BNDX・BWX・IGOV・IHY(世界債券ETF)を比較:株価・配当・構成銘柄

債券ETF,海外ETF

このページでは、積立投資や資産運用のポートフォリオを組む際の参考となるように、各ETFの概要(連動インデックス、投資対象)から、経費率や信用格付けといった重要なデータ、そして投資のリスクまでを詳しく紹介します。

(*ご注意:以下に記載する構成比率・平均デュレーション・利回り指標・国別投資比率などは常に変動します。最新の数値は各運用会社の公式サイトで必ずご確認ください。数値は特に断りがない限り、確認日:2026-01-20時点で入手できる各社公表データ(BNDXは2025-09-30基準、BWX/IGOVは2026-01中旬基準、IHYは2025-12-31基準)をもとにしています。)

世界の債券ETFを比較【BNDX・BWX・IGOV・IHY】

世界の債券に投資するETF(上場投資信託)について、その特徴を比較し、情報を整理します。


【BNDX】バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF

  • 主な投資対象:米国を除く、世界の投資適格債(国債・政府機関債・社債・証券化商品)
  • 連動インデックス:Bloomberg Global Aggregate ex-USD Float Adjusted RIC Capped Index(米ドルヘッジ)。[1]
  • 特徴:低コスト(経費率0.07%、2025-09-30時点)で、広範・投資適格中心に分散。平均デュレーション6.9年平均実効満期8.6年保有債券数6,583(いずれも2025-09-30時点)。[1]
  • 国別比率(上位例):フランス12.0%、日本11.8%、ドイツ10.1%、イタリア8.0%、英国7.8%(2025-09-30時点)。[1]
  • 信用格付け構成(例):AAA 24.7%、AA 26.6%、A 27.6%、BBB 18.4%、Not rated 2.7%(2025-09-30時点)。[1]
  • 為替について:インデックスは現地通貨⇄米ドルをヘッジ(USD建ての値動きを目指す)。日本円で保有する場合はUSD⇄JPYの為替変動は残る点に注意。[1]

【BWX】SPDR ブルームバーグ・インターナショナル国債ETF

  • 主な投資対象:米国を除く、世界の先進国の投資適格「国債」に限定。
  • 連動インデックス:Bloomberg Global Treasury ex-US Capped Index。[2]
  • 特徴:社債を含まず国債に絞る保守的な設計。経費率0.35%(2026-01-20時点の表示)。オプション調整後デュレーション7.61年(2026-01-16時点)。分配は毎月(2026-01-20時点の表示)。[2]
  • 利回り指標(参考):30日SEC利回り2.75%(2026-01-15時点)。[2]

【IGOV】iシェアーズ・インターナショナル国債ETF

  • 主な投資対象:米国を除く、世界の先進国の投資適格「国債」
  • 連動インデックス:FTSE World Government Bond Index – Developed Markets Capped(USD)。[3]
  • 特徴:BWXと同様に国債中心。経費率0.35%(2026-01-20時点の表示)。有効デュレーション7.46年保有銘柄数878(いずれも2026-01-16時点)。[3]
  • 主要発行体の比率例:日本13.46%、フランス8.73%、イタリア8.01%、ドイツ6.66%、英国6.46%(2026-01-16時点)。[3]
  • 分配頻度:年間(Annual、2026-01-20時点の表示)。[3]
  • 利回り指標(参考):30日SEC利回り2.70%(2026-01-15時点)。[3]

【IHY】ヴァンエック・インターナショナル・ハイイールド債ETF

  • 主な投資対象:米国を除く、世界のハイイールド社債(投資不適格級)
  • 連動インデックス:ICE BofA Global ex-US Issuers High Yield Constrained Index。[4]
  • 特徴:高いインカムを狙う代わりに、信用リスクが高い経費率0.40%(2025-12-31時点)。有効デュレーション3.13年(2025-12-31時点)と短めで、価格の金利感応度は国債系より小さめだが、景気悪化時にはスプレッド拡大による下落に注意。[4]
  • 地域の傾向(上位例):英国15.1%、フランス14.3%、カナダ13.1%、イタリア12.9%、ルクセンブルク11.3%、オランダ7.1%(2025-12-31時点)。[4]
  • 分配頻度:毎月(2025-12-31時点)。[4]
  • 利回り指標(参考):30日SEC利回り5.38%(2025-12-31時点)。[4]

投資のポイントと注意点

1.「信用リスク」の違いを理解する

今回ご紹介したETFを安全性の高い順に整理すると概ね (BWX, IGOV) > BNDX ≫ IHY となります。BWX/IGOVは先進国の投資適格「国債」中心、BNDXは国債に加えて政府機関債・社債・証券化商品も含む「投資適格の広範インデックス」、IHYは投資不適格級の社債であり、景気後退期は価格下落が大きくなる傾向があります。

2.「為替リスク」を忘れない

BNDXは現地通貨⇄米ドルをヘッジしてUSD建ての値動きを目指しますが、円で保有する投資家にとってはUSD⇄JPYの為替変動の影響は残ります(円建て評価額は円高で目減り、円安で増加しやすい)。ヘッジの考え方はBNDXのファクトシート記載の指数仕様(Hedged)を前提に整理できます。[1]

