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日本の長者番付一覧(1位~50位)資産額、年齢、性別、業種等に要注目

更新日:

フォーブス誌は2018年版の日本の富豪ランキングを4月5日に更新しました。

日本一のお金持ちはソフトバンクの孫正義です。

その資産額は2兆2640億円(17年)⇒2兆2930億円(18年)に増えました。

2017~18年に株価が大きく変動したので、富豪たちの資産額もかなり増減しました。

上位に入る日本のお金持ちは、どんな顔ぶれなのでしょうか。

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【2018】日本の長者番付1位~50位の顔ぶれ

『フォーブス2017年7月号』〔P59〕の解説によれば、「日本の長者番付」は「ビリオネアランキング」とは違い、家族と共有する資産を含めて計算した金額です。

2018/3/23時点の株価(終値)と為替に基づいて計算すると、上位50位の資産総額は1370億ドル(2016)⇒1520億ドル(2017)⇒1860億ドル(2018)へと増えています。

(以下、敬称略。年齢は4月5日時点)

  • 1位 孫正義(60歳) 2兆2930億: ソフトバンク
  • 2位 柳井正(69歳)  2兆210億:ファーストリテイリング
  • 3位 佐治信忠(72歳)1兆8850億:サントリーホールディングス
  • 4位 滝崎武光72歳)1兆8430億:キーエンス(センサー機器)
  • 5位 森章(81歳)6910億円:森トラスト(不動産開発)
  • 6位   永守重信(73歳)5760億:日本電産(HDD用モーター製造)
  • 7位 三木谷浩史(53歳)5660億楽天
  • 8位 高原慶一朗(87歳)5450億:ユニ・チャーム(紙おむつや生理用品等)
  • 9位  似鳥昭雄(74歳)5030億:ニトリ(家具チェーン最大手)
  • 10位 毒島秀行(65歳)4820億:SANKYO(パチンコ)
  • 11位   重田康光(53歳)4500億:光通信(携帯、保険、OA機器)
  • 12位  小林一俊孝雄、正典4290億:株式会社コーセー(化粧品販売)
  • 13位  三木正浩(62歳)4190億: ABCマート(靴のディスカウントストア)
  • 14位  伊藤雅俊(93歳)4080億:セブン&アイ・ホールディングス
  • 15位  大塚実(95歳)裕司(64歳)3560億:大塚商会(コピー機リース)
  • 16位  岡田和生(76歳)3140億:ユニバーサルエンターテインメント(パチスロ機製造等)
  • 17位  韓昌祐(87歳)2930億:マルハン(パチンコ)
  • 18位  前澤友作(42歳)2830億:スタートトゥデイ(ZOZOTOWN運営等)
  • 19位  森佳子(76歳、森稔夫人)2720億:森ビル(六本木ヒルズ等を開発)
  • 20位  木下盛好(一家含む)2620億:アコム(消費者金融)
  • 21位  多田直樹高志:2510億:サンドラッグ(ドラッグストア)
  • 22位  安田隆夫(68歳)2460億:ドン・キホーテ(ディスカウント)
  • 23位  宇野正晃(71歳)2460億:株式会社コスモス薬品
  • 24位  多田勝美(72歳)2250億:大東建託(賃貸住宅大手)
  • 25位  鈴木郷史(64歳)2200億:ポーラ・オルビスホールディングス(化粧品製造・販売)
  • 26位  野田順弘(79歳)1990億:オービック(ソフトウェア大手)
  • 27位  武井博子(創業者夫人)1890億:武富士(消費者金融) 
  • 28位  金沢要求/全求 1780億:三洋物産(パチンコ)
  • 29位  福嶋康博(70歳)1680億:スクウェア・エニックス(ゲーム大手)
  • 30位  松井道夫(65歳)1620億(千鶴子夫人との累計):松井証券
  • 31位  笠原健治(42歳)1570億:mixi(SNS大手)
  • 32位  小川賢太郎(68歳)1520億:ゼンショーホールディングス(すき家等)
  • 33位  山西泰明(71歳)1470億:イズミ(スーパーマーケット)
  • 34位  島村恒俊(92歳)1440億:しまむら(ディスカウント)
  • 35位  飯田和美(78歳)1410億:飯田ホールディングス
  • 36位  藤田晋(44歳)1390億:サイバーエージェント(SNSやネット広告)
  • 37位  上月景正(78歳)1380億:コナミ(ゲーム大手)
  • 38位  大倉昊 (81歳)1380億:ノエビアホールディングス
  • 39位  福武總一郎(72歳)1340億:ベネッセ(通信教育)
  • 40位  栗和田 榮一(71歳)1260億:SGホールディングス
  • 40位  山海嘉之(59歳)1260億:サイバーダイン(医療福祉機器・サービス研究開発)
  • 42位  田中良和(41歳)1230億:グリー(SNS大手)
  • 43位  篠原欣子(83歳)1200億:テンプスタッフ(人材派遣)※日本女性CEO初ビリオネア
  • 44位  上原昭二(90歳)1210億:大正製薬
  • 45位  石橋寛(71歳) 1100億:ブリヂストン(世界最大のタイヤメーカー)
  • 46位  里見治(76歳)1090億:セガ(ゲーム大手)
  • 47位  石原昌幸(69歳)1080億:平和(パチンコ)
  • 48位  襟川陽一/恵子   1050億:コーエーテクモ(ゲーム大手)
  • 49位  熊谷正寿(54歳)1020億: GMOインターネット
  • 50位  杉浦広一(67歳)101030億:スギ薬局(ドラッグストア)

