MCD(マクドナルド)今後の見通し
マクドナルド(McDonald’s Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(MCDとYUMを比較:マクドナルドとヤムブランズ)を参照
直近決算
MCD(マクドナルド)は5月7日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.75$→結果2.83$
・売上高:予想64.8億$→結果65.2億$(前年同期比+9%)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
マクドナルド(McDonald’s Corporation、NYSE: MCD)は、世界最大級のファストフードブランドです。統一された品質基準と効率的な店舗運営を強みとして、各国の市場に適応した戦略を展開しています。グローバル戦略は「Accelerating the Arches(ATA)」と、その柱であるM-C-D(Maximize Marketing/Commit to the Core/Double-down on the 4Ds=Digital・Delivery・Drive-Thru・Development)に整理されています。[1]
店舗数と展開地域:2025年末時点で、世界100以上の国に45,356店舗を展開しています。内訳は、米国13,706店舗、国際直営市場(IOM)10,845店舗、国際ディベロップメンタル・ライセンシー市場および本社部門(IDL)20,805店舗です。2026年Q1末時点では、店舗数は45,699店舗まで増加しました。[2]
マクドナルドは、①ハンバーガー・フライドポテト・ドリンクなどの定番商品、②地域ごとに開発されたローカルメニュー、③季節限定のプロモーションメニューといった多様な商品展開を行っています。2024年以降は「Best Burger」やチキン系(McCrispy、Snack Wrap など)の強化、価値訴求(McValue、$5 Meal Deal、各国のバリューメニュー)をグローバルに推進しています。2026年Q1は、グローバル既存店売上高が3.8%増、米国既存店売上高が3.9%増となり、価値訴求とマーケティング施策が売上回復を支えました。[3]
ビジネスモデル(フランチャイズ):マクドナルドの最大の特徴はフランチャイズ方式です。2025年末時点で、全店舗の約95%がフランチャイズ店舗です。米国では約95%、国際直営市場では約89%、国際ディベロップメンタル・ライセンシー市場では約99%がフランチャイズ店舗であり、ロイヤルティや賃料収入が主要な収益源となります。[4]
デジタル・デリバリーの拡大:ロイヤルティプログラムは世界70市場に広がっています。2026年Q1時点で、ロイヤルティ会員によるシステムワイド売上は、直近12カ月で380億ドル超、2026年Q1単独で90億ドル超となりました。2024年時点では90日アクティブ会員が1億7,500万人で、2027年には2億5,000万人を目標としていましたが、2026年時点では会員売上の拡大がより重視される段階に移っています。[5]
モバイル注文の待ち時間を短縮する「Ready on Arrival」の展開も進んでいます。これは、来店直前の位置情報を活用して注文準備を始め、受け取り時間を短縮する仕組みです。デジタル注文、デリバリー、ドライブスルーを組み合わせることで、店舗回転率と顧客体験の改善を狙っています。[6]
成長投資とフォーマット:2027年末までに5万店舗到達を目標に、新規出店を加速しています。2026年は世界で約2,600店舗の新規出店を計画し、純増では約2,100店舗を見込んでいます。2026年の設備投資は37億〜39億ドルを想定しており、出店、店舗改装、デジタル投資を継続する方針です。[7]
小型・高効率フォーマットの検証として飲料特化の「CosMc’s」を試験導入しましたが、2025年に単独ブランドとしての展開は終了しました。一方で、CosMc’sから得た知見を活かし、既存の米国マクドナルド店舗でスペシャルティドリンク、リフレッシャー、フレーバーソーダなどの飲料テストを拡大しています。2026年Q1決算後の会社説明でも、飲料は若年層や午後時間帯の需要を取り込むためのテーマとして位置づけられています。[8]
沿革:1940年にマクドナルド兄弟が米カリフォルニア州で創業。1954年にレイ・クロックが参入し、フランチャイズモデルを本格導入、効率的な「スピーディ・サービス・システム」を確立しました。1970年代には海外展開を加速し、日本では1971年に銀座で1号店が開店しました。[9]
最近の運営テーマ:①モバイルアプリによる注文・決済、②デリバリーのさらなる拡充、③ドライブスルーと店舗オペレーションの効率化、④新規出店と改装、⑤価値訴求の再強化です。2025年はグローバル・システムワイド売上が1,390億ドル超となり、2026年Q1もシステムワイド売上が340億ドル超に達しました。低所得層の節約志向や外食価格への警戒感は残る一方、McValueなどの価格訴求とプロモーションで客数回復を図っています。[10]
ミニ解説
・フランチャイズの収益:本部はロイヤルティや賃料が主な収入。店舗はフランチャイジーが運営するため、拡大のスピードと本部収益の安定性が両立しやすいモデルです。
・M-C-D:Marketing(話題・価値訴求)×Core(ハンバーガー・チキンなど主力)×4Ds(デジタル・デリバリー・ドライブスルー・新規出店)という戦略の整理です。
・Ready on Arrival:来店直前の位置情報で注文を先行準備し、待ち時間短縮と回転率向上を狙う取り組みです。
・投資家目線の注意点:マクドナルドはフランチャイズ比率が高く、営業利益率が高い一方、消費者の価格感度、フランチャイジーの採算、原材料・人件費、地政学的なボイコットや地域別需要の変動に影響を受けます。
【注】(出典リンク)
- Accelerating the Arches・M-C-D戦略 → McDonald’s公式:Accelerating the Arches → Accelerating the Arches Strategic Plan 2024(確認日:2026-05-09) ↩
- 店舗数・展開地域・2025年末および2026年Q1店舗数 → McDonald’s Form 10-K(2025年通期) → McDonald’s 2026年Q1決算リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- Best Burger・チキン・価値訴求・2026年Q1既存店売上 → Accelerating the Arches Strategic Plan 2024 → McDonald’s 2026年Q1決算ハイライト(確認日:2026-05-09) ↩
- フランチャイズ比率・セグメント別店舗構成 → McDonald’s Form 10-K(2025年通期) → McDonald’s 2025 Annual Report(確認日:2026-05-09) ↩
- ロイヤルティ会員・ロイヤルティ売上 → McDonald’s 2024 Annual Report → McDonald’s 2026年Q1決算ハイライト(確認日:2026-05-09) ↩
- Ready on Arrival・デジタル施策 → McDonald’s公式:Digitizing the Arches → Accelerating the Arches(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- 5万店舗目標・2026年出店計画・設備投資 → McDonald’s 2025 Annual Report → Reuters:2026年Q1決算報道(確認日:2026-05-09) ↩
- CosMc’s終了・既存店での飲料テスト → McDonald’s公式:CosMc’s-inspired beverages → Reuters:CosMc’s単独店舗終了(確認日:2026-05-09) ↩
- 沿革・レイ・クロック・日本1号店 → McDonald’s公式:History → 日本マクドナルドHD:沿革(確認日:2026-05-09) ↩
- 2025年通期・2026年Q1システムワイド売上・価値訴求 → McDonald’s 2025年Q4・通期決算ハイライト → McDonald’s 2026年Q1決算ハイライト(確認日:2026-05-09) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】

