして将来性を比較・分析します。結論から言えば、MCDは「不動産+フランチャイズ」の安定収益モデル、SBUXは「直営店運営+ブランド体験」の再成長モデルです。似た外食株でも、投資家が見ているポイントはかなり異なります。

比較サマリー:ビジネスモデルの違いが全てを決める

項目 マクドナルド (MCD) スターバックス (SBUX)
ビジネスモデル フランチャイズ+不動産
2025年末時点で世界店舗の約95%がフランチャイズ。自社保有または長期リースの土地・建物を基盤に、賃料+ロイヤリティを得る構造です。[3]
直営中心+ライセンス
FY2025の売上内訳は、直営店が82.7%、ライセンス店が11.7%、その他が5.6%です。総売上高は371.84億ドルでした。[4]
主な収益源 フランチャイズ加盟店からのロイヤリティ・賃料、および一部直営店の売上。2025年のフランチャイズ収入は165.48億ドルでした。[3] 直営店でのコーヒー・食品・飲料販売が中心。ライセンス店からはロイヤリティや商品供給マージンを得ます。[4]
直近決算 2026年Q1:売上高65.2億ドル、グローバル既存店売上+3.8%、希薄化後EPS2.78ドル[5] FY2026 Q2:売上高95億ドル、グローバル既存店売上+6.2%、GAAP EPS0.45ドル、Non-GAAP EPS0.50ドル[6]
連続増配年数 49年
2025年10月増配時点[1]
15年
2025年10月増配時点[2]
配当利回り(参考) 2.70%
年換算7.44ドル ÷ 株価275.75ドル
2026年5月8日終値ベース
[7]
2.36%
年換算2.48ドル ÷ 株価104.93ドル
2026年5月8日終値ベース
[7]

重要:マクドナルドは「不動産会社」的な性格を持つ

マクドナルドの本当の強さは、ハンバーガーを売ることだけではありません。世界中の一等地に不動産を保有・長期リースし、フランチャイズに貸し出して賃料(Rents)とロイヤリティを得る構造にあります。2025年のフランチャイズ収入の内訳は、Rents 104.42億ドル、Royalties 60.18億ドル、Initial fees 0.88億ドルでした。2025年末時点で店舗の約95%がフランチャイズであり、この軽い運営モデルが高い営業利益率と安定したキャッシュフローを支えています。[3]

業績と成長性の詳細分析

売上高ではスターバックスが上回ります。FY2025ではSBUXの売上高が371.84億ドル、MCDの売上高が268.85億ドルでした。ただし、MCDはフランチャイズ収入中心のため、売上高が小さく見えても、営業利益率は高くなりやすい構造です。2025年のMCD営業利益率は46.1%でした。一方、SBUXは直営店比率が高いため、売上高は大きいものの、人件費、店舗運営費、原材料費の影響を受けやすくなります。[3][4]

またSBUXは、2024年9月にBrian Niccol氏が会長兼CEOに就任し、オペレーション、商品、店舗体験の立て直しを進めています。FY2026 Q2ではグローバル既存店売上が6.2%増となり、再建策の初期成果が見え始めています。[6][8]

マクドナルド 売上高 スターバックス 売上高
2025 268.85億ドル (+3.7%)[3] 371.84億ドル (+2.8%)[4]
2024 259.20億ドル (+1.7%)[3] 361.76億ドル (+0.6%)[4]
2023 254.94億ドル (+10.0%)[3] 359.76億ドル (+11.6%)[4]

【直近決算の要点】
MCD 2026年Q1:グローバル既存店売上は+3.8%、売上高は約65.2億ドル、希薄化後EPSは2.78ドルでした。米国既存店売上は+3.9%で、価値訴求、マーケティング、メニュー施策が寄与しました。[5]
SBUX FY2026 Q2:グローバル既存店売上は+6.2%、売上高は95億ドル、GAAP EPSは0.45ドル、Non-GAAP EPSは0.50ドルでした。会社側はFY2026の既存店売上成長率とNon-GAAP EPS見通しを引き上げています。[6]

ミニ解説:MCDは「資産(不動産)×フランチャイズ」の比率が高く、景気変動時も収益が比較的安定しやすい企業です。一方、SBUXは直営店比率が高く、店舗体験、待ち時間、商品構成、労務管理の改善が利益率に直結します。安定性ではMCD、再建による伸びしろではSBUXという見方ができます。