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【2017】日本の長者番付1位~50位の顔ぶれと資産額の変動

フォーブス(ネット版)のランキングから17年のベスト50位の顔ぶれと、18年での資産額・順位の変動の規模を見てみます。

(※家族、一族の氏名表記は省略)

   201620172018 2018
氏名 億円億円億円順位±
1孫正義184192264022930 
2柳井正16837182002210 
3佐治信忠132211465018850 
4滝崎武光93791388018430 
5三木谷浩史644167705660-2
6高原慶一朗474650005450-2
7森章542448806910+2
8毒島秀行463346604820-2
9伊藤雅俊440741004080-5
10三木正浩429440504190-3
11韓昌祐452040002930-6
12永守重信305138905760+6
13似鳥昭雄271236605030+4
14前澤友作248633302830-4
15重田康光259933104500+4
16森佳子282528902720-3
17木下盛好350326002620-3
18岡田和生146924403140+2
19小林一俊237322604290+7
20大塚実248621503560+5
21多田直樹226020902510 
22宇野正晃175120002300-1
23武井博子192119401890-4
24多田勝美180819002250 
25笠原健治159318901570-6
26安田隆夫168316702460+4
27島村恒俊152515501440-7
28石原昌幸113014401080-19
29鈴木郷史124313902200+4
30山海嘉之169513801260-10
31田中良和122013701230-11
32福嶋康博120913301680+3
33福武總一郎129913201340+6
34上月景正93713101380+3
35野田順弘141212801990+9
36松井道夫135612901620+6
37篠原欣子90412201200-6
38上原昭二118612101150-6
39小川賢太郎88111701520+7
40襟川陽一?11501050-8
41山西泰明106211451470+8
42石橋寛98311401100-3
43佐藤洋治9711120??
44金沢要求 ?10701780+16
45里見治84710501090-1
46杉浦広一10289301010-4
47藤田晋 ?9001390+9
48増田宗昭858880??
49稲盛和夫1017840??
50馬場功淳1819790??
飯田和美9261410

佐藤洋治:ダイナムジャパンホールディングス(パチンコ)/増田宗昭:カルチュア・コンビニエンス・クラブ(TSUTAYA)/稲盛和夫:京セラ・KDDI/馬場功淳:コロプラ

