SPTM•SPY•SPYG•SPYV:SP500連動SDPR ETFを比較

インデックス,米国ETF





【徹底比較】SPDR ETF(SPTM・SPY・SPYG・SPYV)―最適な「スパイダー」は?


【2026年7月更新版】
ステート・ストリートとS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの公式資料に基づき、経費率、構成銘柄数、セクター構成、分配利回りなどを更新しました。構成銘柄数、比率、利回り、売買スプレッドは日々変動します。

SPTMとSPY、SPYG、SPYVという、S&P系指数に連動するステート・ストリートのSPDR ETFを比較し、それぞれの特徴を整理します。

ここでは積立や資産運用の参考として、連動指数、経費率、米国株市場のカバー範囲、銘柄集中度、セクター構成、分配利回り、売買のしやすさなどを確認します。最新の分配金や構成銘柄は、本文中の脚注番号から各公式資料をご確認ください。

【徹底比較】SPDR ETF(SPTM・SPY・SPYG・SPYV)―最適な「スパイダー」は?

「SPDR(スパイダー)」は、ステート・ストリートのETFブランドです。中でもSPYは、1993年1月に米国で最初に上場したETFとして知られています。[1]今回は、米国株のコア運用やスタイル調整に使われるSPTM、SPY、SPYG、SPYVの4本を比較します。

SPDRシリーズの基本構成

  • ポートフォリオ・シリーズ:SPTM、SPYG、SPYVなど。経費率が低く、長期保有の部品として使いやすいETFです。
  • 元祖ETF:SPY。保有コストはやや高い一方、流動性、売買スプレッド、オプション市場の厚みに強みがあります。

コア資産の選択肢:SPTM vs SPY

米国株のコアを選ぶ場合は、分散範囲の広さ、保有コスト、売買コスト、取引目的の違いが比較のポイントになります。

【SPTM】State Street® SPDR® Portfolio S&P 1500® Composite Stock Market ETF

SPTMは、S&P 500、S&P MidCap 400、S&P SmallCap 600を統合したS&P Composite 1500 Indexに連動します。大型株だけでなく、中型株と小型株まで保有し、投資可能な米国株式市場の約90%をカバーする設計です。[2][3]

2026年7月16日時点の経費率は0.03%です。2026年7月15日時点の保有銘柄数は1,512で、同日時点の上位10銘柄の合計比率は約35.2%でした。S&P 500だけに投資するETFより広く分散されていますが、時価総額加重型であるため、運用成果の中心は依然として大型株です。[2]

連動指数 S&P Composite 1500 Index
経費率(年率) 0.03%(2026年7月16日時点)[2]
保有銘柄数 1,512(2026年7月15日時点)[2]
カバー範囲 投資可能な米国株式市場の約90%[3]
主要セクター 情報技術35.48%、金融12.60%、資本財・サービス9.73%(2026年7月15日時点)[2]
ファンド分配利回り 1.06%(2026年7月14日時点)[2]
30日中央値スプレッド 0.01%(2026年7月15日時点)[2]

【SPY】State Street® SPDR® S&P 500® ETF Trust

SPYは1993年1月22日に設定された元祖ETFです。[1]S&P 500に連動し、米国の大型株を中心に投資します。2026年7月15日時点の保有銘柄数は504、上位10銘柄の合計比率は約38.1%でした。

SPYの最大の強みは、極めて高い流動性とオプション取引の選択肢です。2026年7月15日時点の30日中央値の売買スプレッドは0.00%と表示されており、大口売買や短期的なポジション調整に向いています。[4]一方、経費率は0.0945%で、長期保有を主目的とする低コスト型S&P 500 ETFより高めです。[1]

連動指数 S&P 500 Index
経費率(年率) 0.0945%(2026年7月16日時点)[1]
保有銘柄数 504(2026年7月15日時点)[1]
主要セクター 情報技術37.32%、金融12.26%、コミュニケーション・サービス10.27%(2026年7月15日時点)[1]
ファンド分配利回り 1.00%(2026年7月14日時点)[1]
30日中央値スプレッド 0.00%(2026年7月15日時点)[4]
特徴 高い流動性、オプション取引が可能、短期売買や大口取引に使いやすい[4]
コストに関する補足:
S&P 500を長期保有することが主目的なら、同じステート・ストリートのSPYMは経費率0.02%、IVVとVOOは0.03%です。[5]SPYの保有コストは相対的に高いため、長期の積立ではSPYM、IVV、VOOを選び、短期売買やオプション活用ではSPYを使うという整理がしやすくなっています。

