債券ETFを短期/中期/長期で比較
米国の債券ETFを短期、中期、長期に分けて比較してみます。
国債中心、社債中心、両者を合わせたバランス型という区別も含めてみてみましょう。
当記事では、バンガード、Iシェアーズ、SDPRのETFが混在していますが、基本的に2008年初からのデータが取れるものを優先的に記載しています(長期国債ETFのSPTLは2009/3/11からのデータ)。
ふつうは、変動幅と利回りがともに、短期<中期<長期、国債<混合型<社債となるので、最もディフェンシブなのは短期国債ETF、最も変動幅と利回りが大きいのは長期社債ETFになります。
なお、ここで紹介する債権ETFはどれも毎月配当型です。
短期債ETF
【BSV】バンガード米国短期債券ETF
- ブルームバーグ・バークレイズキャピタル米国国債/クレジット浮動調整(1-5年)指数に連動する
- 米国債(約7割)投資適格社債(約3割)のうち、償還期間が1~5年の銘柄を中心に構成。
- 国別の投資比率は米国が9割。そのほかは先進国など。
【SHY】iシェアーズ米国債1-3年ETF
- 残存期間1-3年の米国債で 構成される指数に連動する投資成果を目指す。
- ほぼ米国国債で構成されている。
(バンガード社のVGSHやSPDRのSPTSと似ていますが、こちらのほうが古く、データを長くとれるため、SHYを紹介しました)
【IGSB】iシェアーズ短期社債ETF
- 米ドル建の投資適格短期社債に投資する。
- ICE バンクオブアメリカ・メリルリンチ1-5年米国社債インデックスに連動する
- 投資債権は格付けAとBBBが中心
- 投資比率の7割弱は米国債券
(類似するETFはバンガード社のVCSHやSPDRのSPSB)
過去~現在株価
※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル
中期債ETF
【BIV】バンガード米国中期債券ETF
- ブルームバーグ・バークレイズ5-10年国債/クレジット指数に連動 する
- 米国債が6割、社債が4割程度の構成比率
- 国別の投資比率は米国が9割、そのほかは先進国など
【SPTI】SPDRポートフォリオ中期国債ETF
- ブルームバーグ・バークレイズ米国トレジャリー3-10 年指数に連動する。
- ほとんどが米国国債からなる。
【IGIB】iシェアーズ中期社債ETF
- 残存期間5-10年の米ドル建て投資適格社債で構成されるICE BofAML 5-10 Year US Corporate Indexに連動する。
- 投資比率の7割強は米国債券
過去~現在株価
※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル
長期債ETF
【BLV】バンガード長期債券ETF
- ブルームバーグ・バークレイズ・キャピタル長期国債/クレジット指数に連動
- 償還期間が10年以上の債権に投資。残存20~30年の債権が9割以上。
- 国債が5割、社債が5割程度の投資比率
- 国別投資比率は米国が9割、ほかは先進国など。
【SPTL】SPDRポートフォリオ長期国債ETF
- ブルームバーグ・バークレイズ長期米国債指数の価格および利回りに連動する
- 構成銘柄は、残存期間20~30年の国債が9割以上
- ほとんどが米国国債で構成されている。
【SPLB】SPDRポートフォリオ長期社債ETF
- ブルームバーグ・バークレイズ米国長期社債インデック スに連動
- 残存期間20~30年程度の債権が6割以上
- 投資比率の9割近くが米国債券
サブプライムローンが起きた後にSPLB等の主な長期社債ETFができたので、残念ながら、その時に社債ETFがあったらどう株価が動いたかはわかりにくくなっています。
過去~現在株価
※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル
配当(分配金)と利回り&ポートフォリオ
年間累計の分配金(ドル)を平均株価で割った利回りの推移、ETFを構成する債権の比率は以下の関連記事に整理しています。