日本のお金持ちランキングベストテン(2015~18年)

(※以下、15年⇒16年⇒17年⇒18年の順位)

  • 孫正義(2位⇒2位⇒1位⇒1位)
  • 柳井正(1位⇒1位⇒2位⇒2位)
  • 佐治信忠(3位⇒3位⇒3位⇒3位)
  • 滝崎武光(5位⇒4位⇒4位⇒4位)
  • 森章(10位⇒6位⇒7位⇒5位)
  • 永守重信(12位⇒13位⇒12位⇒6位)
  • 三木谷浩史(4位⇒5位⇒5位⇒7位)
  • 高原慶一朗(6位⇒7位⇒6位⇒8位)
  • 似鳥昭雄(17位⇒15位⇒13位⇒9位)
  • 毒島邦雄(8位⇒8位⇒8位⇒10位)

(※以下、参考)

  • 重田康光(14位⇒16位⇒15位⇒11位)
  • 小林一俊・孝雄・正典(14位⇒16位⇒15位⇒12位)
  • 三木正浩(11位⇒11位⇒10位⇒13位)
  • 伊藤雅俊(9位⇒10位⇒9位⇒14位)

日本の長者番付1位・孫正義の大構想

孫正義は、19歳の頃、初めてマイクロプロセッサーを雑誌で見て、感動のあまり路上で泣いたとも述べています。

「これで人類の生活が一変する。人類最大のイノベーションだ」(『フォーブス2018年3月号、P49)

この時、産業革命に次ぐ情報革命が起きると直感したのです。

孫はソフトバンクを企業。96年には米ヤフーに出資し、合弁事業でYahoo! JAPANを立上げました。

アメリカで成功したビジネスモデルが数年遅れで日本にもやってくると読み、それを先に持ち込むことで成功したわけです。

その後、ボーダーフォンを買収し、ソフトバンクを日本の携帯事業者の雄に育て、ネット関連で幅広く事業を展開しました。

孫正義

(11 July 2008/Source:iPhone 3G 孫正義 谷原章介/Author:Masaru Kamikura from Japan)

近年では「SoftBank World 2017」が7月20日に開催され、孫正義(ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長)が基調講演を行っています(講演動画⇒「動画配信 | ニュース | 企業・IR | ソフトバンクグループ」)

そこでは、産業革命を筋肉の力の拡張、情報革命を脳細胞の力の拡張にたとえ、最近の大きな企業買収についての説明が行われました。

ソフトバンクがIoTの世界で90%のシェアを持つアームを買収したのは2016年9月です(アームのチップは世界中のスマホの99%以上に使われている)。そして、2017年6月にはロボットを開発するボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)を、グーグルの親会社のアルファベットから買収しました。

この背景にあるのは、今まではPCやインターネット、スマホの革新が続いていたのですが、今後はその中に入るマイクロプロセッサーの進化が重視されるという、孫の読みがあります。

孫は人工知能が人間に勝ち始めており、人工知能はデータで鍛えられることに注意を喚起し、データ取得の基盤となる英半導体設計大手アーム(ARM Holdings plc)に着目したと指摘しています。

孫は、70億人による「70億回線の世界」ではなく、世界にある約1兆のモノが生み出す「1兆回線」をつなぎたいと述べました。今後は人工衛星まで含めたデータのネットワークをつくり、人間の回線数を競い合うのではなく、モノが生み出す回線数を競おうとしているわけです。

モノとモノとの通信、ヒトとモノとの通信でデータが生まれますが、「データが生まれるところには、90%の確率でアームのチップがある」と述べ、このチップから得られるビッグデータを活かして、人工知能を鍛えていきたいと述べています。この人工知能をロボットに組み込み、「スマートロボット」をつくり、ロボットと人間が共生する時代をつくろうとしているわけです。