投資スタイルの選択肢:SPYG vs SPYV

SPYGとSPYVは、S&P 500をそれぞれグロースバリューの特性に応じて配分するETFです。コア資産を置き換えるというより、ポートフォリオに特定のスタイルを上乗せする用途に向いています。

【SPYG】State Street® SPDR® Portfolio S&P 500® Growth ETF

SPYGは、売上成長率、利益変化と株価の関係、株価モメンタムなどを基準に、成長特性の強いS&P 500構成銘柄へ配分します。[6]

2026年7月15日時点の保有銘柄数は147です。情報技術セクターが51.46%、コミュニケーション・サービスが16.31%を占め、上位10銘柄の合計比率は約58.8%でした。4本の中では、セクターと大型成長株への集中度が最も高いETFです。経費率は0.04%です。[6]

連動指数 S&P 500 Growth Index
経費率(年率) 0.04%(2026年7月16日時点)[6]
保有銘柄数 147(2026年7月15日時点)[6]
主要セクター 情報技術51.46%、コミュニケーション・サービス16.31%、金融8.99%(2026年7月15日時点)[6]
上位10銘柄比率 約58.8%(2026年7月15日時点の公式保有比率から計算)[6]
ファンド分配利回り 0.48%(2026年7月14日時点)[6]
30日中央値スプレッド 0.01%(2026年7月15日時点)[6]

【SPYV】State Street® SPDR® Portfolio S&P 500® Value ETF

SPYVは、株価純資産倍率、株価収益率、株価売上高倍率に相当する指標を用い、割安特性の強いS&P 500構成銘柄へ配分します。[7]

2026年7月15日時点の保有銘柄数は438です。金融が16.24%、ヘルスケアが12.16%、資本財・サービスが11.23%を占めます。一方、情報技術も20.11%あるため、「金融や生活必需品だけで構成されるディフェンシブETF」と捉えるのは正確ではありません。上位10銘柄の合計比率は約24.2%で、SPYGより銘柄集中度は低くなっています。経費率は0.04%です。[7]

連動指数 S&P 500 Value Index
経費率(年率) 0.04%(2026年7月16日時点)[7]
保有銘柄数 438(2026年7月15日時点)[7]
主要セクター 情報技術20.11%、金融16.24%、ヘルスケア12.16%、資本財・サービス11.23%(2026年7月15日時点)[7]
上位10銘柄比率 約24.2%(2026年7月15日時点の公式保有比率から計算)[7]
ファンド分配利回り 1.70%(2026年7月14日時点)[7]
30日中央値スプレッド 0.02%(2026年7月15日時点)[7]

SPYGとSPYVには同じ銘柄が入ることがある

S&P 500 GrowthとS&P 500 Valueは、構成銘柄を完全に二分する指数ではありません。成長特性と割安特性の両方を持つ企業は、時価総額の一部がグロース指数、残りがバリュー指数へ配分されます。そのため、2026年7月時点ではAppleやAmazonなどがSPYGとSPYVの双方に入っています。これはデータの誤りではなく、S&Pの指数設計によるものです。[8]

4つのETFの徹底比較まとめ

項目 SPTM SPY SPYG SPYV
投資対象 米国株市場の約90%
S&P 1500[3]
S&P 500
大型株中心[1]
S&P 500のグロース部分[6] S&P 500のバリュー部分[7]
性格 大型・中型・小型を広く保有 高流動性・大型株コア 大型成長株への集中 割安スタイルへの傾斜
経費率 0.03%[2] 0.0945%[1] 0.04%[6] 0.04%[7]
保有銘柄数 1,512[2] 504[1] 147[6] 438[7]
上位10銘柄比率 約35.2%[2] 約38.1%[1] 約58.8%[6] 約24.2%[7]
最大セクター 情報技術35.48%[2] 情報技術37.32%[1] 情報技術51.46%[6] 情報技術20.11%[7]
分配利回り 1.06%[2] 1.00%[1] 0.48%[6] 1.70%[7]
30日中央値スプレッド 0.01%[2] 0.00%[4] 0.01%[6] 0.02%[7]
向いている使い方 米国株全体を広く持つ長期コア 短期売買、大口取引、オプション活用 成長株比率を意図的に高める 割安株比率を意図的に高める