3.金利環境の変化に注意

債券ETFは金利に敏感で、金利上昇局面では価格が下落しやすくなります。一般にデュレーションが長いほど金利変動の影響を受けやすく、BWX(7.61年、2026-01-16時点)IGOV(7.46年、2026-01-16時点)は金利感応度が相対的に高めです。[2][3]一方で、BNDXは平均デュレーション6.9年(2025-09-30時点)と近い水準で、投資対象が「投資適格の広範」かつ米ドルヘッジ付きという点が設計上の違いになります。[1]IHYは有効デュレーション3.13年(2025-12-31時点)と短めですが、金利だけでなく信用スプレッド拡大による価格下落リスクが大きいため、景気動向にも注意が必要です。[4]

ミニ解説:本文で併記した「30日SEC利回り」は、直近30日間の利息収益を基にした標準化指標で、実際の分配(分配利回り)や将来の分配水準を保証するものではありません。用途としては、同種ETF間の“足元のインカム水準”を比較する補助と考えるのが実務的です。[2][3][4]
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。最新の情報は各運用会社の公式サイトでご確認ください。

【注】(出典リンク)

  1. BNDX ファクトシート(指数名・Hedged表記、経費率、平均デュレーション/実効満期、国別上位、信用格付け構成、基準日:2025-09-30)→ Vanguard(PDF)(確認日:2026-01-20)
  2. BWX 公式データ(指数名、経費率、分配頻度、オプション調整後デュレーション、30日SEC利回り等:2026-01中旬〜2026-01-20時点の表示)→ SSGA(公式ページ)ファクトシート(PDF)(確認日:2026-01-20)
  3. IGOV 公式データ(指数名、経費率、分配頻度、保有数、30日SEC利回り、有効デュレーション、主要発行体比率等:2026-01中旬〜2026-01-20時点の表示)→ iShares(公式ページ)ファクトシート(PDF)(確認日:2026-01-20)
  4. IHY ファクトシート(指数名、経費率、有効デュレーション、30日SEC利回り、地域比率、分配頻度、基準日:2025-12-31)→ VanEck(PDF)VanEck(公式ページ)(確認日:2026-01-20)

過去~現在株価

※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル



配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

BNDXの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 4.16% 2.05 -6% 49.3 1.4%
2023 4.49% 2.18 240.6% 48.6 -3.8%
2022 1.27% 0.64 -68.2% 50.5 -11.9%
2021 3.51% 2.01 246.6% 57.3 -0.7%
2020 1.01% 0.58 -69.1% 57.7 1.4%
2019 3.3% 1.88 19% 56.9 4.4%
2018 2.9% 1.58 39.8% 54.5 0%
2017 2.07% 1.13 16.5% 54.5 -0.5%
2016 1.77% 0.97 16.9% 54.8 3.2%
2015 1.56% 0.83 9.2% 53.1 3.3%
2014 1.48% 0.76 65.2% 51.4 3.4%
2013 0.93% 0.46 0% 49.7 0%

BWXの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.94% 0.43 13.2% 22.2 -0.8%
2023 1.7% 0.38 65.2% 22.4 -6.2%
2022 0.96% 0.23 -4.2% 23.9 -19%
2021 0.81% 0.24 0% 29.5 0.9%
2020 0.82% 0.24 -4% 29.2 3.1%
2019 0.88% 0.25 8.7% 28.3 1%
2018 0.82% 0.23 130% 28 2.1%
2017 0.36% 0.1 27.5 59%
2016 17.3 31.2%
2015 13.2 -10.3%
2014 6.27% 0.92 -9.8% 14.7 0.7%
2013 7% 1.02 -13.6% 14.6 -2.9%
2012 7.86% 1.18 -38.9% 15 -0.8%
2011 12.76% 1.93 271.2% 15.1 6.6%
2010 3.66% 0.52 8.3% 14.2 3.4%
2009 3.5% 0.48 -69.4% 13.7 1.6%
2008 11.62% 1.57 13.5

IGOVの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 0.57% 0.227 39.8 1.5%
2023 0% 0 -100% 39.2 -7.1%
2022 0.09% 0.04 -78.9% 42.2 -19.8%
2021 0.36% 0.19 52.6 1.7%
2020 51.7 4%
2019 0.24% 0.12 -20% 49.7 0.8%
2018 0.3% 0.15 7.1% 49.3 3.4%
2017 0.29% 0.14 -79.7% 47.7 -1%
2016 1.43% 0.69 666.7% 48.2 5.7%
2015 0.2% 0.09 -92.4% 45.6 -10.4%
2014 2.34% 1.19 -7.8% 50.9 1.8%
2013 2.58% 1.29 -39.7% 50 -0.2%
2012 4.27% 2.14 -46.2% 50.1 -4%
2011 7.62% 3.98 75.3% 52.2 3.4%
2010 4.5% 2.27 8.1% 50.5 -0.6%
2009 4.13% 2.1 50.8

IHYの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 5.53% 1.15 4.5% 20.8 4%
2023 5.5% 1.1 20.9% 20 -1.5%
2022 4.48% 0.91 -11.7% 20.3 -19.8%
2021 4.07% 1.03 -10.4% 25.3 5.4%
2020 4.79% 1.15 0% 24 -2%
2019 4.69% 1.15 9.5% 24.5 -0.8%
2018 4.25% 1.05 -0.9% 24.7 -1.6%
2017 4.22% 1.06 -9.4% 25.1 5.9%
2016 4.94% 1.17 -6.4% 23.7 -1.7%
2015 5.19% 1.25 -12% 24.1 -11.1%
2014 5.24% 1.42 -14.5% 27.1 0.7%
2013 6.17% 1.66 26.9 6.3%


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品の構成比率を見てみます。
債権の格付けなどの比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