孫は「シンギュラリティ」は未来に必ず来ると述べました。

シンギュラリティ(Singularity)とは、人工知能が人間の能力を超える技術的特異点のことです。孫はそれを人間を不幸にするためではなく、幸福な未来をつくるために使いたいと述べました。つまり、ビッグデータで鍛えらたAIやスマートロボットを用いて新たな技術インフラをつくろうとしているわけです。

そのほか、孫はサウジアラビア等と17年に設立した「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(10兆円規模)でも世界の注目を集めています。

この規模は世界中のスタートアップへの年間投資額に匹敵しますが、孫は「10兆円でも全然足りない」「あと2年もすれば使い切る」と述べています。

孫はワンウェブ(米衛星通信)、エヌビディア(自動運転向け画像処理)、フリップカート(インドのネット通販)、ボストン・ダイナミクス(ロボット)、OSIソフト(産業用IoT)等に投資しており、概算すると、1社あたり1000億円規模になるとも言われています(米ウーバーテクノロジーズは1兆円規模)。

しかし、これではまだ不十分と見て、次の段階となる100兆円ファンドの設立を構想しているわけです。

2017年のソフトバンクグループの営業利益は連結ベースで1兆1488億2900万円(過去最高)を計上しました

今後、こうした壮大な構想の質の中身が問われることになるでしょう。

※2018年に入り、孫は以下の構想を明かした。

  • 1月31日:LINEモバイルとの提携を発表。
  • 2月7日:携帯子会社ソフトバンクのIPO(株式新規公開)の準備を進め、1年以内の上場を目指す方針を明かした。
  • 2月下旬:ソフトバンクは、再保険大手スイス・リー社(総資産1492億フラン=約17.6兆円)の株の2割~3割の保有を目指す。

※参考:17年12月までの累計契約数(モバイル+光回線)の上位3社は以下の通り。

  • ドコモ:7567.8万件
  • KDDI:3925.8万件
  • ソフトバンク:3299.6万件

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日本の長者番付2位:柳井正 2020年以降は会長に専念

Tadashi_Yanai

(22 April 2015/Author:Jigneshhn/出所はWIKI)

一方、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は17年10月20日に2年後を目途に社長職を譲り、会長職に専念することを表明しました。

世界一の衣料品会社を目指す柳井も2年後に70歳になります。今後は経営を「監督」しながら会社に関わるわけですが、今後は後継者の選定(もしくは「後継者育成計画」)が大きな課題になります。

(出所:日経電子版「ファストリ柳井、2年後に会長専念 社内から社長」2017/10/21)

2年後に会長専念」となる頃には「執行役員など内部から選ぶ」ことになります。日経記事では、その考えを以下のように説明しました。

  • 「実際の経営は若い人がしないといけない」
  • 市場の構造改革に対応し、スピード感ある経営判断を下すには、体力やIT(情報技術)などの知見がある若い経営者が必要であるため。
  • 後継者は「今の執行役員の中から一番ふさわしい人が最高経営責任者になる」
  • 現在、執行役員にあたる人は40人強。執行役員の2人の実子は後継の社長候補ではないという。
  • 「会長職」はアドバイスする立場だが「創業者に引退はない」。
  • 柳井は過去、「65歳での社長引退」を撤回したこともある。

孫は「まだまだ自分が攻めるぞ」という論調でしたが、柳井は年齢の問題もあって、そろそろ、自分以外の者に譲って事業を拡大しなければいけなくなっています。

創業から発展する段階を経て、その次にある、守成をしながら事業を継続的に大きくするという難しい課題に直面しています。

柳井の後継者の選定がうまく行くかどうかは、今後の企業経営の貴重なケーススタディになりそうです。

2018年に入り、柳井は『トヨタ物語』(野地秩嘉著)を読み、「自分はまだまだ甘い」と感じ、ユニクロをトヨタに負けない大企業に発展させる決意を新たにしたそうです。

トヨタは初代(豊田佐吉)から二代目(豊田喜一郎)、さらにその次へと優れた後継者が事業を発展させていったので、今後、ユニクロが事業継承に成功するかどうかは、大きな運命の分かれ目となります。

日本の長者番付3位:佐治信忠は事業継承の成功例?