※保有銘柄数、上位10銘柄比率、セクター構成、スプレッドは2026年7月15日時点、分配利回りは2026年7月14日時点です。上位10銘柄比率は公式ページ掲載の各比率を合計して算出しています。[1][2][6][7]

選び方のポイント

  • 米国の大型・中型・小型株を1本で広く保有:SPTM。経費率0.03%で、S&P 500より広い範囲をカバーします。[2][3]
  • 流動性・機動力・オプション重視:SPY。経費率よりも売買のしやすさを優先する用途に向きます。[4]
  • S&P 500を低コストで長期保有:SPYより経費率が低いSPYM、IVV、VOOが比較対象になります。[5]
  • 大型成長株を厚くする:SPYG。情報技術比率と上位銘柄集中度が高いため、値動きの偏りも大きくなりやすい点に注意が必要です。[6]
  • 割安スタイルを厚くする:SPYV。SPYGより分配利回りと銘柄分散は高めですが、必ずしも低変動・ディフェンシブとは限りません。[7]

2026年の注目メモ

2026年7月15日時点では、S&P 500の情報技術比率は37.32%、SPYGでは51.46%まで高まっています。SPYGは「米国大型株全体」ではなく、AI・半導体・クラウドなどの成長テーマと大型テクノロジー株の影響を強く受けるETFです。[1][6]

一方、SPYVにもApple、Amazon、Teslaなどが組み入れられています。グロースとバリューを単純な業種名や企業イメージで判断せず、指数の配分方法と実際の構成銘柄を確認する必要があります。[7][8]

ミニ解説:経費率だけでなく総コストを見る

長期保有では経費率の低さが重要ですが、ETFの実際のコストには売買スプレッドや市場価格と基準価額の差も含まれます。少額を長期保有する場合は低い経費率の重要性が高く、大口取引や短期売買ではSPYのような流動性の高いETFが有利になることがあります。[4][5]

免責:本記事は情報提供を目的としており、特定のETFの購入や売却を推奨するものではありません。経費率、構成銘柄、利回り、スプレッドなどは変更されるため、投資判断の前に各社の最新資料をご確認ください。

【注】(出典リンク)

  1. SPYの設定日・経費率・保有銘柄数・セクター構成・分配利回り → State Street SPY公式商品ページSPY公式ファクトシート(確認日:2026-07-16)
  2. SPTMの経費率・保有銘柄数・セクター構成・分配利回り・スプレッド → State Street SPTM公式商品ページSPTM公式ファクトシート(確認日:2026-07-16)
  3. S&P Composite 1500の構成と米国株市場の約90%をカバーする設計 → S&P Dow Jones Indices:S&P Composite 1500S&P U.S. Core Indices(確認日:2026-07-16)
  4. SPYの流動性・オプション対応・売買スプレッド・ETFの総コスト → State Street SPY公式商品ページState Street:ETFの総保有コストの考え方(確認日:2026-07-16)
  5. 低コストS&P 500 ETFの経費率(SPYM 0.02%、IVV・VOO 0.03%) → State Street SPYM公式商品ページiShares IVV公式商品ページVanguard VOO公式商品ページ(確認日:2026-07-16)
  6. SPYGの経費率・保有銘柄数・構成銘柄・セクター構成・利回り・スプレッド → State Street SPYG公式商品ページSPYG公式ファクトシート(確認日:2026-07-16)
  7. SPYVの経費率・保有銘柄数・構成銘柄・セクター構成・利回り・スプレッド → State Street SPYV公式商品ページSPYV公式ファクトシート(確認日:2026-07-16)
  8. S&P 500 GrowthとValueの配分方法・構成銘柄の重複 → S&P U.S. Style Indices MethodologyS&P 500 Factor Indices Dashboard(2026年6月末)(確認日:2026-07-16)


株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高くなることがあります)