配当で見るMCDとSBUX

配当の安定性では、MCDが明確に優位です。MCDは2025年10月に四半期配当を1.77ドルから1.86ドルへ引き上げ、49年連続増配となりました。2026年5月時点の年換算配当は7.44ドルです。2026年5月8日の終値275.75ドルで計算すると、配当利回りは約2.70%です。[1][7]

SBUXは2025年10月に四半期配当を0.61ドルから0.62ドルへ引き上げ、15年連続増配となりました。2026年4月にも0.62ドルの四半期配当を継続しており、年換算配当は2.48ドルです。2026年5月8日の終値104.93ドルで計算すると、配当利回りは約2.36%です。ただし、SBUXは再建投資と店舗運営コストの影響を受けやすいため、配当の安心感だけで見るならMCDの方が上です。[2][7]

投資家が見るべき違い

観点 MCD SBUX
安定性 高い。フランチャイズ収入と賃料収入が中心。 中程度。ブランドは強いが、直営店運営の影響を受けやすい。
成長余地 店舗拡大、価格改定、デジタル・ロイヤルティ、メニュー施策が中心。 再建が進めば、既存店売上と利益率の回復余地がある。
リスク 低所得層の消費鈍化、食材・人件費、フランチャイジー収益、為替。 人件費、店舗オペレーション、中国市場、競争激化、ブランド再建の遅れ。
配当株としての魅力 連続増配実績が長く、配当成長株としての信頼性が高い。 利回りは魅力的だが、再建期のため利益回復の確認が必要。
向きやすい投資家 安定収益、連続増配、長期保有を重視する投資家。 ブランド再建と利益率回復に期待する投資家。

まとめ:MCDは安定、SBUXは再建の成否

MCDとSBUXはどちらも世界的ブランドですが、投資対象としての性格はかなり異なります。MCDは、約95%のフランチャイズ比率、賃料・ロイヤリティ収入、長い連続増配実績を持つ「安定収益型」の企業です。株価が大きく割安になる局面は少ない一方、長期で配当と利益成長を積み上げる力があります。

SBUXは、直営店中心のため売上規模は大きいものの、店舗運営の良し悪しが利益率に直結します。2026年Q2では既存店売上が回復し、Brian Niccol CEOの再建策に一定の成果が見え始めています。ただし、SBUXへの投資では「ブランド力」だけでなく、店舗効率、待ち時間、労務費、米国・中国の需要回復を確認する必要があります。

安定性と配当の信頼性を重視するならMCD、再建局面の上振れを狙うならSBUXという整理がしやすいでしょう。ただし、どちらも消費者の値上げ耐性、外食需要、賃金・原材料費の影響を受けるため、最新決算と同時に既存店売上、客数、利益率を継続的に見ることが重要です。

【注】(出典リンク)

  1. MCD配当・連続増配 → McDonald’s Investor Release(2025年10月22日、四半期配当1.86ドル)McDonald’s Quarterly Cash Dividend(2026年2月4日)(確認日:2026-05-09)
  2. SBUX配当 → Starbucks Press Release(2025年10月1日、15年連続増配)Starbucks Quarterly Cash Dividend(2026年4月15日)(確認日:2026-05-09)
  3. MCD FY2025年次報告・フランチャイズ構造 → McDonald’s Form 10-K FY2025(約95%フランチャイズ、売上、Rents/Royalties)McDonald’s Investor Overview(確認日:2026-05-09)
  4. SBUX FY2025年次報告・売上内訳 → Starbucks Form 10-K FY2025Starbucks Fiscal 2025 Annual Report(確認日:2026-05-09)
  5. MCD 2026年Q1決算 → McDonald’s Reports First Quarter 2026 ResultsQ1 2026 Earnings Release(確認日:2026-05-09)
  6. SBUX FY2026 Q2決算 → Starbucks Reports Q2 Fiscal Year 2026 ResultsStarbucks Press(2026年4月28日)(確認日:2026-05-09)
  7. 配当利回りの算出根拠 → MCD株価(Yahoo Finance、2026年5月8日終値275.75ドル)MarketWatch(2026年5月8日、MCD 275.75ドル・SBUX 104.93ドル)(確認日:2026-05-09)
  8. SBUX経営体制 → Starbucks Press(Brian Niccol氏 会長兼CEO就任、2024年8月13日)FY2026 Q2決算での再建進捗(確認日:2026-05-09)



::contentReference[oaicite:1]{index=1}

Posted by 南 一矢