佐治信忠(1945~)はサントリーを発展させた元会長の佐治敬三(1919-1999)の後を継ぎました。

敬三は1967年に日本で初めてビール酵母の熱処理殺菌なしの「生ビール」をつくり上げ、1986年には100%麦芽のビール「モルツ」を発売。しかし、87年にはアサヒビールが「スーパードライ」を発売し、サントリーのビール事業は赤字化していきます。敬三は「商いとは『飽きない』こっちゃ」と述べ、赤字続きのビール事業の再生に執念を燃やしたものの、生前にその黒字化を見ることはできませんでした。しかし、信忠はその試みを引き継ぎ、「ザ・プレミアム・モルツ」を開発し、2008年に黒字化を達成しました。この父子の事業継承は、ここ20年ほどの日本における事業継承の成功例となっています。

信忠は海軍で技術将校をしていた父を「学者タイプ」と評しました。(以下、出所は「ビールに執念の遺伝子」サントリー佐治、父を語る NIKKEI STYLE

「創業者の祖父(鳥井信治郎)は根っからの商売人だったが、おやじは実はそうではないんです。たぶん、研究者になりたかったんでしょう。経営者になり、ずいぶん努力したんでしょうね」

そして、敬三の業績として「ビール事業への参入」を挙げています。

「それで今のサントリーがある。ウイスキーだけだったらつぶれていたでしょうね。ウイスキーは手工業的な世界ですが、ビール事業に参入したことでサントリーは近代的な企業に生まれ変わった」

信忠は資金の回転も早く、難しい装置産業であるビール事業で父が会社を変えたことに敬意を表しています。祖父⇒父⇒子と事業を三代にわたって継いできた佐治家は、事業承継の成功例と言えるのかもしれません。

日本の長者番付4位:滝崎武光 退任後もキーエンスは堅調

滝崎武光はキーエンス(計測制御機器大手)の創業者です。

最近のデータでは、キーエンスの平均年収は1800万円超という調査も出ています。

※関連記事:日本の平均年収は420万円 トップ企業とワースト企業の年収格差はどのぐらい?

滝崎は1972年にリード電機(現キーエンス)を創業。74年以来、代表取締役社長を務め、2000年12月には代表取締役会長となり、2015年に会長から退任しました。

キーエンスは高付加価値の新製品をつくる能力(工場を持たず生産は委託している)だけでなく、直販体制でコンサル・提案営業を行っています。

製造だけでなく、大きな権限を持った営業スタッフが顧客の生産現場に入ってコンサル営業を行い、顧客ニーズを開発部門に伝え、高付加価値の新製品を生み出しています。

ただ、滝崎はあまり表に出てこないので、そのビジネスモデルの謎は明らかになっていません。

【5年間のキーエンス株価⇒滝崎退任後も順調】

ここ数年の株価を見る限り、滝崎が二回の倒産を経てつくりあげたビジネスモデルは今なお堅調のようです。

日本の長者番付の特徴:資産額、年齢、性別、業種等

2018年データで金額で見ると1位~4位が1兆円以上。5位~9位が5000~7000億円、50位~10位が1000~5000億円なので、意外と近い金額で多数の長者が並んでいます。

長者番付でも突き抜けた4名(孫正義:2兆2930億円、柳井正:2兆210億円、佐治信忠:1兆8850億円、滝崎武光:1兆8430億円)とそれ以外のメンバーとの差が非常に大きいことが分かります。

そして、長者番付を見ると、高齢の方々が目立っています。

  • 90代が4名
  • 80代が4名
  • 70代が18名
  • 60代が10名
  • 50代が4名
  • 40代が4名

50代で若いと言われる日本政界を思い出させる年齢構成です。

2018年データで見た時には、一番若いのはグリーの田中良和(41歳)でした。

この年齢構成は、日本では新規企業が大をなすことが難しいことを暗示しています。

女性は経営者夫人としてランキング入りした人が多く、女性経営者では、テンプスタッフの篠原が際立っています。篠原は日本人女性経営者で初めて10億ドル以上の富を築きました。

