トランプ政権と米国株投資

アメリカ市場の銘柄(ETF含む)を買う人向けに政治・経済の情報を提供するブログです。

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【THD】タイETFの株価とリターン

更新日:

タイ市場の主要企業に投資するTHDのパフォーマンスを調べてみます。

その上で、タイのGDPや失業率などの主要統計を一覧し、その投資環境を把握してみます。

【THD】IシェアーズMSCIタイETFとは

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  • 130近いタイ株からなるMSCI タイ25/50インデックスに連動する米国籍ETF。
  • 構成銘柄のうち99%以上はタイ銘柄
  • 大型企業を中心に代表的な構成銘柄に分散投資。

※19年初の株価上昇率は以下の通り

1/2株価

83.45

1/11株価

86.1

株価上昇率

3.20%

52週高値

103.71

52週安値

81

【THD】の株価推移

以下、株価推移(赤線は200日移動平均線)。


★1:各年の株価伸び率(※18年終値は12/31)
THD

初値

最安

最高

終値

上昇率

2018

93.4

81.5

101.7

82.8

-11%

2017

72.4

72.4

92.5

92.5

28%

2016

57.6

55

76

72.1

25%

2015

77.5

58.2

84.2

58.6

-24%

2014

63.2

62

85.8

77.5

23%

2013

83.3

65.7

96.1

68.7

-18%

2012

61.2

60.1

82.5

82.5

35%

2011

65.2

50.4

72.2

60.1

-8%

2010

43.3

38.8

68.5

64.6

49%

2009

23.8

20.2

44.3

42.5

79%

★2:各年初から2018/12/31までの株価伸び率

18年~

17年~

16年~

15年~

14年~

13年~

-11%

14%

44%

7%

31%

-1%

12年~

11年~

10年~

09年~

08年~

-

35%

27%

91%

248%

-

-

【THD】の分配金

次に、ブルームバーグのサイトから配当利回り等を見てみます(2019/1/10閲覧)

資産総額 (億$)409
直近配当額0.605159
配当利回り1.41%
経費率0.62%

通年の分配金(1株当たり)の累計は以下の通りです。

2018

$2.13

2017

$2.00

2016

$1.88

2015

$2.10

2014

$1.81

2013

$2.01

2012

$1.50

2011

$1.80

2010

$1.57

2009

$0.54

【THD】のポートフォリオ

次に、このETFの構成比率を「組入れ企業の規模」「セクター別の投資割合」「投資先主要10社の比率」で見てみます。

組入れ企業の規模別の比率(%)

  • 巨大企業:52.58
  • 大企業:35
  • 中企業:12.05
  • 小企業:0.27
  • 零細企業:0.1

※出典:モーニングスターHP(7/22閲覧)

セクター別の投資割合(%)

  • エネルギー:20.77
  • 金融:18.43
  • 生活必需品:12.68
  • 資本財・サービス:10.9
  • 素材:9.52
  • 通信:6.5
  • 不動産:6.19
  • 一般消費財・サービス:5.33
  • ヘルスケア:4.65
  • 公益事業:3.20
  • 情報技術:1.68
  • キャッシュ等:0.14

※出典:ブラックロック社のTHD紹介記事(1/13閲覧)

投資先主要10社の比率(%)

PTT-R:TBタイ石油公社[PTT]10.89
CPALL-R:TBCPオール7.96
AOT-R:TBタイ空港公社6.16
KBANK/F:TBカシコーン銀行4.88
SCB-R:TBサイアム商業銀行4.47
ADVANC-R:TBアドバンスト・インフォ・サービス4.14
PTTEP-R:TBタイ石油開発公社3.7
SCC-R:TBサイアムセメント3.64
PTTGC-R:TBPTTグローバル・ケミカル3.43
KBANK-R:TBカシコーン銀行2.66

※上記10社は全てタイ市場上場(TB)企業。出典はブルームバーグHP(2019/1/10閲覧)

タイの主要指標

さらに、投資環境を把握するために、世界銀行のデータバンクからタイの主要統計を閲覧してみます。

実質GDPと失業率

実質GDPは2010年米ドル基準 。失業率はILO方式。

実質成長率

総額(億$)

一人当たり($)

失業率

2005

4.2

2838

4337

1.4

2006

5

2979

4525

1.2

2007

5.4

3141

4744

1.2

2008

1.7

3195

4801

1.2

2009

-0.7

3173

4744

1.5

2010

7.5

3411

5075

0.6

2011

0.8

3440

5094

0.7

2012

7.2

3689

5437

0.6

2013

2.7

3788

5559

0.5

2014

1

3825

5591

0.6

2015

3

3941

5740

0.6

2016

3.3

4070

5910

0.9

2017

3.9

4229

6126

1.1

名目GDPと名目GNI

名目GDP

名目GNI

総額(億$)

一人当たり($)

総額(億$)

一人当たり($)