SPTMの利回り

分配金 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 1.23% 0.93 1.1% 75.4 13.9%
2024 1.39% 0.92 9.5% 66.2 25.9%
2023 1.60% 0.84 7.7% 52.6 4.4%
2022 1.55% 0.78 11.4% 50.4 -4.4%
2021 1.33% 0.70 -1.4% 52.7 33.8%
2020 1.80% 0.71 7.6% 39.4 9.1%
2019 1.83% 0.66 15.8% 36.1 5.6%
2018 1.67% 0.57 9.6% 34.2 12.5%
2017 1.71% 0.52 0.0% 30.4 17.4%
2016 2.01% 0.52 10.6% 25.9 0.8%
2015 1.83% 0.47 -9.6% 25.7 6.2%
2014 2.15% 0.52 44.4% 24.2 17.5%
2013 1.75% 0.36 12.5% 20.6 19.8%
2012 1.86% 0.32 23.1% 17.2 8.9%
2011 1.65% 0.26 18.2% 15.8 11.3%
2010 1.55% 0.22 10.0% 14.2 22.4%
2009 1.72% 0.20 -31.0% 11.6 -21.6%
2008 1.96% 0.29 14.8

SPYの利回り

分配金 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 1.17% 7.28 3.0% 622.3 14.9%
2024 1.31% 7.07 6.6% 541.4 26.7%
2023 1.55% 6.63 5.2% 427.4 4.5%
2022 1.54% 6.30 10.7% 408.9 -4.1%
2021 1.33% 5.69 0.4% 426.3 32.7%
2020 1.77% 5.67 1.1% 321.2 10.4%
2019 1.93% 5.61 10.4% 291.0 6.1%
2018 1.85% 5.08 6.1% 274.3 12.1%
2017 1.96% 4.79 6.2% 244.7 16.9%
2016 2.15% 4.51 7.4% 209.4 1.6%
2015 2.04% 4.20 10.2% 206.2 6.7%
2014 1.97% 3.81 14.4% 193.2 17.4%
2013 2.02% 3.33 8.1% 164.5 19.1%
2012 2.23% 3.08 20.3% 138.1 8.8%
2011 2.02% 2.56 13.3% 126.9 11.1%
2010 1.98% 2.26 4.6% 114.2 20.2%
2009 2.27% 2.16 -20.0% 95.0 -22.2%
2008 2.21% 2.70 122.1

SPYGの利回り

分配金 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 0.53% 0.55 3.8% 103.6 33.2%
2024 0.68% 0.53 -29.3% 77.8 33.4%
2023 1.29% 0.75 50.0% 58.3 1.2%
2022 0.87% 0.50 16.3% 57.6 -8.7%
2021 0.68% 0.43 -10.4% 63.1 36.9%
2020 1.04% 0.48 -14.3% 46.1 20.7%
2019 1.47% 0.56 19.1% 38.2 8.2%
2018 1.33% 0.47 6.8% 35.3 18.1%
2017 1.47% 0.44 12.8% 29.9 18.2%
2016 1.54% 0.39 5.4% 25.3 2.0%
2015 1.49% 0.37 19.4% 24.8 10.2%
2014 1.38% 0.31 10.7% 22.5 19.7%
2013 1.49% 0.28 3.7% 18.8 16.8%
2012 1.68% 0.27 22.7% 16.1 11.0%
2011 1.52% 0.22 175.0% 14.5 15.1%
2010 0.63% 0.08 -11.1% 12.6 23.5%
2009 0.88% 0.09 0.0% 10.2 -17.7%
2008 0.73% 0.09 12.4

SPYVの利回り

分配金 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 1.77% 1.00 -14.5% 56.6 12.7%
2024 2.33% 1.17 44.4% 50.2 19.2%
2023 1.92% 0.81 -4.7% 42.1 7.1%
2022 2.16% 0.85 -2.3% 39.3 0.5%
2021 2.23% 0.87 7.4% 39.1 26.9%
2020 2.63% 0.81 5.2% 30.8 -1.6%
2019 2.46% 0.77 -2.5% 31.3 3.6%
2018 2.62% 0.79 -3.7% 30.2 5.2%
2017 2.86% 0.82 30.2% 28.7 14.8%
2016 2.52% 0.63 8.6% 25.0 0.8%
2015 2.34% 0.58 9.4% 24.8 2.9%
2014 2.20% 0.53 20.5% 24.1 15.3%
2013 2.11% 0.44 4.8% 20.9 21.5%
2012 2.44% 0.42 31.2% 17.2 6.8%
2011 1.99% 0.32 -15.8% 16.1 8.8%
2010 2.57% 0.38 8.6% 14.8 18.4%
2009 2.80% 0.35 -36.4% 12.5 -26.5%
2008 3.24% 0.55 17.0


ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率はチャールズシュワブ、組入れ上位10銘柄はフィディリティのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