金・金鉱株ETF(GLD・IAU・GDX・GDXJ)を比較する

コモディティ,金・金鉱株

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金/金鉱株ETFのデータを比較してみます。

金ETFの代表は、ステート・ストリートの【GLD】、ブラックロックの【IAU】ですが、金鉱株ETFとしてヴァンエックの【GDX】【GDXJ】も紹介します。

(※GLDとIAUはいずれも金の国際価格に連動することを目指す一方、運用資産、コスト、ベンチマーク表記などに違いがあります。)

このページでは、積立や資産運用の参考となるように、ETFの概要や重要データ、リスクの違いを整理します。

【金・金鉱株ETF】GLD, IAU, GDX, GDXJを徹底比較!

更新:2026年4月(最新データ反映)
本記事では、各社公式ページの純資産(運用資産)・コスト・分配頻度・直近実績を中心に、主として2026年4月9日〜10日時点の公表値、ならびに2025年通期実績で更新しました。[1][2][3][4]

地政学的リスクや経済の不確実性が高まる局面では、「有事の金」として金(ゴールド)への関心が強まることがあります。金への投資には、金現物に連動するETFと、金を採掘する企業(=金鉱株)に投資するETFの2種類があり、それぞれ特性がかなり異なります。[1][2][3][4]

今回は、代表的な4つのETF「GLD」「IAU」「GDX」「GDXJ」を比較し、投資戦略に合う選択肢を整理します。

【金現物ETF】安全資産としての選択肢(GLD vs IAU)

金そのものの価格に連動することを目指すETFです。金現物を裏付け資産として保有する仕組みで、ポートフォリオの「守り」やインフレヘッジの役割を期待する投資家が多い資産クラスです。インカム目的の商品ではなく、IAUは公式ページでDistribution Frequency: Noneと明記されています。[1][2]

【GLD】SPDR® ゴールド・シェアーズ

世界最大級の純資産総額と高い流動性を持つ代表的な金ETFです。取引のしやすさ(流動性)を重視する場合、比較の基準になりやすい存在です。GLDはLBMA Gold Price PMをベンチマークとする設計です。[1][6]

経費率 0.40%(Gross Expense Ratio、2026-04-10確認)。[1]
純資産総額
(運用資産)
約$161.0B(Assets Under Management、2026-04-10時点)。[1]
ベンチマーク LBMA Gold Price PM(2026-04-11時点の公式表記)。[1][6]
設定年 2004年(設定日:2004-11-18)。[1]

【IAU】iシェアーズ・ゴールド・トラスト

GLDと同様に金現物への連動を目指しますが、コスト(スポンサー手数料)が低い点が特徴です。長期保有でコスト差を重視する場合、検討対象になりやすいETFです。[2]

コスト
(スポンサー手数料)
0.25%(目論見書ベース、2026-04-10時点の公式表示)。[2]
純資産総額
(運用資産)
約$74.0B(Net Assets of Fund、2026-04-10時点)。[2]
分配頻度 None(2026-04-10時点の公式表示)。[2]
NAV(参考) NAV $89.84(2026-04-10時点)。[2]
直近実績(参考) 2025年通期:Total Return 64.60%(Calendar Year、2025-12-31時点)。[2]
設定年 2005年(Fund Launch Date:2005-01-21)。[2]

★選び方:コストを重視する長期投資ならIAU、流動性や規模を重視するならGLDが比較軸になりやすいです。なお、金現物ETFは「金価格(USD)」の影響が中心で、円建て評価ではUSD/JPYの変動も影響します。[1][2]


【金鉱株ETF】金価格上昇を積極的に狙う選択肢(GDX vs GDXJ)

金を採掘・生産する企業の株式に投資するETFです。金価格だけでなく、企業の業績、コスト構造、資源量、国・地域の規制、M&Aなど多様な要因で価格が動きます。企業が配当を出すため、分配(インカム)が出る可能性がありますが、金現物ETFより値動きは大きくなりやすい点に注意が必要です。[3][4]

