NOBL(配当貴族ETF)構成銘柄69社|利回り・VIG比較【2026年】

インデックス,高配当ETF

【2026年8月更新】
NOBLの構成企業数、純資産、バリュエーション、利回り、株価、上位構成銘柄をProShares公式情報へ更新しました。VIG・SDYについても、経費率、構成銘柄数、30日SEC利回りを各運用会社の公式データへ更新しています。[1][2][3]

NOBLは、S&P 500の中から、原則として25年以上連続で毎年増配している企業へ投資する米国上場ETFです。本記事では、NOBLの仕組み、構成銘柄69社、利回り、経費率、株価、分配金推移を整理します。

あわせて、低コストで広く増配企業へ投資するVIG、20年以上増配した企業の中から配当利回りを重視するSDYとの違いも比較します。

NOBL・VIG・SDYの比較結果

  • 25年以上の連続増配と等金額加重を重視:NOBL
  • 低コストと幅広い銘柄分散を重視:VIG
  • 連続増配に加えて現在の配当利回りを重視:SDY

NOBLは、最も高い配当利回りを狙うETFではありません。25年以上の連続増配実績を持つS&P 500企業を、時価総額の大小にかかわらず、ほぼ同じ比率で保有する点が特徴です。

NOBLとは|配当貴族ETFの仕組み

NOBLの正式名称は、ProShares S&P 500 Dividend Aristocrats ETFです。連動対象となるS&P 500 Dividend Aristocrats Indexは、S&P 500構成企業のうち、25年以上連続で毎年増配してきた企業を対象とします。[4]

指数は各構成企業を等金額加重し、企業規模の大きさだけで比率を決めません。構成銘柄の定期見直しは年次、ウエート調整は四半期ごとに行われます。

配当貴族とは

配当貴族は、単に配当利回りが高い企業を集めたものではありません。S&P 500の構成企業であることに加え、長期にわたり毎年増配してきた実績が求められます。

長期間の増配には、景気後退、金利上昇、金融危機などを経験しながら、利益とキャッシュフローを確保してきた実績が反映されています。ただし、過去の増配実績が将来の増配や株価上昇を保証するものではありません。

NOBLの経費率・利回り・純資産

項目 最新値 基準日
構成企業数 69社 2026年7月31日
経費率 0.35% 2026年8月5日確認
純資産 118.98億ドル 2026年8月4日確認
30日SEC利回り 2.18% 2026年6月30日
12カ月利回り 2.07% 2026年6月30日
P/E 21.22倍 2026年7月31日
P/B 3.56倍 2026年7月31日
平均時価総額 約1,113.5億ドル 2026年7月31日
分配頻度 四半期 2026年6月30日

30日SEC利回りは、直近30日間の配当・利息収入から経費を差し引いて年率換算する標準化指標です。12カ月利回りとは計算方法が異なります。[1]

高配当ETFとの違い

NOBLは現在の配当利回りの高さではなく、長期間にわたり増配してきた実績を重視します。そのため、高利回り銘柄を選ぶETFとは、構成企業やセクター配分が異なります。

NOBLとVIG・SDYの違いを比較

3本はいずれも増配実績を重視しますが、必要な増配年数、投資対象となる母集団、加重方法、経費率が異なります。

比較項目 NOBL
配当貴族
VIG
増配重視
SDY
利回り重視
連続増配基準 25年以上 10年以上 20年以上
母集団 S&P 500 米国株の幅広い母集団 S&P Composite 1500
加重方法 等金額加重 浮動株調整後時価総額加重。1社4%上限 配当利回りによる加重。1銘柄4%上限
経費率 0.35% 0.04% 0.35%
利回りの目安 30日SEC利回り2.18%
12カ月利回り2.07%
30日SEC利回り1.53% 30日SEC利回り2.39%
分配利回り2.42%
構成銘柄数 69社 331銘柄 155銘柄
主な特徴 厳格な増配年数と等金額加重 低コストで広範囲。高利回り上位25%を除外 長期増配銘柄の中で配当利回りを重視

NOBLは2026年7月31日または6月30日、VIGは2026年5月31日、SDYは2026年7月23日時点の公式データです。[1][2][3]

比較の要点

  • NOBL:25年以上増配・等金額加重・69社
  • VIG:10年以上増配・低コスト・331銘柄
  • SDY:20年以上増配・配当利回り加重・155銘柄

NOBLに投資するメリット・デメリット

メリット

  • 長期増配の実績:25年以上の連続増配条件により、複数の景気循環を経験してきた企業へ投資できます。
  • 巨大企業への集中を抑えやすい:等金額加重のため、時価総額の大きい少数企業がポートフォリオの大部分を占めにくくなっています。
  • 上位10銘柄の集中度が低い:2026年8月4日時点の上位10銘柄の合計は約15.95%です。最大銘柄も1.63%にとどまります。[1]
  • 複数セクターへ分散:生活必需品、資本財、金融、素材、ヘルスケア、公益事業などへ分散されます。
  • 増配によるインカム成長:現在の利回りだけでなく、構成企業の増配による将来の分配金成長を投資テーマとします。

