アメリカ金融ETF(VFH·XLF·IYF·IXG)の株価・配当・構成銘柄

セクターETF

 

 

【最新更新】 確認日:2026-01-23(取得できる範囲の最新データに基づき更新)

米国の金融セクターETFのデータを比較してみます。

その代表は、バンガード社の【VFH(バンガード・米国金融セクターETF)】、ステート・ストリート社(Select Sector SPDRs)の【XLF(金融セレクト・セクター SPDR ファンド)】、ブラックロック社の【IYF(iシェアーズ 米国金融 ETF)】ですが、世界各国の金融企業に投資する【IXG(iシェアーズ グローバル金融 ETF)】も紹介してみます。

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート、配当利回り、ポートフォリオ等の詳細を整理してみましょう。

【徹底比較】金融ETF XLF vs VFH おすすめは?景気・金利で動くセクターを解説

銀行、保険、証券といった、経済の血液とも言える「金融セクター」。景気拡大や金利上昇の局面で注目されるこのセクターに手軽に投資できるのが、XLFやVFHといった金融ETFです。

ただし金融セクターは、景気循環や金利の変化だけでなく、信用コスト(貸倒れ)や規制にも左右されます。セクターの特性を理解した上で、ETFごとの「集中度」や「投資対象の幅」を選ぶのがポイントです。

【はじめに】金融セクターは「景気と金利」で動く

金融セクターは、景気の動向と、中央銀行の金融政策(特に金利)に極めて敏感に反応するという特徴があります。好景気や金利上昇は銀行の利ざや改善につながりやすい一方、景気後退や急な金利低下は、融資需要の鈍化や信用コスト増などを通じて業績に打撃となり得ます。このダイナミズムを理解することが、このセクターへの投資の第一歩です。

主要 金融ETF 比較一覧表

まずは、今回ご紹介するETFの「個性」が一目でわかる比較表をご覧ください。「投資戦略」「経費率」が特に重要な比較ポイントです。

主要金融ETF比較(確認日:2026-01-23)
ティッカー 投資戦略 経費率(年率) 銘柄数(目安) 純資産総額(AUM) 利回り(目安)
XLF[1] 米国・超大型集中型 0.08%(確認日:2026-01-23) 76(2026-01-21時点) $54.9B(2026-01-21時点) 30日SEC:1.31%(2026-01-21時点)
VFH[2] 米国・幅広分散型 0.09%(確認日:2026-01-23) (日々変動のため公式で要確認) (日々変動のため公式で要確認) (利回り指標は公式で要確認)
IYF[3] 米国・幅広分散型 (高コスト) 0.38%(確認日:2026-01-23) 141(確認日:2026-01-23) $4.33B(2026-01-22時点) 30日SEC:1.24%(2025-12-31時点)
IXG[4] グローバル分散型 (高コスト) 0.41%(確認日:2026-01-23) 218(2026-01-21時点) $0.65B(2026-01-22時点) 30日SEC:1.87%(2025-12-31時点)

※AUM・銘柄数・利回りは日々変動します。表の「いつ時点」を揃えられる範囲で明記しましたが、最終確認は各運用会社の公式ページで行ってください。

ミニ解説:「利回り(目安)」は、比較しやすい指標として各社が開示する30日SEC利回りを優先しました(開示が確認できたETF)。開示形式が異なる場合は、公式ページ上の最新表示を参照してください。[1][3][4]

投資戦略①:米国金融市場に賭ける

【集中投資】巨大企業に強気なら:XLF

S&P500指数に含まれる金融機関を中心に組成される、米国・超大型の金融株ETFです。ポートフォリオは、巨大金融グループや決済大手などに資産が集中しやすいのが特徴です。米国の「金融ジャイアンツ」の動向に強く賭けたい投資家向けの選択肢と言えるでしょう。経費率は0.08%と非常に低コストです。[1]

【分散投資】セクター全体に網を張るなら:VFH

VFHは、米国金融セクターをより広く捉えやすい分散型の選択肢です。XLFに比べて対象範囲が広くなりやすく、中小型の金融機関を含む分散によって「金融セクター全体」の値動きを捉えやすい一方、局面によっては中小銀行のストレスが表面化するリスクも内包します(例:2023年3月の米地銀危機)。[2]

経費率は0.09%と低コストですが、AUMや銘柄数、利回り指標は日々変動するため、最新値は公式ページで確認する運用が確実です。[2]

(補足:iシェアーズ社のIYFも米国金融の分散型ETFですが、経費率が0.38%と低コストETFに比べて高くなります。構成やコストを踏まえ、VFH/XLFと比較して「何を上乗せで買うか」を明確にすると判断しやすくなります。)[3]


投資戦略②:グローバル金融市場に視野を広げる

「米国の金融政策や規制動向だけに資産を寄せすぎるのは避けたい」と考える投資家にとって、グローバル金融への分散は有効な選択肢です。

【国際分散】世界の金融リーダーに投資するなら:IXG

iシェアーズ グローバル金融ETF(IXG)は、米国に加えて欧州・カナダ・オーストラリアなどの金融機関にも投資し、カントリーリスクや政策リスクの分散効果が期待できます。[4]

IXGに投資する主なメリット

  • カントリーリスクの分散:米国偏重をやや緩め、海外金融機関へも分散します。[4]
  • 世界的なリーダー企業へのアクセス:米国外の大手金融機関を含む構成を取り込めます。[4]
  • 利回り水準の違い:米国集中型と比べ、利回り指標の出方が異なる場合があります(指標の定義は公式開示で確認)。[4]

