ヘルスケアETF(VHT・XLV・IYH・IXJ)を比較:株価・配当・構成銘柄

セクターETF

:contentReference[oaicite:0]{index=0}

米国のヘルスケアセクターETFのデータを比較してみます。

その代表は、バンガードの【VHT】、ステート・ストリートの【XLV】、ブラックロックの【IYH】ですが、世界各国のヘルスケア企業に投資する【IXJ】の内容も紹介します。

なお「グローバル型」といっても、時価総額加重の指数に連動する設計では米国比率が高めになりやすい点は念頭に置いておきましょう。IXJの2025年12月31日時点の地域別構成では、米国が70.75%でした。[4]

このページでは積立や資産運用の参考となるように、ETFの概要、連動指数、経費率、上位集中度、パフォーマンス、リスクなどを整理してみましょう。

【徹底比較】ヘルスケアETF VHT vs XLV おすすめは?リスクも解説

ヘルスケアセクターと一口にいっても、医薬品、バイオテクノロジー、医療機器、医療サービスなど中身はかなり幅広く、ETFごとに「大型株に寄るか」「中小型まで拾うか」「米国外を含むか」で性格が変わります。VHT、XLV、IYH、IXJの違いは、まさにこの設計の差に表れています。[1][2][3][4]

【はじめに】ヘルスケアETFは「同じセクター」でも中身が違う

ヘルスケアETFは、景気敏感株だけに偏らない守備的な面を持ちながらも、医療機器やバイオなど成長期待の高い領域も含みます。ただし、ETFごとに上位銘柄の集中度や組入対象の広さが異なるため、値動きは意外と揃いません。特にXLVは大型株寄りVHTは裾野が広いIXJはグローバル分散という違いが見えやすいです。[1][2][4]

主要 ヘルスケアETF 比較一覧表

まずは、今回ご紹介するETFの「個性」が一目でわかる比較表をご覧ください。「上位銘柄の集中度」は、ヘルスケアETFの値動きを理解するうえで重要なヒントになります。

ティッカー 投資戦略 経費率
(年率)
上位集中
(目安)
キーワード
XLV 米国・大型株中心 0.08%[1] 上位10銘柄で約59.3%(2026-04-09時点の上位10合計)。[1] S&P500ヘルスケアを大型株中心で取りにいきやすい
VHT 米国・幅広分散(中小も含む) 0.09%(直近目論見書ベース)。[2] 上位10銘柄で45.9%(2025-12-31時点)。[2] 416銘柄で裾野が広く、セクター内分散が効きやすい
IYH 米国・幅広分散 0.38%[3] 上位10銘柄で56.59%(2025-12-31時点)。[3] iSharesの米国ヘルスケア。VHT/XLVよりコストは高め
IXJ グローバル分散 0.40%[4] 上位10銘柄で45.34%(2025-12-31時点)。[4] 米国外も含むが、米国比率は高めになりやすい

※データは各社公表資料の基準日時点です。経費率・構成比・保有銘柄数・純資産総額(AUM)は変動します。[1][2][3][4]

ミニ解説:「ヘルスケアETFはどれも似ている」と見えやすいのですが、実際は上位集中度がかなり違います。たとえば、XLVの上位10銘柄比率は2026年4月9日時点で約59.3%ですが、VHTは2025年12月31日時点で45.9%です。XLVのほうが大型主力株の影響を受けやすく、VHTは同じ米国ヘルスケアでも裾野が広い設計です。[1][2]


【米国ヘルスケアETF対決】XLV vs VHT

米国ヘルスケアセクターに投資するなら、この2つが中心的な選択肢です。どちらも上位銘柄の影響は出やすいのですが、XLVはS&P500ヘルスケア由来で大型株色が強く、VHTは中小型まで含むぶん、同じ米国ヘルスケアでも広がりがあります。[1][2]

【XLV】ヘルスケア・セレクト・セクターSPDRファンド(大型株中心)

  • 連動指数:Health Care Select Sector Index。[1]
  • 保有銘柄数:59(2026-04-09時点)。[1]
  • 純資産総額(AUM):約389.9億ドル(2026-04-09時点)。[1]
  • 30日SEC利回り:1.67%(2026-04-09時点)。[1]
  • 特徴:上位銘柄の比率が厚く、2026-04-09時点ではEli Lilly 14.06%、Johnson & Johnson 10.80%、AbbVie 6.97%でした。[1]

【VHT】バンガード・ヘルスケアETF(幅広分散型)

  • 連動指数:MSCI US IMI/Health Care 25/50。[2]
  • 保有銘柄数:416(2025-12-31時点)。[2]
  • ETF純資産総額:約177億ドル(Share class total net assets、2026-02-28時点)。[2]
  • 分配頻度:四半期(Dividend schedule: Quarterly、2025-12-31時点)。[2]
  • 特徴:大型株だけでなく中小型も含む設計で、2025-12-31時点の上位10銘柄比率は45.9%でした。[2]