そのほか、長者番付には、出身校や出身地等のデータもあるので、長者入りした面々の傾向を見てみます。

業種で伸びているのは、通信やテクノロジー、ゲーム等です。

筆者としては、パチンコ(パチスロ含む)が5社もあり、全体の1割を占めていたことに不安を感じました。

パチンコ関係者が大儲けする日本経済には、どこかに歪みがあるのかもしれません。

ネット系(SNS大手やZOZOTOWN、楽天、ヤフージャパンを傘下に置くソフトバンク、サイバーエージェント等)も7社経営者(もしくは創業者)がランキング入り。

ゲームは4社ですが、グリーやミクシー、サイバーエージェント等のゲーム事業をカウントした場合は7社となります。

そのほか、薬品系が3社、化粧品が2社、ディスカウントストアが3社、消費者金融が2社ほどランキング入りしています。

出身校(中退含む)を見ると、慶應大学が8人、早稲田大が3人、日本大学が3人、東大が2人、関西大学が2人 、大学中退の人は2名いました。

出身地では東京が6人。兵庫が4人。大阪は2人でした。ただ、日本各地から長者は出ています。

いろいろと見ていくと、長者番付からも日本経済の現状が透けて見えます。

フォーブスの世界富豪ランキングの面々と比べてみると、意外な発見があるかもしれません。

世界富豪ランキングの特徴は、とにかく数字の桁が大きいことと、米国を中心に若い企業家等が入っていることです。

国別に富豪の数をカウントしてみるのも一興かもしれません。

関連記事:世界の大富豪ランキング2017

日本の長者5人:フォーブス誌はどこに着目

ちなみに、フォーブス誌(2017/4/6)は5人の長者にスポットライトを当てています(「日本長者番付クローズアップ 今年注目の5人を紹介」)。

フォーブスが2017年に注目したのは以下の5名でした。

(以下、2018年の長者番付順位、2016⇒2017⇒2018の資産額推移を掲載)

篠原欣子

2018年では37位。資産額は904億⇒1220億⇒1200億

日本初の「たたき上げ女性ビリオネア(資産10億ドル以上の富豪)」。東京のワンルームアパートに事務所を構え、人材派遣会社テンプスタッフを設立。

似鳥昭雄

2018年では13位。資産額は2712億⇒3660億⇒5030億。

家具大手ニトリホールディングスの17年2月期の売上高は5129億円、純利益は599億円で、18期連続の増益を達成。

上月景正

2018年では34位。資産額は937億⇒1310億⇒1380億。

コナミホールディングスの創業者兼会長。2014年以来3年ぶりにビリオネア入り。

小川賢太郎

2018年では39位。資産額は881億⇒1170億⇒1520億。

牛丼チェーン「すき家」などを運営するゼンショーホールディングスの創業者。

前澤友作

2018年では14位。資産額は2486億⇒3330億⇒2830億。

2016年にピカソの「女の半身像(ドラ・マール)」を2260万ドル(約25億円)やジャンミシェル・バスキアの無題の絵画を約5700万ドル(約62.4億円)で落札したことを紹介。

※『週刊現代(2017/9/2』(P60~63)も前澤友作に注目。

年間670万人の購買者を誇るZOZOTOWN(日本最大級ファッションサイト)を運営するスタートトゥディ社の時価総額は366億円(07年)⇒1兆円(2017年)に急成長。前澤は若い頃はバンドに明け暮れながらも自宅でカタログ通販を開始。経営に専念し、異例のアパレルネット通販に挑戦。試着してから購入という常識を打ち破った。千葉への郷土愛から千葉に100億円豪邸を建築。美術館も建築予定。持前の美的センスのため、絵や茶の湯には使うお金を惜しまない。

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