注意点:コストとのトレードオフ

IXGの経費率は0.41%であり、VFH/XLFの約4〜5倍です。グローバル分散のメリットを、コスト増加と天秤にかける視点が重要になります。[4]


金融セクター投資に共通するリスク

景気や金利の動向に敏感なこのセクターには、特有のリスクが伴います。

  1. 金利変動リスク:利上げ・利下げは銀行の利ざやや債券評価に影響し、株価の変動要因になります。
  2. 信用リスク(景気後退リスク):景気が悪化すると貸倒れが増え、金融機関の業績が直接的な打撃を受けます。
  3. 規制リスク:金融は監督が強く、規制強化(自己資本規制など)は収益性に影響し得ます。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

【注】(出典リンク)

  1. XLF公式(主要指標) → Select Sector SPDRs:XLF Fund Data(確認日:2026-01-23)
  2. VFH公式(商品情報/目論見書) → Vanguard:VFH 公式プロフィールVanguard:VFH 目論見書(PDF)(確認日:2026-01-23)
  3. IYF公式(主要指標) → BlackRock iShares:IYF 公式ページ(確認日:2026-01-23)
  4. IXG公式(主要指標) → BlackRock iShares:IXG 公式ページ(確認日:2026-01-23)

 

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高くなることがあります)

VFHの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.97% 2.07 8.9% 105.1 27.1%
2023 2.3% 1.9 0.5% 82.7 -3.8%
2022 2.2% 1.89 6.2% 86 -4.6%
2021 1.98% 1.78 12.7% 90.1 44.6%
2020 2.54% 1.58 -3.1% 62.3 -9.3%
2019 2.37% 1.63 20.7% 68.7 -1%
2018 1.95% 1.35 27.4% 69.4 10%
2017 1.68% 1.06 10.4% 63.1 28.8%
2016 1.96% 0.96 2.1% 49 -0.6%
2015 1.91% 0.94 3.3% 49.3 6.9%
2014 1.97% 0.91 15.2% 46.1 14.7%
2013 1.97% 0.79 11.3% 40.2 26.8%
2012 2.24% 0.71 31.5% 31.7 3.9%
2011 1.77% 0.54 28.6% 30.5 -0.3%
2010 1.37% 0.42 -14.3% 30.6 23.4%
2009 1.98% 0.49 -62.6% 24.8 -38.5%
2008 3.25% 1.31 40.3


XLFの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.6% 0.69 9.5% 43.2 26.7%
2023 1.85% 0.63 -7.4% 34.1 -2.8%
2022 1.94% 0.68 9.7% 35.1 -3.6%
2021 1.7% 0.62 6.9% 36.4 43.9%
2020 2.29% 0.58 5.5% 25.3 -8%
2019 2% 0.55 17% 27.5 -0.4%
2018 1.7% 0.47 20.5% 27.6 10.8%
2017 1.57% 0.39 5.4% 24.9 29.%
2016 1.92% 0.37 2.8% 19.3 -2%
2015 1.83% 0.36 20% 19.7 7.1%
2014 1.63% 0.3 20% 18.4 16.5%
2013 1.58% 0.25 13.6% 15.8 29.5%
2012 1.8% 0.22 29.4% 12.2 2.5%
2011 1.43% 0.17 70% 11.9 -1.7%
2010 0.83% 0.1 -44.4% 12.1 22.2%
2009 1.82% 0.18 -70.5% 9.9 -43.1%
2008 3.51% 0.61 17.4


IYFの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.45% 1.43 2.1% 98.7 29.9%
2023 1.84% 1.4 1.4% 76 -2.2%
2022 1.78% 1.38 27.8% 77.7 -3.5%
2021 1.34% 1.08 -23.9% 80.5 36.7%
2020 2.41% 1.42 27.9% 58.9 -5.8%
2019 1.78% 1.11 13.3% 62.5 4.7%
2018 1.64% 0.98 15.3% 59.7 9.9%
2017 1.57% 0.85 1.2% 54.3 23.1%
2016 1.9% 0.84 18.3% 44.1 -1.3%
2015 1.59% 0.71 18.3% 44.7 7.7%
2014 1.45% 0.6 17.6% 41.5 15.3%
2013 1.42% 0.51 6.2% 36 27.7%
2012 1.7% 0.48 20% 28.2 5.2%
2011 1.49% 0.4 37.9% 26.8 0%
2010 1.08% 0.29 -31% 26.8 22.4%
2009 1.92% 0.42 -59.6% 21.9 -38.8%
2008 2.91% 1.04 35.8


IXGの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.45% 1.43 2.1% 98.7 29.9%
2023 1.84% 1.4 1.4% 76 -2.2%
2022 3.59% 2.59 93.3% 72.1 -6.2%
2021 1.74% 1.34 -2.9% 76.9 36.3%
2020 2.45% 1.38 -29.6% 56.4 -11.5%
2019 3.08% 1.96 10.7% 63.7 -4.9%
2018 2.64% 1.77 20.4% 67 5.2%
2017 2.31% 1.47 16.7% 63.7 25.6%
2016 2.49% 1.26 -13.7% 50.7 -9.6%
2015 2.6% 1.46 9.8% 56.1 -0.9%
2014 2.35% 1.33 11.8% 56.6 10.5%
2013 2.32% 1.19 6.3% 51.2 25.8%
2012 2.75% 1.12 -6.7% 40.7 -4.9%
2011 2.8% 1.2 25% 42.8 -3.4%
2010 2.17% 0.96 17.1% 44.3 16.3%
2009 2.15% 0.82 -59% 38.1 -36.3%
2008 3.34% 2 59.8


ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、組入れ上位10銘柄はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