【選択肢を広げる】iシェアーズ社の米国・グローバルETF

VanguardやSPDRの主力ETF以外にも、iSharesには性格の異なる選択肢があります。IYHは米国ヘルスケアを広く取るETF、IXJはグローバル分散を意識したETFです。[3][4]

【IYH】高コスト寄りの米国の選択肢

iShares U.S. Healthcare ETF(IYH)は、Russell 1000 Health Care RIC 22.5/45 Capped Gross Index(USD)に連動するETFです。経費率は0.38%、保有銘柄数は103、純資産総額は約29.0億ドルでした(それぞれ2026-04-09〜10時点)。[3]

【IXJ】グローバル戦略という選択肢

「米国の企業だけに投資するのは偏りが気になる」と考える投資家にとって、iShares Global Healthcare ETF(IXJ)は選択肢になります。経費率は0.40%、保有銘柄数は113、純資産総額は約36.5億ドルでした(それぞれ2026-04-09〜10時点)。[4]

IXJに投資する主なメリット

  • カントリーリスクの分散:2025-12-31時点では米国70.75%、スイス9.37%、英国5.64%などで、米国外も一定程度含みます。[4]
  • 世界の大手ヘルスケアへのアクセス:Eli Lilly、Johnson & Johnson、Roche、AstraZeneca、Novartisなど、グローバル大手が上位に並びます。[4]

⚠️ 注意点:コストと設計変更の確認は重要

IXJはグローバル分散のメリットがある一方、VHT/XLVと比べると経費率が高めです。加えて、iSharesの公式ページでは、IXJの連動指数が2026年3月ごろS&P Global 1200 Health Care (Sector) Capped Indexへ変更される旨が案内されています。比較の際は、古い資料と新しい資料が混在しないよう注意したいところです。[4]


【2026年市場環境】ヘルスケアETFの現在のパフォーマンス

📊 2026年は年初時点でヘルスケアETFがやや重いスタートになっています。 もっとも、同じヘルスケアでも指数や組入範囲が違うため、下げ幅は揃っていません。[1][2][3][4]

主要ETFのパフォーマンス(直近確認ベース)

  • VHT:年初来リターン(NAV)は-4.49%(2026-04-10時点)。[2]
  • XLV:年初来リターン(NAV)は-4.90%(2026-03-31時点)。[1]
  • IYH:年初来リターン(NAV)は-3.46%(2026-04-09時点)。[3]
  • IXJ:年初来リターン(NAV)は-1.81%(2026-04-09時点)。[4]

2025年通期の参考リターン

  • VHT:2025年通期のNAVリターンは15.44%[2]
  • XLV:2025年通期のNAVリターンは14.51%[1]
  • IYH:2025年通期のNAVリターンは13.13%[3]
  • IXJ:2025年通期のNAVリターンは14.85%[4]

比較の際は、同じ期間、できればNAVベースか市場価格ベースかをそろえて見るのが大切です。資料によって時点や指標がずれると、印象が変わりやすくなります。[1][2][3][4]

パフォーマンスが分かれやすい主な要因

  1. 上位銘柄の寄与(集中度):大型株比率が高いETFほど、少数の主力銘柄の動きが効きやすくなります。
  2. 組入範囲の違い:VHTは中小型まで広く、XLVは大型株中心、IXJは米国外も含みます。
  3. 指数ルールの違い:IYHやIXJは指数設計や、IXJのような指数変更の影響も受けます。[3][4]

【重要】ヘルスケアセクター投資の主なリスク

安定性が注目されやすい一方、ヘルスケアセクターには固有のリスクもあります。ここは「ディフェンシブだから安心」と単純化しすぎないほうがよい部分です。

  1. 政治・規制リスク:
    薬価、保険償還、医療制度、政府規制の変更は、ヘルスケア企業の収益見通しやバリュエーションに影響しやすいポイントです。
  2. 研究開発・製品競争リスク:
    新製品開発の遅れや競争激化は、業績や株価に響きやすく、特に医薬品・バイオ関連では材料が集中しやすい傾向があります。
  3. セクター集中リスク:
    セクターETFは分散投資ではあるものの、業種自体には集中しています。医療政策や業界全体の地合いが悪化すると、広く影響を受ける可能性があります。

⚖️ 免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。データは本文中に明記した各社公表資料の基準日時点であり、最新情報は必ず公式資料でご確認ください。

【注】(出典リンク)

  1. XLV(経費率・保有銘柄数・AUM・利回り・上位構成・2025年/2026年パフォーマンス) → SSGA XLV 公式ページXLV Factsheet(2026-03-31、PDF)(確認日:2026-04-11)
  2. VHT(連動指数・経費率・保有銘柄数・ETF純資産・分配頻度・2025年/2026年パフォーマンス) → Vanguard VHT 公式ページVanguard VHT Fact Sheet(2025-12-31、PDF)(確認日:2026-04-11)
  3. IYH(経費率・保有銘柄数・ベンチマーク・AUM・上位構成・2025年/2026年パフォーマンス) → iShares IYH 公式ページIYH Fact Sheet(2025-12-31、PDF)(確認日:2026-04-11)
  4. IXJ(経費率・保有銘柄数・AUM・地域構成・上位構成・指数変更案内・2025年/2026年パフォーマンス) → iShares IXJ 公式ページIXJ Fact Sheet(2025-12-31、PDF)(確認日:2026-04-11)