デメリット

  • 運用コスト:経費率0.35%は、VIGの0.04%より0.31ポイント高くなっています。
  • 情報技術比率が低くなりやすい:大型テクノロジー株が市場を主導する局面では、S&P 500などに劣後する可能性があります。
  • 等金額加重固有の偏り:時価総額が小さい企業の株価変動も、大企業と同程度に指数へ影響します。
  • 増配実績と企業価値は同じではない:連続増配企業でも、売上低迷、負債増加、配当性向上昇によって増配余力が低下する場合があります。
  • 指数からの除外:増配条件を満たさなくなった企業は、指数見直しで除外される可能性があります。
  • 株式市場の下落:配当貴族であっても株価下落は避けられず、元本や分配金は保証されません。

NOBLの構成銘柄|上位10社

2026年8月4日時点の上位10銘柄は次の通りです。NOBLは等金額加重を基本とするため、最大銘柄でも構成比率は1.63%です。[1]

順位 企業名 ティッカー 構成比率
1 Roper Technologies ROP 1.63%
2 Nucor NUE 1.63%
3 Erie Indemnity ERIE 1.62%
4 Stanley Black & Decker SWK 1.61%
5 IBM IBM 1.60%
6 Emerson Electric EMR 1.59%
7 Sherwin-Williams SHW 1.58%
8 FactSet Research Systems FDS 1.57%
9 Automatic Data Processing ADP 1.56%
10 Becton, Dickinson and Company BDX 1.56%

上位10銘柄の合計は約15.95%です。時価総額加重型ETFと比べ、特定の巨大企業に値動きが集中しにくい構造です。ただし、四半期リウエート後の株価変動によって、各銘柄の比率は日々変化します。

NOBLの構成銘柄一覧|配当貴族69社

以下は、元記事のProShares公式Holdingsデータに基づく69社を、企業名のアルファベット順に並べ替えた一覧です。構成銘柄数は2026年7月31日時点でも69社です。[1]

企業名 ティッカー
A. O. Smith AOS
Abbott Laboratories ABT
AbbVie ABBV
Aflac AFL
Air Products and Chemicals APD
Albemarle ALB
Amcor AMCR
Archer-Daniels-Midland ADM
Atmos Energy ATO
Automatic Data Processing ADP
Becton, Dickinson and Company BDX
Brown & Brown BRO
Brown-Forman Class B BF.B
C.H. Robinson Worldwide CHRW
Cardinal Health CAH
Caterpillar CAT
Chevron CVX
Chubb CB
Church & Dwight CHD
Cincinnati Financial CINF
Cintas CTAS
Clorox CLX
Coca-Cola KO
Colgate-Palmolive CL
Consolidated Edison ED
Dover DOV
Ecolab ECL
Emerson Electric EMR
Erie Indemnity ERIE
Essex Property Trust ESS
Eversource Energy ES
Expeditors International of Washington EXPD
Exxon Mobil XOM
FactSet Research Systems FDS
Fastenal FAST
Federal Realty Investment Trust FRT
Franklin Resources BEN
General Dynamics GD
Genuine Parts GPC
Hormel Foods HRL
IBM IBM
Illinois Tool Works ITW
Johnson & Johnson JNJ
Kenvue KVUE
Kimberly-Clark KMB
Linde LIN
Lowe’s Companies LOW
McCormick & Company MKC
McDonald’s MCD
Medtronic MDT
NextEra Energy NEE
Nordson NDSN
Nucor NUE
Pentair PNR
PepsiCo PEP
PPG Industries PPG
Procter & Gamble PG
Realty Income O
Roper Technologies ROP
S&P Global SPGI
Sherwin-Williams SHW
Stanley Black & Decker SWK
Sysco SYY
T. Rowe Price Group TROW
Target TGT
The J.M. Smucker Company SJM
W.W. Grainger GWW
Walmart WMT
West Pharmaceutical Services WST

構成銘柄は指数の年次見直しや適格性確認によって変更される場合があります。構成比率は日々変動するため、全69社の最新比率はProShares公式Holdingsで確認してください。

NOBLの株価と1対2口数分割

2026年8月4日時点の市場価格は58.16ドル、NAVは58.18ドル、30日中央値の売買スプレッドは0.02%でした。[1]

2026年5月に1対2の口数分割を実施:
NOBLは、2026年5月26日の取引終了時点の保有者を対象として、ETF受益権1口を2口に分ける2対1のフォワード・スプリットを実施しました。分割後の取引は2026年5月28日に始まっています。保有資産の総額や投資家の持分価値は変わりませんが、1口当たりの株価と過去の1口当たり分配金は、分割調整後にはおおむね半分になります。[5]

株価チャートや過去の分配金を比較する際は、分割調整済みデータかどうかを確認する必要があります。分割前の株価をそのまま現在価格と比べると、実際には起きていない約50%の下落があったように見えるためです。

