NOBL(配当貴族ETF)構成銘柄一覧(株価と利回り)
25年以上連続で増配している銘柄からなる「配当貴族指数」に連動するETFを紹介し、この指数を構成する50数銘柄をリストアップしてみます。
このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート、配当利回り、ポートフォリオ等の詳細も紹介してみましょう
【NOBL】(プロシェアーズS&P500配当貴族ETF)の概要を見たうえで、そのポートフォリオを構成する銘柄のランキングを作成してみます。
【配当貴族ETF】NOBLを徹底解説!VIG・SDYとの違い
「連続増配株」投資の中でも、特に厳しい基準で選ばれた銘柄群に投資する「配当貴族ETF」。その代表格が、NOBL(プロシェアーズ S&P 500 配当貴族ETF)です。
しかし、同じ増配系のVIGやSDYと何が違うのか、どのような特徴があるのかを正確に理解している方は少ないかもしれません。
この記事では、まず「配当貴族」の正確な定義を解説し、NOBLの具体的な仕組み、他のETFとの比較、そしてどのような投資家に向いているのかまでを徹底的に解説します。
「配当貴族(Dividend Aristocrats)」とは?
「配当貴族」とは、S&P500指数を構成する米国の大型株の中でも、「25年以上もの間、一度も減配せず、配当を増やし続けてきた」という、極めて厳格な条件をクリアした超優良企業のことを指します。
幾度もの不況を乗り越え、株主への還元を続けてきた実績は、企業の財務的な強さと安定した事業基盤の証左と言えるでしょう。NOBLは、この厳選された「配当貴族」銘柄(通常60社程度)に投資する、質の高いポートフォリオが魅力のETFです。
【NOBL】プロシェアーズ S&P 500 配当貴族 ETFの概要
- 連動指数: S&P 500 Dividend Aristocrats Index
- 投資対象: S&P500構成銘柄のうち、25年以上連続増配の企業(約65銘柄)
- 配当利回り(目安): 約2.2%
- 経費率: 0.35%
- 構成ルールの特徴:
- 均等加重: 通常の指数(時価総額加重)とは異なり、構成する全銘柄にほぼ均等に投資します。これにより、マイクロソフトやアップルのような巨大企業のパフォーマンスに左右されにくい、バランスの取れたポートフォリオになります。
- セクター上限: 1セクターあたりの比率は最大30%に制限されます。
- リバランス: 年に4回、構成比率を均等に戻す調整が行われます。
- 出典: ProShares 公式サイト
他の増配ETF(VIG, SDY)との比較
NOBLのユニークな立ち位置を理解するために、VIG・SDYと比較してみましょう。「増配年数」「投資対象の広さ」「ウェイトの付け方」が全く異なることがわかります。
比較項目 | NOBL (配当貴族) | VIG (成長バランス型) | SDY (実績・高利回り型) |
---|---|---|---|
連続増配の基準 | 25年以上 | 10年以上 | 20年以上 |
投資対象の母集団 | S&P 500 | 米国市場全体 | S&P 1500 |
加重方法 | 均等加重 | 時価総額加重 | 利回り加重 |
経費率 | 0.35% | 0.06% | 0.35% |
NOBLに投資するメリットとデメリット
メリット
- 質の高い企業への厳選投資: 25年以上も増配を続ける企業は、景気サイクルを乗り越える力を持つ、極めて質の高い優良企業である可能性が高いです。
- 下落相場への耐性(期待): ディフェンシブなセクターの安定企業が多いため、市場全体が下落する局面で、S&P500などに比べて下落率が穏やかになることが期待されます。
- 均等加重による分散効果: 特定の巨大ハイテク企業の値動きにポートフォリオ全体が振り回されるリスクを低減できます。
デメリット
- 経費率が比較的高め: VIGの0.06%と比較すると、0.35%という経費率はやや高く、長期的なコスト負担になります。
- 上昇相場に乗り遅れる可能性: 市場全体が巨大ハイテク株に牽引されて大きく上昇するような局面では、S&P500やVIGにパフォーマンスで劣後する可能性があります。
結論:NOBLはどのような投資家に向いているか?
NOBLは、企業の「質」と「安定性」を最優先したい投資家にとって、非常に魅力的な選択肢です。
「株価の爆発的な成長よりも、厳しい基準をクリアした本物の優良企業に、広く均等に投資したい」「ポートフォリオのディフェンス力を高めたい」と考える方に向いています。手数料の安さを最優先するならVIG、現時点での利回りの高さを求めるならSDYとなりますが、「25年連続増配」という信頼性は、NOBLならではの価値と言えるでしょう。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
配当金(分配金)と利回り
年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)
年 | 配当 | 株価 | |||
平均利回り | 年累計 | 年伸び率 | 平均株価 | 年伸び率 | |
2024 | 2.05% | 2.05 | 2.6% | 99.8 | 9.5% |
2023 | 2.19% | 1.99 | 14.3% | 91.1 | -7.7% |
2022 | 1.77% | 1.74 | -6.2% | 98.7 | 24.6% |
2021 | 2.35% | 1.86 | 9% | 79.2 | 5.3% |
2020 | 2.27% | 1.71 | 19.4% | 75.2 | 27.4% |
2019 | 2.42% | 1.43 | -0.4% | 59.1 | -8.1% |
2018 | 2.23% | 1.44 | 28.9% | 64.3 | 18% |
2017 | 2.05% | 1.11 | -3% | 54.5 | 11.8% |
2016 | 2.36% | 1.15 | 15.4% | 48.7 | -1.2% |
2015 | 2.02% | 1 | 24.6% | 49.3 | 12.6% |
2014 | 1.83% | 0.8 | 494.7% | 43.8 | 6.7% |
2013 | 0.33% | 0.13 | – | 41 | – |
ポートフォリオ
次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、セクター別比率はプロシェアーズのサイト内のページを参照。