【GDX】ヴァンエック・金鉱株ETF

主要な大手・中堅の金鉱株に分散投資する代表的な金鉱株ETFです。ヴァンエックは、GDXを「largest global gold mining companies」のポートフォリオと説明しています。[3]

経費率 0.51%(Gross Expense Ratio、2026-04-10時点)。[3]
純資産総額
(運用資産)
約$30.92B(Total Net Assets、2026-04-10時点)。[3]
直近実績(参考) 2026年年初来:YTD RETURN 15.76%(2026-04-10時点)。[3]
組入銘柄数 57銘柄(Daily Holdings、2026-04-09時点)。[3]
分配頻度・利回り Annual、Distribution Yield 0.64%、30-Day SEC Yield 0.32%(いずれも2026-04-10時点)。[3]

【GDXJ】ヴァンエック・中小型金鉱株ETF

GDXよりも規模の小さい中・小型の金鉱株への比重が相対的に高く、ヴァンエックは「small gold miners, some of which are in early exploratory stages」と説明しています。成功すれば上昇余地が大きい一方、資金調達環境やプロジェクトリスクの影響を受けやすく、よりハイリスク・ハイリターンになりやすい点が特徴です。[4]

経費率 0.51%(Gross Expense Ratio、2026-04-10時点)。[4]
純資産総額
(運用資産)
約$9.80B(Total Net Assets、2026-04-10時点)。[4]
直近実績(参考) 2026年年初来:YTD RETURN 13.17%(2026-04-10時点)。[4]
組入銘柄数 120銘柄(Daily Holdings、2026-04-09時点)。[4]
分配頻度・利回り Annual、Distribution Yield 2.05%、30-Day SEC Yield 0.08%(いずれも2026-04-10時点)。[4]

【最重要】金現物ETF vs 金鉱株ETF 徹底比較

どちらに投資すべきかは、期待する役割(守り/攻め)と、耐えられるリスクの質で判断しやすくなります。

項目 金現物ETF
(GLD, IAU)
金鉱株ETF
(GDX, GDXJ)
値動き 金価格(USD)に比較的素直に連動しやすい 金価格に加え、企業業績・コスト・開発/操業リスク等で変動幅が拡大しやすい
主なリスク要因 金価格(+円建てではUSD/JPY) 金価格、企業リスク(操業・財務・M&A)、カントリー/規制リスク等
分配金 インカム目的ではない(IAUはDistribution Frequency: None)[2] あり得る(GDX・GDXJはいずれもAnnual表記)[3][4]
役割 安全資産寄り、ポートフォリオの「守り」 高リターン狙い、ポートフォリオの「攻め」
直近実績(参考) IAU:2025年通期 Total Return 64.60%(2025-12-31時点)。[2] GDX:2026年年初来 15.76%、GDXJ:2026年年初来 13.17%(いずれも2026-04-10時点)。[3][4]

まとめ:あなたの戦略に合うのはどれ?

  • インフレヘッジや資産の逃避先として、ポートフォリオの安定性を高めたいなら → GLD or IAU(長期でコスト差を重視するならIAUが比較上有利になりやすい)。[1][2]
  • 金価格の上昇局面でより大きなリターンを狙いたい、企業リスクも許容できるなら → GDX or GDXJ(より変動が大きくなりやすいのはGDXJ)。[3][4]
2026年4月時点の追加ポイント(要旨):
・World Gold Councilによると、2025年の金需要はOTCを含めて5,000トン超となり、金価格は2025年に53回の史上最高値を更新しました。[5]
・同じくWorld Gold Councilによると、2026年2月の中銀の純購入は27トンで、2026年も中銀需要が金市場の支えとして意識されています。[5]
・本記事の現物ETFのベンチマーク表記は、GLD・IAUの公式ページで確認できるLBMA Gold Price PM / LBMA Gold Priceを参照しています。LBMA Gold Priceの定義はLBMAの説明を参照してください。[6]