NOBLの株価・利回りチャートをここに貼り付け

NOBLの分配金と利回り推移

年間の1口当たり分配金合計を年平均株価で割った利回りの推移を確認します。年間分配金には、通常の定期分配以外の分配が含まれる場合があります。

表の分割調整:
2026年5月28日の1対2口数分割に合わせ、以下の1口当たり分配金と年平均株価は、過去の数値を分割後ベースに換算しています。利回りと前年比は口数分割によって変わりません。2026年は通年分配金が確定していないため、表には2025年までを掲載しています。

「年間分配金÷年平均株価」は、年間分配金合計をその年の平均株価で割った当サイト独自の概算値です。ProSharesが公表する30日SEC利回りや12カ月利回りとは定義が異なります。

分配金 株価
年間分配金÷年年平均株価 年間分配金合計
分割調整後
前年比 年平均株価
分割調整後
前年比
2025 2.02% 1.093 6.8% 54.2 9.8%
2024 2.07% 1.023 2.4% 49.4 8.6%
2023 2.20% 0.999 14.5% 45.5 0.2%
2022 1.92% 0.873 -6.2% 45.4 1.7%
2021 2.09% 0.931 9.1% 44.6 20.1%
2020 2.30% 0.853 19.1% 37.2 4.5%
2019 2.01% 0.716 -0.5% 35.6 8.4%
2018 2.19% 0.720 28.9% 32.8 9.9%
2017 1.87% 0.558 -3.0% 29.9 13.1%
2016 2.18% 0.575 15.0% 26.4 8.0%
2015 2.04% 0.500 24.5% 24.5 7.7%
2014 1.77% 0.402 比較不可
2013年は部分年
22.7 12.9%
2013 0.34% 0.068 20.1

2013年はNOBLが2013年10月9日に設定されたため、設定後の一部期間のみです。このため、2014年の年間分配金を2013年と比較した前年比は「比較不可」としています。

NOBLに関するよくある質問

NOBLはどのようなETFですか

NOBLは、S&P 500構成企業のうち、原則として25年以上連続で毎年増配している企業へ投資するETFです。構成銘柄を等金額に近い比率で保有し、四半期ごとにウエートを調整します。

NOBLの構成銘柄数はいくつですか

2026年7月31日時点では69社です。構成銘柄は年次見直しや適格性確認によって入れ替わる場合があります。

NOBLとVIGはどちらがよいですか

25年以上の連続増配実績と等金額加重を重視する場合はNOBL、経費率の低さと幅広い銘柄分散を重視する場合はVIGが候補です。NOBLの経費率は0.35%、VIGは0.04%です。

NOBLは高配当ETFですか

NOBLは、現在の配当利回りの高さより、25年以上の増配実績を重視するETFです。足元のインカムを最優先する場合は、配当利回り加重型のSDYなども比較対象になります。

NOBLの分配金は毎年増えますか

構成企業には長期の連続増配実績がありますが、NOBLの1口当たり分配金が毎年必ず増えるとは限りません。構成銘柄の入れ替え、各企業の配当額、分配時期、運用費用などによって変動します。

NOBLはディフェンシブETFですか

生活必需品など、比較的景気変動の影響を受けにくい企業を多く含みます。ただし、NOBLは株式ETFであり、市場下落時には価格が大きく下がる可能性があります。

NOBLをNISAで買えますか

外国ETFをNISAの成長投資枠で購入できるかは、利用する証券会社の取扱商品と対象判定によって異なります。購入前に証券会社の対象商品一覧を確認してください。

まとめ|NOBLが向いている投資家

NOBLは、S&P 500の中でも25年以上の連続増配実績を持つ企業へ投資し、特定の巨大企業への集中を抑えたい場合の選択肢です。

  • NOBL:長期増配の厳格な実績と等金額加重を重視
  • VIG:低コストと銘柄数の多さを重視
  • SDY:長期増配に加えて現在の配当利回りを重視

NOBLは、最も高い利回りや最も低いコストを狙うETFではありません。「25年以上の連続増配」「S&P 500企業」「等金額加重」という3つの特徴に価値を感じるかどうかが、選択の中心になります。

免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。利回り、純資産、株価、構成銘柄、バリュエーションは随時変動します。過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。

【注】(出典リンク)

  1. NOBLの経費率、純資産、利回り、構成企業数、株価、Holdings、バリュエーション →
    ProShares NOBL公式ページ
    (確認日:2026-08-05)
  2. VIGの経費率、SEC利回り、構成銘柄数 →
    Vanguard VIG公式ページ
    (確認日:2026-08-05)
  3. SDYの経費率、SEC利回り、分配利回り、構成銘柄数 →
    State Street SDY公式ページ
    (確認日:2026-08-05)
  4. S&P 500 Dividend Aristocratsの基準、等金額加重 →
    S&P 500 Dividend Aristocrats公式ページ
    (確認日:2026-08-05)
  5. NOBLの2対1フォワード・スプリット。基準日2026年5月26日、分割後取引開始2026年5月28日 →
    ProShares「ProShares Announces ETF Share Splits」
    (2026年5月11日)

Posted by 南 一矢