2005

1893

2894

1827

2790

2006

2218

3369

2041

3100

2007

2629

3972

2333

3520

2008

2914

4379

2639

3970

2009

2817

4212

2767

4140

2010

3411

5075

3080

4580

2011

3708

5491

3343

4950

2012

3976

5860

3747

5520

2013

4203

6168

3900

5720

2014

4073

5954

3943

5760

2015

4014

5846

3918

5710

2016

4118

5979

3923

5700

2017

4552

6594

4117

5960

 

GDPの構成比率(単位別:%)

GDPの構成比率:消費+総資本形成+輸出ー輸入。その%の内訳。

消費

総資本形成

輸出

輸入

2005

69.5

30.4

68.4

69.5

2006

68

27

68.7

65.4

2007

66.5

25.5

68.9

61

2008

68

28.2

71.4

69

2009

69

20.6

64.4

54.8

2010

68

25.4

66.5

60.8

2011

69.1

26.8

70.9

68.8

2012

69.3

28

69.8

68.7

2013

68.6

27.5

68.1

65.3

2014

69.4

23.9

69.3

62.5

2015

68.3

22.1

68.7

57.2

2016

67

21.7

68.1

53.5

人口伸び率など

総人口(万人)

人口増加率

出生率

平均寿命

2005

6543

0.65

1.57

72.1

2006

6582

0.61

1.56

72.5

2007

6620

0.56

1.56

72.9

2008

6655

0.53

1.55

73.3

2009

6688

0.5

1.55

73.6

2010

6721

0.49

1.55

73.9

2011

6753

0.48

1.54

74.2

2012

6784

0.46

1.53

74.4

2013

6814

0.44

1.52

74.7

2014

6842

0.4

1.51

74.9

2015

6866

0.35

1.5

75.1

2016

6886

0.3

1.48

75.3

2017

6904

0.25

タイの経済は伸びていますが、ETFの株価はGDPほどは伸びていません。

今後は、アメリカの金利上昇に伴う新興国からの資金引き上げなども考慮に入れなければいけません。

タイのリスク:政情不安

タイETFのリスクは経済だけにあるわけではありません。

タイの政情不安ぶりは無視しがたいものがあります。

そこに触れる前に、まず、ざっとタイ政治の基礎データを見てみます。

タイ政治の基礎情報

  • 面積:51万4000㎢(日本の約1.4倍)
  • 民族:タイ族が中心。華人、マレー族も住む。
  • 言語:タイ語
  • 宗教:仏教94%/イスラム教5%
  • 王朝:スコータイ王朝(13C)⇒アユタヤ王朝(14~18世紀)⇒トンブリー王朝⇒チャックリー王朝(1782~)
  • 政体:1932年に立憲革命が起き、現在は立憲君主制
  • 元首:マハ-・ワチラロンコン・ボテインタラーテーパヤワランクーン国王陛下(ラーマ10世王)
  • 議会:国家立法議会(220名)(※首相はクーデターで政権掌握)
  • 外交方針:ASEAN諸国との連携/日米との連携/中国との協調

タイはすでに日本、オーストラリア、ニュージーランド、インド、ペルーと貿易協定を結んでいます(発効済)。

そして、チリやASEANとも貿易協定が結ばれ、現在、EUとの交渉を続けています。

タイは貿易の道としてインドシナ半島を貫く南部経済回廊、東西経済回廊、南北経済回廊の構築を目指しています。

その際に、南部経済回廊のミッシングリンクを解消すべく、ミャンマーのダウェー開発(バンコクから約300km西)を、日本とミャンマーとともに進めているのです。

政治リスクが絶えないタイの歴史

タイでは1997年のアジア金融危機の後、2001年に就任したタクシン首相(当時)が国内需要喚起と外資誘致による輸出促進、公共事業,社会保険制度改革、麻薬撲滅等を推し進めました。

しかし、これにエリート層や保守層が反発し、職権濫用や汚職の噂もあり、2006年はじめから反タクシン運動が盛り上がります。やがては2006年9月にソンティ陸軍司令官(当時)らのクーデターが発生。

ただ、暫定政権は1年程度で2007年12月に民政復帰。

その後、タクシン勢力と反タクシン勢力が政権を交互にとり、2011年にはタクシン系政党のタイ貢献党が勝ち、タクシン元首相の実妹のインラックが首相となります。

ところが、この政権も途中で指導力を失います。

2013年に大規模インフラ計画等を進めたのですが、タクシン元首相の恩赦を決めたことで政治情況は一変。

バンコク都内各地で大規模な路上デモが行われ、政府庁舎が占拠されました。インラック首相は下院を解散したものの、デモ隊の妨害で投票が完了できず、憲法裁判所は同選挙を無効しました。