変更箇所(今回)

  • :contentReference[oaicite:15]{index=15} などの未整理テキストを削除しました。
  • 本文中に残っていた括弧付きの外部リンク表記を削除し、出典は本文末の注に統一しました。
  • 上付き番号の出典表記だけが本文に残るよう、脚注形式を整理しました。
  • 元の内容・構成・数値は維持しつつ、表示崩れだけを修正しました。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算するので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高くなることがあります)

VHTの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.44% 3.87 14.5% 268.1 11.2%
2023 1.4% 3.38 3% 241.1 -0.5%
2022 1.35% 3.28 8.6% 242.3 -1.2%
2021 1.23% 3.02 11.9% 245.2 24.6%
2020 1.37% 2.7 -25% 196.8 14.3%
2019 2.09% 3.6 64.4% 172.2 4.6%
2018 1.33% 2.19 9.5% 164.6 13.8%
2017 1.38% 2 9.9% 144.7 12.9%
2016 1.42% 1.82 13% 128.2 -4.6%
2015 1.2% 1.61 25.8% 134.4 19.4%
2014 1.14% 1.28 13.3% 112.6 26.9%
2013 1.27% 1.13 -5% 88.7 29.5%
2012 1.74% 1.19 14.4% 68.5 14.2%
2011 1.73% 1.04 7.2% 60 10.9%
2010 1.79% 0.97 -34.5% 54.1 14.1%
2009 3.12% 1.48 97.3% 47.4 -10.7%
2008 1.41% 0.75 53.1

XLVの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.57% 2.3 7.5% 146.2 11.3%
2023 1.63% 2.14 8.6% 131.3 0.1%
2022 1.5% 1.97 6.5% 131.2 4.2%
2021 1.47% 1.85 10.8% 125.9 22.7%
2020 1.63% 1.67 -23.4% 102.6 11.6%
2019 2.37% 2.18 63.9% 91.9 5.4%
2018 1.53% 1.33 10.8% 87.2 11.8%
2017 1.54% 1.2 11.1% 78 11.1%
2016 1.54% 1.08 5.9% 70.2 -2.9%
2015 1.41% 1.02 13.3% 72.3 17.6%
2014 1.46% 0.9 8.4% 61.5 26%
2013 1.7% 0.83 7.8% 48.8 28.4%
2012 2.03% 0.77 18.5% 38 13.8%
2011 1.95% 0.65 16.1% 33.4 9.5%
2010 1.84% 0.56 1.8% 30.5 13%
2009 2.04% 0.55 -1.8% 27 -11.8%
2008 1.83% 0.56 30.6

IYHの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.19% 0.73 12.3% 61.5 11.4%
2023 1.18% 0.65 5.2% 55.2 0.4%
2022 1.12% 0.618 10.4% 55 1.1%
2021 1.03% 0.56 -1.4% 54.4 23.6%
2020 1.29% 0.568 16.4% 44 13.7%
2019 1.26% 0.488 -18.9% 38.7 4.6%
2018 1.63% 0.602 58.4% 37 13.1%
2017 1.16% 0.38 3.3% 32.7 12.4%
2016 1.26% 0.368 -32.1% 29.1 -4.9%
2015 1.77% 0.542 81.9% 30.6 18.1%
2014 1.15% 0.298 50.5% 25.9 26.3%
2013 0.97% 0.198 -28.8% 20.5 28.9%
2012 1.75% 0.278 27.5% 15.9 14.4%
2011 1.57% 0.218 7.9% 13.9 10.3%
2010 1.6% 0.202 5.2% 12.6 14.5%
2009 1.75% 0.192 11.6% 11 -11.3%
2008 1.39% 0.172 12.4

IXJの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.39% 1.29 8.4% 92.8 10.5%
2023 1.42% 1.19 21.4% 84 1.3%
2022 1.18% 0.98 -3% 82.9 0.1%
2021 1.22% 1.01 5.2% 82.8 18.8%
2020 1.38% 0.96 0% 69.7 13.5%
2019 1.56% 0.96 -18.6% 61.4 4.8%
2018 2.01% 1.18 43.9% 58.6 9.3%
2017 1.53% 0.82 1.2% 53.6 8.7%
2016 1.64% 0.81 -43.8% 49.3 -7.3%
2015 2.71% 1.44 111.8% 53.2 13%
2014 1.44% 0.68 6.2% 47.1 22.3%
2013 1.66% 0.64 -12.3% 38.5 26.6%
2012 2.4% 0.73 21.7% 30.4 10.9%
2011 2.19% 0.6 7.1% 27.4 9.2%
2010 2.23% 0.56 12% 25.1 12.1%
2009 2.23% 0.5 0% 22.4 -12.5%
2008 1.95% 0.5 25.6


ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、組入れ上位10銘柄はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