BIV・SPTI・IGIB:中期債ETFを比較(株価・配当利回り・構成銘柄)

債券ETF

※最終更新:2026-05-13。数値は各社の直近公表値(公式ページ/ファクトシート)にもとづきます。利回り・デュレーション・構成比率は日々変動するため、投資前には必ず公式ページで最新値をご確認ください。[1][2][3]

【中期債券ETF】BIV・SPTI・IGIBを徹底比較!リスクと利回りのベストバランスは?

債券投資において、安定性の高い「短期債」とリターンが期待できる「長期債」の中間に位置するのが中期債券ETFです。金利感応度(デュレーション)が極端になりにくく、ポートフォリオの核(コア)としてリスクとリターンのバランスを取りやすいのが大きな魅力です。

この記事では、代表的な中期債券ETFであるBIV(総合:国債+社債)SPTI(国債)IGIB(社債)の3銘柄を比較します。投資対象による違いから、安全性と利回りのトレードオフを整理します。

ご注意:以下のデュレーション・利回り・構成比率・経費率は変動します。投資判断の前に、必ず各ETFの公式ページ等で最新の数値をご確認ください。


主要ETF比較サマリー

投資対象の違いが、そのまま「安全性(信用リスク)」と「利回り(インカム)」の違いになります。ここでは2026年5月時点で確認できる直近公表値を中心に整理します。

項目 【BIV】
総合債券
【SPTI】
米国債
【IGIB】
投資適格社債
カテゴリ
投資対象
中期総合債券
米国債+政府機関債+投資適格社債など
中期国債
米国財務省証券のみ
中期社債
米ドル建て投資適格社債
連動指数 Bloomberg U.S. 5–10 Year Government/Credit Float Adjusted Index[1] Bloomberg 3–10 Year U.S. Treasury Index[2] ICE BofA 5–10 Year US Corporate Index[3]
経費率 0.03%
2026年4月28日時点の公式表示。[1]
0.03%
2026年5月13日時点の公式表示。[2]
0.04%
現行目論見書ベースの公式表示。[3]
デュレーション 中期ゾーン。5〜10年の国債・政府関連債・投資適格社債を組み合わせる設計のため、金利感応度は中程度。[1] OAD:4.87年
2026年5月12日時点。[2]
実効デュレーション:6.03年
2026年5月11日時点。[3]
30日SEC利回り 4.56%
2026年5月8日時点の公式表示。[1]
4.07%
2026年5月11日時点。[2]
5.10%
2026年5月11日時点。[3]
保有銘柄数 公式ページで随時変動。中期の米国投資適格債券に分散。[1] 111銘柄
2026年5月12日時点。[2]
2,960銘柄
2026年5月12日時点。[3]
安全性
信用リスク
高い。国債・政府関連債と投資適格社債を組み合わせる。 最も高い。米国財務省証券のみ。 3本の中では相対的に高い。投資適格社債だが、企業信用リスクを負う。

※利回りは将来のリターンを保証するものではありません。30日SEC利回りは直近30日間の収益を年率換算した指標であり、市場金利や保有債券の入れ替えにより変動します。


各ETFのポイント

【総合】BIV(バンガード・米国中期債券ETF)

  • 連動指数:Bloomberg U.S. 5–10 Year Government/Credit Float Adjusted Index。中期の米国投資適格債券に幅広く投資します。[1]
  • 構成:米国債・政府関連債・投資適格社債のミックスです。コア債券の標準形に近く、国債だけでは利回りが物足りないが、社債だけに寄せるのは避けたい投資家に向きます。
  • 経費率:0.03%(2026年4月28日時点の公式表示)。以前の0.04%表記から低下しています。[1]
  • 30日SEC利回り:4.56%(2026年5月8日時点)。SPTIより高く、IGIBより低い水準になりやすい設計です。[1]

【国債】SPTI(SPDRポートフォリオ中期国債ETF)

  • 連動指数:Bloomberg 3–10 Year U.S. Treasury Index。米国財務省証券のみを対象にします。[2]
  • 特徴:信用リスクを最も抑えやすいETFです。株式下落局面のディフェンスや、ポートフォリオの安定化を重視する場合に使いやすい選択肢です。
  • 直近データ:経費率0.03%(2026年5月13日時点)、OAD4.87年(2026年5月12日時点)、30日SEC利回り4.07%(2026年5月11日時点)。[2]
  • 注意点:信用リスクは低い一方、社債スプレッドを取りにいかないため、平常時のインカムはIGIBより低くなりやすい構造です。

【社債】IGIB(iシェアーズ・中期社債ETF)

  • 連動指数:ICE BofA 5–10 Year US Corporate Index。米ドル建ての投資適格社債に投資します。[3]
  • 特徴:国債を含まず企業債に集中します。インカムは3本で最も高めですが、景気悪化時や信用スプレッド拡大時には価格下落の振れが大きくなりやすい点に注意が必要です。
  • 直近データ:経費率0.04%、保有銘柄数2,960銘柄(2026年5月12日時点)、実効デュレーション6.03年(2026年5月11日時点)、30日SEC利回り5.10%(2026年5月11日時点)。[3]
  • 注意点:投資適格社債であっても、国債とは異なり企業信用リスクを負います。景気後退局面では、金利低下による価格上昇効果よりも信用スプレッド拡大による下落圧力が目立つ場合があります。

選び方の指針(かんたんナビ)