国内は困難の巷となった頃、プラユット陸軍司令官は全国に戒厳令を発令。「国家平和秩序維持評議会(NCPO)」が全統治権の掌握を宣言したわけです。

これにより、約3年間続いたタクシン元首相派政権が倒れ、8月に正式にプラユット氏が首相となりました。

クーデター後、7月に公布された暫定憲法で国家立法会議(国会に相当)が設立されました。

9月には、NCPO議長・プラユット陸軍総司令官を首相とする政権が発足。総選挙後までの1年間の政治を担当することになったのです。軍政は諸外国から批判を浴びましたが、NCPOはクーデター直後から景気回復策を打ち出し、2015年予算案やタイ投資委員会の手続きを再開させたので、景気減速の障害を除いた一面もあります。

タイではたびたび「民政」と「軍政」の間で政権交代が繰り返され、民政が大混乱すると軍政が台頭し、「政治的な安定」をもたらすことが多かったのです。その評価は微妙ですが、日本や欧米とは政治文化がもともと違うので、外国が批判してもどうにもなりません。

政権発足時の所信表明演説では、相続税と固定資産税による格差是正策や近隣国との経済連携の強化等を訴えています。15年2月にはプラユット首相は日泰首脳会談のために来日しました。

タイと米国との関係は?

ところで、タイ首相というのは、どんな人物なのでしょうか。


タイ王国のプラユット・チャンオチャ首相は現在、64歳です。

1954年3月21日にタイのナコーンラーチャシーマー県(タイ東北部の入り口等と言われるが、地図上では北部には見えない)で生まれました。

タイ王国防衛大学やチュラチョームクラオ陸軍士官学校を卒業し、その後、陸軍軍人としてキャリアを積みました。72年以来、軍歴を積み、陸軍大将の地位につきます。

トランプープラユット会談(抜粋)

その後、トランプ大統領とタイのプラユット首相がホワイトハウスで2017年10月2日に会談を行いました。

そこでは、米国とタイとの同盟関係の強化が確認され、トランプ大統領は「両国の通商関係は重要度を増している」と述べ、輸出の促進に意欲を示しています。

プラユット氏はテロ等の脅威に対処するために米国との安全保障面での協力を進める意思を表明しました。

2014年5月にクーデターで国の実権をつかんだプラユット氏に対して、オバマ大統領は民主主義に反するとして冷淡な態度を貫いてきたのですが、トランプ氏は民主主義よりも現実的な利害関係を重視し、タイ首相との会談を行いました。

(出所:Remarks by President Trump and Prime Minister Prayut Chan-o-Cha of Thailand Before Bilateral Meeting 2017/10/2)※ホワイトハウスHP:タイ首相とトランプ大統領の首脳会談

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ーーー

「大統領は米国とタイの関係について言及しました。私たちは長年の同盟国です」

Mr. President has mentioned about the relationship between our two countries. We are longstanding allies.

「大統領との会談は、私にとっても、タイ政府とタイの人々にとっても、両国の協力関係をさらに密接にし、強化するための良い機会です」

Coming to meet Mr. President today is a good opportunity for me and for the Thai government and the people of Thailand to work closely to further strengthen the cooperation between our two countries.

「もちろん、私たちの市民をテロ等の脅威から守ることを保証するために、私たちは安全保障協力を手がけ、共に働きます」

We work, of course, in hand on our security defense cooperation to help ensure that our citizens are safeguarded from terrorism and other threats.

「地域の問題を解決するために密接に協力する」

Of course, we will work closely in order we solve the regional issue of concern, of course.

「私は大統領のリーダーシップをもって、200年の長い歴史を持っていると述べた両国の協力関係をより強化するために、すべての問題に取り組み、協力できると確信しています」

I am confident that, with President's leadership, we will be able to tackle all the problems and work together in order to further strengthen the cooperation between our two countries, which we already mentioned that we have a long history of relationship -- 200 years.

トランプ大統領の発言(抜粋)

私は、我々の貿易関係について述べたい。我々は長い間、厳しく交渉してきました。私たちはもう少し時間をかけて代表者と会いたい。

I do want to say that our relationship on trade -- and we've been negotiating very long and hard, and we're meeting with our representatives in a little while to go further.

しかし、我々の貿易関係はますます重要になってきている。

But our relationship on trade is becoming more and more important.

そして、それは貿易の大きな国だ。彼らは製品と、我々にとって、それ以外にも非常に大切なものをつくってくれる。我々もまたあなたがたに商品を販売している。

And it's a great country to trade with; they make product and different things that are really very important to us, and we likewise sell to you.

私たちはもう少しあなたに売り込みをしようと思っています。もし、もう少しよい機会があるならば。

I think we're going to try and sell a little bit more to you now, make that a little bit better if that's possible.

・・・

トランプ政権は民主主義国かどうかを重視したオバマ政権とは違い、アメリカの国益にかなうかどうかを重視するので、この会談で過去のいきがかりはリセットされました。

今後、米国とタイの間で貿易が拡大するかどうかが気になります。

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