【MCD】マクドナルドの株価と決算、配当

2019年5月20日

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マクドナルド(MCD)は言わずと知れたファストフード大手です。

2018年12月時点の店舗数は120か国で3万7855店(直営店:2770店 フランチャイズ店は35085店)。マックカフェやドライブスルーなど、多様な運営形態をとっています(米国ではドライブスルーの割合が多い)。

15年には地域管理体制の強化やフランチャイズ比率の引き上げなどを通じた経営合理化計画を打ち出しました。従来は地域別でしたが、米国市場、国際リード市場、高成長市場、基礎的(ファウンデーション)市場に管理区分を変更したのです。

この頃に4000店舗をフランチャイズに転換し、総額5億円ものコスト削減を図りました。

2018年12月時点での各市場の比率は以下の通りです。

★米国市場:36.5%

★国際リード市場:36.1%

★高成長市場:19%

★基礎的市場:8.4%

この記事では、MCDの株価チャートと最近の指標を見ていきます。

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【MCD】の強み:創業時から一貫した「組織文化」

経営情報を見る前に、マクドナルドの組織文化を振り返ってみます。

MCDの特徴は、これだけ巨大化しても「創業の原点」にあたる企業文化が滅びずに生き残っているところです。

レイ・クロックが広めたマクドナルド兄弟のセルフサービス・レストランがどうして世界を席巻したのか。

その起源をざっくりとおさらいしてみましょう(※ご存知の方は読み飛ばしてください)。

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レイは50代の頃に汎用ミキサーを売って生計を立てていたのですが、1954年に、カリフォルニア州で外食の店がバタバタと潰れている頃にマクドナルドに出会います。

そのころ、マクドナルドから8台のミキサー(一度に40杯つくれる)の注文を受け、レイは、この不景気下にどうしてこの店はこんなに売れているのかと興味を持ったのでした。

よけいなサービスのないセルフ方式の持ち帰り専門店。メニューは低価格のハンバーガー、フライドポテト、ドリンク。製品はキッチンで従業員が流れ作業で作り、客は一分も待たずに持ち帰れるーー何とアメリカ人のニーズに適った外食形式だ!

「このシステムは売れる」と見たレイは、店主を説得し、マクドナルドのフランチャイズ化を始めます。

ただ、マクドナルド兄弟はさほど広めることに関心がなかったので、1955年にクロックは マクドナルド・システム社を設立。

マクドナルド兄弟からライセンスをもらい、この店のフランチャイズ権を売り出しました。

「品質とサービス、清潔、値打ち感」をモットーにして商品とサービスを均質化。どこで誰がフランチャイズ店を運営しようとも、マクドナルドの看板を掲げる以上、どの店にも同レベルの商品とサービスを提供させるという方針を貫いた結果、このフランチャイズ事業はバカ受けし、レイは死ぬまでに5億ドルを稼ぎ出しました。

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今のマクドナルドはもう少し複雑化していますが、「セルフ方式、すぐに食べられる。品目の絞り込み」などの特徴は、今のマックにも受け継がれています。

創業の精神が今でもわりと忠実に残されているわけです。

レイ・クロックにしても、「もうすぐリタイヤか」という頃に、これだけのチャンスをつかんだわけですから、50を過ぎても、まだ儲けのチャンスをあきらめてはいけないことがよくわかります。

主な指標を概観

まず、主要指標のデータを見てみます(出所はグーグルファイナンスなど)

1/2株価 175.4
5/10株価 200
株価上昇率 14%
52週高値 200.4
52週安値 153.1
EPS 7.54
PER 26.28
配当(利回り) 4.64 (2.32%)
時価総額(億$) 1513
株式数(億) 7.6

株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(青線が株価推移。赤線が200日間の移動平均線)。

★1:各年の株価伸び率(※19年終値は5/10)
MCD 初値 最安 最高 終値 上昇率
2019 175.4 174.0 200.0 200 14%
2018 173.7 148.3 189.3 177.6 2%
2017 121.9 119.5 174.2 172.1 41%
2016 117.3 110.6 131.6 121.7 4%
2015 94.1 88.8 120.1 118.1 26%
2014 96.8 88.5 103.5 93.7 -3%
2013 89.4 89.9 103.6 97.0 9%
2012 101.3 84.1 101.7 88.2 -13%
2011 77.1 72.7 100.8 100.3 30%
2010 62.6 61.5 80.3 76.8 23%
2009 62.4 50.9 64.5 62.4 0%
2008 58.5 50.8 66.0 62.2 6%
★2:各年初から2019/5/10までの伸び率
19年~ 18年~ 17年~ 16年~ 15年~ 14年~
13% 14% 63% 69% 111% 105%
13年~ 12年~ 11年~ 10年~ 09年~ 08年~
122% 96% 157% 217% 218% 239%

配当利回りと配当性向

さらに、配当利回りを見てみます。

権利落ち日 1株配当 配当利回り 当日株価
2019/03/01 1.16 2.3% 185.1
2018/12/03 1.16 2.3% 185.4
2018/09/04 1.01 2.5% 161.7
2018/06/04 1.01 2.5% 160.22
2018/03/01 1.01 2.5% 155.7
2017/12/01 1.01 2.2% 172.87
2017/09/01 0.94 2.4% 159.81
2017/06/05 0.94 2.4% 152.79
2017/03/01 0.94 2.8% 129.05
2016/12/01 0.94 3.0% 118.47
2016/09/01 0.89 3.1% 115.4
2016/06/06 0.89 2.9% 122
2016/03/01 0.89 2.9% 118.85
2015/12/01 0.89 3.0% 114.45