金現物と金鉱株は、似ているようで全く異なる資産クラスです。特性(値動きの要因)とリスクの質を切り分け、投資目的とリスク許容度に合わせて活用しましょう。

※本記事の数値は、各社公表ページに基づき、主として2026年4月10日(GLD/IAU/GDX/GDXJの基準日)、2026年4月9日(GDX/GDXJの保有銘柄基準日)、ならびに2025年12月31日(IAUの年次実績)を参照しています。[1][2][3][4] 過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。最新の情報は各運用会社の公式サイトでご確認ください。

【注】(出典リンク)

  1. GLD主要データ(運用資産・経費率・設定日・ベンチマーク等) → SSGA(SPDR Gold Shares / GLD)World Gold Trust Services(GLD)(確認日:2026-04-11)
  2. IAU主要データ(スポンサー手数料・純資産・分配頻度・実績など) → BlackRock iShares(iShares Gold Trust / IAU)(確認日:2026-04-11)
  3. GDX主要データ(経費率・純資産・年初来リターン・保有銘柄数・分配頻度等) → VanEck(Gold Miners ETF / GDX)(確認日:2026-04-11)
  4. GDXJ主要データ(経費率・純資産・年初来リターン・保有銘柄数・分配頻度等) → VanEck(Junior Gold Miners ETF / GDXJ)(確認日:2026-04-11)
  5. 金需要・中銀需要の構造要因 → World Gold Council(Gold Demand Trends: Q4 and Full Year 2025)World Gold Council(Central banks stay the course on gold in February)(確認日:2026-04-11)
  6. LBMA Gold Priceの定義・概要 → LBMA(LBMA Gold Price)(確認日:2026-04-11)

変更箇所(今回)

  • 更新時点を「2026年1月」→「2026年4月」に変更/数値の基準日を最新化するため。
  • GLDの純資産総額を「約$174.1B」→「約$161.0B(2026-04-10時点)」に更新/公式ページの最新AUMへ差し替え。
  • IAUの純資産総額を「約$79.7B」→「約$74.0B(2026-04-10時点)」に更新/公式ページの最新Net Assetsへ差し替え。
  • IAUのNAVを「$93.80」→「$89.84(2026-04-10時点)」に更新/公式ページの最新表示へ修正。
  • GDXの純資産総額を「約$28.9B」→「約$30.92B(2026-04-10時点)」に更新し、YTD RETURNも「10.05%」→「15.76%」へ更新。
  • GDXJは元記事で主要数値が不足していたため、純資産総額・YTD RETURN・組入銘柄数・分配頻度/利回りを追記/比較記事としての実用性を高めるため。
  • GLD欄の「参考:金価格指標の具体的数値」は削除し、「ベンチマーク(LBMA Gold Price PM)」へ変更/公式ページで安定的に確認できる指標に寄せ、誤記リスクを下げるため。
  • 「金現物ETFは一般に分配金なし」という説明を補正し、IAUの公式表記「Distribution Frequency: None」を明示/裏付けをより明確にするため。
  • 2026年4月時点の追加ポイントを更新/2025年の金需要5,000トン超、2025年の53回の史上最高値、2026年2月の中銀純購入27トンを反映。
  • 脚注を全面整理し、本文末の「【注】(出典リンク)」に統一/不要な崩れた参照や表記揺れをなくすため。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。



配当金(分配金)と利回り

年間配当を1年の平均株価で割った平均利回りの推移です。

GDX GDXJ
2024 1.45% 0.69%
2023 1.58% 0.51%
2022 1.83% 2.02%
2021 0.6% 1.86%
2020 0.57% 0.4%
2019 0.44% 0.4%
2018 0.83% 0.05%
2017 0.26% 4.26%
2016 0.51% 0.58%
2015 0.73% 0.79%
2014 0.84% 0.03%

ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率はチャールズシュワブ、組入れ上位10銘柄はフィディリティのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