  • 守り重視・株式の揺れを和らげたい → SPTI
    米国債のみで信用リスクを抑えやすい。利回りよりも安全性を重視する場合に向きます。
  • コア債券として広く分散&低コスト → BIV
    国債・政府関連債・投資適格社債を組み合わせるため、3本の中ではバランス型です。
  • インカム重視でややリスク許容 → IGIB
    投資適格社債に集中するため利回りは高めですが、信用スプレッド拡大時の下落リスクがあります。

金利リスクの目安:デュレーションが5年なら、金利が1%上がると理論上価格はおおむね約5%下落し、1%下がると約5%上昇します。中期ゾーンでは、この「5〜6%前後」の金利感応度をイメージしておくと、値動きの整理がしやすくなります。

ミニ解説:BIVは「国債だけ」でも「社債だけ」でもなく、5〜10年ゾーンの米国投資適格債券に広く分散するETFです。そのため、SPTIより利回りを取りに行きつつ、IGIBほど社債リスクに寄せすぎない中間的な役割を持ちます。一方、信用リスクを最小化したいならSPTI、インカムを高めたいならIGIBという使い分けになります。

免責事項:本記事は情報提供のみを目的とし、特定商品の売買を勧誘するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

【注】(出典リンク)

  1. BIV(連動指数・経費率・30日SEC利回り・投資対象) → Vanguard BIV 公式ページVanguard Advisors BIV 公式ページ(確認日:2026-05-13)
  2. SPTI(連動指数・経費率・保有銘柄数・OAD・30日SEC利回り) → State Street SPTI 公式ページ(確認日:2026-05-13)
  3. IGIB(連動指数・経費率・保有銘柄数・実効デュレーション・30日SEC利回り) → iShares IGIB 公式ページiShares IGIB Fact Sheet(PDF)(確認日:2026-05-13)

::contentReference[oaicite:4]{index=4}

過去~現在株価

※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル



配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

BIVの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 3.55% 2.810 -0.7% 79.1 4.9%
2024 3.75% 2.830 19.9% 75.4 0.8%
2023 3.16% 2.36 36.4% 74.6 -5.1%
2022 2.20% 1.73 -41.2% 78.6 -12.5%
2021 3.27% 2.94 9.3% 89.8 -2.2%
2020 2.93% 2.69 15.5% 91.8 7.4%
2019 2.73% 2.33 1.7% 85.5 5.7%
2018 2.83% 2.29 5.0% 80.9 -3.9%
2017 2.59% 2.18 -10.3% 84.2 -2.1%
2016 2.83% 2.43 -0.4% 86.0 1.4%
2015 2.88% 2.44 -13.2% 84.8 0.7%
2014 3.34% 2.81 -16.6% 84.2 -1.2%
2013 3.96% 3.37 -24.9% 85.2 -4.1%
2012 5.06% 4.49 1.6% 88.8 4.3%
2011 5.19% 4.42 19.5% 85.1 2.4%
2010 4.46% 3.70 8.2% 83.0 6.3%
2009 4.38% 3.42 -1.2% 78.1 2.0%
2008 4.52% 3.46 76.6

SPTIの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 3.39% 1.010 -3.8% 29.8 5.7%
2024 3.72% 1.050 22.1% 28.2 -0.4%
2023 3.04% 0.86 152.9% 28.3 -4.1%
2022 1.15% 0.34 240.0% 29.5 -9.0%
2021 0.31% 0.10 -37.5% 32.4 -1.2%
2020 0.49% 0.16 -81.4% 32.8 7.2%
2019 2.81% 0.86 -22.5% 30.6 4.8%
2018 3.80% 1.11 38.8% 29.2 -2.7%
2017 2.67% 0.80 19.4% 30.0 -1.3%
2016 2.20% 0.67 3.1% 30.4 1.0%
2015 2.16% 0.65 10.2% 30.1 1.0%
2014 1.98% 0.59 -26.3% 29.8 -0.7%
2013 2.67% 0.80 -32.8% 30.0 -2.0%
2012 3.89% 1.19 -3.3% 30.6 2.3%
2011 4.11% 1.23 -2.4% 29.9 1.7%
2010 4.29% 1.26 0.0% 29.4 1.4%
2009 4.34% 1.26 -24.6% 29.0 2.8%
2008 5.92% 1.67 28.2

IGIBの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2025 4.02% 2.180 -4.0% 54.2 5.2%
2024 4.41% 2.270 15.2% 51.5 2.6%
2023 3.92% 1.97 36.8% 50.2 -3.8%
2022 2.76% 1.44 0.0% 52.2 -13.3%
2021 2.39% 1.44 -10.6% 60.2 1.0%
2020 2.70% 1.61 -17.0% 59.6 6.0%
2019 3.45% 1.94 -26.0% 56.2 5.8%
2018 4.93% 2.62 -3.0% 53.1 -2.9%
2017 4.94% 2.70 3.8% 54.7 -0.4%
2016 4.74% 2.60 -1.9% 54.9 0.5%
2015 4.85% 2.65 0.0% 54.6 -0.4%
2014 4.84% 2.65 -7.3% 54.8 0.4%
2013 5.24% 2.86 -17.1% 54.6 -0.5%
2012 6.28% 3.45 -12.7% 54.9 2.8%
2011 7.40% 3.95 -10.0% 53.4 1.1%
2010 8.31% 4.39 -8.4% 52.8 6.2%
2009 9.64% 4.79 7.2% 49.7 1.2%
2008 9.10% 4.47 49.1


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品の構成比率を見てみます。
債権の格付けなどの比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。
/iframe>

Posted by 南 一矢