【HDV】の構成銘柄を一覧してみます。

このページではNISA等の積立や運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)、株価チャート、配当金、配当利回り、ポートフォリオ等のデータを詳細に紹介してみましょう。

*注意:投資判断は自己責任なので、銘柄(株や投信)の売買の結果について、本サイトは一切の責任を負うことはできません。

【HDVを徹底解説】配当だけじゃない!"質"で選ぶ高配当ETF VYM・SPYDとの違いは?

米国の高配当ETFの中でも、HDV(iシェアーズ コア 高配当株ETF)は、単に利回りが高いだけでなく、投資先の「質」を重視するディフェンシブな性格で人気のETFです。市場全体が不安定な局面で強さを発揮することが期待される一方、そのユニークな戦略ゆえの注意点も存在します。この記事では、HDVの核心である「銘柄選定の基準」から、代表的な高配当ETFであるVYMやSPYDとの明確な違い、そして投資する上でのメリットとリスクまでを徹底解説します。

【HDV】iシェアーズ コア 高配当株 ETFの概要

HDVは、米国の高配当株の中でも、特に「財務健全性が高く、持続的に配当を支払う能力がある」と判断された質の高い(クオリティ)企業に厳選投資するETFです。安定感を重視する投資家に向いています。

  • 連動指数: Morningstar Dividend Yield Focus Index(モーニングスター配当フォーカス指数)
  • 配当利回り(参考): 約3.4%(30日SEC利回りの直近値、時期により変動)
  • 経費率: 0.08%
  • 構成銘柄数: 75銘柄(目安)
  • 分配頻度: 四半期
  • チャート・基準価額: 最新の株価・分配実績は公式ページの「Performance」「Distributions」で確認できます(脚注リンク参照)。

(注)本ページの数値は2025年6〜8月公表情報を中心に記載。構成比・保有銘柄は日々変動します。最新は各公式サイトをご確認ください。


HDVの核心:財務健全性を重視する「クオリティ・スクリーン」

HDVが他の高配当ETFと一線を画すのは、その銘柄選定基準にあります。連動する指数は、米国株の中から配当利回りが高い銘柄群を抽出し、そこから財務の健全性やクオリティ指標に基づいてふるい落とし(クオリティ・スクリーン)を実施します。最終的に、持続可能な配当支払いが期待できる優良企業に絞り込むのが特徴です。

そのためポートフォリオは必然的に、生活必需品・ヘルスケア・エネルギー・通信といったディフェンシブ色の強いセクター比率が高くなる傾向があります。

VYM・SPYDとの戦略比較

HDVの立ち位置を理解するために、他の人気ETFとの戦略の違いを簡潔に整理します。

3つのETFの思想

  • HDV: 「企業の質」を最優先。高配当の中から財務健全性でふるい、ディフェンシブな構成になりやすい。
  • VYM: 「広く・低コスト」で高配当株を網羅。指数(FTSE High Dividend Yield)はREITを除外するのがポイント。経費率は0.06%
  • SPYD: 「高利回り×均等ウェイト」。S&P500から配当利回り上位80銘柄を等ウェイトで保有。経費率は0.07%

HDVの主な構成銘柄(上位10:比率)

(目安・2025年6月末のファクトシートより。比率は日々変動)

銘柄 ティッカー 構成比
Exxon Mobil XOM 8.63%
Johnson & Johnson JNJ 6.03%
AbbVie ABBV 5.57%
Chevron CVX 5.51%
Home Depot HD 4.49%
Philip Morris International PM 4.13%
AT&T T 4.05%
Merck MRK 4.01%
Coca-Cola KO 3.85%
PepsiCo PEP 3.71%

※上位10合計:約50%(時期により変動)。全保有銘柄の最新一覧は公式「Holdings」よりCSVで取得可。

HDVのセクター別構成(目安)

セクター 比率の目安
ヘルスケア 約21.8%
エネルギー 約21.8%
生活必需品 約19.5%
情報技術 約9.2%
公益 約9.0%
一般消費財 約5.3%
金融 約5.2%
通信 約4.1%
資本財 約2.5%
素材 約1.4%

※上記はファクトシート時点の参考値。日々入れ替え・価格変動で比率は動きます。

HDVに投資するメリットと注意点

メリット

  • 財務優良企業への厳選投資: 倒産リスクが低く、安定配当が期待できる企業群に絞られる設計。
  • ディフェンシブな値動き: 不況・調整局面で相対的な底堅さを見せやすいセクター構成。
  • 低コスト: 経費率0.08%と、クオリティ・スクリーン系としては低水準。

注意点・リスク

  • 上昇相場に乗り遅れ: 成長株主導の強気相場では、より攻撃的な指数やETFに劣後する可能性。
  • セクター偏り: エネルギー・生活必需品・ヘルスケア等に比重が寄る時期は、そのセクターの株価要因(原油価格・薬価等)の影響を受けやすい。
  • 金利動向: 高配当株は金利上昇局面で相対魅力度が低下し、資金流出で売られやすい傾向。

結論:HDVはどのような投資家に向いているか?

HDVは、「高い配当利回り」と同時に「ポートフォリオの安定性・守りの堅さ」を重視する投資家にとって有力な選択肢です。景気後退に備えつつ、ディフェンシブにインカムを積み上げたい場面で、ポートフォリオの核として検討する価値があります。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。