米国の消費財ETF(一般消費財=Consumer Discretionary)のデータを比較してみます。

その代表は、バンガード社の【VCR】、ステート・ストリート社の【XLY】ですが、世界各国の消費財企業に投資する【RXI】の内容も紹介してみます。

【RXI】はグローバル型でありながら、米国比率が58.42%(2025-12-31時点)と高く、グローバル消費財ETFの中でも米国への投資比重が大きい点が特徴です。[3]

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート、配当利回り、ポートフォリオ等の詳細を整理してみましょう。

(注)本ページの主なデータは、XLY:2026-01-28〜2026-01-29時点、VCR:2025-12-31時点、RXI:2025-12-31時点の公式開示を中心に記載しています。構成比・保有銘柄は日々変動します。最新情報は各公式資料(脚注)をご確認ください。

【徹底比較】一般消費財ETF VCR vs XLY おすすめは?景気敏感セクターを解説

自動車、アパレル、ホテル、レストラン、贅沢品など、私たちの生活を豊かにする「一般消費財・サービスセクター」。このセクターは、景気循環の影響を受けやすい(=景気が強い局面では伸びやすく、弱い局面では業績が振れやすい)典型的な「景気敏感セクター」です。[2]

そして代表的なETFであるVCRとXLYは、どちらも特定銘柄への集中度が高いという共通点がある一方で、分散の「幅」に重要な違いがあります。

この記事では、一般消費財セクターの特性とリスクを押さえたうえで、代表ETFの戦略の違いを比較します。

【はじめに】一般消費財セクターは「景気の体温計」

一般消費財・サービスセクターとは、生活に必須ではない「欲しいもの(Wants)」に関連する企業群です。景気と消費者マインドの影響を受けやすく、上昇局面では成長が期待できる一方、後退懸念が高まると買い控えの影響が出やすい点が特徴です。[2]

主要 一般消費財ETF 比較一覧表(確認日:2026-01-30)

まずは、今回ご紹介するETFの「個性」が一目でわかる比較表をご覧ください。「トップ2銘柄への集中度」が、これらのETFを理解する上で重要なポイントです。

ティッカー 投資戦略 経費率(年率) トップ2集中度(目安) キーワード
XLY 【超大型・集中型】 0.08%(2026-01-29)[1] 約43%(AMZN+TSLA、2026-01-28) AMZN・TSLAに超集中(S&P 500の一般消費財を代表)
VCR 【トップ集中・幅広分散型】 0.09%(2025-12-31)[2] 約39%(AMZN+TSLA、2025-12-31) トップ2は集中、以下は大型〜小型まで広く分散
RXI 【グローバル型】 0.39%(2025-12-31)[3] 約20%(AMZN+TSLA、2025-12-31) 米国比率は高いが、日欧中などにも分散

※トップ2集中度は、各社開示の上位構成比(AMZN+TSLA)の合計(目安)。構成比は日々変動します。


【米国一般消費財ETF対決】XLY vs VCR

米国一般消費財セクターに投資するなら、この2つが中心的な選択肢です。どちらも上位2銘柄への集中度が高い一方で、銘柄の裾野(分散の広さ)が異なります。

【XLY】一般消費財セレクト・セクターSPDRファンド(超大型・集中型)

  • 投資対象: S&P 500の一般消費財を代表する48銘柄(2026-01-28時点)。[1]
  • ポートフォリオの特徴: 上位2銘柄の比重が非常に大きく、Amazon(23.67%)+Tesla(19.51%)で約43%(2026-01-28時点)。値動きはこの2社の影響を強く受けます。[1]
  • コスト: 経費率0.08%(2026-01-29時点)。[1]

【VCR】バンガード・米国消費財・サービスセクターETF(トップ集中・幅広分散型)

  • 投資対象: 米国一般消費財セクターに288銘柄で幅広く分散(2025-12-31時点)。[2]
  • ポートフォリオの特徴: 上位2銘柄はAmazon(21.2%)+Tesla(18.1%)で約39%(2025-12-31時点)と高集中ですが、その下の層が厚く、サブ業種・サイズの分散が効きやすい設計です。[2]
  • コスト: 経費率0.09%(2025-12-31時点)。[2]

【グローバルな選択肢】RXI

【RXI】iシェアーズ グローバル消費財サービス ETF

  • 特徴: 米国58.42%(2025-12-31時点)に加え、日本12.76%、中国7.54%、フランス5.40%などへ分散(2025-12-31時点)。[3]
  • トップ2集中度: Tesla(9.91%)+Amazon(9.91%)で約20%(2025-12-31時点)と、米国セクターETFより集中が緩めです。[3]
  • 保有銘柄数: 133(2025-12-31時点)。[3]
  • コスト: 経費率0.39%(2025-12-31時点)。[3]
  • ベンチマーク: S&P Global 1200 Consumer Discretionary Sector Capped Index(Net)。また、RXIは2019-09-23に追随指数が「Capped」版へ変更されています。[3]

【重要】一般消費財セクター投資の主なリスク

景気の動向に敏感なこのセクターには、特有のリスクが伴います。

  1. 景気後退リスク: 失業率上昇や消費マインド悪化は、旅行・外食・高額商品の「選択的消費」を直撃し、業績を圧迫しやすい。
  2. 集中リスク: 特にXLY・VCRは上位2銘柄(AMZN・TSLA)の影響が大きく、ニュースや業績でセクター全体以上に値動きが振れやすい。
  3. 金利上昇リスク: 自動車ローンや住宅関連消費の減速、割引率上昇による株式バリュエーション調整で、関連企業の収益・株価が悪化しやすい。

免責事項

本記事は情報提供のみを目的とし、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

【注】(出典リンク)

  1. XLY 公式(経費率0.08%:2026-01-29/保有銘柄数48・上位構成:2026-01-28) → SSGA(XLY公式)SSGA(XLY Fact Sheet PDF) (確認日:2026-01-30)
  2. VCR 公式(経費率0.09%・保有銘柄数288・上位構成:2025-12-31/ベンチマーク説明含む) → Vanguard(VCR Fact Sheet PDF)Vanguard(VCR プロフィール) (確認日:2026-01-30)
  3. RXI 公式(経費率0.39%・保有銘柄数133・国別配分・上位構成:2025-12-31/指数変更:2019-09-23) → BlackRock/iShares(RXI Fact Sheet PDF)iShares(RXI プロダクトページ) (確認日:2026-01-30)