配当性向の推移もモーニングスター(MS)社のデータで確認してみましょう。

★配当性向=1株当たり配当÷EPS×100〔純利益から配当金を支払っている割合〕

★MS社は非GAAPのEPSで配当性向を試算。GAAP基準のEPS試算〔=単純計算〕の箇所は筆者挿入。

年/月 EPS 配当 配当性向
(GAAP) 単純計算 MS試算
08/12 3.76 1.63 43.4 43.2
09/12 4.11 2.05 49.9 49.9
10/12 4.58 2.26 49.3 49.3
11/12 5.27 2.53 48.0 47.8
12/12 5.36 2.87 53.5 53.5
13/12 5.55 3.12 56.2 55.6
14/12 4.82 3.28 68.0 63.8
15/12 4.8 3.44 71.7 73.6
16/12 5.44 3.61 66.4 66.9
17/12 6.37 3.83 60.1 54.4
18/12 7.54 4.19 55.6 61.1

四半期決算(予想と結果)

さらに、ロイターが調べた四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます(2019/5/3、売上単位は100万ドル)。

EPS:予想と結果

EPS予想 平均 上限 下限 期間
2020 8.71 9.3 8.46 1年
2019 8.06 8.55 7.84 1年
9-19 2.21 2.27 2.14 3カ月
6-19 2.04 2.15 1.99 3カ月
EPS 予想 結果
3-19 1.75 1.78 0.03 1.6
12-18 1.89 1.97 0.08 4.4
9-18 1.99 2.10 0.11 5.4
6-18 1.92 1.99 0.07 3.5
3-18 1.67 1.79 0.12 7.1
12-17 1.59 1.71 0.12 7.8
9-17 1.77 1.76 0.01 0.6

売上高:予想と結果

売上予想 平均 上限 下限 期間
2020 21404 22138 20500 1年
2019 21015 21395 20763 1年
9-19 5449 5571 5347 3カ月
6-19 5308 5499 5127 3カ月
売上 予想 結果
3-19 4933 4956 23 0.5%
12-18 5162 5163 1 0.0%
9-18 5317 5369 52 1.0%
6-18 5323 5354 31 0.6%
3-18 4983 5139 156 3.1%
12-17 5221 5340 119 2.3%
9-17 5740 5755 15 0.3%

※決算予想では米国会計基準(GAAP)とは異なる「非GAAP基準」の数値が多用されています。これは各社が経営実態を踏まえて調整した数値です(売上とEPSの数値が後述のGAAP基準での数値と異なる場合は、非GAAP基準の数値)

通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます。

損益計算(売上、純利益等)

売上高 営業CF 同マージン 純利益
08/12 23522 5917 25.2% 4313
09/12 22745 5751 25.3% 4551
10/12 24075 6342 26.3% 4946
11/12 27006 7150 26.5% 5503
12/12 27567 6966 25.3% 5465
13/12 28106 7121 25.3% 5586
14/12 27441 6730 24.5% 4758
15/12 25413 6539 25.7% 4529
16/12 24622 6060 24.6% 4687
17/12 22820 5551 24.3% 5192
18/12 21025 6967 33.1% 5924

※同マージン=営業キャッシュフローマージン。15~35%程度あれば優良な数値。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや営業利益率など

営業利益率 EPS DSO
08/12 27.4 3.76 15.4
09/12 29.8 4.11 16.0
10/12 31.2 4.58 17.0
11/12 31.6 5.27 17.0
12/12 30.3 5.36 17.9
13/12 30.3 5.55 17.5
14/12 29.0 4.82 16.9
15/12 28.9 4.8 18.1
16/12 31.8 5.44 20.6
17/12 36.8 6.37 27.6
18/12 40.8 7.54 38.4

※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。上記DSOの出所はモーニングスター社。

バランスシート

総資産 総負債 株主資本 自己資本率
08/12 28462 15079 13383 47.0%
09/12 30225 16191 14034 46.4%
10/12 31975 17341 14634 45.8%
11/12 32990 18600 14390 43.6%
12/12 35387 20093 15294 43.2%
13/12 36626 20617 16010 43.7%
14/12 34227 21374 12853 37.6%
15/12 37939 30851 7088 18.7%
16/12 31024 33228 -2204 -7.1%
17/12 33804 37072 -3268 -9.7%
18/12 32811 39070 -6258 -19.1%

ROAとROEなど

ROA ROE 流動比率
単位 倍率
08/12 14.9 30.1 1.4
09/12 15.5 33.2 1.1
10/12 15.9 34.5 1.5
11/12 16.9 37.9 1.3
12/12 16.0 36.8 1.5
13/12 15.5 35.7 1.6
14/12 13.4 33.0 1.5
15/12 12.5 45.4 3.3
16/12 13.6 191.9 1.4
17/12 16.0 1.8
18/12 17.8 1.4

★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業が上げた利益を見る

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業が上げた利益を見る

★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る(表では資本が負債の何倍かを表記)

キャッシュフロー

営業CF 投資CF 財務CF
08/12 5917 -1625 -4115
09/12 5751 -1655 -4421
10/12 6342 -2056 -3729
11/12 7150 -2571 -4533
12/12 6966 -3167 -3850
13/12 7121 -2674 -4043
14/12 6730 -2305 -4618
15/12 6539 -1420 735
16/12 6060 -982 -11262
17/12 5551 562 -5311
18/12 6967 -2455 -5950